中古を買ってリノベーションする4つのメリット

中古住宅を買ってリノベーションするメリットは、次の4つです。
● 新築よりも費用を抑えやすい● 条件に合った物件を探しやすい
● 自分好みにリノベーションできる
● 資産価値が高く評価される場合がある
メリットを理解した上で、中古購入してからのリノベーションを検討しましょう。
>> 中古住宅を購入してリノベーションするメリットデメリットとは?段取りや注意すべきポイントを解説新築よりも費用を抑えやすい
中古物件は、ほとんどの場合新築物件よりも価格が安いため費用を抑えやすい点がメリットです。新築を購入するよりも、中古を買って理想の家にリノベーションした方が費用はかかりません。
国土交通省が発表した令和4年度住宅市場動向調査によると、住宅の種類別の購入費用やリフォーム費用の平均は、次の通りです。
住宅の種類 | 購入資金(平均) | リフォーム費用(平均) |
---|---|---|
新築注文住宅(土地購入) | 5,436万円 | - |
新築注文住宅(建て替え) | 4,487万円 | - |
分譲戸建住宅 | 4,214万円 | - |
分譲集合住宅 | 5,279万円 | - |
中古戸建住宅 | 3,340万円 | 206万円 |
中古集合住宅 | 2,941万円 | 206万円 |
新築の戸建やマンションの購入費用は、4,000~5,500万円です。一方、中古の戸建やマンションの場合は3,000万円前後でリフォームの実施も可能だとわかります。
物件やエリアなど、さまざまな条件によって費用は上下するため、あくまで参考として押さえておきましょう。
>> 築年数の古い木造住宅のリノベーション費用相場&成功事例>> 平屋のリフォーム・リノベーション費用相場!工事内容別の価格帯や施工事例もご紹介
条件に合った物件を探しやすい
住宅の割合は新築に比べて中古の方が多く、選択肢が豊富です。新築では条件に当てはまる物件がなくても、中古なら見つかるケースがあります。
外観や内装といった家の条件だけではなく、エリアや周辺環境などからも中古物件は探しやすいです。
自分好みにリノベーションできる
リノベーションは一部分を変更するだけでなく、一度解体してゼロから改修するフルリノベーションもできます。
中古物件を購入し、気になる部分やこだわりたい部分のリノベーションを実施すれば、理想の住まいを実現できるでしょう。
新築に比べて中古物件は購入費用を抑えやすいため、自分好みにリノベーションをする費用を確保しやすいのもメリットです。
資産価値が高く評価される場合がある
住宅の資産価値は経年で下がっていくため、中古物件の資産価値は低くなりがちです。
しかし、リノベーションを実施すれば、資産価値が高く評価される場合があります。
リノベーションによって内装や外観の状態のよさ、耐震性や断熱性といった機能性などが評価されれば、将来売却を検討する際に高値がつく可能性があるでしょう。
>> 中古戸建てリノベーションで後悔しやすいポイントと対策を徹底解説>> 中古マンションの築年数と資産価値とは?購入時のポイントを解説
中古を買ってリノベーションする際の注意点

中古を買ってリノベーションする際は、次の4点に注意が必要です。
● 慎重な資金計画を立てる必要がある● 状態によっては追加費用が発生する
● 入居までに時間がかかる
● 基準を満たしていない場合、税制優遇やローンの条件が厳しくなる
資金計画や入居までの時間などに気を付けて、リノベーションを慎重に検討しましょう。
慎重な資金計画を立てる必要がある
中古を買ってリノベーションするためには、物件購入費とリノベーション工事費を含めた資金計画を立てなければいけません。
資金計画が不十分だと、物件購入費がかかりすぎて予算内でリノベーションできないといった事態に陥る恐れがあります。
物件購入費とリノベーション工事費以外にも、工事開始後の追加工事費や入居までの住居費など、さまざまなコストを細かく把握しましょう。
資金計画を立てる際は、自己資金のほかに住宅ローンやリフォームローンの利用を検討する必要があります。併用するのか、いずれかを利用するのかを考え、無理なく返済できる方法を選びましょう。
>> リノベーションで後悔しない!物件選び・資金計画・業者選びでよくある失敗と予防策!状態によっては追加費用が発生する
購入した中古物件の状態によっては、補修や交換などの追加工事が発生し、当初よりも費用がかかるケースがあります。
建物の基礎や柱など工事してはじめて状態がわかる部分については、ある程度の追加費用がかかることもあります。
あらかじめ状態を確認したい場合は、住宅診断士や1級建築士によるインスペクション(建物状況調査)を依頼するとよいでしょう。別途費用はかかりますが、事前に状態を理解することで、リノベーション費用を把握しやすくなります。
入居までに時間がかかる
新築の場合は、完成後に居住の許可が出ればすぐに住みはじめられますが、中古を買ってリノベーションする場合は入居まで時間がかかりやすいです。
中古物件の購入後にリノベーションの打ち合わせや住宅の調査などが行われ、工事完了後に引き渡されるため、購入してから入居まで4~6ヶ月かかる場合があります。
リノベーションの範囲や工事内容にもよりますが、すぐに入居できないことを想定して、入居までのスケジュールを計画しましょう。
基準を満たしていない場合、税制優遇やローンの条件が厳しくなる
住宅ローン減税やリフォームローンなどは資金繰りに便利な制度ですが、住宅の状態によっては条件が厳しくなったり、利用できなかったりする場合があります。
たとえば、金融機関で築年数に基準を定めている場合は、基準を満たしていない古い中古物件ではローンを利用できません。
税制優遇やローンの対象に該当する場合でも、新築より条件が厳しくなりやすいです。通常よりも借入額が低くなったり、返済期間がタイトになったりするため、かえって負担を感じる恐れがあります。
中古を買ってリノベーションすることで減税制度やローンを利用したい場合は、あらかじめ条件を確認しましょう。
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中古を買ってリノベーションする際の費用相場

中古を買ってリノベーションする際の費用相場は、次の通りです。
戸建住宅 | マンション | |
---|---|---|
物件購入費 | 3,340万円 | 2,941万円 |
リノベーション費用 | 206万円 | 206万円 |
総額 | 3,546万円 | 3,147万円 |
平均的な費用は戸建住宅で約3,500万円、マンションで約3,100万円です。
あくまで平均であり、物件の状態やエリア、リノベーションの規模などによって費用は変わります。予算に合わせて資金計画を立てましょう。
>> 一戸建て中古住宅を購入&リノベーション(リフォーム)の費用と注意すべきポイントを解説>> 中古マンションのリフォーム・リノベーション費用相場&事例!補助金や業者選びの注意点は?
失敗しないための物件探しのチェックポイント

中古を買ってリノベーションを成功させるためには、中古物件選びが重要です。物件探しでは、次のポイントに注目しましょう。
● 構造部分の状態や修繕履歴を確認する● 耐震性や断熱性などの機能性に注目する
● 補助金やローンの条件を満たしているかチェックする
● マンションの場合は管理規約の内容を把握する
構造部分の状態や修繕履歴を確認する
建物の基礎や柱、壁など構造部分の状態は、リノベーションの費用に大きく関わる箇所です。主要構造部にヒビ割れやシロアリ被害などの問題があると、費用が高額になるため、中古物件を探す段階から構造を確認しましょう。
マンションの場合は、修繕履歴や修繕計画などを確認し、管理状況を把握しましょう。こまめな修繕や計画がされていれば、管理が行き届いた物件といえます。
修繕履歴や修繕計画は不動産会社を通して確認できるので、気になるマンションがある場合、遠慮せずに問い合わせましょう。
耐震性や断熱性などの機能性に注目する
耐震基準は建築基準法によって定められており、1981年5月31日を境に「旧耐震」「新耐震」に分けられます。1981年5月31日までに確認申請を受けた建物は「旧耐震」、1981年6月1日以降に確認申請を受けた建物は「新耐震」です。
「新耐震」は新しい基準を満たしているため、「旧耐震」の建物に比べて安全性が高いといえます。「旧耐震」だからといって安全性が低いわけではありません。ただし、耐震補強工事を行うのが望ましいとされています。リノベーション費用が追加で発生するため、なるべく「新耐震」の中古物件を選びましょう。
断熱性とは暑さや寒さに関わる熱を遮断する機能で、断熱性に優れていると年中過ごしやすい室内環境を維持しやすくなります。
暮らしやすさを重視して物件探しをする際は、壁や床などに断熱材を使用している物件を探すのがおすすめです。リノベーションで断熱工事をする必要がなく、費用の節約にもつながります。
補助金やローンの条件を満たしているかチェックする
物件購入やリノベーションに補助金やローンを利用したい場合は、制度の条件を確認した上で、物件探しを始めましょう。
ローンは物件の築年数によって借入額や期間が変動しやすいため、制限に該当しない築年数の物件を選ぶのがポイントです。
リノベーションは、工事の目的によって補助金や減税制度を利用できます。
>> どんなリフォーム・リノベーションが補助金対象?金額・申請時期・注意点は?>> 空き家リフォーム・リノベーションの費用と補助金!メリット・デメリットや事例もご紹介
マンションの場合は管理規約の内容を把握する
マンションでは管理規約が定められており、規約の中にはリノベーションに関する内容が含まれています。
階下への騒音を防ぐために床材を指定していたり、玄関ドアや窓枠をはじめとした共用部の変更を禁止していたりするため、事前に確認が必要です。
ルールの範囲内でリノベーションしなければならないため、希望をかなえられるかをチェックしましょう。管理規約は不動産会社で取り寄せられるほか、内見でも確認が可能です。
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中古を買ってリノベーションした事例5選

最後に、中古を買ってリノベーションした事例を5つ紹介します。リフォーム箇所や費用などを参考にし、リノベーションの計画に役立ててみましょう。
事例1:既存住宅の特徴を生かしたリノベーション

住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 29年 |
施工日数 | 90日間 |
リフォーム費用 | 約2000万円 |
建築家がオーナーだった中古戸建ビルを購入し、螺旋階段や地下室などのこだわりを生かしてリノベーションを実施した事例です。
夢であったギャラリー経営を実現するために、既存の特徴を活用してコストを抑えながら、ギャラリーらしい内装を実現しています。
住居スペースのリノベーションも行い、遊び心のあるリビングや窮屈さを感じさせないトイレなど、随所のこだわりが印象的です。
>> この事例の詳細を見る事例2:和風モダンな雰囲気にリノベーション

住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 40年 |
施工日数 | 90日間 |
リフォーム費用 | 約1,051万円 |
好きな土地に暮らし続けるために中古の一戸建てを購入し、和風モダンな雰囲気にリノベーションした事例です。
要望があった蔵をイメージした空間にするために、昔ながらの家具を配置し、白と黒を基調とした古民家風の色合いに仕上げています。
築年数が長かったため、劣化した部分の補修も実施し、長く住み続けられるようにリノベーションしました。
>> この事例の詳細を見る事例3:予算内でこだわりのリノベーション

住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 21年 |
施工日数 | 45日間 |
リフォーム費用 | 約643万円 |
予算の関係で新築は難しかったため、中古物件を買ってリノベーションすることで理想の住宅を実現した事例です。
LDKにこだわりたいという要望に応えるために、既存部分を再利用し、リフォーム内容に優先順位をつけながら、LDKのリノベーションに力を入れました。
家族で過ごせる広々としたリビングを確保し、希望していた黒いフローリングや畳コーナーの導入をかなえています。
>> この事例の詳細を見る事例4:デザインや間取りを中心にリノベーション

住宅の種類 | マンション・アパート |
---|---|
築年数 | 10年 |
施工日数 | 30日間 |
リフォーム費用 | 約444万円 |
海が見える立地に魅力を感じて購入した中古マンションに対して、デザインや間取りの変更を実施したリノベーション事例です。
ブラックチェリーの床材や天然石など素材にこだわり、上質な空間をつくりだしています。間取り変更のために、壁付きの収納棚を撤去し、凹凸のない開放感のあるリビングを実現しました。
>> この事例の詳細を見る事例5:ナチュラル色や白色で明るい空間にリノベーション

住宅の種類 | マンション・アパート |
---|---|
築年数 | -年 |
施工日数 | 21日間 |
リフォーム費用 | 約165万円 |
購入した中古マンションの全体的に暗い印象を改善するために、リノベーションを実施しました。
キッチンに窓がなかったため、キッチンとリビングを仕切る壁の一部を開け、リビングに光を取り入れています。
お風呂やトイレなどは白色、床材や建具などは木目を採用し、温かみのある空間を演出しているのが特徴です。
>> この事例の詳細を見る中古を買ってリノベーションで理想の家を手に入れよう

中古を買ってリノベーションは、新築購入よりも費用を抑えやすく、条件に合った物件をベースに自分好みの住まいづくりをできるのが魅力です。
一方で、物件購入費とリノベーション費用を想定する必要があるため、追加費用も含めて資金計画は慎重に行いましょう。
物件の状態や機能性によっては追加費用が多く発生したり、ローンの条件が厳しくなったりするため、リノベーションのベースとなる物件探しも重要です。
中古を買ってリノベーションの費用相場や事例も参考にし、理想の住まいを手に入れましょう。
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