土間とは
土間とは、屋内でも土足で歩けるように設けられたスペースで、いわば、屋内と屋外の中間的な場所です。
床の素材はタイルやコンクリートの場合が多いです。
古い民家では、玄関と履物を脱いであがる居室との間に土間がよくつくられていました。
土間は地面とほぼ同じ高さでつくられており、高い位置にある居室とは区別されています。
以前は、土間は台所として利用されていました。
現在では土間は玄関の一部になり、作業スペースとしての機能は少なくなっています。
以下にて、現在の住宅に土間を設けるメリットとデメリットを解説していきます。
土間のメリット
土間をリフォームするメリットは、以下の4つです。
● 来客があるときに便利
● 空間に広がりができる
● 土足で活動できるスペースがある
● ガーデニングやDIYができる
以下にて、それぞれのメリットの内容を詳しく解説します。
来客があるときに便利
親戚の集まりやホームパーティーで来客が多いときに、土間があると靴の置き場に困らないので大変便利です。
また、家族が多いご家庭でも、外出時に玄関で混雑しないで済むようになります。
現在、玄関が狭くて使いにくいという方は土間をつくってみるのもおすすめです。
空間に広がりができる
庭やリビングとつながりのある空間になるように土間を施工すれば、今よりも広々とスペースを使えます。
土間は室内と室外の中間のような場所なので、庭でバーベキューをする際の準備場所としても使いやすいです。
空間が広がれば、そのぶん使い道も増えて、より生活しやすい住宅となります。
室内に土足で活動できるスペースがつくれる
広めの土間があれば、室内でも子どもが遊べたり、ペットがくつろいだりする場所として活躍します。
天気や気候を気にせずに、子どもやペットを土足のまま思いきり遊ばせられる場所が室内にあるのは家族にとって嬉しいポイントです。
また、 ベビーカーやスーツケースを頻繁に利用する場合も、土間があれば靴のまま片付けができます。
雨や雪の日でも、ベビーカーやスーツケースをわざわざ外で拭かずに室内に持ち込めるようになるため、手間や煩わしさが減ります。
ガーデニングやDIYでも活躍する
庭やベランダがない住宅でも、土間にてガーデニングやDIYを楽しめます。
また、台風や外壁工事のときに、庭の鉢やプランターを待避させる場所としても有効です。
一般的には庭や室外で行う活動も、土間では床の汚れをあまり気にせずに行えます。
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土間のデメリット
土間を設けるデメリットは、以下の2つです。
● 冬場は底冷えしやすくなる
● 将来的に段差が不安要素になる
以下にて、それぞれのデメリットの内容を詳しく解説します。
冬場は底冷えしやすくなる
土間のデメリットは、冬場に底冷えしてしまうため、対策が必要となる点です。
土間に使える床暖房設備や間仕切りを導入しないと、住宅内が寒くなります
土間を物置として活用するのであれば、隣接する部屋との間に間仕切りを設置しましょう。
もし、土間を作業スペースとして使う場合は、専用の床暖房を設置することをおすすめします。
幼いお子さんやペットがいないご家庭では、寒さ対策に薪ストーブを導入している方も多いです。
将来的には段差が不安要素になる
玄関に段差がある土間をつくってしまうと、将来的にバリアフリーに対応しなくなるケースがあります。
そのため、リフォームをする際は今後の暮らし方に支障がないか注意しておきましょう。
できれば、段差が低めの土間にリフォームしておくと安心です。
マンションに土間をつくる方法
マンションでも土間をつくれますが、間取りを変更する大掛かりなリフォームやリノベーションが必要となります。
その際に、土間を玄関に設けるのか、リビングとベランダの間につくるのかなど、暮らし方に合わせてリフォームプランを考えましょう。
間取りの変更が必要となるため、ほかの箇所も同時にリフォーム、リノベーションした方がよいケースも多いです。
例えば、マンションは外にスペースを広げられないため、隣接する部屋を土間にリフォームする場合もあります。
そのため、部屋のレイアウト変更や収納箇所の追加なども必要となるでしょう。
土間を施工後も快適に暮らせるように、希望するリフォームのイメージを伝えつつ、業者とプランについてよく相談しておきましょう。
土間リフォームの費用相場
土間をリフォーム、リノベーションする場合は、3畳ほどのスペースでおおよそ30〜60万円ほどがかかります。
ただし、施工箇所の状態や土間の素材などによって費用は異なってきます。
最低でも、新しく施工する土間の材料や工事費用、元々あった床材や壁材などの撤去費は必要です。
収納や床暖房を土間に設置する場合には、さらに費用は高くなります。
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土間はDIYでも施工できる?
土間をDIYで施工するのは失敗しやすいため、おすすめできません。
例えばコンクリートを流すための下地作り、コンクリートの配合、仕上げの左官作業など、専門的な技術や知識が多く必要です。
慣れていない人が施工すると、表面が凸凹したり、すぐに破損したりする可能性が高いです。
そのため、専門業者に依頼する方が失敗も少なく、見た目もきれいに仕上がるので安心です。
土間の玄関にリフォームする際の注意点
土間の玄関にリフォームする際に押さえておきたい注意点は、以下の3つです。
● 土や砂などの汚れ対策を行う
● 湿気対策を行う
● 素材選びは慎重に行う
それぞれの注意点の具体的な内容を、以下で解説していきます。
土や砂などの汚れ対策を行う
土間は土足で移動できるため、土や砂が溜まりやすいので汚れ対策が必要です。
土や砂ができるだけ土間に入らないように玄関前にマットを置いたり、靴の汚れをできるだけ落としてから中に入ったりするようにしましょう。
ただし、対策をしていても外と隣接している土間は汚れが溜まりやすいので、こまめに掃除を行うことが大切です。
土や砂などが溜まると見た目が悪いだけでなく、衛生的にもよくありません。
特に小さなお子さんや高齢の方がいらっしゃる場合は、虫や菌が繁殖しないように汚れ対策をしておきましょう。
湿気対策を行う
特に、冬は土間に結露が発生しやすいため、湿気対策を行う必要があります。
例えば、壁に調湿効果のある漆喰や珪藻土を使用したり、扇風機や換気扇を設置したりするのもおすすめです。
湿気はカビだけでなく、シロアリの発生原因となります。
シロアリは住宅内部を食べて破損させてしまう危険性があるため、湿気対策を行い、できるだけ被害を防ぐようにしましょう。
素材選びは慎重に行う
土間に使用される素材には、主に以下のようなタイプがあります。
● コンクリート
● タイル
● 天然石
コンクリートは昔ながらの土間の雰囲気を味わえます。
水を流しながらブラシでこすって掃除できるため、メンテナンスがしやすいです。
ただし、経年によってヒビが発生する場合もあります。
タイルや天然石は、高級感を演出でき、デザイン性も高くなります。
しかし、掃除をする際は表面が割れないように注意が必要です。
土間の素材は希望するデザインだけでなく、メンテナンス方法も考慮して選ぶと後々も活用しやすくなるでしょう。
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土間のおしゃれな活用例
おすすめの土間のおしゃれな活用例は、以下のような方法です。
● 土間収納として活用する
● 衣服や帽子などを見せて収納にする
● 自転車をディスプレイする
● くつろぎスペースにする
● ペットの居場所にする
以下にて、真似したくなるおしゃれな土間の活用例をチェックしていきましょう。
土間リフォームを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
土間収納として活用する
現在、土間の使い方で多いのは収納スペースとしての活用です。
土間収納では、玄関の一部に納戸のような土間部分を設けて、ゴルフバッグやアウトドア用品などを片づけます。
また、子供の三輪車やベビーカーなどのアイテムも、外からそのまま玄関内に持ち込めるため大変便利です。
ジャケットや帽子をおしゃれに飾る
出掛けるときに羽織るジャケットや、帽子をフックにかけて土間にディスプレイしておくのもおすすめです。
外出時は身支度がスムーズに行えますし、帰宅時はすぐに身軽になれます。
近くにベンチを置いておくと、靴の着脱もしやすく、よりおしゃれな雰囲気を演出できます。
玄関にベンチがあると、来客時にも喜ばれることでしょう。
自転車やロードバイクをディスプレイする
土間は趣味のスペースとしても活用できるため、お気に入りの自転車やロードバイクなどをディスプレイするのもおすすめです。
愛用のアイテムを土間に飾っておくと、使用するときだけでなく、常に自分のそばに置いて眺められます。
雨に濡れることもなく、土間で手入れをすることもできるので、趣味をより一層楽しめます。
土間をくつろぎスペースにする
ある程度広さのある土間であれば、ダイニングテーブルやソファなどを置くことで、外の雰囲気も楽しめる、リラックスできるスペースになります。
土間は夏になると足元が涼しく、冬は窓から差し込む日差しの熱が土間に蓄えられるため暖かくて快適です。
お好みのデザインの家具やチェアなどを置いて、気分転換ができる場所として土間を活用してみましょう。
ペットの居場所とする
土間はペットが過ごす場としても適しています。
夏はひんやりとして、冬は暖かいためペットにとって居心地のよいスペースになるでしょう。
また、簡単な洗い場を置いておくとペットの足洗い場にもなります。
土間は水洗いできるので、汚れも気になりません。
家の中から常にペットの様子をチェックできて、コミュニケーションをとるのに最適な場所になります。
土間のメンテナンス方法
土間を長く快適な空間にするためのメンテナンス方法は、「掃除」と「破損箇所の補修」です。
定期的に適切なメンテナンスを行っておくことで、耐久性や美観を維持しやすくなります。
以下にて、それぞれのメンテナンス方法を詳しく解説していきます。
掃除を行う
土間はホコリや土などの汚れが溜まりやすいため、清潔を保つためにも日々の掃除が大切です。
掃除方法は素材によって異なります。
以下にて、土間に主に使用される以下の3つの素材別の掃除方法を紹介します。
● コンクリート
● タイル
● 天然石
土間をリフォーム予定の方は、ぜひチェックして参考にしてみてください。
コンクリート |
コンクリートの場合は、まずはホコリや土などの汚れをホウキや掃除機などで取り除きます。
次に、水や洗剤を使いブラシでこすりながら掃除します。 洗剤は説明書をよく確認して、コンクリートにも使用できるかチェックするようにしましょう。 また、コンクリート上に水分が残っているとシミになりやすいです。
そのため、掃除が終わったら拭き上げるか、早く乾燥するように扇風機を置くとよいでしょう。 |
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タイル |
タイルもコンクリート同様にまずはゴミを取り除きます。
次に、汚れの程度によって雑巾で拭き上げるか、水を流してブラシでこすりながら掃除を行います。 タイルの表面がツルツルしているタイプはブラシで強くこするとキズが付く恐れがあるため、雑巾やクロスなどを使用して掃除しましょう。
ザラザラした素材の場合は、ブラシを使っての掃除が可能です。
汚れの程度に合わせて洗剤も使って掃除を行います。 最後に、水を流してよく乾燥させます。 |
天然石 |
デリケートな素材の天然石は、水や洗剤を使っての掃除は避けた方がよいです。
まず、ホコリやゴミなどは柔らかい雑巾やクロスなどで払います。
ただし、シミが付いている場合は専門業者に掃除を依頼した方が安心です。 |
破損箇所の補修
土間が破損した場合は、DIYで補修できる場合もあります。
例えば、軽微なヒビや亀裂は専用の補修材で直せます。
ただし、深さや幅のある破損は専門業者に依頼した方が、施工不良の心配がないです。
施工不良が起きると破損がより悪化してしまう恐れもあるため、DIYでの補修に少しでも不安がある場合は業者に相談しましょう。
【この記事のまとめ&ポイント!】
土間のメリット・デメリットを教えてください。 |
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「来客時に便利」「空間に広がりができる」などのメリットがあります。 一方で、「冬場の底冷え対策が必要になる」「将来的な段差が不安になる」などのデメリットがあるため、計画的にリフォームしましょう。 |
リフォームで、マンションに土間をつくることは可能ですか? |
マンションにて、土間のある家にリフォームされるご家庭は増えつつあります。 ただし、間取りを変更することになるケースが多いため、ほかの場所と一緒にリフォーム、リノベーションするとよいでしょう。 詳しくはこちらをご確認ください 。 |
土間をリフォームする場合、費用はいくらくらいですか? |
「元からある土間の床・壁をリフォーム」する場合は、3畳程度の広さであれば、30~60万円前後が相場です。 ただし、土間のデザインや施工箇所の状態などによって費用は大きく変わります。 詳しくは施工業者に相談してみましょう。 |
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