ロードヒーティングの設置費用はいくら?ボイラー式などの種類比較や注意点!融雪機/融雪槽との違いは?

更新日:2024年02月08日

ロードヒーティングの設置費用はいくら?ボイラー式などの種類比較や注意点!融雪機/融雪槽との違いは?

「毎年、雪かき作業がしんどい」「駐車場などの除雪の負担から解放されたい」といったお悩みから、ロードヒーティング(ロードヒーター)の設置を検討される方は、多くいらっしゃいますよね。けれどもやはり心配なのは、工事費用や、リフォーム後のコストパフォーマンス性ではないでしょうか。そこで今回は、ロードヒーティングの施工価格や、主な種類・仕組みの違い、メンテナンスの有無について解説します。また、融雪槽・融雪機と迷った場合の料金差や比較基準などについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

ロードヒーティングの設置費用・平米単価

ロードヒーティングの設置費用はいくら?ボイラー式などの種類比較や注意点!融雪機/融雪槽との違いは?

最初に、住宅の敷地内にロードヒーティングを設置する際の値段について確認しておきましょう。
住宅の敷地内にロードヒーティングを設置する費用相場は面積20㎡前後の場合、43万~90万円程度です。

主要なロードヒーティング3種類の価格目安は、それぞれ下記の通りです。
(※施工面積が広いほうが割安になる傾向があります。)

ロードヒーターの種類 面積20㎡前後の場合 平米単価
ボイラー式 58〜85万円 2〜5.7万円/㎡
ヒートポンプ式 84〜90万円 4.2〜4.5万円/㎡
電熱線式 43〜60万円 2〜5.7万円/㎡

なお、土木工事や外構工事費が別途かかることあるので、総額については必ず、リフォーム会社から提示される見積書で確認してくださいね。

【監修コメント】
ロードヒーティングには3種類があり、それぞれが異なった方法で熱を発生させています。
ボイラー式の主な熱源が「灯油」と「ガス」なのに対して、ヒートポンプ式と電熱線式の熱源は「電気」になります。
採用にあたっては設置費用だけではなく、それぞれの仕組みや特徴、ランニングコストについても十分把握しておくことが大切です。
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ロードヒーティングの種類・仕組み・特徴を比較

ロードヒーティングは、熱源や仕組みによって複数の種類に分けられます。

それぞれの仕組みやメリット・デメリットについてチェックしてみましょう。

温水式/ボイラー式(灯油・ガス)

その名の通り、専用ボイラーで加熱した不凍液(温水)を、路面下のパイプに巡らせて融雪する仕組みが採用されています。

温水式/ボイラー式(灯油・ガス)

主な熱源は灯油とガスで、より多く選ばれているのは灯油タイプです。

ランニングコストはどの熱源を利用するかによって異なりますが、例えば石油の値段が高騰している時や、プロパンガスでガス代が高い場合などには、それなりに燃料費がかかってしまうことが予想されます。

なお、こちらのタイプは他の種類と比較して、雪を溶かすパワーに優れているため、広範囲に設置したい時におすすめです。

一方で、定期的にボイラーの点検や不凍液の交換といったメンテナンス費用がかかるというデメリットも見られます。

電気ヒートポンプ式

空気熱や地中熱を利用して融雪するロードヒーティングで、空気熱を利用するタイプが主流です。

温水を使って融雪する点は「ボイラー式」と似ていますが、システムを動かすエネルギーには、主に電気を用います。

電気ヒートポンプ式

ヒートポンプ内ではまず、空気や地中にある熱を冷媒に取り込み圧縮します。
これにより増幅された熱エネルギーが、不凍液を加熱。暖められた温水(不凍液)が、ロードヒーティングのパイプ内を循環する仕組みです。

他の種類と比べると設置費用は高額ですが、ランニングコストはヒートポンプ内の圧縮機を動かす電気代のみでほぼ済むため、安く抑えられるというメリットがあります。
灯油やガスを燃料とするものより、環境に対する負荷が少ないという利点もあるでしょう。

他方で、ヒートポンプの寿命が比較的短い点はデメリットと言えるでしょう。
ヒートポンプの点検は基本的に不要ですが、不凍液は定期的な交換が必要となります。

電熱線(電気ヒーター)式

路面もしくは路面下に埋め込んだ電熱線を加熱することで、融雪するロードヒーティングです。
立ち上がりは比較的早く、耐久年数が長い製品も多く、ボイラー点検や不凍液の交換といったメンテナンスを必要としません。

設置費用は比較的安く済む傾向がありますが、使用した分だけ電気代がかかるため、他の種類と比較してランニングコストは高い傾向にあります。
敷設が広い面積に及ぶ場合や、積雪量が多い場所ではデメリットが多いため、あまり利用されていないのが現状です。

どのタイプのロードヒーティングが適しているかは、施工業者に現地調査してもらった上で、打ち合わせしながら決めていくと確実でしょう。

【監修コメント】
ロードヒーティングの採用を検討する際には、耐用年数も考慮にいれる必要があります。
ボイラー式(温水式)は敷設パイプが約50年、ボイラーは約20年の耐用年数といわれ、地面の電熱線を利用して融雪する「電気ヒーター」のロードヒーティングの耐用年数は20~30年以上といわれています。
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「道路部分との段差対策が大変」というデメリットも……

「道路部分との段差対策が大変」というデメリットも……

設置された場所の除雪をしなくてよいというのは、ロードヒーティングの大きな魅力です。
しかし実際に使ってみると、積雪が多い地帯ほど、以下のような思わぬ事態に見舞われることもあります。

例えば、ロードヒーティングを設置した場所は地面が表出するほど雪が解ける一方で、車道や歩道(=ロードヒーティングが敷設されていない箇所)には雪がどんどん積もっていきます。
そのため段差が生じて、車の出し入れなどに支障をきたすことがあるのです。

ひどい時には20〜30cmもの段差ができてしまうため、スムーズに車を出せなくなったり、車が破損したりといったケースも見られます。

「道路部分との段差対策が大変」というデメリットも……

このようなトラブルを防ぐためには、段差を緩やかにするために雪や氷を削る作業が必要となります。

車道の雪は圧雪されて固くなったり、凍っていたりするので、通常の除雪よりも作業が困難となるケースも出てくるでしょう。
除雪作業の軽減が目的であったにもかかわらず、新たな負担が増えることにもつながりかねません。

初期費用やランニングコストだけでなく、上記のようなトラブル回避の対策についても事前に考慮しておくことが大切です。

【監修コメント】
ロードヒーティングのもう一つのデメリットは、設置後もランニングコストがかかるという点です。
「灯油代」「ガス代」「電気代」などの熱源にかかるコストは、使用期間中に高騰する可能性があり、その場合には当初の予定よりも大幅なランニングコストがかかってしまうことにもなりかねません。

「融雪槽」や「融雪機」のほうがよい?設置する場合の費用は?

なお、ロードヒーティングだけが唯一の融雪対策というわけではありません。
ここまで解説した内容で不安になった方は「融雪槽」や「融雪機」も検討してみるとよいですね。

使用状況に見合った効果的な融雪対策をすることは、冬の暮らしの満足度を向上させることにもつながるでしょう。

ここからは、ロードヒーティングと融雪槽・融雪機のどちらかで選択に迷った場合の判断基準や、設置費用の差などについて解説します。

ロードヒーティングか融雪槽か、悩むご家庭は多い

融雪・除雪方法として、どの設備を導入すべきか悩む方は、実際たくさんいらっしゃいます。
そこで、ご自宅に合う設備の選び方・判断基準や、特徴について確認してみましょう。

ロードヒーティングか融雪槽か、悩むご家庭は多い

ちなみに「融雪槽」や「融雪機」は、集めた雪をタンクなどに入れ、地下水や温水で溶かす装置のことで、主な熱源は電気・ガス・灯油などがあります。

メリットは、ロードヒーティングでは溶かせない屋根からの落雪などにも対応できる点です。
また、施工したい範囲が広くてロードヒーティングを敷設し切れない場合や、敷地内に雪を溜める場所を確保できないといった時にも重宝します。

ロードヒーティングと融雪槽・融雪機では、設置費用にそれほどの差はありません。
そのため、融雪したい範囲やランニングコスト、現在のご家族の体力、騒音が問題となりやすい環境かどうかなどのバランスを考えながら、採用する設備を選択するとよいでしょう。

ロードヒーティングか融雪槽か、悩むご家庭は多い

例えば、融雪槽や融雪機は、光熱費の面でロードヒーティングよりリーズナブルですが、特に融雪機は騒音が発生しやすいというデメリットがあります。
隣家との距離が近い住宅地などでは、近所の方とトラブルになる可能性もあるので十分に配慮が必要です。

一方、ロードヒーティングを広範囲に敷設すると、先述したように光熱費が高くなりやすいという面があります。
しかし、体力の低下などで雪かきの負担を少しでも減らしたい場合には、ロードヒーティングは大きな助けとなります。

ロードヒーティングか融雪槽か、悩むご家庭は多い

豪雪地帯で除雪範囲も広いケースでは、必要な場所にだけロードヒーティングを設置し、融雪槽の併用や、手作業による除雪作業でも対応するという選択肢も考えられます。

この場合、除雪の労力が減ることに加え、光熱費の節約もできますが、初期費用は高くなることを考慮しておきましょう。

【監修コメント】
豪雪地帯の場合には、敷地内の雪に対してすべてロードヒーティングで対応することはできません。
したがってポイントを抑えて必要な部分にロードヒーティングを設置して、融雪槽などと併用しながら効果的に除雪することが必要になります。

融雪槽/融雪機の設置費用

融雪槽/融雪機の設置費用

融雪機・融雪槽を設置する場合の値段は、容量・深さなどによって変動しますが、60〜130万円位が目安です。

もちろん規模にもよりますが、ロードヒーティングを新設する場合と大幅な価格差はないと考えてよいでしょう。

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ローンを組む場合は、無利子になる可能性がある

青森市・弘前市・札幌市などの自治体では、ロードヒーティング・融雪槽・融雪機などを設置する目的として金融機関から貸付を受ける方のために、融資制度を用意しています。

条件が合えば、融資を受ける際に「無利子になる」もしくは「一部の利子が免除される」ので、活用を検討してみるとよいでしょう。

ローンを組む場合は、無利子になる可能性がある

該当の地域に土地・建物を所有する個人の方や法人などで、各自治体で定めた要件を満たす場合、対象となります。
多くの場合、すでに着工されている場合や、工事が完了している場合には対象とならないので、申請のタイミングにも注意しましょう。

例として、青森市の支援制度の概要の一部をご紹介します。

【融雪施設設置支援制度(青森県青森市)】
<概要・要件>

青森市内に家屋もしくは土地を所有しており、敷地内に融雪施設を新たに設置しようとする個人・法人・町会などの団体

※すでに着工中の場合や、工事が完了している場合は対象外
※その他、一定の条件・基準を満たす必要あり
<対象となる設備・施設>

ロードヒーティング/地下埋設型の融雪槽/地下埋設型もしくは移動型の融雪機
<貸付金額>

10万円以上、300万円以内(※1万円単位)
<主な取扱金融機関>

青森銀行/あおもり信用金庫/青森県信用組合/みちのく銀行、他
<返済期間・貸付利子>

・5年(60回)以内 = 無利子
・5年(60回)を超え、10年(120回)以内 = 低利子
<申請手続き方法>

金融機関への貸付申請、および市役所への申込が必要

なお、屋外に熱源を置く時には近隣への騒音などに配慮することに加え、融雪水の排水は各自治体の定めるルールに則って行うことなどが求められるため、利用時の注意点はよく確認した上でリフォームを実施してくださいね。

ローンを組む場合は、無利子になる可能性がある

さまざまなメリット・デメリットを考慮した上で、建物や環境に適した設備を選ぶことが肝心です。
もしも「ロードヒーティングを導入すべきか」「融雪槽などのほうがよいか」あるいは「予算内で設置可能か」といった悩みがある時には、融雪対策に詳しい地元の施工業者に相談してみることをおすすめします。

各自治体の融資制度が通りやすいプランや、使用環境に適した方法などを、予算にも配慮しながら提案してくれるでしょう。
ご家族の負担を軽減できる、理想的なリフォームをできるとよいですね!

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住宅の敷地内にロードヒーティングを設置する際、工事費用はいくらかかりますか?
設置費用の目安は、面積やロードヒーティングの種類によって異なりますが、例えば20㎡前後の面積でボイラー式を設置する場合ですと約58〜85万円です。
なお、土木工事の費用などが加算されることもありますので、総額はリフォーム業者の見積書でチェックしておきましょう。
ロードヒーターの種類別のリフォーム費用は、こちらに掲載しています。
ロードヒーティングにはどのような種類がありますか?
「温水式/ボイラー式」「電気ヒートポンプ式」「電熱線(電気ヒーター)式」などがあります。
それぞれの種類の違いは、こちらで解説しています。
ロードヒーティングと比較して、融雪槽や融雪機を使う場合のメリットは何ですか?
ロードヒーティングでは溶かすことができないような、屋根に積もった雪などにも使えることなどです。詳しくは、こちら
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