施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

更新日:2023年12月14日

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

住宅をリフォームする際には、通常は施工会社が提供するカタログを見て建材などを選びます。しかし、すべてを施工会社にそろえてもらわずに、自分たちで用意したものを使ってリフォームしてもらう方法もあります。これを施主支給といいますが、その場合にはどんな利点や注意点があるのでしょうか。

施主支給とは

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

住宅をリフォームする際には、建材や各種設備を施工会社ではなく施主の方で準備することもできます。
施工会社には、準備した設備や素材の施工をお願いするのですが、これを「施主支給」といいます。

● 以前の住宅から残しておいて使いたいものがある
● どうしてもフローリングにはこの床材を使いたい
● キッチンは日本製ではなく外国製のメーカーのものを使いたい
● ドアノブには思い出のあるものをぜひ取り付けてほしい
● 中古で安いシステムキッチンを購入したので取り付けてほしい

このような理由から、建築に必要な資材の一部を施主が自ら購入・準備して施工会社に提供する「施主支給」を行ってリフォームを実施する方もいます。

施主支給のメリット

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

好きなメーカーや商品を選べる

施工会社であっても、あらゆる商品をそろえて施主にカタログ提供することはできません。
特定のメーカーについては施主の方が詳しいという場合も少なくないのです。
リフォームともなればこれまでの使い勝手などから、施主の方が良い商品知識を持っているケースもあります。

工務店よりも安く購入できる可能性もある

商品によっては施工会社を通すよりも、施主自ら購入した方が安くなることもあります。
今はネットショッピングも簡単に行える時代ですから、ネットで好きな物を安く購入して取り付けてもらうこともできます。

施主支給のデメリット

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

自分で製品を選ぶのは大変

これまでに自分で情報収集をしていた場合は別ですが、一から商品を選ぶとなると多大な労力がかかります。
商品選びに時間がかかると、それだけ施工期間も延びることになってしまいます。

リフォーム会社によっては対応していないことがある

リフォーム会社によっては、自社で把握していない商品を使って施工することは難しいとして、施主支給に対応していない会社もあります。
特に海外の商品を使用する場合などはさまざまな規格が異なりますので、施主支給の対応可否についてよく相談しましょう。

調整に手間がかかる

自分で設備や建材を購入する場合には、購入先とのやり取りを行い、その詳細を施工会社にも漏れなく伝えなければなりません。
施工会社の方で何か不明点があれば、購入先との交渉も自分でしなければならない可能性があります。

場合によっては割高になることもある

施工会社は独自の仕入れルートを持っています。施主が個人的に購入するよりも安い場合が多いのも事実です。
全く同じでなくても、似たようなものなら良いという場合なら、施工会社のカタログから選んだ方が、工事費含め安くなる場合が多いかもしれません。

施主支給しやすいもの

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

それでは具体的に、施主支給しやすいものをご紹介します。
材料が大きなものや特殊なものは、施工日まで調達できるように気をつけなくてはいけません。
また、輸入品など規格外のものは、設計面に関わってくるので安易に用意しない方が無難です。

取り付けが自分でも簡単にできるもの

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

照明、カーテン、植栽、鏡、ペーパーホルダー、タオル掛けなどの細かいインテリア。
これらのように、小型で自分でも取り付けられるようなものなら、施主支給しやすく、入手するのも簡単でしょう。

ホームセンターなどで部材を探しやすいもの

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

壁紙、取っ手、インターホン、防犯カメラ、テレビアンテナ、ポスト、表札など。
施工がシンプルなものなら、施主支給に向いていると言えます。

販売店やメーカーの対応がしっかりしているもの

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

エアコン、食洗機、洗面ボウルなど、大手メーカーや家電量販店などで商品が充実しているもの。
発注時に、納品や規格などをしっかり説明してもらえるところだと安心できます。

ただし、電化製品や水まわりのものは、電源が確保できるか、配管の位置が合うか、あらかじめ確認しておくことが大切です。

施主支給しにくいもの

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

「施主支給」は、部材を施主が用意して、施工者が取り付けのみを請け負うこと。

つまり、設置作業が複雑なものや、工事が多く発生するものは比較的難しくなります。
システムキッチン、トイレ、ユニットバスなどは、施主支給には不向きです。

注意するポイント

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

【施工会社に可否を確認する】

まず、施工してもらう会社が施主支給に対応してくれるのか確認しましょう。
対応してくれるという場合でも、その範囲を限定している場合もあります。
どこまでなら対応してもらえるのか、すでに施主支給を考えているものがあれば、まず提示して相談しましょう。

【施工や配送に関して細かな打ち合わせをする】

施主支給を行う際には、各方面との連絡を厭わずに行うことがとても重要です。

納品の期日や納品場所、納品が無事に行われたかの確認などは、原則として施主が自ら行わなければなりません。
こうしたことは施工会社との連携で行われることですから、お互いに密に連絡を取り合うことが重要です。

【途中で施主支給リフォームに変更するのはNG】

また、当初は施主支給をするつもりはなかったところを、リフォーム会社と打ち合わせを始めてから、途中で施主支給リフォームに変更しようとしてトラブルになった失敗例があります。

リフォーム業者に採寸や機種選びに協力してもらった後、「自分で機器を手配・購入した方が安い」と知り、依頼内容を変更・値下げ交渉を働きかけたところ、業者側が交渉を打ち切ってしまったのです。
自宅に合う機器のアドバイスをもらった業者に対して、施主支給リフォームへの移行を提案するのは失礼になるので避けましょう。

【商品の梱包材の処分費がかかる】

施主支給で盲点になりがちなことの一つが、商品の梱包材の処分費がかかってしまうという点です。
通常、リフォーム会社に商品の手配も依頼した場合、梱包材は業者が処理してくれます。

しかし施主支給で商品を調達した場合、梱包材の処分は自分で行うか、施工業者に任せる場合は処分費を請求されるか、いずれかです。
梱包材だけではなく、家具などを交換する際には廃材の処理の仕方についても、施工業者と必ず打ち合わせしておきましょう。

【受け取り場所が道路になることがある】

配送スタッフが荷物を納品する際、受け渡しをする場所が道路になってしまうことは多いです。
自身で運び込める大きさのものならあまり問題ないかもしれませんが、物品によっては道路から現場までの運搬を、施工業者にお願いすることになるかもしれません。

運搬の協力をお願いすることになった場合は、くれぐれも「運んでもらって当然」という態度で対応せず、きちんと思いやりのある対応をしましょう。
また、製品を受け取る場所についても、周囲に迷惑がかからない位置で行うことも忘れずに。

【無責任な販売業者に気をつける】

特にネット通販で気をつけたいことですが、商品の欠陥や故障などに関する責任は一切負わずに、商品代を受け取ってしまったら取引を即終了をしてしまう業者は多いです。

仕入れ費が他社より安く済むというだけで、商品を注文する業者を決めてはいけません。
発注する前に、しっかりと保証やサポート内容も信頼できる販売店であるかどうかの確認を怠らないようにしましょう。

施主支給リフォームの保証について

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

施主支給で手配した設備は、不備があった場合にも自分で保証メーカーに問い合わせをしなくてはいけません。

通常のリフォームや新築の場合、メンテナンスや機器トラブルなどは、すべて施工した会社に相談できます。
例えば取り付けられている製品が不良品だったという場合でも、施工会社からメーカーへ確認してくれるパターンがほとんどです。

しかし、施主支給に関しては、製品の不具合を発見したとき、自身でメーカーもしくは販売会社に連絡することになります。
欠陥が見つかった部材によっては、受付先がどこだか分からなかったり窓口が複数になってしまったりするため、何かと面倒なことが多いです。

よくある施主支給リフォームの3大トラブル

最後に、施主支給リフォームで実際に起こりやすいトラブルをご紹介しておきましょう。
意外な落とし穴は本当にたくさんあるものです。
リフォームは、どんなときでも慎重に計画的に進めましょう。

施主支給リフォームでトラブルにならないためのポイント!

【故障や責任問題でもめてしまう】

そもそも施主支給リフォームは、施工後に製品にキズや不良などの欠陥が見つかったとき、販売業者の責任か、施工業者の責任なのかはっきりとはわからないケースがとても多いのです。

大きな設備機器になるほど専門的な知識が必要になるので要注意。
引き渡し後に故障があっても、自分で取り外すことができなかったという話もあります。

【部品の手配ミス】

発注漏れのトラブルで特に多いのが、部品の手配ミスです。
例えば洗面台一つでも、洗面ボウル、蛇口、水栓、排水用バブル、給水管、その他の金物など、とにかく細かい部品が多いもの。
洗面ボウルや蛇口はおしゃれなデザインの商品が出回っているのでこだわりたくなりますが、別々のメーカーに発注すると、組み立ての日までに間に合わなかったという事例があります。

一点でも部品が欠けると、全体の工事を進めることができなくなる恐れがあるのです。
輸入商品は予想以上に納期がかかるので、より気をつけましょう。

【工期延長などによる費用増加】

施主支給を行うとき、管理が必要になるのは設備の用意だけではありません。
工事全体のスケジュールや進行、人材も調整しなくてはいけないのです。
通常のリフォームや新築の工事なら、現場監督のスタッフがいるものですが、施主支給のときはこの仕事を自分で行います。

発注ミスなどで工期が延長すると、遅滞金や待機中の施工業者への支払いが発生するため、コストが余計にかかります。
購入した商品が思っていたより重量があったため、人数がさらに必要になったり、マンションにクレーンで積み込むハメになったなどという例さえあります。
それなりの知識や想像力が、施主支給リフォームでは重要です。

施主支給は、良い面と悪い面、どちらもしっかり熟慮しておくことが大切です。
かかる費用や手間、ご自宅でできる工事内容をしっかり考慮した上で、施工会社と上手に連携をとりながら行うのがポイントです。

【この記事の要点まとめ◎】

施主支給でリフォームしたい場合の注意点は?
施主支給に対応していない施工会社が多いため、まずは工事を依頼できるかどうか相談しましょう。
また対応可能な業者が見つかった場合も、納品の仕方や費用などについて細かく確認することが重要です。
詳しくはこちら
施主支給でリフォームした場合、製品に欠陥を見つけたら、どのように対応すべき?
施主支給で手配した設備に不備があった場合には、自分でメーカーや販売会社に問い合わせをしなくてはいけません。

一方、(施主支給ではなく)設備の手配からすべて施工業者に任せたリフォーム工事であれば、製品のメンテナンスやトラブルについても、基本的に施工業者に相談できます。
施主支給のリフォームでは、どのようなトラブルが多い?
「施工後に欠陥が見つかった際、責任問題でもめやすい」「部品の手配ミスや、(工期の延長などにより)追加費用が発生しやすい」といったトラブルが多く見られます。
施主支給は難しそう……
\と思う方はこちら!/
無料!
リフォーム会社一括見積もり依頼 ▶
リフォーム費用は比較で安くなる! 最大50%DOWN 簡単30秒 見積もり件数No.1 無料リフォーム会社一括見積もり依頼 カスタマーサポートがびったりの会社をご紹介
このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもお役立ち情報をお届け中!

公式LINEアカウントはこちら
公式Instagramアカウントはこちら

お役立ちのおすすめ記事

  • 【保存版】リフォーム/リノベーションの見積もり時の重要ポイントは?注意点や体験談も紹介

    リフォーム・リノベーション工事の契約先を決める際、大切な「見積もり」。「相見積もり」で複数社の内容を比較したい方も多いですよね。ただ「見積もり作成は無料?」「見積もりだけ取って、契約しないでも平気?」「何社を比較するべき?」「契約しない場合の断り方は?」といった不安をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。そこで、施工会社の一括見積もりサービスを提供する『リショップナビ』が、相見積もりのマナー・ポイントや、実際に契約された方々の体験談をご紹介します。

  • リフォーム見積書のチェックポイント8選!わかりづらい諸経費も解説

    リフォーム会社を探す際に必ず見ることになる「リフォーム見積書」、しかし、普段なかなか見る機会のないものなので、どこに注目して判断をすれば良いのでしょうか?ここではそんな見積書の見方と判断ポイントについてご説明します。

  • 【完全ガイド】リフォームの流れを徹底解説!~相談から引き渡しまで~

    そもそもリフォームってどんなことを準備すればいいの?ほとんどの人が初めて体験するリフォーム。多額の予算・それなりの期間をかけて行うものなので、不安がつきものですね。失敗のないリフォームのためには、全体の流れを理解し、各ステップの注意点を知っておくことが重要です。本記事では、それぞれのポイントを踏まえつつ、流れと各リフォームの工期の目安を解説していきます!

  • 【リフォーム工事中のFAQ】こんなときどうする?

    待ちに待ったリフォーム工事が始まると、イメージ通りに仕上がるのか、不安になることもありますよね。工事中に予期せぬトラブルが発生し、どう対応したらい良いか迷う場面もあります。ここでは、ご近所へのあいさつ、鍵の扱い、職人さんへのお茶出しなどリフォーム工事中によくある質問と回答をご紹介します。

  • 【竣工検査】リフォーム/リノベーション工事完了後のチェック項目!不具合があった場合は?

    リフォーム・リノベーション工事が完了すると、施工業者の担当者と一緒に完成現場で工事内容を確認する「竣工検査(工事完了検査)」を行います。これは、計画通りにリフォーム・リノベーション工事が完了したかどうか、不具合がないかどうかをチェックする検査です。竣工検査(工事完了検査)の主なチェックポイントや、万が一不具合が見つかった場合の対処法について、解説します。

リショップナビは3つの安心を提供しています!

  • ご希望にあった会社をご紹介!

    お住まいの地域に近く・ご希望のリフォーム箇所に対応が可能という基準を元に、厳選した会社をご紹介。可能な限り、ご要望にお応えできるように対応致します。

  • しつこい営業電話はありません!

    紹介する会社は、最大で5社まで。また、連絡を希望する時間帯をお伝え頂ければ、しつこい営業電話をすることはありません。

  • 見積もり後のフォローも致します

    ご紹介後にご不明点や依頼を断りたい会社がある場合も、お気軽にご連絡ください。弊社から各会社へのご連絡も可能となっております。

© ZIGExN Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.

安心への取り組み:アルバイトEXを運営する株式会社じげんはプライバシーマークを取得しています。 安心への取り組み
株式会社じげんはプライバシーマークを取得しています。