床下断熱材はいらないといわれる理由

床下断熱材について「いらない」という意見を耳にしたことはありませんか。
実は、特定の条件下では床下断熱材の設置が必ずしも必要ではないケースが存在します。
地域や気候によっては必要性が低い
南九州や四国などのの温暖な地域では、年間を通じて温暖な気候です。
冬でも寒暖差が小さいため、床下からの冷気の侵入がなく、床下断熱がなくても一定の快適性を保てる住宅が多いでしょう。
また、すでに壁や天井、窓の断熱性能が高い高気密・高断熱住宅の場合、床下断熱の優先度は相対的に低くなるかもしれません。
ただし、温暖な地域でも床下からの熱気を遮ることで、夏の冷房効率を高める効果は期待できます。
住宅の構造や地域の特性をあわせて、総合的に検討することが大切です。
昔の住宅では断熱より通気性が重視されていた
日本の伝統的な家屋は、断熱性よりも通気性を何より重視して設計されていました。
床を高くした高床式の構造や大きな引き戸などは、夏の厳しい暑さや湿気を乗り切るための工夫だったのです。
当時は、冬の寒さ対策よりも高温多湿な気候への対応が最優先課題でした。
限られた暖房設備しかなかった時代、通気性を確保することは木材の腐食を防ぎ、家全体の耐久性を守る重要な要素だったからです。
このように通気を第一に考えた設計思想は、当時の日本の気候に適した知恵でした。
昔の人々にとって、風通しのよさこそが快適な家づくりの基本だったといえるでしょう。
床下に湿気がこもるリスクを心配する声も
床下に断熱材を設置すると通気性が悪くなり、湿気がこもりやすくなるのではないか、という懸念の声があります。
湿気が溜まると、木材の腐朽やシロアリ被害、カビの発生といったリスクを高める可能性が指摘されることもあります。
この懸念は、高温多湿な日本の気候風土に根ざしたものです。
ただし、現代の技術では通気層を確保しながら断熱材を施工し、湿気がこもりにくい設計が可能です。
また乾燥した環境を保つことで湿った環境を好むシロアリの被害を防ぐ効果も期待できるでしょう。
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実際はあったほうがいいケースも多い
「床下断熱材はいらない」という意見もありますが、実際の住環境を考えると、設置したほうがメリットの大きいケースが数多くあります。
冬の底冷えや結露対策として効果的
床下からじんわりと上がってくる冷気は、冬の室内に大きく影響します。
床下断熱材を設置すると、この冷気の侵入を防ぎ、足元から感じる冷えを和らげる効果が期待できます。
足元が温かいと、体感として部屋全体が暖かく感じられ、暖房効率の向上や光熱費の節約にもつながるでしょう。
室内と床下の温度差が小さくなることで、結露の発生を抑える効果も見込めます。
結露はカビの温床となり、家の土台を傷める原因にもなるため、住宅の耐久性を高める上でも重要です。
冷暖房の効率アップで省エネにつながる
床下断熱材の設置で期待できる大きなメリットが、冷暖房効率の向上です。
床下からの冷気が遮断されることで室温や体感温度が数度変わることもあり、暖房効率の改善が期待できます。
冬場に暖かい空気が床下へ逃げにくくなるため、暖房の設定温度を少し下げても快適に過ごせるようになるでしょう。
暖房器具の運転時間が短くなると、電気代やガス代の削減につながります。
室内の温度が安定し、余分なエネルギーを使わずに快適な環境を保ちやすくなるのです。
夏場の冷房効果も見逃せない
省エネ効果は冬に限りません。
夏は地面からの熱気を遮って冷房の負担を軽くする効果が期待できるため、年間を通した光熱費の削減に役立つ可能性があります。
住宅の気密性が高まることで、エネルギーロスを抑え、一年中安定した省エネ効果を発揮しやすくなります。
断熱が不十分な住宅では快適さに差が出る
冬場、暖房をつけているのに足元が冷えたり、部屋によって温度が大きく違ったりするのは、断熱が不十分な住宅でよく見られる現象です。
暖かい空気は上へ昇る性質があるため、天井付近ばかり暖かくなり、肝心の足元は冷たいままになりがちです。
このような状態では、いくら暖房を使ってもなかなか快適な室温にならず、結果的に光熱費がかさんでしまいます。
また、部屋ごとの急激な温度差は、体に負担をかけます。 特に冬場はヒートショックのリスクを高めるため注意が必要です。
さらに、床下と室内の温度差は結露を発生させる原因にもなります。
湿った環境はカビやダニの温床となり、ご家族の健康に影響を及ぼす可能性も否定できません。
断熱性能の差は、快適さだけでなくご家族の健康にも直接関わってくる問題なのです。
室温差によるヒートショックのリスク軽減
冬場、暖房の効いた暖かい部屋から寒い廊下や洗面所へ移動した際、急激な温度変化で血圧が大きく変動することがあります。
特に高齢の方や心臓に持病がある方にとって、この温度差は命に関わるリスクにもなりかねません。
床下に断熱材がない住宅では、居室とそれ以外の場所で大きな温度差が生まれやすく、冬場にこうした危険な状況が起こりがちです。
床下断熱を適切に施すことで、床下からの冷気を遮断し、家全体の温度差を小さくすることに役立ちます。
室内の温度が均一に保たれることで、急な温度変化を感じにくくなります。
体が感じるストレスが和らぎ、ヒートショックのリスクを軽減できるため、家族みんなが安心して暮らしやすい住環境につながるのです。
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家の状態やライフスタイルに合わせて判断する
床下断熱材が必要かどうかは、住宅の構造や地域の気候、そして住む人のライフスタイルによって大きく左右されます。
断熱材なしでも快適に過ごせるケースもあれば、省エネ性や結露対策の観点から、必要な場合もあります。
大切なのは、住宅の構造や地域の環境を踏まえて、最適な選択をすることといえるでしょう。
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