床下断熱リフォームの費用相場
床下断熱リフォームは、工法によって金額が大きく異なりますが、おおむね費用相場は表の通りです。
工事内容 | 費用相場 | |
---|---|---|
床の上を剥がして断熱材を設置するリフォーム | 解体費用 | 10〜20万円 |
床材の費用 | 50〜75万円 | |
断熱材の費用 | 5〜15万円 | |
総額 | 70〜110万円 | |
床の下から断熱材を設置するリフォーム | 10〜30万円 | |
床の下から断熱材を吹き付けるリフォーム | 30〜40万円 |
床を一度剥がして断熱材を設置するリフォームは、既存の床を解体する費用や新たに設置する床材の費用が必要になります。
そのため、他の工法に比べ高額になる場合も場合もあります。
床を剥がして行うリフォームは、床下で作業するより仕上がりがきれいになるので、仕上がりを気にする方におすすめの工法です。
他の床下断熱のリフォームの工法については「床下断熱リフォームの工法」をご覧ください。
床下断熱リフォームに使える補助金
床下断熱リフォームで利用できる補助金には、「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」と「 こどもエコすまい支援事業(受付終了)」の2つがあります。
各補助金は条件や補助金額が異なるので、下記の内容を参考にしてください。
※「こどもエコすまい支援事業」は予算上限に達したため、2023年9月28日をもって交付申請(予約を含む)の受付を終了しました。詳しくは公式ホームページをご確認ください。
制度名 | 既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | こどもエコすまい支援事業 |
---|---|---|
補助金額 | 補助対象経費の1/3以内 【上限金額】 戸建住宅:120万円/戸 集合住宅:15万円/戸 |
最大9万2,000円 |
申請期間 | 2023年3月20日~2023年6月16日 | 2022年11月8日~交付申請まで |
対象者 | 【戸建住宅の場合】 ● 所有者又は、所有予定者 ● 対象となる住戸に住民票を置く居住者 【集合住宅の場合】 ● 所有者又は、所有予定者 ● 賃貸住宅の所有者 もしくは ● 管理組合等の代表者 ● 賃貸住宅の所有者 |
● こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をする方 ● リフォームする住宅の所有者等であること |
適用条件 | ● 財団が定める要件を満たし、財団に登録されている製品であること ● 以下A)~C)の条件を満たすこと A)規定の性能値を満たすこと B)熱伝導率(λ値)が0.042以上の断熱材(グレードがD4のもの)は、天井断熱工事に用いる吹込み断熱材のみ対象とする C)吹込み、吹付け製品を施工する場合、補助対象製品ごとに登録された指定施工業者が行うこと |
● 一定の使用量以上の断熱材(省エネ基準レベル、ZEHレベル)を利用する断熱改修を対象とする ● JIS認証を取得しJISマークが表示されている製品であること ● JIS認証を取得していないが、第三者により、JISと同等の性能および品質管理体制が確認されているものであること ● JISに対し、適切な試験方法と予備試験体数に基づき、JIS Q1000またはJIS Q17050-1による自己適合宣言が行われ、JISと同等以上の性能および品質管理体制を有していることを証する資料等(第三者による確認と同程度のものに限る)の提供を行うことができるものであること |
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床下断熱とは
床下断熱は、床を支えるために根太、大引きを骨組みする床組の間に、敷き詰められている断熱材のことをいいます。
床下断熱の断熱材には、
● 硬質ウレタンフォーム
● ロックウール
● グラスウール
● インシュレーションボード
などが使用されます。
このような断熱材を床下に充填させることで、外気の寒さが室内に伝わらないようにすることができます。 詳しくは「断熱材の種類」で解説しているので、床下断熱リフォームを検討している方は参考にしてください。
また、基礎断熱を知っている方の中には、「基礎断熱って聞いたことがあるけど、床下断熱とは違うの?」というような疑問を持つ方もいるでしょう。
基礎断熱は、床の骨組みの間に敷き詰められる床下断熱とは違い、建物の基礎に直接貼り付けられます。
そして、基礎断熱は建物全体を覆うのでしっかりと断熱ができるという特長があります。
しかし、リフォームによる設置が難しいというデメリットもあるので、リフォームで断熱を検討している方は、基礎断熱ではなく、床下断熱を検討してみましょう。
>> 主な断熱材9種類を比較!メリットやデメリット
>> 断熱リフォームの種類を解説!費用と工期の目安、利用しやすい補助金制度もご紹介
床下断熱リフォームによる効果とは
床下断熱リフォームで得られる効果には、下記の4つが挙げられます。
● 部屋が暖まる時間が早くなる
● 床の温度が上がる
● 結露やカビを抑える
● 住む人の健康維持が期待できる
上記の効果についてより詳しく解説するので、床下断熱リフォームを検討している方はぜひ参考にしてください。
部屋が暖まる時間が早くなる
床下断熱リフォームをすると、外気温の影響を受けにくくなるので、空調が効きやすくなり、部屋が早く暖まります。夏は涼しく、冬は暖かい家になるので、快適に過ごせるでしょう。
効率的に室内温度を調整することで、光熱費の削減も期待できますし、家の中の温度を一定に保つことも可能です。
床の温度が上がる
床下断熱リフォームをすることで、床の温度上昇が期待できます。
断熱が不十分な建物では暖房をつけても部屋の上部しか暖まらず、すぐに床の温度を上げることは難しいです。
しかし、床下断熱リフォームをすれば、暖房の効率がよくなるので、部屋の上部だけではなく床付近も暖められます。冬、床の冷え込みにお困りの方は、床下断熱リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
結露やカビを抑える
断熱リフォームをすることで、結露やカビを抑えられる可能性があります。
結露が一番起きやすい場所は窓ですが、断熱が不十分な場合でも室内と外気温との差が大きくなるので、結露が発生しやすくなります。
結露はカビや腐食の原因になり、カビは健康被害を与える恐れがあります。
家の結露にお悩みの方は、建物の断熱が不十分な場合があるので、断熱リフォームを検討してみましょう。
住む人の健康維持が期待できる
断熱が十分にされている建物では、住む人の健康維持が期待できます。
断熱が不十分な建物の場合、暖房の効いた部屋と、暖房が効いていない部屋で温度差が大きくなります。
暖かい部屋と寒い部屋を行き来すると、血管に大きな負担がかかり高齢の方の場合、ヒートショックになる恐れがあります。断熱リフォームでヒートショックを防ぎましょう。
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床下断熱リフォームの工法
床下断熱リフォームで利用される工法は下記の3つです。
● 床下に断熱材を施工する方法
● 床下から断熱材を吹き付ける方法
● 室内から床を剥がして断熱材を施工する方法
上記の工法について詳しく解説します。
床下に断熱材を施工する方法
床下断熱リフォームには、既存の床下の骨組みの間にボード状やマット状の断熱材を施工する方法があります。
床の点検口や床下収納から床下に入り、断熱材を充填していくので、工期が短く、数日以内に終了可能です。また他の工法と比較して廃材が少ないため、費用を抑えられます。
床下から断熱材を吹き付ける方法
ボード状やマット状の断熱材を敷き詰める工法の他ほかに、ウレタンフォームなど発泡体を吹き付けて施工する方法もあります。
吹き付ける工法の場合、厚さを自由に変えられるので、隙間なくしっかりと充填でき、既存の断熱材がある場合その上からでも施工可能です。
しかし断熱材を吹き付ける方法は、天井や壁の断熱では頻繁に利用されていますが、床下断熱の場合、施工が難しく対応している業者は多くありません。どうしても吹き付け工法を希望される方は、見積もりを依頼する前に業者に問い合わせてみましょう。
室内から床を剥がして断熱材を施工する方法
床下からの施工方法の他には、既存の床材を剥がして断熱材を施工する方法があります。
この方法は床材の張り替えも同時に行う方法で、床下で作業するより仕上がりがきれいになるのが特徴です。
効率的に施工できるので、床材の張り替えと同時に断熱リフォームも検討することをおすすめします。
ただし、床材の解体・撤去や張り替えの施工が必要なので、他の工法と比較して工期が長く、費用が高くなってしまいます。室内から床を剥がして断熱材を施工する方法を検討される方は、工期や費用についてもしっかりと確認しておきましょう。
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断熱材の種類
断熱材には、下記のような種類があります。
断熱材の種類 | 特徴 | |
---|---|---|
発泡プラスチック系 | 硬質ウレタンフォーム | ● 断熱性能が高い ● 衝撃に強く、硬い ● 無機繊維系と比較して価格が高い |
押出法ポリスチレンフォーム | ● ボード状に成形されている ● 細かい気泡によって断熱性が高い ● 吸湿しにくく、耐圧力がある ● 施工が手軽である |
|
無機繊維系 | グラスウール | ● ガラス繊維で作られれいる ● 価格が安い ● 耐久性、耐火性、防音性に優れている |
ロックウール | ● 耐久性、耐火性、防音性に優れている ● 価格はグラスウールより高い ● 鉄炉スラグや玄武岩などを原料としている |
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自然系 | セルロースファイバー | ● ダンボールや新聞紙などの古紙が原料である ● 調湿性がある |
ウール | ● 羊毛を使用している ● 劣化しにくい |
|
インシュレーションボード | ● 廃材や樹皮などの木質素材が原料である ● エコ素材として注目されている |
上記の断熱材について詳しく解説します。
硬質ウレタンフォーム
硬質ウレタンフォームは原料を発泡し、樹脂化させたプラスチック発泡体です。
断熱性に優れており、硬いという特性を持っています。
硬質ウレタンフォームは現場でも発泡が簡単にでき、自己接着するため複雑な構造物であっても、隙間のない断熱層を作ることができます。
押出法ポリスチレンフォーム
ポリスチレン樹脂と難燃剤も混ぜ、発泡させたものを押し出しながらボード状にしたものです。
細かい気泡で構成されているので、断熱性能が高くなっています。
硬質ウレタンフォームとは異なり、カッターでも簡単にカットできるため施工も手軽にできます。
グラスウール
グラスウールは、ガラス繊維を綿状に加工したものです。
耐久性や耐火性に優れており、低価格な商品なので多くの木造住宅で使用されています。
グラスウールは防音性にも優れているので、住宅の断熱材としての他に工場や映画館の防音材としても活用されます。注意点は、直接触れるとかゆみなどが出る恐れがあることです。
ロックウール
ロックウールは、鉄炉スラグや玄武岩などを原料に作られる人工鉱物繊維で、岩綿とも呼ばれています。
グラスウールと比較して、耐久性、耐火性、防音性に優れており、その分価格も高くなっています。
セルロースファイバー
セルロースファイバーは段ボールや新聞紙などの古紙から作られており、隙間なく施工できる素材です。
調湿性や吸音に優れていることが特徴になります。
ウール
ウールは羊毛を原料とした断熱材です。ウールはアレルギーの心配もなく、調湿性や吸音に優れている素材です。また、劣化しにくいのが最大の特徴と言えます。
インシュレーションボード
廃材や樹脂などの木質素材を利用し、ボード状に成形した断熱材をインシュレーションボードといいます。
近年ではエコ素材として注目されており、木材の特性である調湿性や消臭効果に期待ができる素材です。
床下断熱リフォームをして快適に過ごそう
床下断熱リフォームをすると、空調効率がよくなるため、部屋が暖まる時間が早くなり、省エネ効果も期待できます。
また、結露防止にもつながるため、アレルギーや中毒を引き起こす恐れがあるカビや腐食を抑えられるなど健康維持にも効果的です。
床下断熱リフォームには20〜110万円の費用がかかると言われています。リフォーム費用は、使用する断熱材や施工方法によって左右されます。
費用を抑えて床下断熱リフォームをしたい方には「補助金の利用」がおすすめです。
床下断熱リフォームで利用できる補助金には「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」や「こどもエコすまい支援事業」があります。
本記事の内容を参考に、補助金を活用した床下断熱リフォームを検討してみてください。
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