プレハブを解体する流れ
プレハブの解体は一般的な住宅の解体と同様の流れで行います。
大まかな流れは以下の通りです。
1. 事前準備
2. 解体工事着工
3. 清掃と整地
ここでは、それぞれの内容を詳しく説明します。
1. 事前準備
プレハブの解体を決めたら、以下の事前準備を行います。
内容 | 詳細 |
---|---|
解体業者の選定 | 2~3社程度に相見積もりを取り、内容を比較・検討する |
近隣へご挨拶 | トラブル防止のため、騒音や振動などが発生する旨を近隣住民に丁寧に伝える |
ライフラインの停止 | 工事前に電気・ガス・インターネット回線・セキュリティサービスなどを停止・撤去しておく |
事前準備では、解体業者と一緒に現地調査を行うことが重要です。
依頼主が立ち会って、実際の現場における作業スペースや駐車場などを確認しましょう。
また、解体業者によって料金やプラン内容が異なります。
1社に絞ると見積もり費用やプラン内容の比較ができないため、複数の業者に見積もりを取りましょう。
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2. 解体工事着工
まず、解体工事を安全かつスムーズに行うために足場を設置し、埃やゴミの飛散防止のため、養生を丁寧に施します。
その後、屋根→壁→床面→基礎の順に撤去を行います。
プレハブの解体は、個々のパネルがはめ込まれた骨組みを1枚ずつ丁寧に剥がしていくようなイメージで進めていきます。
プレハブの解体期間は木造や鉄骨造などの構造や面積によって異なりますが、簡易的なプレハブの場合はおよそ1日です。
撤去の際、家具や家電などの残置物があると解体作業に時間がかかり、追加料金も発生してしまうため、事前に処分しておく必要があります。
3. 清掃と整地
解体後は、作業の際に発生した廃材や細かいゴミを処分して丁寧に清掃します。
またプレハブを解体したあとは土地に凸凹が生じているため、整地作業が必要です。
整地の方法にはいくつかの種類がありますが、一般的に重機やローラーなどを使って平らな状態にします。
全ての作業が済んだら、業者と一緒に何も残っていないことを確認するのがおすすめです。
プレハブの材質は4種類
プレハブの工法は、木質系・鉄骨系・コンクリート系・ユニット系の4種類に分かれます。
ここではそれぞれの工法の特徴をご紹介します。
木質系
木質系プレハブとは、壁・床・天井を木材や木質系パネルで組み立てる建築工法です。
パネル方式や軸組方式、軸組パネル方式があり、一般的にパネル方式が多く採用されています。
パネル方式はすべてを面で接合する一体構造により、風や地震など外部からの衝撃を建物全体に分散させることができます。
内壁に耐火性の強い石膏ボードを使用するため、火災にも強いのが特徴です。
鉄骨系
鉄骨系プレハブとは、工場内で生産した軽量鉄骨の骨組みを現場で固定して組み立てる建築工法です。
工場ですでに溶接されているため工期が短く、コストを抑えられるメリットがあります。
鉄骨系プレハブは頑丈で耐火性や耐震性が高いため、利用方法の幅が広いといった点も特徴です。
また鉄骨系プレハブに使われる軽量鉄骨には強度があるため、柱の本数をある程度調整できます。
そのため間取りを自由に設計しやすいのも魅力です。
コンクリート系
コンクリート系プレハブは遮音性に優れ、耐火性と耐久性といった性能の高さが大きな特徴です。
また、他の工法に比べて耐用年数が長い点も魅力です。
地盤の弱い土地では、コンクリート系プレハブの重さに耐えられるよう地盤を補強する必要があります。
ユニット系
ユニット系とは、鉄骨や木の柱で作られた箱型フレームに、不燃パネルやコンクリート、セラミック系の板を取り付けた箱型ユニットを工場で作り、現場で設置する建築工法です。
トイレやキッチン、電気配線や配管などの設備も工場で作り、ほぼ完成形にまで仕上げます。
そのため、現場作業を短縮できるのがメリットです。
工場での作業が多いため製品や部材のバラつきが少なく、品質が安定しています。
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プレハブの解体費用相場
プレハブの解体費用は、構造や地域、建物の延べ面積や坪数などの条件によって大きく異なります。
ここでは以下の項目ごとに解体費用の相場をご紹介しますので、目安として参考にしてください。
● プレハブ材質別の解体費用相場
● 地域別の解体費用相場
● 追加でかかる費用
プレハブ材質別の解体費用相場
プレハブの解体にかかる費用は、1坪あたりおよそ2〜6万円が相場です。
以下の表は、材質別の1坪あたりの解体費用相場になります。
材質 | 1坪あたりの解体費用相場 |
---|---|
木造 | 2〜4万円 |
軽量鉄骨造 | 2.5〜4万円 |
鉄骨造 | 2.5〜4.5万円 |
鉄筋コンクリート造 | 3〜6万円 |
一般的なプレハブの解体費用の相場は以下の通りです。
● 6畳の木質系のプレハブ:6~13万円
● 資材置き場などに使用していた平屋プレハブ:およそ25~30万円
● 300㎡程度の軽量鉄骨系のプレハブ:およそ200万円
地域別の解体費用相場
プレハブの解体費用は地域によっても異なります。
地域別の解体費用相場は次の通りです。
地域 | 1坪あたりの解体費用相場 |
---|---|
北海道 | 2.6~4.5万円 |
東北 | 2.5~4.8万円 |
関東 | 2.7~5.3万円 |
中部 | 2.5~5.2万円 |
近畿 | 2.5~5万円 |
中国 | 2.6~5.4万円 |
四国 | 2.4~4.7万円 |
九州沖縄 | 2.4~4.9万円 |
追加でかかる費用
プレハブを解体するときは、本体の解体費用の他に次の追加費用もかかります。
● 撤去費
● 重機回送費
● 手壊し
● 処分費
プレハブに家具や家電などの残置物、住宅設備がある場合にかかるのが撤去費用です。
また、工事の際に発生した廃棄物を運び出すための重機回送費も負担しなければなりません。
道路状況などによっても追加費用が発生します。
例えば、道幅が狭くて大きな重機やトラックなどが入れない住宅街では、手作業で解体工事を進めなくてはなりません。
手作業が増えると工期が長引いたり、人件費が増したりします。
工事で発生した廃棄物やゴミの処分費用も必要になるため、予算に含めて検討しましょう。
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解体費用が高くなるケースとは?
次のようなケースは、人件費がかかったり特別な処分が必要となったりするため解体費用が高くなります。
● 鉄筋コンクリート造などの頑丈なプレハブの解体
● プレハブが屋上にある
● 周辺に十分なスペースがない
● 建材にアスベストが含まれている
● 残置物が多い
鉄筋コンクリート造などの頑丈なプレハブは、解体に手間と時間がかかるため、人件費が高くなる傾向があります。
重機が使用できないケースでは、手壊し解体となるため人件費の負担が増えて費用が高くなります。
例えばプレハブが屋上にあったり、周辺に十分なスペースがなかったりする場合です。
また建材にアスベストが含まれている場合、特別な処分が必要となり費用は高くなります。
残置物が多く撤去費用が高くなるケースやスケジュール通りに終わらず工期が長引くことで人件費が増えるケースも、費用の負担は大きくなるでしょう。
プレハブの解体で使える補助金制度
プレハブの解体に限定した補助金制度はないものの、自治体によっては空き家の解体に補助金制度を設けています。
プレハブの状況によっては補助金制度を利用できる可能性があります。
例えば、倒壊の恐れがあるなど周囲に悪影響を及ぼす危険性の高いプレハブの空き家は、補助金の受給対象になりやすい傾向があります。
以下に、自治体で行われている補助金制度の例をご紹介します。
補助金の種類や条件は自治体によって異なるので、市区町村の役所に問い合わせて確認してください。
地域名 | 名称 | 金額 |
---|---|---|
北海道小樽市 | 特定空家等住宅除却費助成 | 費用の1/3(上限30万) |
秋田県秋田市 | 老朽空き家等解体除去補助金 | 費用の1/2(上限50万) |
神奈川県横浜市 | 建築物不燃化推進事業補助 | 費用の2/3~3/4(上限150万) |
京都府京都市 | 老朽木造建築物除却事業 | 費用の1/2(上限60万円) |
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プレハブを自分で解体する際の注意点
プレハブを自分で解体しようと考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、自分で解体をするのは膨大な手間と労力がかかる上、転倒や怪我をする恐れがあり危険です。
プレハブを解体するのは簡単ではないため、解体業者へ依頼するのをおすすめします。
それでも自分で解体したい場合には、次の点に注意して実施しましょう。
● 事前調査を十分に行う
● 建物滅失登記の手続きを行う
● 道具を用意しておく
● 廃棄物を正しく処分する
上記の内容について、それぞれ説明します。
事前調査を十分に行う
プレハブを自分で解体したいという場合には、工事に着手する前に、以下の2点を必ず確認しておきましょう。
● 解体するプレハブの面積が80㎡以上かどうか
● アスベストが使用されていないかどうか
プレハブの面積が80㎡以上ある場合、建設リサイクル法の対象となるため届出が必要です。
建設リサイクル法とは、建設工事で発生する建築廃棄物を正しく処理し、リサイクルを促すために平成12年5月に制定された法律です。
また建材にアスベストが含まれている場合は、専門の業者に解体を依頼する必要があります。
そのため、自分では解体できません。
アスベストが使用されているにもかかわらず自分で解体してしまうと、処罰される恐れがあるので注意が必要です。
建物滅失登記の手続きを行う
建物を解体したら、建物がなくなった旨を登記簿に反映させるため「建物滅失登記」の手続きが必要です。
建物滅失登記は不動産登記法57条に、「解体後1ヶ月以内に法務局に申請する義務がある」と定められています。
期限までに申請せずにいると、10万円以下の罰金が課せられる恐れがあるので注意しましょう。
建物滅失登記は、解体工事を自身で行う場合も業者に依頼する場合も必要です。
建物滅失登記の手続きは家屋調査士に依頼できます。
家屋調査士に依頼した場合は5万円前後の費用がかかることを覚えておきましょう。
道具を用意しておく
プレハブを自分で解体するには工具を揃える必要があります。
安全に作業を行うために、少なくとも下記の道具を準備しておきましょう。
● ヘルメット
● 安全靴
● 作業着
● 防塵マスク
● 脚立
● ハンマー
● バール
● チェーンソー
廃棄物を正しく処分する
解体作業が終わったら、最後は廃棄物の処分を行います。
廃棄物をそのままにしておくと、不法投棄の疑いで処罰される恐れがあるので注意が必要です。
廃棄物は厳密な規定のもとで処分しなければならず、自分で行うのは難しいでしょう。
処分を業者に依頼するときには、自治体から「一般廃棄物処理業許可」をもらっている専門業者に処分を依頼するのがおすすめです。
再利用できる廃材は、リサイクルショップなどに持ち込めば引き取ってもらえます。
プレハブを自分で解体する際にかかる費用目安
プレハブを自分で解体する際にかかる費用の目安をご紹介します。
● 道具一式の購入費用:約3万円~
● 処分費用(6畳前後):約2~3万円
● 軽トラックレンタル費用:約7千円
上記の費用を合わせると、少なくとも5.7~6.7万円ほどかかります。
業者に解体を依頼した場合、6畳程度の木造プレハブで約13万円ほどかかるため、自分で解体した方が明らかに安いでしょう。
しかし自分で行うと多大な時間と労力がかかる上、怪我や転倒の恐れもあり危険です。
解体工事に不慣れな人や不安な人は、プロの解体業者に依頼するのをおすすめします。
プレハブの解体は解体業者への依頼がおすすめ
プレハブには木質系・鉄骨系・コンクリート系・ユニット系の4種類があります。
プレハブの解体費用は材質や大きさ、地域などによって異なります。
アスベストが使用されている場合や重機が入らず手作業が増えるケースでは、さらに費用がかかるでしょう。
プレハブの解体を自分で行うと、手間や労力がかかるだけでなく、転倒や怪我のリスクがあります。
安全かつ確実に作業してくれる解体業者に依頼するのをおすすめします。
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