間仕切り壁は撤去できる?壊せる壁と壊せない壁
間仕切り壁は撤去できる場合とできない場合があります。
ここでは、次の3点について解説します。
- 内装壁は撤去できる
- 構造壁は撤去できない
- 配線やガス管が通っている壁は注意が必要
壊せる壁の見極め方だけでなく、注意点について把握しておきましょう。
内装壁は撤去できる
間仕切り壁は、内装壁の場合に撤去可能です。
内装壁とは単純に部屋と部屋とを区切るためにある壁のことで、一般的には壊しても建物の安全性に問題ありません。
間仕切り壁を叩くと「コンコン」と軽い音がする場合は内装壁の可能性がありますが、 正確な構造は平面図を見なければわかりません。
内装壁は中央のみ一点鎖線の三本線で表現されることがほとんどですが、平面図によって内装壁の表記が異なることがあります。
内装壁かどうか確実に判断したい場合は、リフォーム会社や工務店などにチェックしてもらいましょう。
構造壁は撤去できない
間仕切り壁が構造壁の場合は撤去できません。
構造壁とは建物を支える役割のある壁のことで、万が一壊してしまうと建物の耐久性や耐震性などが低下する恐れがあります。
構造壁は叩くと「ゴツゴツ」と鈍い音が鳴り、平面図ではほかの壁よりも太い線で描かれています。
ただし、ほかの壁の音や平面図の描かれ方と比べても大きな違いがなく、判断に迷うこともあるかもしれません。
不安な場合は必ず業者にチェックしてもらい、建物の安全性に影響が出ないよう気をつけましょう。
配線やガス管が通っている壁は注意が必要
内装壁の場合でも、電気線や水道管、ガス管が通っている場合は撤去しないほうがよいことがあります。
また、撤去を決めた場合はケーブルやパイプに気をつけて壁を壊さなければいけません。
雑に撤去を進めると、漏電や漏水、ガス爆発などのリスクがあります。
もし間仕切り壁を壊し始めてからケーブルやパイプの存在に気づいた場合は、いったん作業を中止し、業者に相談するのがおすすめです。
DIYで間仕切り壁を壊す方法
DIYで間仕切り壁を壊すときは、次の手順で実施しましょう。
1. 構造の確認
2. 養生
3. 壁表面の撤去
4. 内部の木材や軽鉄の撤去
5. 壊した部分の補修
6. 廃材の処分
1. 構造の確認
間仕切り壁の撤去を開始する前に、まずは下地センサーを使い、壁の構造をしっかり確認しましょう。
下地センサーはホームセンターで入手可能です。
下地センサーを使うと、壁の内部に電線やガス管、建物の構造を補強する部材の筋交いなどがあるかチェックできます。
内装壁に当て動かし、部分的に音が鳴る場合は内部に壊してはいけないものが存在している可能性がありますので注意しましょう。
また、内装壁だとわかっている場合でも、下地センサーを使って壁内部の構造を把握してください。
2. 養生
間仕切り壁の撤去が決定したら、養生から始めましょう。
床や壊さない壁をブルーシートや段ボール、養生テープなどで保護してください。
壊したくない部分に誤って傷や汚れをつけてしまわないよう、少し広めに養生するのがおすすめです。
壁の撤去中は砂ぼこりが舞うため、インテリアもシートで覆ったり別室に移したりしましょう。
なお、床を張り替える予定があり養生の必要がない場合でも、ブルーシートを敷いておくとガレキの収集と処分が楽にできます。
3. 壁表面の撤去
養生が終わったら、壁の表面から撤去していきます。
バールで表面を力強く叩き、石膏ボードを壊しましょう。
力を入れて何度も叩く必要があるため、効率的に作業を進めたい場合は体力のある複数人で実施してください。
1人で行う場合は時間と体力を消費し大変ですが、表面の撤去後も複数の工程が必要なため、ヘトヘトにならないよう適度に休憩をはさみながら頑張りましょう。
4. 内部の木材や軽鉄の撤去
表面を壊している間に壁内部の木材や軽鉄が見えてきたら、電動ドライバーやカッターなどを使って解体していきましょう。
なお、もし途中で壊してよいか判断に迷うものを見つけた場合は、壊さず業者に相談するのがおすすめです。
家の耐久性に関わるものを壊してしまうと取り返しがつかなくなる恐れがあるため、本当に壊してよいか不明なまま作業を続けるのは危険です。
業者によっては即日駆けつけてくれることもあるため、近くの工務店や依頼したことのある業者に電話で相談しましょう。
5. 壊した部分の補修
間仕切り壁の撤去が完了したら、むき出しになっている部分の補修をしましょう。
見切り材やベニヤ板を使い、見た目を整えます。
見切り材やベニヤ板では周りの壁と調和しない場合は、壁紙の張り替えも検討するとよいでしょう。
6. 廃材の処分
養生に使ったシートや壊した壁の廃材を集め、袋にまとめて処分しましょう。
ホコリが舞いやすいため、養生は静かに外すよう注意してください。
なお間仕切り壁の撤去時に発生した廃材は、家庭ごみとして処分できません。
廃材業者に引き取ってもらう必要があります。
業者に連絡して自宅まで来てもらうか、車を使って自分で持ち込みましょう。
DIYで間仕切り壁を壊すときの注意点
DIYで間仕切り壁を壊すときに注意する際は、次の点に注意しましょう。
- 騒音対策を忘れない
- 電気系統の作業には資格が必要
- 間仕切り壁撤去後の補修が重要
- 迷ったときは業者に依頼を
騒音対策を忘れない
間仕切り壁を壊す際は大きな音が発生するため、特に集合住宅では騒音対策を忘れないようにしましょう。
作業する時間帯は寝ている人の迷惑にならないよう注意が必要です。
特に夜中や休日の午前中は自宅でのんびりしたい人の妨げになりやすいため、なるべく避けるようにしましょう。
作業する日時が決まったら近所にあいさつに行くことも大切です。
騒音が発生する時間帯や迷惑をかけるかもしれないことをあらかじめ伝えておきましょう。
電気系統の作業には資格が必要
間仕切り壁にある電気線やコンセントを処理したい場合は、自分では実施せず専門業者に依頼しましょう。
電気系統の作業には専門資格が必要で、DIYで行うのは危険です。
複雑な作業であり知識と経験も必須なため、「チャレンジしてみよう」と軽い気持ちで行ってはいけません。
どうしても自分で行いたい場合は第二種電気工事士の資格を取得してからにしましょう。
間仕切り壁撤去後の補修が重要
DIYで間仕切り壁を壊す際、重要なのは壊したあとの補修です。
補修の仕上がりが部屋全体の見た目に影響するため、見切り材が曲がったり、不自然な継ぎはぎができたりしないように慎重に作業しましょう。
自然な見た目にしたい場合は、フローリング材や壁紙も張り替えるのがおすすめです。
綺麗に仕上げる自信がない場合は、補修のみ業者に依頼してもよいでしょう。
迷ったときは業者に依頼を
作業途中で方法や判断に迷ったときは、自分で解決せず業者に相談しましょう。
間仕切り壁の中には壊すと建物全体に影響のある部材が含まれていることがあります。
「筋交いかもしれない木材が出てきた」「配線のようなものが見える」など、作業を進めてもよいか不安な場合は、作業の進捗状況に関係なく必ず業者に相談してください。
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間仕切り壁を壊すリフォームを業者に依頼した場合の費用相場
間仕切り壁を壊すリフォームを業者に依頼した場合、壁の撤去や補修などにかかる費用は次の表の通りです。
リフォーム内容 | 費用相場 |
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壁の撤去 | 5~6万円 |
電気配線工事 | 3~4万円 |
壁・天井の補修 | 6~23万円 |
床高さの調整 | 10~20万円 |
天井高さの調整 | 4~12万円 |
具体的な費用は壁を壊す範囲や業者によって変化するため、上記の相場よりも高額になることもあります。
正確な費用目安を把握するには、複数の業者に見積もりを依頼して確認してください。
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間仕切り壁を壊すリフォームの施工事例5選
ここからは、業者に依頼して間仕切り壁を壊すリフォームを実施した事例を5つご紹介します。
洋室の間仕切り壁を撤去
リフォーム費用 | 約36万円 |
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施工日数 | 5日 |
住宅の種類 | 一戸建て |
築年数 | - |
狭さを解消するだけでなく、フローリングと壁紙も一新することで、温かみのある空間になりました。
>> この事例の詳細を見る
トイレと洗面所の間仕切り壁を壊して一体型に
リフォーム費用 | 約45万円 |
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施工日数 | 4日 |
住宅の種類 | 一戸建て |
築年数 | - |
和式トイレの洋式への変更と、洗面台の手洗い器の変更も一緒に実施しました。
全体的に白を多く使い、開放的な空間を演出しています。
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使い勝手が悪いリビングが大変身
リフォーム費用 | 約50万円 |
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施工日数 | 5日 |
住宅の種類 | マンション・アパート |
築年数 | 30年 |
お客様は既存の床材を気に入っていたため、補修が必要な部分は既存の床材に近い製品で施工しています。
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間仕切り壁を撤去して明るい和室に
リフォーム費用 | 20〜50万円 |
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施工日数 | 26日 |
住宅の種類 | マンション・アパート |
築年数 | 18年 |
リビングとの一体感が生まれ、洗練された空間に生まれ変わりました。
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2部屋を1部屋のLDKに
リフォーム費用 | 約320万円(他のリフォームも含む) |
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施工日数 | 18日 |
住宅の種類 | 一戸建て |
築年数 | 30年 |
青い壁紙をアクセントにしたお部屋に仕上げました。
間取り変更の他にキッチンの交換なども行っています。
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間仕切り壁の撤去は壁の構造に気をつけよう
間仕切り壁には撤去できる内装壁とできない構造壁の2種類があります。
内装壁の場合でも、電気線やパイプ類が通っている場合は壊す際に安全上のリスクがあります。
壊せる壁と壊せない壁の見極めが重要なため、壊してよいか不安な場合は業者に相談しましょう。
業者に撤去を依頼をすれば安全かつ綺麗に仕上がります。
お部屋が狭く感じるのであれば間仕切りを撤去し、広々としたお部屋にしてみましょう。
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