壁を壊して部屋をつなげるリフォーム費用を徹底解説!安くする方法とは?【事例3選】

更新日:2024年04月20日

日当たりの良い明るいフローリングと白を基調とした広いリビング

「和室はいらないから、リビングとつなげて一部屋にしたい」「キッチンの壁を撤去して、リビングが見えるようにしたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。壁を壊して部屋をつなげるリフォームは、壁の撤去後以外にも補修費用や電気配線工事費用などが発生します。
この記事では、壁を壊して部屋をつなげるリフォームの費用や工事の注意点を詳しく解説します。費用を抑える方法や施工事例も紹介しているので、プランニングの参考にしてください。

壁を壊して部屋をつなげるリフォームの費用相場

日当たりの良い明るいフローリングと白を基調とした広いリビング

壁の撤去の費用相場は5万〜6万円です。
ただし、壁を撤去し、つなげる部屋と部屋の見た目を統一したい場合や、使い勝手を向上するために引き戸を設置する場合などは別途費用が必要です。
施工方法別のリフォームの費用相場はおおむね下記の通りになります。

工事内容 費用相場
壁の撤去 5万~6万円
電気配線工事 3万~4万円
壁・天井の補修 6万~23万円
床高さの調整 10万~20万円
天井高さの調整 4万~12万円

壁を壊した後の部屋の補修や調整は、工事が必要な範囲や使用する建材によって費用が異なります。リフォームの総額は現場によって差があるので、具体的な費用は業者に見積もりを依頼して確かめましょう。

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よくある壁を壊して部屋をつなげるリフォームの種類

ウッド調のカウンターキッチンと青い壁とソファがあるリビング

ここでは、壁を壊して部屋をつなげるリフォームの主な種類を紹介します。

● キッチンとリビングをつなげる
● 和室とリビングをつなげる
● ウォークインクローゼットと寝室をつなげる
● 子ども部屋と他の洋室をつなげる

キッチンとリビングをつなげる

キッチンとリビングをつなげてLDKにするケースです。
特にキッチンが閉鎖的なことが多い築年数の古いマンションでよく実施されます。

壁を壊してキッチンをオープンにすることで、家事をしながら子どもの様子を見守れたり、家族と会話を楽しみながら料理をしたりできるようになります。

>> おしゃれなキッチン実例(カフェ風・北欧風など)

和室とリビングをつなげる

和室をフローリングに変更し、リビングとつなげて広々としたLDKにするケースもあります。
開放的なリビングにできるほか、畳や障子のメンテナンスも不要となるため、和室にこだわりがない場合に実施する人が多いリフォームです。

部分的に畳を残し、和モダンなリビングにすることもできますよ。

>> 和室リフォームの費用相場!
>> 和室を洋室にリフォームする場合のポイント

ウォークインクローゼットと寝室をつなげる

完全個室型のウォークインクローゼットがある場合は、寝室との壁を壊すことで寝室との行き来を簡易化するケースもあります。

壁がなくなることで朝晩の着替えがスムーズになり、忙しい時間帯のストレスを減らせるようになります。

>> 使いやすいウォークインクローゼット(WIC)の間取り

子ども部屋と他の洋室をつなげる

子どもが成人した家庭の場合は、使わなくなった子ども部屋を次のようにリフォームすることがあります。

● ウォークインクローゼットとつなげて収納を広くする
● 書斎とつなげて趣味の空間を広くする
● 夫婦の寝室とつなげて大きなベッドに変更する

子ども部屋に限らず、使っていない部屋の壁を壊してリフォームすることで、より住みやすい空間にできることが多数あります。

どの部屋でもつなげられるわけではない

日当たりの良い白を基調としたソファのあるリビング

部屋の壁はどれでも壊せるわけではなく、建物の構造上壊せない壁もあります。
したがって、希望通りに間取りを変更できないこともあり、間取りを考える前に壊せる壁かどうかの確認が必要です。

ここでは、壊してもよい壁と壊してはいけない壁のそれぞれの特徴を説明します。

壊してもよい壁

間仕切り壁である「内装壁」は、基本的に壊しても問題ないことがほとんどです。
石膏ボードや合板などの軽量な素材でできているので、ノックするとコンコンと軽い音がします。

柱や梁(はり)で家を支えている家の部屋を仕切るためにあり、家そのものを支える役割はありません。
ただし、内装壁でも太い木材を入れて補強している場合は、耐震性や耐久性を高めるために必要なので撤去できないことがあります。

マンションの場合は、見取り図を確認し、四隅や下部中央に太い柱があれば部屋と部屋の間の壁は内装壁である可能性が高いでしょう。
反対に、見取り図に太い柱がなければ室内の壁で家を支えていると考えられるので、撤去不可能な場合があります。

壊してはいけない壁

建物を支える役割がある「構造壁」の場合、撤去はできません。構造壁を壊すと家全体の強度が低くなってしまいます。穴を開けたりビスを打ったりするだけでも耐震性や耐久性に問題が出てしまう恐れがあります。

また、マンションの見取り図で「PS」と記載されている部分はパイプスペースであり、共用の水道管が通っているので撤去できません。
柱で家を支える木造軸組み工法の場合は比較的簡単に壁を撤去できますが、壁で家を支える2×4工法の場合は慎重な調査が必要です。

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壁を壊して部屋をつなげるリフォームの費用を安くする方法

ネイビーを基調としたカウンターキッチンと白い床と明かるい茶色のダイニングテーブル

ここからは、壁を壊して部屋をつなげるリフォームで費用を抑えるためのポイントを紹介します。

● 配管工事や電気工事を避ける
● 補助金を利用する
● 複数の業者に見積もりを依頼する

配管工事や電気工事を避ける

配管工事や電気工事は大規模な工事で費用がかさみやすいので、なるべく避けるようにしましょう。
例えば、部屋をつなげた後にキッチンを移動させたい場合は、配管の移動が必要です。撤去したい壁に電気配線が通っている場合は、配線の変更のために電気工事が必要となります。

費用を抑えたい場合は、配管や配線の位置も把握しながら間取りを考えると良いでしょう。

補助金を利用する

自治体は、リフォームの内容により補助金を出しており、壁を壊して部屋をつなげる工事も対象となることがあります。

例えば、徳島県徳島市の「新生活様式対応住宅リフォーム支援事業」では、住宅の修繕、補修、模様替え、増築(10平方メートル以内)などの工事に対して補助金を出しており、具体的には天井や床、壁紙などの張替えや部屋の間取り変更工事(ワークスペースの設置を除く)などが対象です。

東京都足立区では「足立区住宅改良助成制度」により、快適で安全な住まいのために間取り変更が必要な場合は費用の一部を助成してもらえます。
自治体ごとに独自の補助金や助成金を用意しているので、詳しい内容や条件はお住まいの地域の役所に問い合わせてみてください。

>> どんなリフォーム・リノベーションが補助金対象?

複数の業者に見積もりを依頼する

施工業者を選ぶときは、最初から1社に絞らず複数の業者に相談してみましょう。
3〜5社程度の見積もりを比較することで費用の高い、安いが判断でき、適正価格を見分けられるようになります。

安すぎる業者は手抜き工事をしている、もしくはやグレードの低い建材を使用している場合があり、高すぎる業者は過剰請求の恐れがあるので注意しましょう。

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壁を壊して部屋をつなげた施工事例

白を基調としたカウンターキッチンと白い壁があるリビング

ここでは、壁を壊して部屋をつなげた施工事例を3つ紹介します。

事例1:家族を見守れる対面キッチンのあるLDK

住宅の種類 一戸建て
建物構造 その他
リフォーム箇所 キッチン 、 トイレ 、 洗面所 、 風呂・浴室 、 玄関 、 リビング
リフォーム費用概算 約875万円

間取りが細かく仕切られており生活しにくいと感じていた家をリフォームした事例です。

「動きやすく子どもたちとコミュニケーションをとりやすい間取りにしたい」とのご希望に合わせ、ダイニングや和室の壁を撤去し、明るく開放的なLDKにしました。
キッチンで作業をしていても家族の様子がよくわかる間取りになっています。

>> この事例の詳細を見る

事例2:キッチンと和室をつなげて広いダイニングを実現

住宅の種類 一戸建て
建物構造 木造軸組み工法
リフォーム箇所 ダイニング 、 キッチン 、 トイレ 、 洗面所 、 その他
費用概算 約279万円

キッチンと和室をつなげ、大人数でも一緒に楽しく食事ができるスペースを作成しました。
古いキッチンは新しいシステムキッチンと交換し、築30年の家も現代的な雰囲気の住まいとなりました。

>> この事例の詳細を見る

事例3:3LDKから2LDKへ変更

住宅の種類 マンション・アパート
建物構造 RC造(鉄筋コンクリート造)
リフォーム箇所 家全体・リノベーション 、 風呂・浴室 、 洗面所 、 リビング 、 和室 、 キッチン
費用概算 約250万円

3DKの団地を2LDKに間取り変更した事例です。

ダイニングキッチン横の和室を洋室に変え、さらに間仕切り壁を撤去しました。
大きな段差が生じないようフローリングの種類にもこだわっています。

>> この事例の詳細を見る

間取り変更時の注意点

白い壁に茶色の丸テーブルと家具がある日当たりの良いリビング

最後に、家の間取りを大きく変更する前に考慮すべき注意点を4つ紹介します。

● 生活導線
● 工期
● 管理規約
● 業者の実績

生活導線

生活の質を向上させるために壁を撤去して部屋を広くしたはずが、かえって暮らしにくくなってしまうことがあります。
主な原因はコンセントの位置が変わったことや、家電・家具までの距離が遠くなったことなどです。

新しい間取りを決定する前に、家具の配置や移動のしやすさも考え、利便性が本当に高くなるかどうか検討するようにしましょう。

工期

リフォームの詳細を業者と相談する時は、工期や室内の使用制限の有無も確認しておきましょう。

工事期間中は施工中の部屋を利用できず、工事の規模によっては仮住まいが必要になることもあります。
物件探しや契約には時間がかかることもあるので、具体的な工事の日程や仮住まいが必要な期間は早めに知らせてもらいましょう。

管理規約

マンションの場合は、管理規約によって撤去できる壁や工事期間、工事規模などが制限されていることがあります。
構造上は壊しても問題のない壁でも、管理規約によって壁の撤去が禁じられているかもしれません。

また、水まわりの移動に制限があり、壁を壊しても希望通りのレイアウトにできない恐れもあります。
プランが定まってきてから大きく変更することにならないよう、管理規約の有無や内容は事前に確認しておきましょう。

業者の実績

壁を壊して部屋をつなげるリフォームでは、業者の実績をよく調べてから契約しましょう。
壁を撤去できるかどうかの判断は経験豊富なプロでなければ難しく、業者によって判断が異なる場合もあります。

総合的な口コミの評価は高くても、壁の撤去の経験があまりなく、スキルが不足しているかもしれません。
リフォーム会社によって得意な分野や経験の多い工事内容は異なるので、ホームページやSNSで実績を確認しましょう。

壁を壊して部屋をつなげたいならまずは業者に相談を

黒いスーツをきた業者の男性と話し合う夫婦

壁を壊して部屋をつなげるリフォームでは、壊してよい壁、だめな壁の判断が重要です。
家の構造に関わる大切な部分なので、まずは業者に相談してどの程度間取りを変更できるのか確かめてみましょう。

同じリフォーム会社でも得意な分野や経験が異なるため、実績を調べてから依頼すると良いです。
また、依頼する業者によって具体的なプランや費用はさまざまなので、複数業者に相談してから適切な業者を選ぶようにしましょう。

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