軒天塗装は必要?役割や塗料・色の選び方、費用相場目安を解説

更新日:2024年09月06日

青空と軒天

軒天は定期的に塗装し直す必要があります。なぜ軒天に塗装が必要なのか、いつ塗装をすればよいのかについてまとめました。また、軒天に適した塗料と色の選び方、塗装費用の相場についてもご紹介します。具体的な事例もご紹介しますので、住宅を美しい状態に保つためにも、ぜひ参考にしてください。

軒天塗装の3つの役割

軒天

軒天とは、外壁から張り出した屋根の裏側のことです。

裏側といっても、玄関先や庭などから家を見上げたときに真っ先に目に入る部分のため、美しく保つことが大切です。

軒天は、塗装をして仕上げることが一般的です。
軒天塗装の主な3つの役割について解説します。

①防水性・防火性を高める

軒天に防水性・防火性のある塗料を塗布すれば、軒の性能を高められます。

ベニヤ板などの木材でできた軒裏の場合、湿気を含んで腐ったり、カビが生えたりするかもしれません。

また、木材は燃えやすいため、屋内で出火したときに屋根まで延焼するおそれがあります。

防水性・防火性の高い塗料を塗り、屋根と軒を守りましょう。

②素材の劣化を防ぐ

塗装をすることで、軒天の劣化を防げます。

例えば、ガルバリウム鋼板などの金属でできている場合、経年劣化により塗装が剥げてサビが発生しやすくなることがあります。

定期的に塗装をし直し、素材の劣化を防ぎましょう。

③美観を保つ

軒天は目に入りやすい部分のため、塗装が剥げていると悪目立ちすることもあります。

建物が実際以上に古びて見えたり、メンテナンスが十分でない印象を与えたりするかもしれません。
また、塗装が剥げたところからカビやサビが発生すると、さらに見た目が悪くなってしまいます。

建物の美観を保つためにも、定期的に軒天を塗り直しましょう。

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軒天の劣化のサイン

軒天劣化

軒天の塗り直しのタイミングは5~20年といわれ、塗料の種類や環境によっても大きな差があります。

軒天を良好な状態に維持するためにも、こまめに観察し、劣化のサインが見られたときには、早めに業者に相談し、塗り直しを検討してみてください。

主な4つのサインの見分け方をご紹介します。

①色あせ

軒天が色あせているように見えたときは、塗料の劣化が始まっていると考えられます。

また、塗料が剥がれ始めると、白い粉が軒天の表面に現れるチョーキング現象が見られることもあります。

チョーキング現象が起こったときも、軒天全体が色あせたように見えるため、塗り直しのサインと判断してください。

②剥がれ

塗装が剥がれた部分はサビやカビが発生しやすくなり、軒そのものの劣化が進行する場合があります。

また、軒天自体の剥がれにも注目してください。

板の浮きや隙間があると、家のなかに湿気が入り込みやすくなることもあります。
軒天が剥がれているときは、下地補修や軒天の張り替え、仕上げ塗装が必要です。

③シミ

軒天にシミが見られるときは、軒内部で雨漏りしていたり、屋根裏に湿気が溜まっていたりするケースもあります。

単に塗装するだけでは、トラブルを解決できません。

早急に雨漏りが起こっている場所や雨水が排出されていない場所を突き止め、下地や軒などの張り替えと仕上げ塗装が必要です。

軒天に適した2つの塗料

軒天塗料

軒天塗装には、防水性・防火性に優れた塗料が適しています。
代表的な2つの塗料をご紹介します。

塗料の種類 特徴
AEP(アクリルエマルジョンペイント) ● アルカリや水に強い
● においが少ない
安価
● 内装の塗料として使われることが多い
NAD(アクリル樹脂系非水分散形塗料) ● 下地への密着性が高い
● 耐水性が高い
● ヤニ止め効果がある
● 外壁・屋根の塗料として使われることが多い

AEP(アクリルエマルジョンペイント)

かつてはEP(エマルジョンペイント)が主流でしたが、近年はAEP(アクリルエマルジョンペイント)が使われるようになってきました。

AEPはEPと比べると水やアルカリに強い塗料です。
また、においや健康に与える影響がも少ないため、軒天だけでなく内装の塗装にも使われています。

NAD(アクリル樹脂系非水分散形塗料)

NAD(アクリル樹脂系非水分散形塗料)は、AEPやEPと比べると塗装下地への密着性が高い塗料です。

耐水性も高いため、屋根裏に湿気が入り込みにくくなる効果も期待できます。
ヤニ止め効果があり、塗り替えの際に用いられることも多いです。

また、軒天以外にも、屋根や外壁などの屋外の塗装に用いられます。

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軒天塗装におすすめの色3選

軒天塗装の色に決まりはありません。
しかし、軒天は目に入りやすい部分のため、あまり突飛な色は悪目立ちしてしまう場合もあります。

外壁や屋根、窓枠などとの相性を考慮し、素敵な外観に仕上げましょう。
おすすめの色を3つご紹介します。

①ホワイト系(アイボリー、ベージュなど)

ホワイト系塗料

ホワイトやアイボリー、ベージュなどは、外壁や屋根の色を問わず馴染みやすいです。

また、ホワイト系は空間を明るく見せる効果があるため、陰になりがちな軒天も明るくなるでしょう。
色あせが目立ちにくい点も、ホワイト系の塗料を選ぶメリットです。

ただし、劣化のサインに気付きにくくなる場合があるため、可能な範囲でチョーキングなどをチェックする習慣を付けましょう。

②ブラック系

ブラック系塗料

ダークブラウンやブラックなどは、スタイリッシュな印象に仕上がります。
外壁はホワイト、軒裏はブラックなど、あえてコントラストを強調するのもおしゃれです。

ブラック系は、チョーキングやホコリなどはよく見えますが、サビやカビなどが見えにくくなってしまうかもしれません。
劣化した状態で放置しないためにも、こまめに塗装の剥がれなどをチェックするようにしてください。

③クリア系

クリア系塗料

クリア系とは、色の付かない塗料のことです。
木目を生かしたいときにはクリア系を塗り、木の色や質感が見えるようにしましょう。

また、軒天そのものの色味を生かしたいときにも、クリア系がおすすめです。

ただし、色がしっかりと付いている塗料に比べると、剥がれが目立ちにくい点に注意が必要です。
こまめに塗装の状態をチェックして、良好な状態に保ちましょう。

軒天塗装の費用相場

軒天塗装は1㎡あたり800~1,500円程度です。

また、別途、足場代として10~20万円程度かかります。

屋根塗装外壁塗装の際に依頼すると、足場代をまとめられるため、費用が抑えられるでしょう。
なお、費用は塗料の種類や依頼する業者によっても変わります。

いくつかの業者から見積もりを取り、比較することがおすすめです。

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軒天塗装の事例3選

本章では、当サービス『リショップナビ』の加盟店が実際に施工した、軒天塗装のリフォーム事例を3つご紹介します。

事例1: 経年劣化でめくれた軒天を美しくリフォーム

住宅の種類 一戸建て
築年数 30年
施工日数 1日
リフォーム費用 5万円
経年劣化で傷んでいた軒天のベニヤ板を張り替え、美しい塗装で仕上げています。
張り替えの際には下地の補強も実施し、見た目だけでなく耐久性も向上しました。

>> この事例の詳細を見る

事例2:軒天や門扉をまとめてリフレッシュ

住宅の種類 一戸建て
築年数
施工日数 30日(ほかの工事を含む)
リフォーム費用 36万円
賃貸用の戸建て住宅の全体的なリフォーム工事の事例です。
軒天や門扉、屋内のクロスなどをピンポイントにリフォームすることで費用を抑え、見た目をリフレッシュしています。

>> この事例の詳細を見る

事例3: 垂木とベースを塗り分けて高級感のある軒天が完成

住宅の種類 一戸建て
築年数 20年
施工日数 14日(ほかの工事を含む)
リフォーム費用 115万円(ほかの工事を含む)
ふと見上げたときに目に入る軒天は、住宅の印象を左右する重要な部分です。
垂木はこげ茶色、ベースは白に塗り分けて、モダンで高級感のある軒天が完成しました。

>> この事例の詳細を見る
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定期的に軒天を塗り直そう

軒天は外壁や屋根と比べると狭いですが、ふと建物を見上げたときなどに目に入るため、塗装が剥げていると意外と目立ちます。

また、塗装が劣化していると見た目がよくないだけでなく、屋根裏に湿気が入り込みやすくなったり、建物の耐水性や耐火性が低下したりする場合もあります。

ご紹介した劣化のサインに注目し、定期的に軒天塗装を塗り直すことが必要です。
いくつかの業者から見積もりを取って比較すると、価格的にも技術的にも納得できるリフォームを実現できます。
定期的に軒天を塗り直し、建物をいつまでも美しく良好な状態に維持しましょう。

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