オール電化の給湯器とは
オール電化住宅の給湯器には、「エコキュート」と「電気温水器」の2種類があり、それぞれ異なる仕組みと特徴を備えています。
エコキュートは空気の熱を利用するヒートポンプ方式で省エネ性に優れ、電気温水器は電気ヒーターでお湯を直接沸かすシンプルな構造が特徴です。
一方、電気温水器は貯湯タンクに内蔵された電熱ヒーターで、水を直接加熱するシンプルな構造になっています。
現在、新築のオール電化住宅では、経済性と環境への配慮からエコキュートが主流となっており、約9割で採用されています。
エコキュートが採用される背景
エコキュートが広く選ばれている理由は、その優れた省エネ性能と経済性にあります。
空気の熱を活用するヒートポンプ方式は、従来の電気温水器よりも効率的にお湯を沸かせるため、電気代を節約しやすいのが魅力です。
導入にかかる費用は高額ですが、毎月のランニングコストを抑えられるため、長期的に見れば初期費用を回収できる可能性があります。
特に、料金が割安になる夜間の電力を利用してお湯を沸かし、昼間の電気使用量を抑えることで、家計の光熱費削減を実感しやすくなるでしょう。
このような点が、エコキュートが選ばれる主な理由です。
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エコキュートを使うメリット
光熱費を一本化できる
オール電化給湯器を導入する大きなメリットの一つは、家庭で使うエネルギーを電気に一本化できる点です。
これまで電気とガスを併用していた場合、それぞれに基本料金がかかっていました。
オール電化にするとガスの基本料金が不要になり、月々の固定費を削減できます。
請求書が電気代のみにまとまることで、家計管理がぐっとシンプルになるのも嬉しいポイントです。
毎月の支出が分かりやすくなり、節約効果も実感しやすくなるでしょう。
夜間の安い電気を使いやすい
エコキュートの大きな魅力の一つは、夜間の割安な電力を有効活用できることです。
電力会社が提供するオール電化向けプランでは、電力需要が少ない深夜帯の料金が、昼間の約3分の1程度に設定されていることがあります。
エコキュートは、この安い深夜電力を使ってお湯を沸かし、貯湯タンクに貯めておく仕組みです。
そのため、電気料金が高い昼間にお湯を沸かす必要がなく、電気代や年間の給湯費の削減が可能です。
災害時にタンクの水を生活用水にできる
エコキュートには、300~500リットルほどのお湯を貯めておける大容量タンクが設置されています。
このタンクに貯められた水は、地震などで断水してしまった際に、生活用水として活用できる貴重な水源となります。
多くのエコキュートには非常用取水栓が備わっており、この栓から水を取り出せます。
家族構成や使用状況にもよりますが、手洗いやトイレを流す水など、数日分程度の生活用水を確保できる可能性があります。
ただし、タンク内の水を飲む場合は、衛生面から必ず一度煮沸するようにしてください。
ライフラインが止まってしまうような災害時、大容量タンクの水は心強い備えとなるでしょう。
普段の給湯だけでなく、万が一の備えとしても役立つ点は、エコキュートの大きなメリットです。
環境にやさしい技術を利用
エコキュートは、空気の熱という再生可能エネルギーを利用するヒートポンプ技術により、環境への負荷が軽減できます。
従来のガス給湯器に比べて二酸化炭素の排出量を抑えられるため、地球環境の保護に貢献できるのが特徴です。
投入した電気エネルギーの3倍以上もの熱エネルギーを生み出す、その高い効率性も魅力の一つです。
また、太陽光発電との相性もよく、自宅で発電したクリーンな電力を給湯に利用すれば、さらなる脱炭素化も実現できます。
夜間の安い電力でお湯を沸かす仕組みは、電力需要が集中する昼間の電力消費を抑える「ピークシフト」にも貢献します。
家庭の光熱費を削減するだけでなく、社会全体のエネルギー効率向上にもつながる、環境に優しいシステムです。
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エコキュートのデメリットや注意点
停電時にはお湯が使いにくくなる
エコキュートは電気でお湯を沸かし、リモコンで操作するため、停電すると新しいお湯を作れなくなります。
ただし、貯湯タンク内にお湯が残っていれば、蛇口やシャワーからお湯を出すことは可能です。
注意点として、停電中は温度調整ができないため、設定温度のままの熱いお湯が出てくる可能性があります。
やけどをする恐れがあるため、お湯を出す際は温度を確かめてから使うようにしましょう。
長時間の停電が続けば、タンク内のお湯も徐々に冷めてしまいます。
また、停電と同時に断水も発生した場合は、タンクにお湯があってもシャワーなどから出なくなる可能性があります。
こうした事態に備え、蓄電池を導入したり、停電時でもお湯が使える機能が付いた機種を選んだりすることが、大切な備えになります。
貯湯タンクの設置スペースが必要
エコキュートは、お湯を貯める「貯湯タンクユニット」と、お湯を沸かす「ヒートポンプユニット」の2つで構成されています。
そのため、従来のガス給湯器と比べて広い設置スペースが必要になります。
一般的な370Lの角型タンクの場合、幅63cm、奥行き73cm、高さ185cm程度のスペースが必要です。
さらにエアコンの室外機ほどの大きさのヒートポンプユニットも置くため、目安としては、全体で幅2.3m、奥行き0.6m、高さ1.9m以上のスペースが必要になるケースが多いでしょう。
設置の際は、機器の周囲に以下のスペースを確保することも大切です。
① 貯湯タンクとヒートポンプユニットの間:30~60cm ② 壁などの障害物との距離:10~30cm ③ メンテナンスのための作業スペースも必須 |
敷地が限られている場合は、奥行きが44cm程度などのスリムな薄型タンクを選ぶと設置しやすくなります。
戸建ての場合は基礎工事も必要になるため、事前にしっかりと設置計画を立てましょう。
人数が多い家庭の場合、お湯切れの心配がある
エコキュートは夜間にお湯を沸かしてタンクに貯めておく仕組みなので、家族の人数が多いご家庭ではお湯切れのリスクがあります。
タンクのお湯を使い切ってしまうと、再びお湯が使えるようになるまで時間がかかります。
そのため、入浴やシャワーの回数が多いと、不便に感じることがあるかもしれません。
また、日中にお湯を沸き増しすると、割高な電気料金が適用されてしまいます。
これでは、夜間電力の料金メリットを十分に生かせなくなってしまいます。
お湯切れの心配は、ご家庭に合った容量のタンクを選ぶことで解決できる場合が多いです。
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導入コストはガス給湯器より高くなりやすい
エコキュートの導入を考えるうえで、まず気になるのがガス給湯器と比べて高額な初期費用です。
給湯機の種類別に、工事費込みの初期費用を次の表にまとめました。
給湯器の種類 | 工事費込み総額 |
---|---|
ガス給湯器 | 15~35万円 |
電気温水器 | 17~35万円 |
エコキュート | 35~70万円 |
工事費込みで、エコキュートの設置には40~70万円の費用が必要になります。
対して、ガス給湯器は設置工事が比較的シンプルで、導入しやすい価格帯なのが特徴です。
エコキュートの初期費用は高めですが、長期的なランニングコストの削減によって回収できる可能性があります。
国や自治体の補助金制度を活用できる場合もあるので、導入時には十分な資金計画を立てることが大切です。
>> エコキュートの補助金2025年版!申請時期・対象製品・費用を抑えるコツ
>> 給湯省エネ2025事業の補助金を活用!制度の内容と金額、前年度との比較を解説
オール電化へのリフォームは『リショップナビ』へご相談
オール電化の給湯器について、エコキュートと電気温水器の仕組みや特徴、導入のメリット・デメリットまで詳しく解説してきました。
光熱費の削減や安全性の向上といった魅力がある一方で、初期費用の高さや停電時の備えなど、事前に把握しておきたい注意点もあります。
ご家庭のライフスタイルや予算に合わせて、総合的に判断することが大切ですね。
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