この記事の監修:
リショップナビリフォームアドバイザー 新美 慧世生
リフォーム会社での営業・施工管理の経験を元にリショップナビのお客様とリフォーム会社のマッチング業務に従事。
特に水回り設備の商品知識が豊富。
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エコキュートの寿命・交換時期(耐用年数)の目安
エコキュートの本体は、お湯を沸かす「ヒートポンプユニット」と、沸かしたお湯を溜めておく「貯湯タンク」に分かれています。
「ヒートポンプユニット」は長く使い続けると電子回路に故障が出ることが多く、一般的に寿命は5~15年とされています。
一方、「貯湯タンク」は少し長く、寿命は10~15年です。
ただし、定期的にメンテナンスを行い、入浴剤の使い方などを守れば、耐用年数より長持ちする場合もあります。
>> エコキュートの寿命は何年?買い替えのサインや長持ちのコツ
>> マンションの給湯器の寿命を知りたい!交換費用や依頼時の注意点
エコキュートの耐用年数は、まだ正確ではない
エコキュートが製品化されたのは2001年とまだ歴史が浅く、正確なデータが出揃っていません。
エコキュート本体の耐用年数は目安とし、定期的に状態を確認して不具合が発生していたら早めに対処しましょう。
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エコキュートの修理・交換工事の費用相場
エコキュートの修理や交換費用の目安を、次にまとめました。
一部修理・交換 | 1万円~ |
---|---|
ヒートポンプユニットの修理 | 8〜15万円 |
機器全体の交換工事 (電子回路の部品交換) |
10~15万円 (プラス本体代が必要) |
本体価格 | 2~4人用の370Lタイプ 60万円 |
劣化した配管の交換や、不具合が生じた混合弁の修理など、部分的な補修には約1万円以上かかります。
保証の対象外となっている部位の場合は、修理費用も高くなります。
>> 給湯器修理の依頼先と費用相場を解説|修理の判断基準や故障確認方法
お湯が出ない、エラー表示が消えないといった場合は、ヒートポンプユニットの修理を必要とするケースが多く見られます。
エコキュートの本体は高額ですが、施工業者によってはメーカー希望小売価格よりも割り引いてくれるケースがあります。
エコキュートの交換工事には、 別途費用がかかるケースもあるため注意が必要です。
● 配管を増やす工事費(フルオートタイプへの買い替えなど) ● 既存のエコキュートの撤去費 |
具体的な総額は、施工業者からの見積もり書で確認するようにしましょう。
修理ではなく、交換を勧められる場合が多い
故障箇所にもよりますが、購入から10~15年を超えると、部品が製造・販売されていないことも珍しくありません。
また、修理をするとかえって割高になるといった理由で、交換を勧められることがあります。
修理・交換のどちらが適しているか、業者と相談して工事内容を決めましょう。
エコキュートを交換する際は保証内容を確認してみる
エコキュートは、メーカーによってさまざまな保証制度があります。
例えば、三菱電機では本体に2年間の無償保証を用意しています。
また、パナソニックの場合は本体のメーカー保証期間は1年間です。
故障したエコキュートに、保証制度が利用できるかもしれないので、修理が必要となった際は、本体の保証内容を確認してみましょう。
有料で5~10年保証を延長できるケースもあるため、お好みでカスタマイズできます。
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エコキュートの交換費用を抑える方法
エコキュートの交換工事費用を抑える主な方法を、3つご紹介します。
見積もりを複数の業者に依頼する
複数の業者に見積もりを依頼すると、費用相場がつかめるので、高額請求の悪徳業者を避けられるでしょう。
一方、安すぎる場合にも注意が必要です。
例えば、必要な工程を飛ばして工期を短縮したり、希望した製品の類似品で価格が安いタイプを設置したりする場合があります。
詐欺や施工不良を避けるため、見積り内容を十分に確認し、信頼できる業者に依頼しましょう。
既存の配管をそのまま利用する
既存の配管をそのまま利用して新しいエコキュートを設置すれば、施工費用を抑えられます。
ただし、既存の配管に問題があると施工はできません。
まずは業者に状態を確認してもらい、既存の配管が利用できるかをチェックしましょう。
新しいエコキュートは自社施工の販売店から購入する
新しく設置するエコキュートは、工事を自社施工する販売店から購入すると中間マージンが不要なので工事価格も抑えられます。
希望するメーカーや製品を業者が取り扱っていない場合は、類似品はないか相談してみましょう。
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エコキュートの交換工事にかかる時間は?当日はお風呂に入れる?
エコキュートの交換の際は、いつ入浴できるか不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
業者に在庫があれば、エコキュートの交換工事は半日から1日程度です。
設置後に沸き上げ運転を行うと、お湯を使用できるまでに4~5時間くらいかかりますが、当日中に入浴できることがほとんどです。
本体や部品の在庫がなく、取り寄せを必要とする場合は、2日~2週間程度かかることもあります。
工事の前に、近隣の入浴施設はどこにあるか、身内・友人にお風呂が借りられるかなどを確認しておくとよいでしょう。
新しいエコキュートを選ぶ際のポイント
新しいエコキュートを選ぶ際に押さえておきたいポイントは、主に次の4点です。
- 予算に合わせて選ぶ
- 家族構成や生活スタイルで決める
- 機能で選ぶ
- 操作のしやすさで選ぶ
エコキュートの導入費用は高額な場合もあるため、慎重に選びましょう。
予算に合わせて選ぶ
工事の予算に合わせて、本体価格と施工費を業者に相談しましょう。
予算をきちんと決めて相談すると、業者側もどのエコキュートを紹介するか判断しやすくなります。
相談する際は、本体価格と工事費用だけでなく、追加で発生しやすい費用についても確認しておきましょう。
例えば、接続する配線や配管が複雑な状況であれば、工事費用が追加される場合があります。
また、エコキュートの本体が運びにくい箇所のお宅の場合は、人件費や特殊車両の手配などに費用がかかるケースもあるのです。
住宅の立地やエコキュートを設置する箇所の状況を踏まえつつ、工事にかかるおおよその総額を確認しましょう。
家族構成や生活スタイルで決める
家族構成や生活スタイルによって、エコキュートの容量を決めましょう。
貯湯タンクの主なサイズと入浴人数の目安
貯湯タンクの主なサイズと入浴人数の目安は、次の通りです。
貯湯タンクのサイズ | 入浴人数の目安 |
---|---|
180L | 1~4人 |
300L | 2~4人 |
370L | 3~4人 |
460L | 4~5人 |
550L | 5~7人 |
180Lは湯張りを必要としないシャワールーム向けで、各社主流の商品は370Lか460Lです。
ご家族の人数が多かったり、よくシャワーを浴びたりするご家庭では大きめのタイプを選ぶとよいでしょう。
一般的なユニットバスの浴槽に必要な湯量
一般的なユニットバスの浴槽に必要な湯量は次の通りです。
サイズ | 深さ70%時 | 満水時 |
---|---|---|
内寸の短辺が110cm (1116サイズ) |
約160L | 約250L |
内寸の短辺が130cm (1317サイズ) |
約170L | 約270L |
内寸の短辺が140cm (1418サイズ) |
約180L | 約280L |
内寸の短辺が160cm (1616サイズ) |
約190L | 約300L |
必要な湯量を計算する
必要な湯量は、次の計算式で求められます。
浴槽に応じた湯張りに必要な湯量 + 家族全員が入浴時シャワーで使う湯量 + キッチン・洗面台で使う湯量 |
この合計をカバーできる(上回る)湯量が必要な貯湯タンクのサイズといえます。
もし、家族の人数に対して容量が足りない貯水タンクを選んでしまうと、湯切れが起きてしまいます。
湯切れが起きると、すぐにシャワーが浴びられなかったり、昼間に再度湯を沸かすことで電気代が高くなったりします。
購入する際は、業者にも確認して、家族構成や生活スタイルに合ったタイプを選びましょう。
機能で選ぶ
ご家庭に必要な機能がついたエコキュートを選ぶようにしましょう。
例えば、追い炊きや、沸かしたお湯を床暖房に使う機能などがあります。
どのような機能があるのか、おすすめはどのタイプか、メーカーや業者に確認してみましょう。
操作のしやすさで選ぶ
エコキュートの操作パネルが使いやすいタイプを選べば、お子さんや高齢の方、来客があっても簡単に使用できます。
画面やボタンが大きいタイプはより使いやすいでしょう。
また、音声で案内をしてくれるタイプもあります。
メーカーの展示場や業者の店頭で、実際に確認してみましょう。
エコキュートの修理・交換で火災保険は使える?
破損理由や保険の補償内容によっては、エコキュートの修理や交換に火災保険が利用できます。
契約している火災保険が、自然災害に適用できたり、建物の付属物も補償の対象にしていたりする場合です。
ただし、被害を証明するために、故障した部品の提示、または撮影した写真を求められるケースが多いため十分注意しておきましょう。
撤去した機器や部品を業者がすでに廃棄していて、証拠写真を提出できなかったという例も多く見られます。
交換を済ませた後に保険の申請をしても、適用されない可能性があるため、事前に撮影しておくと安心です。
施工業者に火災保険の知識があれば、相談するとよいでしょう。
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よくあるエコキュートの故障や不具合と対応策
よくあるエコキュートの故障や不具合、対応方法を5つご紹介します。
足し湯ができない・水しか出てこない
お風呂の足し湯ができない、蛇口から水しか出てこないというときは、「湯切れ」の可能性があります。
お湯の沸き上げ(沸き増し)を行ってみましょう。
ほかには、温度調整をしている基盤が劣化している可能性があります。
エコキュート本体を一旦リセットしてみましょう。
それでも問題が解消されない場合は、温度調整基盤がすでに老朽化しているか、部品が故障しているかもしれません。
早めに、業者に修理もしくは交換してもらう必要があります。
【水も出ない場合は、断水・凍結の可能性が高い】
水そのものが出ない場合は、近隣で断水が行われていないか、止水栓が閉まっていないかを確認しましょう。
気温が低い日であれば、凍結している場合も考えられます。
いずれも、断水や解凍が済むまで待つしかありません。
自然に凍結が改善されない場合には、業者に対応を依頼しましょう。
浴槽に張るお湯が止まらない
設定したタイミングでお湯はりが停止しないときは、まず水位の設定ミスがないかどうか確認しましょう。
このほかに、お湯が止まらない原因として多いのが入浴剤の汚れが浴槽の循環口に詰まっているケースです。
浴槽循環口を掃除しても直らないときや、水位の設定が正常である場合には、循環口周りや水位センサーの故障が考えられます。
本体機器から水やお湯が漏れる
貯湯タンク内の水が沸騰すると体積が増えて、膨張して排水された際お湯が漏れているように見える場合があります。
また、ヒートポンプユニットの周囲が低温になった際にも、外気との温度差で一時的に結露が発生して、水滴が垂れる場合があります。
このような現象は故障ではありませんので、まずは様子を見て、水漏れが収まるかどうか確認しましょう。
しかし、配管やエコキュート本体が劣化している場合や、貯湯タンクにひびが入っているようなときには、部品の交換が必要です。
電気代や水道代が急に上がったときは、建物内部の配管にあいた穴から水漏れしていることがあります。
水道トラブルに対処できる業者へ速やかに連絡して、確認してもらいましょう。
シャワーのお湯の温度が一定しない
キッチンの給湯に問題がなく、お風呂のシャワーのみ温度が安定しないのであれば、「混合水栓(サーモスタット水栓)」のトラブルが考えられます。
「混合水栓(サーモスタット水栓)」とは、シャワーの温度を調節する部位です。
設定温度を少し上げて、ちょうどよい温度のお湯が出るかどうか確認してみましょう。
この対処法で解決できない場合は、水栓の交換が必要なケースがあります。
ただし、お風呂やキッチンなど複数の場所でお湯の温度が安定していない場合には、エコキュート自体に不具合が起きていることもあります。
水栓交換とエコキュート修理のどちらにも対応できる業者に見てもらうと、修理がスムーズに行えるでしょう。
エラーコードが表示される
リモコンにエラーコードが表示されている場合には、まずは説明書やメーカーの公式サイトで確認してください。
エラーコードの内容は、メーカーによって異なります。
中には、タンク上部のノズルやファンに詰まった汚れが原因になっていて、掃除をすれば解決できる場合もあります。
説明書に沿った操作や清掃をしても解決しない場合には、修理か交換をする必要があるでしょう。
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エコキュートが故障する原因とは?寿命を延ばす5つのコツ!
エコキュートの寿命を延ばす5つのコツをご紹介します。
①環境に合った機種選びが大切
エコキュートを交換する際には、ご自宅の環境に合った機種を選択することが重要です。
メーカー側は基本的に、次の水を使った場合の耐用年数は保証していないため、故障の際にも無償の修理を依頼できません。
● 井戸水 ● 温泉水 ● 地下水 |
井戸水や地下水を利用する場合は、対応のタイプを使用していれば保証を受けられるケースがあります。
また、気候や環境の影響を受けることも多いため、寒冷地では寒冷地用、海沿いの地域では塩害に強い製品を選ぶとよいでしょう。
②物を吸込口周辺に置くのはNG
ヒートポンプユニットは側面と背面に吸込口が、正面には吹出口があります。
本体の周辺に物を置くと、口が塞がれて正常に稼動できなくなってしまうため、故障の原因につながる確率が高まります。
障害物となる物は作らず、エコキュートの周りはすっきりとさせておきましょう。
③タンクやヒートポンプの掃除・手入れも重要
貯湯タンクやヒートポンプは、年に2、3回程度を目安に水抜きを行うことが推奨されています。
このメンテナンスを怠ると、タンクやヒートポンプ内に水道水の不純物が溜まり、お湯が汚れたり、本体の故障につながったりします。
長年汚れを溜めてしまうと、業者に依頼しないときれいになりませんので、ご自身で定期的に水抜きを行いましょう。
④入浴剤の使用は慎重に
追い焚き機能がある「フルオートタイプ」のエコキュートは、入浴剤の使用に制限がある場合がほとんどです。
フルオートタイプは追い焚きや保温などでお湯を循環させるため、ポンプや配管に入浴剤が詰まると腐食を引き起こします。
特に濁り湯は使用を禁止している製品が多いため、必ずメーカーが推奨している入浴剤だけを使うようにしましょう。
⑤長期不在時は電源を切るとよい
長期間の不在でお湯を使う予定がない場合は、エコキュートが無駄にお湯を沸かさないように電源を切っておきましょう。
ただし、冬季は凍結してしまうことがあるので、電源は切らないほうが無難です。
また、ひと月以上不在の場合、貯湯タンクのお湯の水質が変化するおそれもあるため、排水しておくと安心です。
エコキュートの異常は放置せず早めに対処しよう
エコキュートを長く使用していくためには、適した製品を設置した上で、定期的なメンテナンスや早めの修理を行うことが肝心です。
異常を感じたら放置せずに、早めに業者に点検依頼をしましょう。
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【この記事のポイントまとめ◎】
エコキュートの寿命・交換時期(耐用年数)の目安は? |
---|
一般的に、お湯を沸かす「ヒートポンプユニット」は5~15年、作ったお湯を溜めておく「貯湯タンク」は10~15年とされています(詳しくはこちら)。 |
エコキュートの修理・交換工事の費用はいくら? |
劣化具合や症状にもよりますが、目安としては「部分修理・部分交換」は約1万円~、「ヒートポンプユニットの修理」は約8〜15万円ほどです。 「機器全体の交換」は、約10~15万円を見込んでおくとよいでしょう。 ただし、交換の場合は工事費用に新しく設置するエコキュートの本体価格がプラスされます(詳しくはこちら)。 |
エコキュートでよくある故障・不具合の症状には、どんなものがある?対応策は? |
主に、以下のような症状があらわれます。 ● 足し湯ができない ● 水しか出てこない ● 浴槽に張るお湯が止まらない ● 水漏れしている ● 水温が一定しない ● エラーコードが表示される ご自身で掃除をして解決できる場合もあれば、業者に修理・交換してもらわなくてはいけないケースもあります(詳しくはこちら)。 |
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