給湯器の設置場所を見つける5つの確実な探し方ガイド

まずはリモコンの位置を手がかりにした探し方から、パイプシャフトやベランダの確認方法など、設置場所を見つけるポイントを解説します。
専門家への相談方法も含め、住まいに合わせた5つの探し方を、ピックアップしました。
1. リモコンの配置から本体の位置を特定する基本の方法
給湯器本体の位置を特定する最も基本的な方法は、浴室やキッチンに設置されているリモコンから探し始めることです。
リモコンと給湯器本体は配線でつながっているため、位置を起点に探せば効率的に特定できます。
一般的に、給湯器本体はリモコンから10m以内の距離に設置されています。
これは配線の長さや通信の安定性を考慮した設計基準によるものです。
リモコンの取り付け位置から、壁に沿って配管や配線の痕跡を探していくと、給湯器本体の設置場所に辿り着けます。
リモコンの位置 | 一般的な給湯器の設置場所 |
---|---|
浴室 | 浴室の外壁側もしくは隣接する PS(パイプシャフト) |
キッチン | キッチン外壁側またはベランダ |
リモコンに記載されている型番も重要な手がかりの一つです。
型番から製造年代がわかれば、その時期の一般的な設置位置の傾向を把握できるでしょう。
2000年以降の機種は、メンテナンス性を考慮してベランダ設置が主流となっています。
2. パイプシャフトを開けて給湯器を見つけるコツ
集合住宅で給湯器を探す際は、はじめにパイプシャフトを確認しましょう。
パイプシャフトとは、一般的に玄関付近や水回りに設置された扉で、縦長の形状が特徴的です。
扉には「PS」や「パイプシャフト」などの表記があり、通常は専用の工具やマイナスドライバーで開けられます。
給湯器の設置位置は建物の構造によって異なりますが、特徴的なパターンがあります。
詳細については、次の通りです。
● 低層階(1〜3階):各階のパイプシャフト内に個別設置
● 中層階(4〜7階):上下階で共有するケースが多い
● 高層階(8階以上):2〜3フロアごとに設置される傾向
マンションの構造図面がある場合、給湯配管の経路を追跡することで正確な位置を特定できるでしょう。
給湯配管は、通常キッチンや浴室へと延びており、水回り設備の配置を確認すれば、パイプシャフトの場所を絞り込めます。
もし不明な際は、管理会社や管理人に確認するとよいでしょう。
メンテナンス時の記録や建物の設備図面を参照できる可能性があります。
3. ベランダや屋外に設置された給湯器の見分け方
ベランダや屋外に設置された給湯器は、一般的な室外機と似た外観を持つため、見分けがつきにくい場合があります。
給湯器の主な特徴は、次の通りです。
正確に区別する際に活用できるため、ぜひご覧ください。
● 本体サイズは幅60cm×高さ60〜70cm程度の白または灰色の箱型で、ベランダ手すりや外壁に専用の金具で固定
● 正面または側面に丸型や角型の排気口があり、熱交換用の通気口が複数配置
● 本体下部から太さ2〜3cmの給水・給湯配管が2〜3本出ており、床面や壁面に向かって接続
● メーカーのロゴマークや型番が本体に表示され、通常は製造年月も記載
エアコンの室外機と異なり、給湯器には必ず給水・給湯用の配管が接続されています。
配管の本数や接続方向を確認すれば、確実に見分けられるでしょう。
また、本体側面には必ずメーカー名や機種名が記載されており、製品情報からも給湯器かどうかを判断できます。
不明な場合は、設置されている配管の形状や接続状態を専門家に確認してもらいましょう。
4. 温水と給湯管を辿って設置場所を突き止めるヒント
給湯器の設置場所を突き止めるには、各蛇口まで伸びる配管を辿るのも一つの手です。
温水配管には断熱材が巻かれており、使用時は温かみを帯びているため、壁に沿って手で触れながら追跡できます。
給湯配管を見分けるポイントと追跡方法について、次の特徴があります。
● 直径20〜25mm程度の銀色または銅色の配管が給湯管の目印
● 必ず断熱材で覆われており、触れると他の配管より温かい
● キッチンや浴室の蛇口から上方向に伸びる配管を追跡すると給湯器に到達
● 配管は通常、壁や天井裏を通るため、点検口や収納の中も確認
追跡の際は、まずキッチンシンクや洗面台の下の収納部分から配管を確認します。
そこから上方向に伸びる給湯管を目で追い、配管が消えた箇所の壁面や天井に給湯器が設置されている可能性が高いです。
マンションの場合、給湯管は通常パイプシャフト内を通っているため、その周辺を重点的に確認しましょう。
5. マンション管理人や専門家への確認方法
マンション管理人や専門家に給湯器の設置場所を確認する際は、手順に注意しましょう。
管理人への確認では、まず管理事務所に建物の給湯設備図面や機器台帳の閲覧を申し出てください。
図面には給湯器の正確な設置位置が記載されており、設置年や型番などの詳細情報も確認できます。
メーカーのサービスセンターでは、お手持ちの給湯器の型番や設置年から、一般的な設置パターンを把握できます。
経験豊富なスタッフが、建物の構造に応じた探し方のアドバイスを提供してくれるでしょう。
確認先 | 確認できる情報 |
---|---|
管理事務所 | 設備図面、機器台帳、設置履歴 |
メーカー | 設置パターン、探し方のコツ |
設備業者 | 現地調査、具体的な設置位置 |
より確実に特定したい場合は、専門の設備業者に依頼することをおすすめします。
建物の築年数や過去の工事履歴を伝えることで、理想の場所に給湯器を設置できるでしょう。
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給湯器交換前に必ずチェックしたい設置環境のポイント

戸建てやマンションの設置場所の特徴から、必要な設置スペースと換気条件、耐荷重性、気象条件への対応、さらに騒音対策まで、確認すべき項目をご紹介します。
これらの要素を事前に把握しておけば、安全かつ効率的に給湯器を設置できるでしょう。
長期的な運用コストの削減にもつながるため、ぜひチェックしてみてください。
戸建てとマンションの一般的な設置場所と特徴
給湯器の設置場所は、戸建てとマンションで大きく異なる特徴があります。
それぞれの建物タイプに応じた、最適な設置方法を理解しておきましょう。
建物タイプ | 主な設置場所 | 特徴 |
---|---|---|
戸建て | 屋外壁面(玄関横・ガレージ付近) | 設置場所の自由度が高く、通気性重視 |
マンション | パイプシャフト内・専用バルコニー | 建物規定に従い、防音性能重視 |
戸建ての場合では、屋外壁面への設置が一般的です。
玄関横やガレージ付近など通気性のよい場所を選ぶことができ、メンテナンス性にも優れています。
省エネ性能を重視した機種選択が可能な点も特徴です。
一方、マンションでは建物の構造上、各階のパイプシャフト内や専用バルコニーへの設置が主流となっています。
設置場所は建物の規定により制限されますが、近隣への配慮から防音性能の高い機種が選ばれることが多いです。
給湯器設置に必要な寸法と換気条件
給湯器を安全かつ効率的に設置するには、次の条件が欠かせません。

このように設置環境の基準を満たせば、機器の性能を最大限に発揮できます。
設置スペースの例 | 本体:幅60cm×奥行25cm×高さ75cm 周囲:上下左右に各15cm以上の空間 |
---|---|
設置面の強度の例 | 本体重量約40kg以上に耐えられる壁面または専用架台 |
換気条件 | 通気性のよい場所で排気ガスが室内に流入しない位置 |
屋外設置の場合は、風雨や直射日光による機器への影響を考慮する必要があります。
建物の構造や周囲の環境に応じて、庇やカバーの設置を検討しましょう。
設置面は必ず水平を確保し、傾きがある場合は専用の架台で調整します。
また、壁掛けの場合は、下地補強や専用金具の使用で十分な強度を確保することが重要です。
設置場所の耐荷重性と補強の必要性
給湯器の設置には、本体重量への十分な耐荷重性が必要です。
一般的な給湯器は40〜50kgの重量があり、壁面への負担は無視できません。
設置面の素材ごとに補強方法が異なるため、次のポイントを確認しましょう。
設置面の種類 | 必要な補強方法 |
---|---|
コンクリート壁 | アンカーボルト4本以上で固定、ボルト径M10以上推奨 |
木造壁 | 構造用合板(厚さ12mm以上)による下地補強が必要 |
ALC・軽量ブロック | 専用アンカーと補強金具による強化が必須 |
特に経年劣化が進んだ壁面では、設置前に状態を入念に確認することが重要です。
必要に応じて防水処理や壁面の補修を行い、より長く安全性を確保できるようにしましょう。
また、設置場所の構造上、壁面への取り付けが難しい場合は、専用の据置台や架台の使用も検討します。
これにより、壁面への負担を軽減しながら、安定して設置を行えるようになります。
気温と天候の影響を考慮した設置環境
気温や天候の影響は、性能と耐久性を大きく左右します。
給湯器の設置環境を検討する際は、しっかり把握しておきましょう。
地域特性に応じて適切な場所に設置したり、対策を行ったりする必要があります。
寒冷地では気温の低下により機器が凍結するおそれがあるので、次の対策を行いましょう。
● 室内設置を第一候補として検討
● 屋外設置の場合は防寒カバーと凍結防止ヒーターを必ず設置
● 配管の水抜き機能付きモデルを選択
● 風通しのよい場所は避け、建物の軒下など保護された空間を確保
また海沿いの地域では、潮風による塩害対策が重要です。
耐食性の高いステンレス製の機器を選び、定期的にメンテナンスしやすい場所に設置しましょう。
強風地域や台風の影響を受けやすい地域では、建物の風下側や庇のある場所など、風の影響を受けにくい所がおすすめです。
特に高層階では、風圧に耐えられる十分な強度を持つ取り付け金具の使用が欠かせません。
設置後も定期的な点検を行い、気象条件による劣化や損傷がないか確認しておきましょう。
近隣への配慮と騒音対策のポイント
給湯器からの運転音や振動は、設置場所の選定や適切な対策により大幅に軽減できます。
一般的な給湯器の運転音は40〜45デシベル程度で、図書館程度の静かさです。
設置場所を検討する際は、近隣住宅の寝室や居間からできるだけ離すとよいでしょう。
特に深夜や早朝の使用が想定される場合は、より慎重に配慮することが重要です。
防音対策 | 効果と特徴 |
---|---|
防振ゴム | 振動を吸収し、構造物への伝播を軽減 |
防音マット | 空気伝播音を低減、設置が容易 |
専用防音材 | パイプシャフト内の反響音を抑制 |
マンションの場合、パイプシャフト内での反響音には注意してください。
専用の防音材を使用すれば、配管を伝わる振動音を効果的に抑制できます。
また定期的なメンテナンスを行い、機器の劣化による異音を防ぎましょう。
騒音対策としても有効なので、ぜひ実践してみてください。
設置時には、施工業者と相談しながら最適な防音・防振対策を選択することをおすすめします。
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給湯器工事の費用と作業範囲
給湯器の交換工事にかかる費用は、設置場所によって大きく変動します。
給湯器本体+工事費込みの相場は10〜30万円ですが、パイプシャフトやベランダなど設置環境に応じた追加費用や工期の変更が必要になることがあります。
屋外の地上設置型が最も一般的で、作業効率もよいため標準的な価格帯です。
パイプシャフト内に設置する場合は、狭いスペースでの作業となります。
そのため追加の人員配置したり、特殊な工具を使ったりすることがあります。
ご自宅の給湯器の交換や設置にかかる正確な費用を知るためには、まず業者に相談されることをおすすめします。
高所作業や狭小スペースでの追加費用がかかる
給湯器の設置場所が高所や狭いスペースの場合、標準的な工事費用に加えて特殊作業に伴う追加費用が発生します。
作業環境に応じた安全対策や専用機材の手配が必要となるためです。
パイプシャフト内での作業は、作業員の安全を確保した上で、効率的に施工を進めなければなりません。
そのため仮設足場や十分な照明設備は、欠かせないものといえるでしょう。
3階以上の高所への設置では、建物の構造や周辺環境に応じて高所作業車やゴンドラなどの重機が必要となり、これらの機材レンタル料と専門オペレーターの人件費が加算されます。
また、極端に狭いスペースでの作業では、既存機器の解体や新規機器の組立に通常以上の時間を要するため、作業時間の延長による費用が追加でかかります。
配管移設や補強工事が必要な場合もある
給湯器の設置場所によって、既存の配管位置や壁面の強度が新しい給湯器の要件を満たさない場合があります。
このような状況では、配管の移設工事や壁面の補強工事が必要となることが多いです。
標準的な交換工事費用に加えて追加費用が発生するため把握しておきましょう。
「追加で工事を行う必要があるか」については、事前の現場調査で判断されます。
設置場所の状況により複数の追加工事が生じる場合もあるため、見積もり時には工事内容の詳細を確認しましょう。
見積もり時に確認すべき環境要因のチェックリスト
給湯器の設置工事を依頼する際は、環境要因を事前に確認しましょう。
適切な見積もりを取る上で重要なポイントといえます。
次のポイントを確認すれば、後から追加費用が発生するリスクを抑えられるでしょう。
● 床面・壁面の強度:給湯器の重量に耐えられるか、補強工事の必要性を確認
● 設置場所の気象条件:日照や風雨の影響、凍結防止対策の要否を判断
● 周辺環境との関係:近隣住居との距離、音や振動の伝わり方を確認
● 配管ルートの状態:既存配管の劣化状況、新規配管の必要性を精査
● アクセス性:メンテナンス時の作業スペース確保が可能か確認
これらの要因は工事費用に直接影響するため、見積もり依頼時に業者へ具体的に確認することをおすすめします。
特にマンションやアパートでは、管理規約で定められた設置基準にも注意しましょう。
また、設置環境によっては防音パネルや防振マットなどの追加部材が必要になるケースもあります。
見積もり時にこれらの対策費用も含めて検討すれば、より正確な予算計画を立てられるでしょう。
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給湯器交換工事の施工事例3選
最後に当サービス『リショップナビ』の加盟業者が、給湯器交換を行った事例を3つご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください!
事例1:
リンナイの給湯器を施工

住宅の種類 | マンション・アパート |
---|---|
築年数 | 37年 | 施工日数 | 1日間 |
概算費用 | 8万円 |
給湯専用タイプの製品に交換し、快適になりました。
かかった費用は約8万円と、比較的コストを抑えられています。
>> この事例の詳細を見る
事例2:
故障した給湯器を一新!

住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 25年 | 施工日数 | 1日間 |
概算費用 | 15万円 |
さまざまな製品を比較された結果、パロマの24号給湯器を選ばれています。
工事後はお湯が元通りに出るようになり、心地よい暮らしが戻ってきました。
>> この事例の詳細を見る
事例3:
ノーリツのエコジョーズに交換

住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | - | 施工日数 | 1日間 |
概算費用 | 20万円 |
内部での水漏れが原因で、安全装置が稼働し動かなくなっていたようです。
急いで作業を進め、3時間で工事を終えることができました。
>> この事例の詳細を見る
コツを押さえて給湯器の設置場所を決めましょう!
給湯器の設置場所選びから交換までの重要なポイントを振り返りました。
安全かつ効率的に給湯器を使うには、適切な設置場所を選び、交換時期を正しく見極めることが重要です。
また工事における注意点を把握し、予算を含め全体の流れを掴めるようにしておきましょう。
ちなみに当サービス『リショップナビ』では、リフォーム会社を多数ご紹介しています。
給湯器の交換工事に強い業者も多数加盟しているので、ぜひお気軽にご活用ください!
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お住まいの地域に近く・ご希望のリフォーム箇所に対応が可能という基準を元に、厳選した会社をご紹介。可能な限り、ご要望にお応えできるように対応致します。
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見積もり後のフォローも致します
ご紹介後にご不明点や依頼を断りたい会社がある場合も、お気軽にご連絡ください。弊社から各会社へのご連絡も可能となっております。