外壁タイルのメンテナンス費用相場とは?時期や必要な対策、事例を紹介

更新日:2024年08月29日

外壁タイルはメンテナンスは不要?塗装始め必要な対策・費用・事例をご紹介!

「タイルはほとんど劣化しないから、メンテナンスは不要」。こんな風に思っている方は要注意!タイルそのものに問題がないとしても、下地や目地は寿命を迎えるので、補修・塗装などの対策が必要なのです。
万が一、メンテナンスをせずに放置していると、落下事故に繋がってしまう可能性もあります!また、タイルの補修などをDIYで行う方もいますが、それには大きな落とし穴が。
そこで今回は、外壁タイルの主なメンテナンスリフォームの方法・注意点・費用・施工事例について解説します。

タイルでもメンテナンスは10年に一度必要!

外壁タイルはメンテナンスは不要?塗装始め必要な対策・費用・事例をご紹介!

「タイルの外壁はメンテナンスフリー」ということを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

確かに、タイルそのものは無機質なため、ほとんど劣化することがありません。
ところが、タイルを支えている下地や目地などの寿命は10年ほどなので、他の外壁材と同様、定期的なメンテナンスが必要です。

接着不良などでタイルが剥がれ落ち、悲しいことに、それが死亡事故につながってしまったケースもあるので、十分に注意しなければなりません。

何かあってからでは遅いので、気になる箇所があったり、10年以上メンテナンスしていなかったりする方は、早めに業者に点検してもらうようにしましょう。

状況ごとのメンテナンスの種類と費用

それでは、外壁タイルの現在の状況に応じた、主なメンテナンス方法と費用相場を一覧にてご紹介します。

現在の状況 主なメンテナンス方法 費用相場
・汚れやカビが目立ってきた
・コケが生えてきている
高圧洗浄 ¥200〜300/㎡
バイオ洗浄 ¥250〜400/㎡
・モルタルの目地や下地が傷んできた
・タイルに浮き・剥がれがある
モルタルの補修 ¥4,000〜7,250/㎡
・目地(コーキング)の劣化/ひびが目立つ コーキングの打ち替え ¥900〜1,200/m
コーキングの打ち増し ¥500〜900/m
・美観を保ちたい
・防水性・耐久性を高めたい
防水塗装 ¥5,000〜12,000/㎡
クリア塗装
¥2,000〜5,000/㎡
(シリコン・フッ素系塗料)
・タイルに欠け・割れがある
・タイルにひびが入っている
部分張り替え ¥500〜1,000/枚
全面張り替え ¥10,000〜50,000/㎡

>> 外壁リフォーム・メンテナンスの費用相場・ポイント!

なお、2階部分などの施工を行う際には、別途で足場代(費用相場:10〜20万円)がその都度発生するため、複数のメンテナンスを同時に行ってしまった方が良いでしょう。

また、施工方法や費用相場はあくまでも目安であり、物件の状況や使う道具・材料などによって、大きく異なるケースもあります。

外壁タイルのメンテナンスに精通したリフォーム会社に、現地を確認してもらった上で、適切な施工を依頼することが重要です。

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タイルの洗浄

外壁タイルはメンテナンスは不要?塗装始め必要な対策・費用・事例をご紹介!

ここからは、それぞれのメンテナンス方法について、より詳しく解説していきます。
まずは、タイルの洗浄です。

耐久性が高く汚れにくいタイルにも、カビやコケ、錆びなどの汚れが付着することがあります。
このような場合は、洗浄して汚れを落とします。

ここでは、2つの主な洗浄方法をご紹介します。

高圧洗浄

「高圧洗浄」はその名の通り、水圧を利用して汚れを落とす方法です。
使用するのは水道水だけですが、表面的な汚れであれば十分きれいになります。

バイオ洗浄

高圧洗浄では落としきれない、カビ・コケなどを根本から洗い流すのが「バイオ洗浄」です。
バイオ洗浄を行う場合も、まずは建物全体を高圧洗浄で濡らす必要がありますが、水圧のみで汚れを落とす時ほど建物に負荷をかけずに済みます。

また、自然成分の分解力を利用する洗浄方法であり、人体への害がなく、環境に優しい洗浄剤として広く使用されています。

ただし、洗浄剤にも様々な種類があるので、念のために庭の植物や水場、ペットなどに影響がないかどうか、事前に施工会社に確認しておくと安心ですね。

>> 外壁をコケから守る方法やメンテナンスについてご紹介

下地・目地(コーキング)の補修

外壁タイルはメンテナンスは不要?塗装始め必要な対策・費用・事例をご紹介!

最初に述べた通り、タイル自体には問題がなくても、それを支える下地や目地は10年ほどでメンテナンス時期を迎えます。
工法の種類にもよりますが、補修には以下のような方法があるので、チェックしておきましょう。

モルタルの補修

現在、外壁タイルの施工方法には、サイディングにタイルを貼る「乾式工法」が多く採用されています。
これに対し、従来はモルタルを下地にして、その上にタイルを貼る「湿式工法」が主流でした。

モルタルは少しずつ硬化し、タイルが紫外線や気温の変化などによって微妙に変形することに対応できなくなります。

その結果、目地がひび割れ、建物内部に雨水が浸入したり、タイルが剥がれ落ちたりすることがあるのです。

モルタルにひび割れ(クラック)が生じている場合は、エポキシ樹脂を充填して割れ目をふさぎます。さらに、新たなモルタルを打ち増しし、色のバランスが悪ければ塗装も施します。

コーキングの打ち替え/打ち増し

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コーキングは地震などによる衝撃を吸収するため、タイル同士の隙間や、サッシと外壁との間などに充填されています。

経年劣化は避けられず、コーキングの幅が縮んだり、ひび割れが発生するといった現象が起こります。
劣化を放置するとタイルの剥落や耐震性の低下にもつながりますので、必ず補修を行いましょう。

コーキングの補修には2種類の方法があります。
一つは既存のコーキングを撤去して新たにコーキングを打つ「打ち替え」、もう一つは既存のコーキングの上に重ねて打つ「打ち増し」です。

基本的には、全て一新して防水性・耐久性を高める「打ち替え」の方がおすすめです。
「打ち増し」は多少費用が安く済みますが、施工しても古いコーキングとなじむわけではなく、耐久年数は「打ち替え」の約半分程度しかありません。

どうしても費用の工面が難しく、「とりあえずコーキングだけをすぐに補修したい」という場合は、業者とよく相談してプランを練りましょう。

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防水塗装/クリア塗装

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耐久性の高いタイルに塗装を行う必要はない、とも言われています。

ただし、撥水性・美観性などを高める目的においては、タイルへの塗装は有効です。
深刻な劣化を防ぐために、下地・目地の補修を行った後、仕上げとして施工するのも良いでしょう。

タイルの塗装には、主に以下のような方法があります。

防水塗装

「防水塗装」とは、文字通りタイルに防水材を塗布する方法です。
目地部分にも刷毛を使って防水材をしっかり浸透させるため、外壁全体に防水効果が生まれます。
塗装は下地塗りの後に2度塗りをするのが基本です。

ただし、タイルの劣化が進んでいる場合は、さらに重ね塗りをすることもあります。
塗膜は透明なため、防水塗装を行ってもタイルの質感が変わる心配はありません。

クリア塗装

クリア塗装も透明な塗料を塗る工法ですが、主にタイルの艶出しなどを目的として行います。
見た目の美しさが増す反面、塗料の耐用年数を迎えると、再度塗り直しが必要になるという難点も挙げられます。

本来は不要なメンテナンスを増やしてしまうことになりますので、業者とよく相談した上で行うと良いでしょう。

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タイルの張り替え・交換

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基本的には、耐久性が高いためタイル自体を交換する必要はありませんが、万が一タイルに欠け・割れ・剥落などが見られる場合は、張り替えを行います。

特にタイルが剥落した箇所は下地が傷んでいる可能性が高いため、早急なメンテナンスが必要です。

部分的な交換

タイルの張り替えは、異常が見られる箇所だけ部分的に行うのが一般的です。
ただし、下地の劣化によってタイルが剥落した場合は、あえて広範囲のタイルを剥がし、下地を補強するケースもあります。

既存のタイルと同じ物がないことも多いので、その際はできるだけ似たタイルを選び、色や厚みなどを調整して見た目を近づけます。

全体的な張り替え

既存のタイルに品質上の問題があるなど、余程のことがない限りは、タイル全体を張り替えることはありません。

費用にもかなりの差が生じますので、本当に必要な工事がどうか、業者のアドバイスをしっかり聞くようにしましょう。

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DIYは難しい

タイルの部分的な張り替えやコーキングの充填などは、一見簡単な作業に見えるため、「自分でもできるのでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、きちんとした下地作りは非常に難しく、仮にタイルを接着できたとしても、すぐに落下してしまう可能性があります。

また、コーキングの場合も、下地の洗浄や充填後の乾燥が不十分だと、本来あるはずの機能性や耐久性が落ちてしまいます。

結局すぐに業者にやり直してもらうことになれば、時間も費用も無駄になりますので、メンテナンスが必要だと感じたら、迷わずプロに依頼することをおすすめします。

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リフォーム事例と価格

最後に、実際にリショップナビ加盟店にて、外壁タイルのメンテナンスリフォームを行った施工例をご紹介します。

【事例1】部分張り替え・洗浄・撥水施工

住宅の種類 一戸建て
築年数 21年
リフォーム費用 85万円
タイルの一部が浮いてしまっていたので、部分的な張り替えを実施しました。さらに、全面を洗浄し、撥水剤の塗布も行っています。この事例のように、同時に複数の施工を行うケースもよく見受けられます。

【事例2】石調タイルのクリア塗装

住宅の種類 一戸建て
築年数 -
リフォーム費用 90万円
ツヤはあるものの、落ち着いた仕上がりになるようにクリア塗装を行いました。今までよりも明るく、見違えるようにきれいになっています。

タイルは非常に耐久性が高いため、良い状態を長く保つことができます。

ただし、そのためには定期的に適切なメンテナンスを実施することが必須なので、しばらく施工を行っていない方は、ぜひ一度外壁タイルのメンテナンスに精通したリフォーム会社に相談してみてはいかがでしょうか。

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【この記事のまとめ&ポイント!】

外壁タイルは、メンテナンス不要?
タイル自体は無機質なのでほとんど劣化することがありません。
ただしタイルを支える下地・目地などの寿命は10年程度のため、定期的にメンテナンスを行う必要があります(詳しくは、こちら)。
タイル張りの外壁の、主なメンテナンス方法や費用相場は?
外壁の劣化具合に応じて「高圧洗浄」「モルタルの補修」「目地の補修」「タイルの部分張り替え」など、メンテナンス方法が変わってきます。
各施工方法や費用相場については、こちらで解説しています。
タイル張りの外壁をリフォームした事例があれば、見たい!
当サービス・リショップナビの加盟店が手掛けた施工事例をこちらに掲載しています。
実際に掛かった費用も記載しているので、参考にしてください。
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