無落雪屋根のリフォームのメリット・デメリットを徹底解説!費用相場や事例も紹介

更新日:2023年12月15日

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雪の多い地域に住む方にとって、屋根の雪下ろしは危険を伴う大変な作業。また、落雪による事故やトラブルも心配ですよね。そんな悩みを大幅に解消してくれるのが、屋根の上で雪を処理できる「無落雪(むらくせつ)屋根」。積雪地帯で浸透しつつある屋根ですが、大きなメリットがある反面、メンテナンスを怠ると雨漏りが発生したり、雪庇対策が必要となったりするケースもあるので要注意。今回は、「無落雪屋根」の特徴や注意点などについてご紹介します。リフォームする際の費用相場や施工事例も解説するので、参考にしてみてくださいね。

無落雪屋根にリフォームする費用・施工例

無落雪屋根のリフォーム費用やメリット・デメリット!雨漏り・雪庇などのトラブル防止対策は?

無落雪屋根に変更するリフォームの価格帯

最初に、無落雪(むらくせつ)屋根にリフォームする際の費用について確認しておきましょう。

相場としては、100〜300万円と幅があります。
採用する屋根材や、施工範囲・規模によっても価格が変動しやすいため、予算内でリフォーム可能か不安な方は、リフォーム業者に相談してみるとよいでしょう。

無落雪屋根にリフォームした事例

参考までに、当サービス『リショップナビ』の加盟店が、実際に無落雪屋根にリフォームした施工例をご紹介します。

事例1ヒーター付きだった屋根を、無落雪タイプに変更

リフォーム費用 100万円
工事期間 5日
住宅の種類 一戸建て
築年数 21年
玄関前や庭への落雪に悩まされていたというお客様。数年前に屋根にヒーターを取り付けたものの、あまり解決されなかったそうです。
そこで、スノーダクト方式の屋根へとリフォーム。1階屋根はL字型になるため、ダクトの位置を工夫しました。さらに、太い補強梁をしっかり取り付け、雪下ろししなくても済むように配慮しています。

事例2全面スノーダクトの屋根にリフォーム

リフォーム費用 400万円(※外壁・窓の工事も含む)
工事期間 22日
住宅の種類 一戸建て
築年数 22年
中古物件を、予算に合わせて大幅にリフォーム。距離が近い隣地への落雪を防ぐため、屋根全面をスノーダクト方式に変えました。
また、傷んでいた外壁は金属サイディングの重ね張りで一新。予算に余裕があったため、居間の窓を出窓に直すこともできました。

屋根の積雪でお悩みの方はぜひ一度、経験豊富なリフォーム業者に見積もりを依頼してみることをおすすめします。
性能や、ご希望の予算などに合わせて、適したプランを提案してもらうとよいでしょう。

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無落雪屋根の種類

無落雪屋根には主に3つの種類があります。
ここでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

スノーダクト方式

スノーダクト方式

「スノーダクト方式」は、屋根の中央に設置されたダクトに向かって、屋根が緩く傾斜した構造です。
雪が下に落ちる心配がなく、雪解け水はダクトを通って排水されます。
氷柱(つらら)ができにくいという特徴もあり、無落雪屋根の主流となりつつある種類です。

フラットルーフ方式

フラットルーフ方式

屋根がほとんど平らで、雪が溶けるまで載せた状態のまま維持できるのが「フラットルーフ方式」です。
わずかに傾斜が付いており、雨水や雪解け水は下へ流れていきます。
そのため、傾斜させる方向に配慮が必要です。

勾配屋根方式(スノーストッパールーフ)

勾配屋根方式(スノーストッパールーフ)

一般的な勾配付きの三角屋根に、雪止めを設置したもの。または、雪止めと一体化した勾配屋根材を用いる方法です。
通常の三角屋根よりも雪が落ちにくく、雪止めに引っ掛けた状態で自然に溶かすことができます。

例えば「スノーストッパールーフ」と呼ばれる横葺き方式の屋根材には、高さ5cm程度の雪止めが一定の間隔で施されています。
雪解け水を横方向に流すことにより、軒先ではなく側面(妻側)から、効率的に流れ落ちます。

無落雪屋根のメリット

無落雪屋根にリフォームする最大の魅力は、やはり屋根の上で雪を処理できる点にあるでしょう。
これにより、以下のようなメリットが生まれます。

無落雪屋根のメリット

屋根からの落雪の危険性が少ない

従来の三角屋根は一気に落雪することが多く、人や車に当たると大きな事故が起こる危険性がありました。
しかし、無落雪屋根の場合は、屋根の上で雪を自然に溶かすことを目的としているため、落雪による被害の防止にも大いに役立ちます。

屋根の雪下ろしの負担も軽減される

落雪の危険を防ぐために行う雪下ろしは、積雪量の多い地域に暮らす方々にとって、かなりの負担となりますよね。
また、悲しいことではありますが、屋根からの転落による大ケガや死亡事故も、決して珍しいことではありません。

無落雪屋根にリフォームすることで、このような雪下ろしにかかっていた労力や危険性を大幅に回避できるでしょう。

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無落雪屋根のデメリット・注意点

大きなメリットを持つ無落雪屋根ですが、実績のある業者に依頼しないと問題が生じることも。
以下のようなデメリットがあることを理解しておきましょう。

雪の重みでドアが開かなくなる/屋根が陥没する可能性がある?

雪の重みでドアが開かなくなる/屋根が陥没する可能性がある?

屋根に雪が積もれば積もるほど、建物への負荷は大きくなります。
そのため、雪の重みでドアや窓が開かなくなる、重みに耐えかねて屋根が陥没する、といった可能性は否定できません。
ただ、あらかじめ屋根の強度を高めるなどの解決策もあるので、知識や経験がある業者に依頼することが大切です。

すが漏れ(雨漏り)予防のため、年に1回程度はメンテナンスが必要

すが漏れ(雨漏り)予防のため、年に1回程度はメンテナンスが必要

特にスノーダクト方式の屋根に起こりやすいトラブルとして、ダクトの排水口の詰まりによる「すが漏れ(雨漏り)」が挙げられます。
ゴミなどが溜まって排水口が詰まっていないか、年に1回程度は業者にメンテナンスしてもらう必要があります。

雪庇対策として、雪庇防止装置やヒーター併設なども検討を

雪庇対策として、雪庇防止装置やヒーター併設なども検討を

北海道や青森などの豪雪地帯では「雪庇(せっぴ)」の対策も講じるほうがよいでしょう。
雪庇とは、風下側に発生する、屋根から大きく迫り出した雪のかたまりのことです。
放置しておくと落下して大きな被害を生む危険があるため、一気に落ちてしまわないよう工夫しておくことが重要です。

雪庇対策として、雪庇防止装置やヒーター併設なども検討を

対策の仕方としては、雪庇の発生や落下を防ぐ「雪庇防止装置」や「ヒーター」を併設する方法などがあります。
無落雪屋根の設置と共に検討してみましょう。

屋根の雪対策に詳しい業者と相談するのが◎

屋根の雪対策に詳しい業者と相談するのが◎

無落雪屋根などが普及しつつあることによって、落雪や雪下ろしに伴う危険は大幅に軽減されています。
今回は無落雪屋根についてご紹介しましたが、屋根の雪対策リフォームにはこの他にも、ガスや電気を使った「融雪システム」などがあります。

>> 屋根の雪対策リフォーム方法!雪止め/無落雪屋根/融雪の違いとは?
どの工法がご自宅に向いているか、また無落雪屋根にする場合もどの方式が適しているかなどは、施工に詳しい業者に調査してもらうのが一番です。

できれば、地元の気候も理解しているプロに見てもらい、雪庇対策が必要かどうかなども相談してみるとよいですね。
実績のある業者なら、的確なアドバイスをもらうことができますよ。

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【この記事のまとめ&ポイント!】

無落雪屋根にリフォームする際にかかる費用は、いくら?
相場としては、100〜300万円と幅があります。
施工範囲・規模などにより価格が変動しやすいため、予算が不安な方は、リフォーム業者に相談してみましょう。
無落雪屋根のメリットは?
「落雪被害の防止につながる」「屋根の雪下ろしの負担やリスクを軽減できる」といったメリットがあります。
無落雪屋根のデメリットや注意点は?
「すが漏れ(雨漏り)を予防するため、年に1回程度はメンテナンスする必要があること」「豪雪地帯の場合は、雪庇(せっぴ)防止装置の併設なども検討するほうがよいこと」などです(詳しくは、こちら)。
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