夜間・早朝の勝手口侵入に要注意!特徴を踏まえた防犯対策が重要
泥棒の侵入口として窓や玄関と並び狙われやすい勝手口は、特徴と犯罪が起きやすい時間帯を把握することが大切です。
侵入のリスクが高まる夜間や早朝の時間帯、死角になりやすい勝手口の構造的な弱点を理解し、適切な対策を講じ、より安心できる住環境を実現しましょう。
勝手口の防犯対策に効果的な6つの方法

勝手口の主な防犯対策として、サムターンカバーやガードプレートによる鍵穴の保護、防犯カメラやセンサーライトの設置などが挙げられます。
さらに植栽や防犯砂利を活用すれば、より防犯性を高めることができるでしょう。
1. サムターンカバーで防ぐ鍵穴からの不正な解錠
サムターンカバーは、鍵穴から細い工具を差し込んで内側のサムターンを回す「サムターン回し」という侵入手口を防ぐ効果的な防犯アイテムです。
警視庁の統計によると、住宅侵入窃盗の手口の1つにサムターン回しが挙げられています。
サムターンカバーには、鍵穴を完全に覆う固定式と、使用時のみ開閉できる開閉式があります。
それぞれの特徴を、次にまとめました。
タイプ | 特徴 |
---|---|
固定式 | ● 防犯性が高く、取り付けが簡単 ● 鍵の開け閉めに時間がかかる |
開閉式 | ● 日常の使い勝手がよく、必要な時だけカバーを閉じられる |
取り付ける際は、サムターンとカバーの間に隙間ができないよう注意をしましょう。
また、定期的にネジの緩みやカバーの変形がないか点検することで、防犯効果を維持できます。
2. ガードプレートで針金侵入をブロック
ガードプレートは、鍵穴やサムターン周辺に取り付ける金属製の保護カバーです。
針金やワイヤーを使った不正開錠の手口から、勝手口を守る防犯パーツとして注目されています。
素材 | 特徴 |
---|---|
ステンレス製 | 耐久性が高く、腐食しにくい |
スチール製 | コストを抑えられ、十分な強度 |
亜鉛合金製 | 軽量で施工が容易 |
取り付けは、DIYでもできます。
ドライバーで既存のネジを外し、ガードプレートを固定したら完了です。
ただし、 ドアの形状や材質によっては専門業者による施工が推奨されます。
設置費用は、 材料費が2,200~7,500円程度、業者依頼の場合は工賃込みで5,000~15,000円が一般的な相場とされています。
また、より防犯性能を高めるため、サムターンカバーと組み合わせた設置がおすすめです。
3. 防犯カメラ設置で侵入を抑止する効果と選び方
防犯カメラの設置は、侵入犯罪に対する抑止効果が期待できます。
カメラの設置位置は、勝手口全体が映る高さ2.5~3m程度の位置が推奨されます。
夜間の撮影に備え、赤外線LED搭載モデルの選択がおすすめです。
カメラタイプ | 主な特徴 |
---|---|
有線タイプ | 安定した映像品質、電源工事が必要 |
無線タイプ | 設置が容易、通信状態に注意が必要 |
スマート対応 | スマホで遠隔監視、動体検知で通知 |
最新の防犯カメラシステムは、スマートフォンとの連携機能が搭載しているタイプもあります。
不審者を検知するとスマートフォンへ通知が届き、外出先からでもリアルタイムで映像確認が可能です。
録画方式は、常時録画とモーション検知録画から選択できます。
4. センサーライトと防犯アラームで不審な人物を威嚇
センサーライトと防犯アラームの組み合わせは、より高い防犯効果が期待できます。
不審者が接近するとセンサーライトが自動的に点灯し、周囲を明るく照らすことで威嚇すると同時に、アラームが大音量で作動し、不審者をさらに警戒させるだけでなく、周囲にも異常を知らせることも可能です。
アラームの種類 | 特徴 |
---|---|
人感センサー式 | 動体を検知して警報 |
開閉センサー式 | ドアや窓の開閉を検知 |
ガラス振動センサー式 | ガラスの破壊を検知 |
人感センサー付きLEDライトの推奨の設置する高さは2.5~3メートル、照射範囲は3~5メートル程度です。
ただし、防犯アラームの夜間音量調整機能は製品により違います。選択時に確認してください。
5. 植栽の適切な配置で死角をなくすテクニック
植栽は低めの高さ(1.5m以下)に維持することで、死角をなくし防犯効果を高めます。
また、トゲのある植物を窓や壁際に配置することで、侵入防止の役割を果たします。
植栽による防犯対策を効果的に行うため、次の3つのポイントを押さえましょう。
- 植栽は1.5m以下の低めの高さに維持し、勝手口や窓が見通せる状態を保つ
- バラやサンザシなどトゲのある植物を壁際や窓の下に配置し、自然な防御ラインを作る
- 植栽による死角をなくすため、センサーライトの設置位置は植物の高さや配置を考慮して決める
特に勝手口付近の植栽は、放置して生い茂ると、かえって侵入者の隠れ場所になってしまうので、定期的な手入れで死角を作らないようにしてください
また、トゲのある植物を活用する際は、日常の庭の手入れや通行の妨げにならないよう配置を工夫しましょう。
6. 防犯砂利の活用で足音を響かせる
防犯砂利は、侵入者の足音を響かせることで威嚇効果を発揮します。
粒径は10~20mm程度が適しており、厚さ3~5cmで施工するのが一般的です。
防犯砂利の選び方と施工方法について、次のポイントを押さえることで効果的な防犯対策が実現できるでしょう。
粒径 | 10~20mm程度が最適。小さすぎると音が出にくく、大きすぎると歩きづらい |
---|---|
必要量 | 1平方メートルあたり50~60kg。厚さ3~5cm程度 |
施工時の注意点 | 防草シートを敷き、排水性を確保し、端部は縁石で固定 |
特に効果を高めるには、夜間に人が近づくと光が点灯する、センサーライトと組み合わせた配置がおすすめです。
勝手口周辺の通路や建物の周囲など、侵入されやすい場所を中心に設置することで、費用対効果の高い防犯対策となるでしょう。
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勝手口の防犯性を高める鍵の種類と選び方

勝手口の防犯性を高めるには、適切な鍵の選択と設置が不可欠です。
面付錠のCP認定基準から、ディンプルキーの高度な防犯機能、2ロックシステムの導入効果まで、住宅に最適な鍵の種類と選び方をご紹介します。
サムターン対策や信頼できる業者選びのポイントもあわせて解説しますので、安全性と実用性を両立した鍵選びの参考にしてくださいね。
防犯性能で選ぶ面付錠の基準
CP認定とは、官民合同会議が「防犯性能の高い建物部品」として厳格な試験をクリアし信頼性の高い製品として認定されたものです。
一般的に、CP認定を受けた製品は、 ピッキングやこじ破りなどの不正侵入行為に対して5分以上耐久できるとされており、この時間が侵入を諦めさせる重要な目安とされています。
また、シリンダー部分の耐ピッキング性能や耐サムターン回し性能の有無も重要な判断基準になります。
シリンダーはディンプルキーなどの複雑な鍵溝を持つものを選び、サムターン部分には防犯カバーが付いているものが望ましいです。
取り付け部分の強度や、こじ開けに対する耐性も確認が必要になります。
面付錠本体とドア枠との固定方法が堅固で、専用ビスによる確実な取り付けが可能な製品を選びましょう。
防犯性能に優れたディンプルキー
ディンプルキーは、鍵穴に特殊な円形の凹みを複数配置した構造を持つ防犯性の高い錠前システムです。
メーカーによって具体的な防犯性能は異なりますが、ピッキング耐性が高い構造が一般的な特徴です。
メーカー | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
MIWA | 特殊ピン採用・複製制限あり | 15,000円〜 |
GOAL | 二重防犯機構・合鍵厳重管理 | 12,000円〜 |
WEST | 耐ピッキング設計・防錆処理 | 10,000円〜 |
多くのディンプルキーでは、鍵の複製に専用の登録カードが必要となり、不正コピーのリスクを大幅に低減できます。
ただし、 すべての製品がこの仕組みを採用しているわけではないため、製品仕様の確認が重要です。
2ロック標準装備で強化される安全性
2ロックシステムの導入は防犯対策として効果的です。
異なる構造の錠を組み合わせて設置することで、不正解錠に対する抵抗力を高めることができます。
組み合わせパターン | 防犯上の特徴 |
---|---|
シリンダー錠+レバーハンドル錠 | 解錠方法が異なるため、ピッキングなどの技術が通用しにくい |
ディンプルキー+面付本締錠 | 鍵穴の構造が異なり、複数の解錠技術が必要 |
電気錠+機械式錠 | 電気と機械の異なるシステムで二重の安全性を確保 |
異なる機構を組み合わせることで、それぞれの弱点を補完し合えるのが2ロックの大きな特徴です。
仮に1つの錠が破られても、もう1つの錠が防衛線として機能するため、侵入までの時間を大幅に延ばすことができます。
サムターンで実現するガラス破り対策
ガラス破りによる侵入手口では、割られたガラスの隙間からサムターンを回して解錠されるケースが多く報告されています。
この手口への有効な対策として、サムターンカバーの設置が推奨されています。
サムターンカバーには、回転を物理的に制限する固定式と、専用キーで開閉できる着脱式の2種類があります。
防犯性能の高いCP認定製品を選ぶことで、5分以上の破壊攻撃にも耐えられるとされています。
カバータイプ | 特徴 |
---|---|
固定式 | 工具での破壊に強く、内側からは通常通り開閉可能 |
着脱式 | 外出時のみカバーを装着し、在宅時は通常通り使用 |
より確実な防犯性を実現するには、 サムターンカバーと防犯合わせガラスを組み合わせた多層的な防御が効果的です。
破壊されにくい防犯ガラスを使用することで、ガラス破り自体を防ぎ、サムターンへの接近を阻止できます。
鍵交換時の業者選びのポイント
鍵の交換は防犯対策の要となるため、信頼できる業者選びが重要です。
業者選定の際は、次のポイントをチェックしましょう。
- 防犯建物部品協会の加盟店であること
- 防犯設備士の有資格者が在籍していること
- 使用する錠前のメーカーとグレードが明記された見積もり書の提示
- 保証内容と期間の明確な説明
- 24時間対応や緊急出動サービスの有無
- アフターフォロー体制の充実度
特に、防犯設備士の資格保有業者は、専門的な知識と経験をもとに、適切な勝手口の防犯リフォームプランを提案してくしてくれるでしょう。
見積もり時には複数の業者に依頼し、使用する部品や工事内容を詳細に比較検討するのがおすすめです。
万が一の故障や紛失時の対応も考慮し、24時間体制での緊急対応が可能な業者を選ぶと安心です。
また、定期的なメンテナンスや不具合への迅速な対応など、長期的なサポート体制が整っているかどうかも判断基準の1つとなります。
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センサーライトの設置位置・照度設定について解説
センサーライトの人感センサーは、製品マニュアルに従い、一般的には勝手口の上部2~3mの高さに設置するのが推奨されます。
この高さは、人の頭部から足元までを効果的に検知するための目安です。
人感センサーの効果的な取り付け位置
人感センサーの 検知精度を最大限に高めるには、設置位置と角度の調整が重要なポイントです。
効果的な防犯対策を実現するため、次の設置基準を参考にしてみてくださいね。
●センサー本体は、勝手口の上部2~-3mの高さに設置し、人の頭部から足元までを検知できるよう調整
●侵入者の想定進入経路に対して90度の位置に設置し、確実な動体検知を実現
●照射範囲が勝手口周辺をカバーするよう、センサーの向きと角度を微調整
●複数のセンサーを組み合わせ、検知エリアを重ねることで死角をなくす
設置後は歩行テストを行い、想定通りの範囲で反応するか確認してください。
センサーの感度は季節や天候によって変化することがあるため、定期的な動作確認をおすすめします。
また、近隣の私有地に向けて誤って照射されないよう、照射角度には十分な配慮が必要です。
樹木や植え込みがセンサーの視野を遮らないよう、庭木の剪定も忘れずに行いましょう。
照度と点灯時間の最適な設定方法
センサーライトの照度設定は、夕暮れ時の明るさを基準に調整するのがおすすめです。
昼間の明るい時間帯での不要な点灯を防ぎ、電力の無駄遣いを抑えられます。
照度センサーの感度は、設置場所の環境光に合わせて段階的に調整していきましょう。
点灯時間は、防犯効果と近隣への配慮のバランスを考慮し、3〜5分程度に設定するのが一般的とされています。
人の動きを継続的に検知した場合は、自動的に点灯を延長する連続検知モードを活用すると、より効果的な運用が可能です。
次のポイントを参考に、定期的な設定の見直しを行いましょう。
●季節による日照時間の変化に応じた照度センサーの調整
●雨天や強風時の誤作動を防ぐための感度調整
●樹木の生長など周辺環境の変化への対応
●近隣からの光漏れに関する苦情への配慮
設定値は、 季節や環境の変化に応じて柔軟に調整することが大切です。
近隣トラブルを防ぐ明るさ調整のコツ
センサーライトの設置では、近隣住民への配慮が欠かせません。
適切な明るさ調整は、防犯効果を保ちながら、ご近所との良好な関係を維持するためにも大切です。
調整項目 | 推奨設定 |
---|---|
照度センサー | 夕方の明るさを基準に設定 |
点灯時間 | 3〜5分程度 |
深夜の感度 | 通常より20〜30%低く設定 |
照射角度は、近隣の窓に直接光が入らないよう調整が必要です。
特に 2階以上の寝室の窓には注意を払いましょう。
また、季節や天候による外光の変化に応じて、月1回程度の感度調整をおすすめします。
梅雨時期や冬季は、曇りや雨の日が多いため、やや高めの感度設定をすると効果的でしょう。
深夜帯はセンサーライトの感度を低めに設定することで、誤作動や不要な点灯を防ぐことができます。
ただし、感度調整機能がない製品もあるため、購入前に確認が必要です。
天候に左右されない耐候性能の見方
屋外に設置するセンサーライトの製品選びでは、次の耐候性能を確認することで、安定した防犯効果を長期間維持できます。
性能区分 | 確認ポイント |
---|---|
防水・防塵性能 | IP65以上のJIS規格取得製品を選択 |
耐温度性能 | -20℃~50℃の動作保証範囲 |
耐紫外線性能 | UV加工済み樹脂ボディの採用 |
特に防水性能は重要で、粉塵の侵入や豪雨による内部への浸水も防止できます。
また、センサー部分や照明部分に水がたまりにくい構造か、結露対策は十分かなど、排水設計もチェックしましょう。
これらの性能を備えた製品を選ぶことで、 雨季や厳冬期も含めた年間を通じて、安定した防犯効果を発揮しやすいです。
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初心者でも安心なDIY設置手順
センサーライトの取り付けは、基本的な工具と手順を守れば初心者でも可能ですが、電源の取り扱いには十分注意をしてください。
設置作業を始める前に、必要な道具と部品が揃っているか確認しましょう。
設置前の準備
必要な工具と設置手順を確認したら、次の手順に従って安全に作業を進めましょう。
- 同梱品の確認(本体、ブラケット、ネジ、アンカー、取付テンプレート)
- 工具の準備(プラスドライバー、電動ドリル、水平器、マーカーペン)
- 設置位置のマーキング(地上2.5〜3mが推奨)
- 配線経路の確認と電源の確保
取り付け手順と調整
取付テンプレートを壁面に貼り付け、マーキングした位置に下穴を開けます。
次に、アンカーを打ち込み、ブラケットをしっかりと固定して本体を取り付けた後、配線を結線し、防水処理を確実に行います。
防水処理をする際は、防水テープや防水ボックスを使用して、雨水の浸入を防ぎましょう。
最後にセンサーの向きと感度を調整し、実際に動作確認を行います。
このとき、近隣への光の影響も考慮しながら、照射角度を適切に設定することが大切です。
センサーライトの取り付けはご自身でも可能ですが、 一部の配線作業では電気工事士の資格が必要な場合があります。
安全のためにも、不安な場合は無理をせずに専門の業者へ取り付けを依頼しましょう。
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ご自宅の勝手口にあった防犯対策をする
勝手口の防犯対策は、適切な鍵の選択とセンサーライトの設置が基本的な対策とされています。
玄関と同様の防犯性能を確保することで、不審者の侵入をより効果的に防ぐことができるでしょう。
ご自宅の勝手口にはどんな防犯対策がよいのかお悩みの方は、一度リフォーム業者に相談するのも一つの方法です。
適切な対策をして、より安心な住環境を実現しましょう。

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