キッチンの勝手口とは・その役割とは?
「勝手口」とは本来、住宅で玄関とは別に設置される、台所・キッチンの出入口のことです。
台所のことを「お勝手」と呼ぶこともありますね。
表にある玄関を清潔に保ちたいという家庭では、勝手口の使用頻度は必然的に高くなり、ゴミ出しや洗濯物を干すときなどに利用されます。
また、近所の方の通用口、家族の出入り口として利用されることもあります。
最近では、非常口として使えるという点で注目している方も増えています。
ちなみに勝手口は、人の出入りのためだけではなく、キッチン周りの採光や通風・換気を行う役割も果たします。
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キッチンの勝手口のメリット
では具体的に、キッチンに勝手口があるとどのようなメリットがあるのか、一緒に確認してみましょう。
生ゴミを外にすぐ出せる
勝手口の最大の利点の一つは、キッチンに溜まった生ゴミをすぐに外へ出せるということでしょう。
勝手口のすぐ近くに、ゴミ箱を置いている家も多く見られます。
キッチンから玄関までの通路に、生ゴミから汚れが垂れてしまうような心配がありません。
家庭菜園と好相性
家庭菜園を行っている場合、勝手口があれば土がついている野菜や果物をキッチンにすぐ運べるため、効率的です。
また、キッチンに床暖房を導入しており、野菜が傷まないよう外に保管しているという方にも、勝手口のある家が好評です。
自然光が入る
日中に太陽の光がたくさん入ることも、勝手口のメリットです。
特に朝・昼に料理をする方にとっては、勝手口から降り注ぐ自然光は快適で心地良いものでしょう。
換気しやすい
臭いが溜まりやすいキッチンでは、換気対策が不可欠です。
勝手口があると、換気扇がなくても短時間で空気の入れ替えが可能です。
ただし、網戸をつけないと虫が入ってくるので注意しましょう。
キッチンの勝手口のデメリット
勝手口について、気になるデメリットもチェックしておきましょう。
お住まいの家に勝手口は本当に必要か、しっかりイメージしてみることが大切です。
防犯面が心配
勝手口の最たるデメリットが、防犯性に不安があるということでしょう。
ドアや大きな窓が多い家は、侵入経路がたくさんあるということになります。
勝手口の周りには、外照明やセンサー付きの照明も設置することが望ましいです。
光熱費がかかりやすい
開口部が多いと、室内の断熱性・気密性が低下してしまうため、冬の寒さ・夏の暑さ対策が必要になります。
特に冬場は想像以上に寒くなり、暖房の使い過ぎの原因になったという方もいます。
ただ、最近は断熱性能が高いドアも流通しているので、施工会社に色々な商品を紹介してもらい、比較することをおすすめします。
不要になったときデッドスペースになる
勝手口があるために、食器棚や収納を増やしたいけどスペースがない、とリフォーム会社に相談される方は多いです。
実際、使わなくなった勝手口をなくして壁にする工事を実施される方も増加しています。
キッチン空間が狭い家の場合、後に勝手口がデッドスペースになってしまわないか、きちんと考えておきましょう。
積雪地域には向かない
積雪地域では、勝手口が積もった雪によって開けられなくなってしまうため、結局ほぼ使えないという方が多くいます。
雪が多いエリアの住宅には、勝手口は向きません。
デザイン性が気になることも
ドア材にもよりますが、キッチンスペースの見た目にこだわりたい人にとっては、勝手口のデザインが気になるかもしれません。
窓も含めて、トータルでコーディネートできるドアもあるので、キッチン本体や壁・床のカラーにもなじむドアがあるか、事前に調べておくと無難です。
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キッチンの勝手口の必要・不要は間取り次第
以上のようなメリット・デメリットの面を考えてみると、キッチンの勝手口は、家全体の間取りによって、利便性が高いかどうかが決まると言えます。
例えば、玄関からキッチンが遠い間取りの家なら、勝手口はある方が都合が良いでしょう。
カーポートの近くに勝手口を設置できれば、買い物から帰ってきてすぐに食材をキッチンに運ぶことができます。
一方「キッチンの位置的に防犯性が心配」「北側にキッチンがあるから、ドアを付けたらより寒くなる」「玄関とキッチンを往復する距離が気にならない」という方は、勝手口はなくても大丈夫かもしれませんね。
また、キッチンの近くにリビングや和室がある場合、掃き出し窓があれば勝手口の代わりに使うことが可能でしょう。
採光・通風には小さなすべり出し窓でも◎
ところで、キッチンの採光や通風性を良くしたい場合には、勝手口ではなく、すべり出し窓を取り付けるだけでも充分効果があります。
人が通れないサイズの窓であれば、防犯面も安心ですね。
また、キッチンと隣接する内壁に室内窓を付けるリフォームで解決できることもあります。
勝手口には必ず土間を
もし勝手口を付けるときには、必ず土間のある設計にしましょう。
土間がなく、勝手口の外で靴を着脱するタイプでは、かえって不便になってしまいます。
可能であれば、実際にショールームを訪問し、ドアの開閉や出入りがしやすい形・広さも確かめておきたいですね。
キッチンの勝手口のリフォーム費用・工期
それでは、キッチンに勝手口を新しく付けるときと、既存の勝手口のドアを交換する際のリフォーム費用・工事期間についてもご説明しておきましょう。
費用 | 工期 | |
---|---|---|
勝手口の新設 | 80〜100万円 | 1週間程度 |
既存の勝手口ドアの交換 | 10~30万円 | 1日 |
新規で勝手口を付ける場合
新しく勝手口をつくる場合、壁の解体や、内装・外装復旧などの作業が入るため、リフォーム費用はドア材の本体価格を含めて80~100万円と高額になります。
工事期間は1週間程度かかるため、余裕を持って計画しましょう。
工事中にホコリが発生するため、キッチンの位置によっては料理ができない日が出てくる可能性もあります。
既存の勝手口のドアを交換する場合
既存の勝手口のドアを交換するリフォームは、1日で施工できます。
勝手口をなくして壁にすると工期も費用もかかるため、騒音や断熱の対策なら、ドアを交換する工事がおすすめです。
他にも、通風・採光性を良くしたいときや、防犯面に優れたドア、網戸付きのドアなどに交換したいなど、さまざまな理由でドア交換を実施する方が増えています。
ドア交換のリフォームは、基本的には10~30万円位でできますが、ドアの性能によって商品価格はどんどん上がります。
予算と機能性のバランスを考えて、適切なドア材を選びましょう。
なお、網戸は定期的に補修が必要になるため、メンテナンス費がかかることも考慮しておいてくださいね。
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勝手口リフォームにおすすめのドア材
最後に、勝手口のリフォームで人気のドア材をご紹介します。
エピソード/エピソード Type S(YKK AP)
YKK AP社の「エピソード」「エピソード Type S」は、断熱性に優れたアルミ樹脂複合窓。
全面ガラスのタイプや上げ下げ障子を装備した通風タイプなど、デザインのバリエーションが豊かです。
オプションで、防虫性を向上させるクリアネット網戸を付けることもできます。
フロア納まり片引き戸(YKK AP)
画像引用:YKK APホームページより
URL : https://www.ykkap.co.jp/products/door/second/floor/
同じくYKK AP社の「フロア納まり片引き戸」は、出入り口の前にスペースが少ないご家庭でも、空間を最大限に活かせる片引き戸タイプなので、勝手口を新設したいときにおすすめです。
狭小地を有効活用できる引き戸タイプなのが嬉しいですね。
防犯性・結露対策なども充実しています。
なお、YKK AP社のドア材には、リフォームに対応しやすい、カバー工法用の商品もそろっています。
リシェント勝手口ドア(LIXIL)
画像引用:LIXILホームページより
URL : http://www.lixil.co.jp/lineup/entrance/rechent_multipurpose/feature/
LIXIL(リクシル)社の「リシェント勝手口ドア」も、防犯性の高いロックシステムを搭載したものや、通風性が良好のものなど、幅広いラインナップをご用意しています。
特に、同社が誇るアルミと樹脂のハイブリッド構造のガラス窓は、夏も冬も抜群の断熱性。
キッチンに居る時間がぐっと快適になります。
アルジオ(三協アルミ)
画像引用:三協アルミホームページより
URL : http://alumi.st-grp.co.jp/
三協アルミの「アルジオ」は、人の出入りによって傷つきやすい箇所を考慮して、ステンレス製の下枠カバーや腰パネルを設計しています。
用途に合わせて、ロール網戸やアコーディオン網戸を付けられます。
また、外出時に便利なキーレス仕様のボタン錠タイプを選択することも可能です。
【この記事のまとめ&ポイント!】
キッチンに勝手口が必要かどうかの判断基準は? |
---|
玄関からキッチンが遠い場合などは、勝手口があると便利でしょう。 一方「勝手口があると防犯性が不安になる」「北側に台所がある」といった場合には、キッチンに勝手口を設けない方が無難かもしれません。 詳しくは、こちら。 |
キッチンに勝手口を設置する場合の注意点はある? |
靴を着脱しやすいよう、必ず土間を設置するようにしましょう。 |
キッチンの勝手口を設置する際の、リフォーム費用や工期の目安は? |
キッチンの勝手口を設置する際の、リフォーム費用や工期の目安は?"
"勝手口を新設する場合、施工費用は80〜100万円、工期は1週間程度が目安です。 既存の勝手口ドアを交換する際には、費用は10~30万円程度かかり、工事は1日で完了します。 詳細は、こちら。 |
昔の日本の住まいでは一般的だった勝手口ですが、集合住宅や狭小住宅に住み慣れている方は使用したことがないため、あった方が良いのか不安になるようですね。
勝手口は、絶対にあるべきというものではありませんから、キッチンを使う方の快適性と、セキュリティー面を優先して検討するのが一番です。
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