【2019年6月更新】消費増税前のリフォームはまだ間に合う?可能な施工内容や増税後のお得な情報は?

更新日:2020年10月06日

【2019年6月更新】消費増税前のリフォームはまだ間に合う?可能な施工内容や増税後のお得な情報は?

2019年10月1日から、消費税が8%から10%に引き上げられます。その影響は大きく、仮に、1,500万円かけてリノベーションを行う場合、増税前であれば、費用は税込1,620万円ですが、増税後は1,650万円となってしまいます。同じリフォームをするのであれば、増税前の金額で実施したいですよね。そこで今回は、消費税率8%でリフォームを実施するための注意点や、まだ間に合うリフォーム内容の他、増税後にリフォームをする場合の負担軽減措置をご紹介します。

2019年9月30日までの引き渡し完了が必須!

【2019年6月更新】消費増税前のリフォームはまだ間に合う?可能な施工内容や増税後のお得な情報は?

まず、いつまでにリフォームを終えれば8%の税率が適用されるのかについて、説明していきます。
8%でリフォームするための条件は以下の2つがあり、どちらかを満たす必要があります。

【1】2019年3月31日までに工事請負契約を結ぶ
【2】2019年9月30日までに引き渡しを完了させる

新築やリフォームなどの大規模な工事の工期は、天候などにより予定通りに終了しない場合があります。
そこで、【1】の通り、2019年3月31日までに工事請負契約をしたものについては、引き渡しが2019年10月1日以降になっても消費税率は8%を適用される「経過措置」が適用されていました。

しかし、2019年3月31日を過ぎてしまっている現在においては、【2】の通り、契約のタイミングに関わらず、2019年9月30日までに引き渡しが完了しなければ、消費税率は10%になってしまいます。

よって、消費増税前の金額でリフォームを実施するためには、2019年9月30日までに工事を完了させる必要があるのです。

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すぐに実施できるとは限らないので、ゆとりをもって計画を

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消費税率が8%に引き上げられた時と同様に、増税前には駆け込み需要が予想されます。

施工業者が不足するとともに、人気の建材やトイレ・バス・キッチンなどのユニット製品は、受注が停止されたり、納品が遅れたりする可能性もあります。
また、天候のアクシデントによる工期の遅れなども発生する恐れがあります。

そして、リフォームをする際には、リフォーム業者探し、現地調査、見積もりの比較検討、価格交渉、さまざまな打ち合わせ、契約、着工と想定しているよりも引き渡しまでに時間がかかることが多いことも考えると、今から迅速に話を進めていく必要があります。

>> リフォームにはどれくらいかかる?業者探しから引き渡しまでの流れ

とはいえ、あせって契約を結んでしまうと、かえって費用が高額になるということにもなりかねないので、複数の専門業者からの提案や見積もりを比較しながら検討していくことをおすすめします。

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税率8%に間に合うリフォームの例は?

【2019年6月更新】消費増税前のリフォームはまだ間に合う?可能な施工内容や増税後のお得な情報は?

ここで、今からでも消費税率8%に間に合う可能性があるリフォーム内容を事例とともにご紹介します。

例えば、大規模な間取り変更や増改築など、設計に長く時間を要したり、工期が長くかかったりしてしまうような施工だと、駆け込み需要などの影響でスケジュールが後ろ倒しになり、消費税が10%になる可能性が高まってしまいます。

したがって、見積もり依頼から工事完了までの期間が比較的短く、増税前のメリットが生かせる、それなりに工事単価の高いリフォームが良いでしょう。

浴室リフォーム

浴室の施工は、増税前のリフォームに適していると言えるでしょう。
特に、ユニットバスの全体交換は工期が4日程と短いので、まだ検討段階だとしても、消費税率8%に間に合うようにスケジュールを組むことができる可能性が高いです。

また、在来浴室からユニットバスへの交換の場合でも、工期は平均で7日間程なので、複雑な改修が必要でない限り、増税前に工事を完了させることができるでしょう。

工事内容 費用相場 工期
ユニットバス全体交換 50~150万円 4日前後
在来浴室からユニットバス 100~150万円 1週間前後

>> 風呂・浴室リフォームの費用相場

【浴室リフォームの事例】
ユニットバスへのリフォーム

建物の種類 一戸建て
リフォーム費用 136万円
施工日数 7日間
従来型の和風の浴室から、バリアフリーを考慮したシステムバスにリフォームしました。断熱性が高く、掃除がしやすいので年中快適ですね。

キッチンリフォーム

キッチンのリフォームも、比較的短期間で施工することができます。
システムキッチンの交換で3〜5日程、レイアウトや場所移動などを含むリフォームでも5〜7日程度で実施することが可能です。

工事内容 費用相場 工期
システムキッチン全体交換 50~150万円 4日前後
レイアウト変更 80~200万円 1週間前後

>> キッチン・台所リフォームの費用相場

【キッチンリフォームの事例】
アイランドキッチンへとリフォーム

建物の種類 一戸建て
リフォーム費用 179万円
施工日数 7日間
キッチンのレイアウトを変更し、アイランド型へとリフォームをしました。家事の動線が良くなり、料理をしながら家族との会話を楽しむことができるようになりました。

外壁・屋根リフォーム

外壁や屋根のリフォームは金額が高く、増税前の価格で施工しておきたい内容です。
なお、外壁や屋根のリフォームは夏に施工依頼が集中する傾向にあり、時期的に台風の影響を受けやすく、工期が大幅に後ろ倒しになってしまう可能性もあるので、施工会社の予約が取りやすい今のうちに、問い合わせておくと良いでしょう。

工事内容 費用相場 工期
外壁塗装 50~100万円 5〜14日間
屋根塗装 30~60万円 3〜10日間
外壁張り替え 100~200万円 10〜25日間
屋根葺き替え 50~120万円 3〜10日間

>> 外壁塗装・外壁リフォームの費用相場
>> 屋根塗装・屋根リフォームの費用相場

【外壁・屋根リフォームの事例】
外壁と屋根の塗り替え

建物の種類 一戸建て
リフォーム費用 100万円
施工日数 14日間
外壁と屋根の塗り替えを100万円で実施することができました。外壁には特にこだわり、2色で塗り分けています。

なお、工期はあくまでも目安であり、前述の通り施工日数がずれこんでしまう可能性もあるので、リフォーム会社に確認の上、早めに進めていくことが大切です。

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増税後は次世代住宅ポイントなどの対象に!

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引き渡しが増税後になってしまう場合でも、各種負担軽減措置が用意されています。
適応される対象や軽減措置の内容などが限定されているので、よく確認のうえ、利用可能であればぜひ活用したいですね。

次世代住宅ポイント制度で商品がもらえる

断熱・省エネ・バリアフリーをはじめとする、対象のリフォームを実施し申請することで、家電やインテリア、地場産品などの商品をもらうことができるのが、「次世代住宅ポイント制度」です。
対象期間は以下の通りになっています。

対象期間
工事請負契約 2019年4月1日〜2020年3月31日
着工 契約〜2020年3月31日
引き渡し 2019年10月1日〜

※2018年12月21日〜2019年3月31日に締結された契約であっても、2019年10月1日以降に着工するものであれば対象。

リフォーム内容ごとにポイントが設定されており、登録されている商品と交換することができるので、ポイント付与対象になっているリフォームを検討していて、交換したい商品がある場合は、利用を視野に入れると良いですね。

なお、この次世代住宅ポイント制度は、2020年3月31日が申請期限(本施策の予算がなくなり次第終了なので、それ以前に終了の可能性もあり)なので、申請をお考えの方は、早めにリフォーム会社に相談しておいたほうが良いでしょう。

>> 次世代住宅ポイント制度の条件・適用期間・おすすめリフォーム/商品

「住宅ローン減税」適用期間が3年間延長

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「住宅ローン減税制度」は、銀行などから借り入れて住宅を取得したり、条件を満たす100万円以上のリフォームをしたりした場合に、毎年末(適用期間は通常10年間)の住宅ローン残高の1%が、所得税の額から控除される制度です。

この住宅ローン減税制度ですが、今回の消費増税による負担軽減のため、適用期間が通常の10年間から13年間に延長となることが発表されています。
※なお、11〜13年目については、以下のうち少ないほうの金額が控除されます。
 ①住宅ローン残高(上限4,000万円)の1%
 ②住宅の取得費・リフォーム工事費(上限4,000万円)の2%÷3

ただし、この住宅ローン減税制度の延長措置についても、2019年10月1日〜2020年12月31日に居住の用に供することが必須なので、活用を考えている場合は、今のうちに検討を進めておくと良いでしょう。

「住宅取得等資金贈与の非課税措置」の拡充

新築住宅・中古住宅の購入やリフォームをする際の費用を、親や祖父母などから支援してもらう場合に、贈与税の非課税措置を受けられる制度があります。

消費税率8%で2019年3月31日までに契約した場合、一般住宅は700万円、省エネなど一定の条件を満たした住宅は1,200万円までが贈与税の非課税枠です。

消費税が10%に引き上げられるにあたって、2019年4月1日以降2020年3月31日までに契約した場合は、非課税枠が一般住宅で2,500万円、一定の条件を満たした住宅で3,000万円までに広がります。

特例を受けるためには、贈与を受ける子・孫の年齢や収入、建物の床面積、中古住宅の場合は築年数など、さまざまな要件があります。

非課税枠の変更幅が大きいため、贈与額によっては、増税後に住宅を取得したほうがお得になることもあります。
親や祖父母からの資金支援を受ける方は、消費税率引き上げにより増える税額と「住宅取得等資金贈与の非課税」による減税額も比較して、契約時期を決めたほうが良いでしょう。

>> 贈与税の非課税措置が適用される詳しい条件は?

中古住宅購入リノベーションなら「すまい給付金」が使える

中古住宅を購入する場合は、土地代や、建物部分(個人から購入する場合)は非課税ですが、再販業者から購入する場合の建物部分や、不動産購入の際の仲介手数料などの諸経費が消費税の対象となります。

「すまい給付金」とは、新築住宅や消費税の対象となる中古住宅を購入(再販会社など個人以外からの購入)した方のための消費税の負担軽減措置のことです。

住宅を取得し、登記上の持分を保有するとともに、取得した住宅に自分が居住することが条件となります。

税率が8%の現在は、給付額は最大30万円ですが、10%への増税に伴い、最大50万円まで引き上げられます。
さらに、条件のひとつである収入額の目安の上限が510万円以下から、775万円以下に変更されます。

具体的な条件を8%と10%の時で比較してみましょう。

<すまい給付金対象者の条件>

収入額の目安
消費税8%の場合:510万円以下
消費税10%の場合:775万円以下
住宅の要件
床面積が50㎡以上あり、第三者機関の検査を受けた住宅である
中古住宅の場合は、現行の耐震基準を満たしていること
年齢
消費税8%の場合:年齢50歳以上であれば住宅ローン利用がなくても対象
消費税10%の場合:年齢50歳以上(かつ収入額の目安が775万円以下ではなく650万円以下)であれば、住宅ローン利用がなくても対象

すまい給付金は、この後に紹介する住宅ローン減税の効果が小さいとされる低収入層に対しての施策のため、給付額は、収入が低いほど多くなります。

ただし注意点として、すまい給付金における「収入額の目安」は、実際の年収ではなく、都道府県民税の所得割額に基づき決定されるので、給付額は都道府県によって多少異なります。
上記の条件に当てはまる方は、ぜひ活用を検討してください。

このように、増税後も各種負担軽減措置は用意されています。
ただし、適用対象や内容が限定されているので、これらのメリットを生かすことが難しい場合は、これを機に増税前のリフォームを検討してみてはいかがでしょうか?

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