業務用キッチンを自宅に取り入れたい!費用や施工事例をご紹介

更新日:2024年05月08日

業務用キッチンのある家

「業務用キッチンがスタイリッシュで気に入っているけど、一般家庭にも導入できるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。業務用キッチンは一般家庭にも設置可能ですが、気をつけるべき点もあります。
本記事では、業務用キッチンのメリット・デメリット、実際に業務用キッチンを採用したお家の事例をご紹介します。
業務用キッチンの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

業務用キッチンと家庭用キッチンとの違い

家庭用とは違う業務用キッチン

業務用キッチンは、レストランやカフェなどの厨房で使用されており、一般的にステンレスで作られています。

お店ごとにスペースや必要な設備機器が異なるため、オーダーメイドで作られることがほとんどです。

しかし既製品の業務用キッチンもあるため、コンパクトな飲食店では既製品を組み合わせて利用しています。

「業務用キッチンと家庭用キッチンでは何が違うの?」と疑問に思う方もいますよね。

業務用と家庭用の違いを次の表にまとめました。

業務用キッチン 家庭用キッチン
  • ● 厚いステンレス
  • ● 作業台のフチがない
  • ● シンクが深め
  • ● 木製、薄いステンレス
  • ● 作業台のフチがある
  • ● シンクが浅い

飲食店のキッチンは、火力の強いコンロを使用する場合もあるため、厚めのステンレスでできています。

また家庭用キッチンは、水が床に垂れないように作業台にフチがついています。

しかし飲食店のキッチンの床には水が流せるようになっているため、業務用キッチンの作業台にはフチがありません。

業務用キッチンを一般家庭で使用する場合は、上記の違いを理解しておくようにしましょう。

業務用キッチンは家庭にも導入できる?

家庭にも導入できる業務用キッチン

業務用キッチンは家庭にも導入可能です。

しかし業務用コンロは家庭用と比較すると火力がかなり強いため、設置する際には工夫が必要です。

設置条件をクリアしていない場合がある」で解説している業務用コンロの設置条件についても、併せて参考にしてください。

家庭用キッチンの設置とは勝手が違うため、業務用キッチンを家庭に導入する場合は、施工経験のある業者を選ぶのがおすすめです。

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業務用キッチンのメリット5選

業務用キッチンのメリット

業務用キッチンのメリットを5つご紹介します。

①高い耐久性

業務用キッチンのメリットは、家庭用キッチンより耐久性が高いことです。

飲食店の厨房では毎日長時間の業務をしなければならないため、その業務に耐えられるように耐久性が強化されています。

家庭用キッチンは木製のことが多く、ステンレス製であっても業務用ほど厚みはありません。

業務用のキッチンのように厚いステンレス製なら、力作業をしたり、熱い鍋をそのまま置いたりしても大丈夫です。

②手入れのしやすさ

手入れがしやすいのも、業務用キッチンのメリットと言えいえます。

業務用キッチンには作業台にフチがないため、拭きやすいのが特徴です。

また耐久性が強いため、スポンジで強くこすっても大丈夫です。

ステンレスは錆びにくい材質ですが、万が一錆びてしまったとしても擦れば簡単に落とせます。

③シンプルなデザイン

業務用キッチンのシンプルなデザインも魅力のひとつです。

業務用キッチンは作業効率や衛生面から飾りはなく、シンプルな作りになっています。

丸洗いできるようにオープン棚がほとんどで、自由に収納できます。

業務用キッチンはスタイリッシュな印象に仕上がるため、インダストリアル系やカフェスタイルのインテリアにぴったりです。

④サイズ調整可能

業務用キッチンは1mmからサイズを調整可能です。

業務用キッチンは既製品もありますが、オーダーメイドで作ることが多いため、細かくサイズを決められます。

横幅はもちろん作業台の高さも調節できるため、よくキッチンを使う方の身長に合わせられます。

既製品のキッチンであっても、シンクやコンロ、収納棚などのパーツは別々のため、自由な組み合わせが可能です。

⑤専門的な機器も使用可能

業務用キッチンならプロが使うような専門的な機器も導入可能です。

たとえば業務用キッチンには、短時間で大量の調理ができるように火力の高いコンロがついています。

高い火力があれば、家庭用キッチンではできないような本格的な料理を作れます。

ただ業務用のコンロを一般家庭に導入する場合、条件のクリアが必要です。

設置条件をクリアしていない場合がある」で解説している業務用コンロの設置条件についても、併せてあわせて参考にしてください。

業務用キッチンのデメリット6選

業務用キッチンのデメリット

業務用キッチンのデメリットを6つご紹介します。

①インテリアに合わせにくい

業務用キッチンは、インテリアに合わせにくいケースがあります。

業務用キッチンはすべてステンレスでできているため、インテリアによっては浮いてしまうかもしれません。

業務用キッチンを家庭に取り入れたい方は、インダストリアル系のインテリアを採用したり、側面を木材にしたりするのがおすすめです。

次の記事では、一般のご家庭でも合わせやすいおしゃれなステンレスキッチンメーカーを紹介しています。

業務用キッチンの導入を検討している方は、併せてご覧ください。

>> ステンレスキッチンのメリットデメリット!おしゃれなメーカーもご紹介

②シンクが深い

業務用キッチンは、家庭用キッチンよりシンクが深く使いにくく感じる場合があります。

家庭用シンクの深さは一般的に20cm前後なのに対し、業務用シンクは大量の食材や大きな鍋を洗うため、深さが30cm程度のものもあります。

シンクの位置が低いと洗い物をかがまないとできないため、体へ負担がかかるかもしれません。

業務用キッチンの中にはシンクの浅いタイプもあるため、家庭に導入する際は、使いやすいシンクの深さを選びましょう。

③耐震性が低い

業務用キッチンは耐震性に注意が必要です。

家庭用キッチンは床に固定して設置されますが、業務用キッチンはテーブルのようにただ置くだけの形で設置します。

そのため地震の際に、キッチンが動いてしまったり、倒れてしまったりする恐れがあります。

業務用キッチンを導入する際は、別途地震対策を行いましょう。

④収納を使いこなすのが難しい

業務用キッチンは丸洗いできるように、基本的にオープン棚のため、隠す収納ができません。

オープン棚の見せる収納は、おしゃれに見せられますが、置き方によっては乱雑に見えてしまう恐れがあります。

また配水管やコードがむき出しで、配水管付近にほこりが溜まっても掃除しにくいため、注意してください。

ただ業務用キッチンは家庭用キッチンと比較して自由度が高いため、好きなように収納を楽しみたい方にはおすすめです。

⑤つなぎ目がある

業務用キッチンはパーツを組み合わせるため、つなぎ目があります。

家庭用キッチンはコンロや作業スペース、シンクまでひと繋ぎになっており、隙間がありません。

しかし既製品の業務用キッチンの場合、コンロ台や流し、作業台など各パーツごとにバラバラになっています。

そのためパーツとパーツの間や、壁とキッチンの間にも隙間ができるため、隙間にゴミやほこりが溜まってしまいます。

隙間が気になる方は、オーダーメイドでひと繋ぎのものを依頼しましょう。

>> オーダーメイド(造作)キッチンの価格・業者の探し方!実例・おすすめメーカーもご紹介

⑥設置条件をクリアしていない場合がある

業務用キッチンは、家庭用としての設置条件をクリアしていない場合があります。

家庭で使うガスコンロには、調理油過熱防止装置と立ち消え安全装置の設置が義務付けられています。

しかし業務用ガスコンロの中には、立ち消え安全装置がついていないものもほとんどです。

また多くの業務用コンロは火力が強いため、家庭用の換気フードではなく、排気量を満たしたものを設置しなければいけません。

業務用キッチンの導入を検討する際は、コンロだけは家庭用を取り入れたり、家庭用のラインナップを選んだりしましょう。

>> 失敗しないガスコンロの選び方とは?部位別の基準や人気メーカー3社を紹介

業務用キッチンを家庭に導入するのにかかる費用

業務用キッチン導入の費用

業務用キッチンを家庭に導入する場合、100〜300万円の費用がかかります。

業務用キッチンを家庭に導入する際は、コンロやシンクなどのキッチン本体代の他に、既存のキッチンの撤去や業務用キッチンの設置などのリフォーム費用が発生します。

また家庭用キッチンから業務用キッチンに取り替える場合、壁や床の補修工事もすることが多いため、別途内装工事費が必要です。

業務用キッチンを家庭に導入する場合にかかる費用を、次の表にまとめました。

費用内訳 費用相場
キッチン本体代 30〜100万円
リフォーム費用 50〜150万円
内装工事費 20〜25万円

費用は採用するキッチンや施工する業者によって異なるため、複数社に見積もりを取るようにしましょう。

業務用キッチンを一般家庭に導入するときのポイント

業務用キッチン導入のポイント

業務用キッチンを一般家庭に導入する時の、ポイントを3つご紹介します。

①インテリアとの相性を確認する

業務用キッチンを一般家庭に導入する際は、既存のインテリアとの相性を確認しましょう。

一般住宅は木目フローリングの場合が多く、オールステンレスの業務用キッチンは浮いてしまう恐れがあります。

フローリングとのバランスを考えて、ナチュラルなキッチンアイテムを取り入れたり、側面を木製にしたりするのがおすすめです。

>>側面を木製にした業務用キッチン事例

②ガスコンロは一般用のものに変更する

業務用のガスコンロは家庭用としての設置条件を満たしていない場合があるため、コンロだけ家庭用に変更するのがおすすめです。

ガスコンロより火力は落ちてしまいますが、IHを採用すれば掃除がしやすくなります。

次の記事では、ガスコンロとIHのそれぞれの特性を解説しています。

ガスコンロとIHどちらかの導入を検討している方は、併せてご覧ください。

>> 【徹底比較】IHとガスコンロどちらが便利?光熱費や交換費用は?

③自分に合った組み合わせを選ぶ

業務用キッチンを一般家庭に導入する際は、自分にあった組み合わせを選ぶようにしましょう。

業務用キッチンは自由度が高く、好みに合わせやすいのが特徴ですが、選択肢が多すぎて決めるのに困ってしまうことがあります。

業務用キッチンを検討する場合は、こだわりたい箇所に優先度をつけるようにしましょう。

業務用風ステンレスキッチンのリフォーム事例【3選】

業務用風キッチンのリフォーム事例

業務用風ステンレスキッチンのリフォーム事例を、3選をご紹介します。

【事例①】スタイリッシュな水まわりに変身

住宅の種類 一戸建て
築年数 45年
施工日数 14日間
リフォーム費用概算 約300万円

キッチンをはじめとする水まわりをスタイリッシュにリフォームした事例です。

築40年が経ち不便さを感じていた水まわりを、ステンレス製のフレームキッチンに交換しました。

スタイリッシュで使いやすいキッチンになっています。

>> この事例の詳細はこちら

【事例②】カフェスタイルにリフォーム

住宅の種類 マンション・アパート
築年数 30年
施工日数 60日間
リフォーム費用概算 約650万円

築30年以上のマンションをカフェのようにおしゃれにリフォームした事例です。

ステンレスの無機質な面と、無垢材の暖かさが混合しています。

キッチンには壁にも収納棚をつけ、カフェスタイルになるようにし、間接照明で一段とおしゃれな空間になっています。

>> この事例の詳細はこちら

【事例③】インテリアに合わせた業務用キッチン【動画解説】

木材を使用している箇所が多いため、ステンレスキッチンで空間に抜け感を演出しています。
ただオールステンレスにすると、無機質になりすぎてしまうため、側面を木材にしステンレスと木材を調和させています。
業務用キッチンを造作することで、コストダウンになりました。

>> この事例の詳細はこちら(YouTube)

業務用キッチンでスタイリッシュなキッチンにしよう

スタイリッシュな業務用キッチン

業務用キッチンは一般的にオールステンレスで作られており、作業効率や衛生面を重視した形になっています。

業務用キッチンは家庭にも導入可能ですが、設置する際には工夫が必要です。

インテリアとの相性を確認するなど、自分に合った組み合わせを選びましょう。

本記事で紹介した内容を参考に、業務用キッチンでスタイリッシュなキッチンにしてみてはいかがでしょうか。

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