中庭のある家とは?特徴や間取りのパターンを解説

中庭のある家とは、建物や壁、塀などで囲まれた屋外スペース「中庭(パティオ)」が設けられている住まいのことです。
外からの視線を遮れるため、プライバシー性が高く、安心して過ごせる空間が確保できます。
また、デザイン性の高さからも人気があり、新築住宅やリフォームで中庭を取り入れる事例が増えています。
中庭は採光や通風の手段としても優れており、屋内にいながら自然を身近に感じられる、魅力的な設計の一つです。
坪庭との違い
中庭と似ている庭の種類に「坪庭」があります。坪庭は面積が約1坪ほどの、コンパクトな庭で、中庭とは異なります。
用途も異なり、坪庭は盆栽や植物鑑賞など、小さなスペースでプライベートな空間を楽しみたい方に向いています。
中庭のある住宅の間取りの種類

中庭のある家の主な間取りの種類は、「コの字型」「ロの字型」「L字型」の3つが挙げられます。
それぞれの特徴は、次の通りです。
コの字型 |
「コ」の形をした間取り 明るさや開放感がある |
---|---|
ロの字型 |
「ロ」の形をした間取り 完全に遮断し、個人の空間を楽しめる |
L字型 |
2方向だけ壁に隣接している間取り 外側から見えやすく開放的である |
中庭の間取りを決める際は、「外側からの視線」や「利用する際の内側からの見え方」を意識して検討するとよいでしょう。
もし、イメージが付きにくく、どの間取りがよいか迷う場合は、一度リフォーム業者に相談してみましょう。
間取りシュミレーションなどにより、詳しく説明やアドバイスをしてくれますよ。
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中庭のある家に住む5つのメリット
室内が明るくなる
中庭を採用すると、太陽の光が中庭を伝って長く入るため、複数の部屋に光を取り入れることができます。
室内に多くの自然光を取り込むことで、部屋全体が照らされ、開放感のある空間が実現可能です。
自然光は人間の体内リズムを整え、疲れやうつ気分の軽減などに効果があるため、中庭のリフォームによって、より快適な生活環境を整えることができるでしょう。
プライバシー性が高い庭になる
一般的な庭とは違い、建物の内部にある中庭は外からの目線が気になりません。
洗濯物や夏場の子供たちのプールも、家の外にいる人達から見えることがないため安心です。
防犯面を気にせず通気できる
さらに道路に面した窓に比べて、防犯面を気にせず通気できるという点も、中庭のメリットといえます。
就寝中でも、中庭側の窓ならセキュリティ面を気にすることなく開放できるでしょう。
安全に子供を遊ばせることができる
一般的な庭では、目を離したすきにこどもが道路に出てしまうなど、事故の危険もあります。
それに対して、ロの字型などで部屋に囲まれた中庭なら、どこかに行ってしまう心配もないので、家事をしながらでも安心ですよね。
家の中でもアウトドアやDIYが楽しめる
バーベキューやお茶、日曜大工、ガーデニングなど、家の中で趣味を楽しめるスペースが増えます。
ウッドデッキを敷いて第二のリビングとして活用したり、壁に囲まれた中庭をライトアップしても素敵ですね。
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中庭のある家の4つのデメリット
リフォーム費用が高額になりやすい
中庭のリフォーム費用は、一般的な住宅よりも建築単価がやや高くなる傾向があります。
中庭のある家へリフォームする場合の坪単価の相場は40~70万円ほどで、 一般的な住宅と比べて1坪あたり3~5万円ほど高いです。
ただし、最終的な費用は住宅の広さ(坪数)や施工範囲、依頼する業者によって大きく変わります。
理想の中庭を予算内で実現するためには、複数の業者から見積もりを取り、内容や金額を比較することが大切です。
居住スペースが減る
中庭は都市部の住宅に向いているものの、居住空間が当然少なくなってしまうため、敷地が狭い家では不便になることもあります。
リフォームで中庭を設置したい場合、現在の部屋数が減少しても問題がないか、事前によく考慮しなくてはいけません。
また中庭ができることによって、家の中の移動に支障が出ないかどうかもイメージしておきましょう。
断熱性能が落ちやすい
中庭のデメリットとしては、窓ガラスの数が多くなるため断熱性能が落ちやすいという点が挙げられます。
ただし、エコ・節電効果がある断熱に対して世間の関心が高まっている今、新築でも断熱性を工夫して中庭をプランニングしているところが多いです。
リフォームで中庭を作る場合も、まずは施工会社と相談して、解決策をアドバイスしてもらうとよいでしょう。
熱・湿気が溜まりやすいので注意
寒さ対策よりも意識しておきたいのが、熱や湿気が滞留しないようにするということです。
設計や室外機の置き場によっては、中庭に熱や湿気がこもってしまうことがあります。
特に四面で囲まれるタイプのロの字型の中庭は、知識や経験が乏しくデザインミスをしていたという失敗例が少なくありません。
家に中庭を設ける際には、換気対策に詳しい会社に設計・施工してもらうとより安心です。
中庭のある家でよくある失敗例とその対策
家事動線が長くなってしまった
中庭を設けたことで室内の移動距離が伸びてしまうことから、「家事動線が長くなり不便」とお悩みの方が多く見られます。
特に雨の日だと移動が難しくなったり、一般的な住宅と違い移動にも手間がかかりやすいです。
対策としては、間取りやレイアウトを工夫することで解決できるでしょう。
「使用頻度の高い部屋への移動距離が遠くならないか」「天候に左右されない間取りに仕上がっているか」を設計の段階で注視することをおすすめします。
メンテナンスの手間と費用がかかった
中庭のある家は、初期費用だけでなくメンテナンス費用や手間がかかるのも忘れないようにしましょう。
デザイン重視で選んだら、思ったよりも維持に手間や費用がかかり負担になってしまったということもあります。
主な対策としては、採用する素材はメンテンナンス性の高いものを選ぶようにしましょう。
例えば、ウッドデッキを採用するなら耐久性の高いもの、タイルを採用するなら水はけがよく簡単な清掃で済む素材にするなどで対策できます。
虫やカビが気になるようになった
中庭を付ける際に注意しておきたいことに「虫の発生」や「雨水によるカビ」も挙げられます。
せっかく憩いのスペースとして中庭を付けたものの、虫の駆除やカビの清掃に手間がかかり後悔するケースも少なくありません。
上記の問題は、「害虫対策をしっかりする」「排水がよい設計にする」ことで改善できます。
害虫対策であれば、虫よけや効果のある商品や植物の設置、夜は虫がよってこないように明かりを落とすなどしましょう。
雨水によるカビの発生は、浸水しないように排水設備を設計した作りを採用して対策することがおすすめです。
一度造った中庭を、また部屋としてリフォームし直すのは同様に高額な費用がかかります。
「中庭のある家にして失敗した」と感じてしまわないように、注意点を考慮して設計の段階で対策や備えをしておきましょう。
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後悔しないための中庭付き住宅へのリフォーム方法

生活動線を考慮した間取りにする
中庭のある家の間取りを決めるときには、生活動線、家事をするときの動きを考えることが肝心です。
部屋のレイアウトによっては、中庭を中心に家の中を一周するのが大変に思うかもしれません。
リビングからキッチンに料理を運ぶ通路や、寝室からトイレまでの移動距離などを、きちんと配慮しておきましょう。
排水場所を確保しておく
排水場所をキープしておかないと、ゲリラ豪雨など雨が集中的に降ったとき、中庭に水が溜まってしまう危険性があります。
とりわけ四方を囲むロの字型の中庭は、慎重に設計組みを行う必要があります。
中庭自体にはなるべく水はけの良い床材を使用し、家の外へ排水管を必ず設置しましょう。
なお、排水管が詰まらないようにこまめに掃除することも大切です。
窓の大きさ・位置にも配慮を
中庭に面する窓のサイズや配置も、施工プランを決定する際に重要になります。
窓の大きさや位置が適切でなければ、採光や通風条件を良好にすることはできません。
例えば、大きい窓が多いと熱がガラスを伝って逃げていくため、断熱対策を行わないとエアコンを多用するようになってしまい、光熱費が高額になるケースもあります。
窓の大きさや数、取り付け位置などは、バランスを見ながら選ぶようにするのをおすすめします。
また、窓の種類で断熱性能を高めることもできるので、あわせて検討してみましょう。
中庭のある家へのリフォームが得意な業者を探すには?
中庭のある家は、開放的でプライベートな空間を屋内に設けられる点が大きな魅力です。
しかし、一方でリフォーム費用が高額になりやすかったり、設計を工夫しなければ逆に不便な空間になってしまうこともあります。
中庭リフォームを成功させるには、経験豊富な業者に依頼し、しっかりとした施工を行うことが重要です。
「どの業者に頼めばよいかわからない……」という方は、ぜひ当サイト『リショップナビ』をご活用ください。
中庭のリフォームに強い業者を一度に複数ご紹介できるので、時間をかけずにご自身にぴったりの業者を見つけられます。
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【この記事の要点まとめ◎】
中庭のある家とはどんな家?坪庭との違いは? |
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中庭のある家とは、住宅内に中庭を設けた造りの家を指し「採光しやすくなる」「プライバシー性が高い庭になる」などの魅力があります。 一方坪庭とは、中庭よりも面積が1坪程度と小規模なスペースであるのが大きな違いです。 詳しくは、「中庭のある家とは?特徴や間取りのパターンを解説」にてお話しています。 |
中庭のある家のメリット・デメリットとは? |
中庭付きの家のメリットは、「防犯面を気にせずにプライベート空間を楽しめる」「家全体が明るくなる」のが大きく上げられます。 ただ、「居住スペースが減る」や「工夫して施工しないと、断熱性能が落ちる場合がある」といったデメリットもあるので、設計の段階で業者と念入りに間取り確認することが大切です。 |
デメリットを踏まえた上で、中庭のある家にする場合は、どのようなことに注意すべき? |
「排水場所を確保する」「窓の大きさに配慮する」「断熱対策なども考慮してくれる業者に設計・施工してもらう」などのポイントを押さえておきましょう。 詳しくは「後悔しないための中庭付き住宅へのリフォーム方法」をご確認ください。 |
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