押入れをクローゼットにリフォームする人は多い?
「押入れをクローゼットにリフォームしたい」と考える方は、実は数多くいます。
● 押入れが使いづらいため物置状態になっている ● 何を収納したか思い出せない ● 押入れが傷んできたため使えない ● 和室そのものを使わなくなった |
といった悩みから、押入れを思い切って使いやすいクローゼットにリフォームする方が増えているのです。
そもそも押入れが使いにくい理由は、押入れに奥行きがありすぎることにあります。
押入れの一般的なサイズ
一間幅の押入れのサイズは、間口が165~180cmで、平均170cm前後です。
高さは上段が90~100cm、下段は65~75cm(平均70cm)。
そして、奥行きは通常80~90cmで設置されています。
80cm以上の奥行きがあると、布団をしまうにはちょうど良いですが、布団以外の物を収納するには不便です。
実際、押入れの手前にある物ばかりを頻繁に使い、奥のほうに片付けている物は出し入れしにくいため使っていない、という方は多いようです。
押入れをクローゼットにリフォームする際は、この奥行きの深さを活用して施工すると良いでしょう。
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押入れをクローゼットにするときのリフォーム例
では、押入れをクローゼットに変更するときの、よくあるリフォーム内容をチェックしてみましょう。
一般的なクローゼットへリフォーム
最も多いのは、一般的なクローゼットへのリフォームです。
ふすまを扉に交換し、中の棚を撤去して、洋服用ハンガーパイプを取り付ける工事です。
好きな位置に、棚を追加で設置することもできます。
造り付け家具でスライド式収納
奥行きの深さをそのまま無駄なく活用するためには、造り付けのスライド式の家具をつける方法がおすすめです。
衣類や本など、クローゼットに収納したい物に合わせて、リフォーム会社にオリジナル収納家具を作ってもらいましょう。
裏面からも取り出せる2重構造
押入れの背面の壁が、廊下や他の部屋に面している場合は、両面から出し入れできるクローゼットを実現できる可能性があります。
前からも後ろからも開閉できるタイプにしても、間に壁を1枚設置して2つのクローゼットに分けるのも良いでしょう。
それぞれのクローゼットの奥行きが60cmと30cm、45cmと45cmなど使いやすいプランを考えてみてください。
拡張してウォークインクローゼットに
既存の押入れのサイズをさらに拡張して、ウォークインクローゼットを作る方も増えています。
和室自体を使わなくなったので部屋ごと撤去したい、という方に人気のリフォームです。
壁の解体など大規模な工事が必要になるため、リフォーム会社と予算を相談しながらプラン決めを行いましょう。
ただし、拡張する場合は大掛かりな工事となるため費用が高くなることには注意が必要です。
押入れを折れ戸と可動棚にリフォーム
押入れにブラウン系の扉や可動棚を取り付けた事例もご紹介します。
和室の押入れのリフォーム工事でしたが、洋風の扉でありながら意外と畳の部屋にも合いやすいです。
シンプルで手間もかかりにくく、業者に依頼する工事のなかでは費用も抑えやすいでしょう。
簡易なクローゼットへのリフォーム
「ふすま部分はそのままで良いけど、布団を処分してベッドを買ったため、押入れの中の使い勝手を良くしたい」という方には、簡易なクローゼットにリフォームする方法が最適です。
シンプルに、布団用の中棚を撤去して、ハンガーパイプを取り付けるだけの工事です。
最低限の機能しかありませんが、押入れが邪魔で収納スペースを他に確保したい場合には適しているでしょう。
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押入れをクローゼットにするときのリフォーム費用
押入れをクローゼットにリフォームする際の費用は、8~20万円程度かかることが多いです。
工事費の具体的な内訳としては、以下の通りです。
押入れの解体・撤去費 | 1~3万円 |
---|---|
棚板・パイプの設置費 | 1万5千~2万円 |
クローゼットの壁・床の補強工事費 | 1~2万円 |
扉材本体+取り付け工事費 | 6~10万円 |
諸経費(廃棄物の処分など) | 2万円 |
増設したい棚の数や、扉の素材・種類、壁紙を貼りたい場合にはクロスのグレードによって、合計費用が変動します。
リーズナブルな価格で押入れの使いやすさを改善したい場合には、ふすまを残す簡易なクローゼットにリフォームすると良いでしょう。
この場合の施工費は、2万5千~10万円くらいでおさまります。
また、ウォークインクローゼットにしたい、造り付け家具にしたい、という凝ったリフォーム内容のときには、20~50万円くらいは必要になるかもしれません。
なお、天袋(押入れ上部にある収納棚)との境目が敷居だけになっている押入れよりも、鴨居(ふすまを滑らせるための上部の枠)になっている場合の撤去工事のほうが手間がかかるため、高額になりやすいので注意しましょう。
押入れをクローゼットにする際の費用を安くする方法
基本的に業者に依頼するよりもDIYのほうが費用は安くなります。
ただし、DIYで失敗して業者に作り直しを依頼した場合は、最初から工事を業者に依頼する場合よりも高くなるためご注意ください。
業者に依頼した場合で10〜15万円になる程度の工事だとしても、DIYだと5〜9万円程度で修理ができることでしょう。
また、カーテンや扉を取り付けるだけといった簡単な工事をDIYする場合であれば3万円以内でもリフォームが可能です。
このほか、押入れのベニヤ材などを再利用すれば材料費をさらに抑えることが可能です。
押入れをクローゼットにするときの工事期間
一般的に押入れをクローゼットにする場合の工事期間は3日程度です。
特殊な棚を取り付けるといった手間がかかる工事だと1ヶ月程度かかることもあるでしょう。
扉の交換だけであれば1日で済むこともあります。
DIYで押入れをクローゼットにリフォームする方法
自分で押入れをクローゼットにリフォームしたい方もいることでしょう。
以下では、DIYによって押入れをクローゼットにする手順をご紹介いたします。
主な手順は、「押入れの解体」「補修」「クローゼット仕様にする作業」の3つです。
押入れの解体
クローゼットにするために押入れを解体することからはじめます。
押入れには基本的に中央に仕切り板があるため、釘抜きで釘を抜いて板を外します。
力仕事になるため時間と労力がかかることを覚悟しましょう。
仕切り板を取り除いたら、それを支えていた柱の撤去作業です。柱は、釘を抜いたり不要な部分をのこぎりで切断したりして外します。
補修
解体が終わったら補修作業です。
破損部位や隙間などをコーキングやパテなどによって埋めていきます。
表面が平らになるのであれば壁紙を貼っても良いですが、凹凸が残るようならベニヤ板などで補修部位を隠してしまいましょう。
クローゼット仕様にする
最後は、クローゼットとしての強度や機能を向上する作業です。
床は、押入れのままだと棚を設置した際に強度が足りずに底が抜けてしまう恐れがあります。
このため、床を補強してフローリングを張るといった対応を検討してください。
また、カーテンレールや突っ張り棒を取り付けて使いやすくしたり、カビ防止のために断熱材を取り付けて結露しないようにしたりすることも重要です。
最後にホームセンターで扉を購入して取り付けたら基礎的な部分は完成です。好みに合わせて棚や他の収納道具を取り付けると良いでしょう。
押入れをクローゼットにリフォームするときの注意点
押入れをリフォームする際の注意点についてご紹介しておきましょう。
業者に依頼する場合は心配いりませんが、DIYだと知らずに工事をしてしまうとすぐに劣化や破損してしまう恐れがあります。
床の構造に注意
押入れの床は、部屋の床と異なり、下地がきちんと組まれておらず、薄いベニヤ板のみ張ってあるケースが多いです。
布団の収納時には問題がなかった床も、クローゼットとして使い始めたとき、床が収納物の重量に耐えられなくなってしまうかもしれません。
このため、床の補強工事が必要な場合があります。
床の強度や、補強する際に発生する費用について、施工業者によく確認しておきましょう。
断熱材で結露防止対策を
カビ・結露が原因で押入れが傷んでいた場合には、断熱材を用いて、結露防止の対策工事も行っておきましょう。
戸建て住宅であれば、撤去工事の際に床下にシロアリ被害などがないかも念のため見てもらうことをおすすめします。
特に北側にある押入れは結露が発生しやすいので、リフォーム時に必ず対処してくださいね。
収納は、少しでも使いやすいスペースにできるよう、充分に工夫しておきたいところです。
予算にもデザインにも納得できるリフォームをするためには、複数のリフォーム会社に見積もり依頼をして、どの業者が最もご希望に合ったプランを提案できるか比較してみることも大切です。
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【この記事のまとめ&ポイント!】
押入れをクローゼットにリフォームする場合、どのような方法がありますか? |
---|
「一般的なクローゼットに変更する」「造り付け家具でスライド式収納にする」「拡張してウォークインクローゼットにする」などの方法があります(詳しくは、こちら)。 |
押入れをクローゼットにリフォームする際、費用はいくらかかりますか? |
8~20万円程度かかることが多いです。 棚の数や、扉の素材・種類、クロスのグレードによって、合計費用が変動します。 また、DIYの場合は3〜9万円程度といった低価格での工事が可能となるでしょう。 |
押入れをクローゼットにリフォームする際の、注意すべきことは何ですか? |
「床の構造」や「結露が発生しないよう対策をする」ことなどです。 |
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