タイルデッキの特徴
まず「デッキ」とは建物の外に設置される床のことで、住宅の場合はリビングやダイニングにつながる前庭につくられた屋外のスペースを指します。
(デッキにガラスの壁やポリカーボネートの屋根などで囲ったスペースは「サンルーム」と呼びます。)
アウトドアリビングのひとつとしても人気です。
タイルデッキは、その名の通り「タイル張りのデッキ」のことで、木製のウッドデッキと比較されることが多いです。
タイルデッキで後悔しないための3つのポイント
タイルデッキの設置を検討する前に、知っておきたい主なポイントを3つご紹介します。
- デッキを設置する目的を明確にする
- デメリットを把握し対策する
- 予算内で施工可能なサイズ(広さ)を確認しておく
①デッキを設置する目的を明確にする
タイルデッキは「なんとなく、あれば便利そうだから」という理由で選んでしまうと、後悔するおそれがあります。
タイルデッキでもウッドデッキでも「いつ・誰が・どのように使うのか」といった使用目的を明確にすることで、設置後の後悔を防げます。
例えば、次のような目的が挙げられます。
【例①】 ・いつ:初夏に ・誰が:家族や友人と ・どのように使うか:庭でバーベキューがしたい |
【例②】 ・いつ:夏の週末に ・誰が:子どもと ・どのように使うか:プールを設置して水遊びがしたい |
【例②】のように、デッキでお子さんと遊ぶことを目的としている場合は、タイルデッキではなくウッドデッキのほうがよいケースもあります。
タイルデッキは夏場の照り返しがあり、熱中症や火傷のおそれがあるためです。
他にも、水で滑りやすくなり転倒してしまうなど、ウッドデッキに比べてケガのリスクがあります。
②デメリットを把握し対策する
タイルデッキのデメリットを知らないまま施工して、後悔するパターンは少なくありません。
どんなデメリットがあるのかを事前にしっかり把握していれば、タイルの種類の選び方や施工方法なども変わってきますし、対策もできます。
家族構成や使用目的によっては、タイルデッキよりもウッドデッキのほうが合っている可能性があり、検討段階で気付けるかどうかは大きなポイントです。
タイルデッキのデメリットについては、タイルデッキのデメリット5選とその対策の項目で詳しく解説いたします。
③予算内で施工可能なサイズ(広さ)を確認しておく
タイルデッキの後悔パターンのひとつに「想像よりもデッキのスペースが狭かった」というものがあります。
タイルデッキはウッドデッキに比べて材料費や施工費が高くなりがちなため、施工範囲を狭めなくてはいけない場合があります。
中途半端な広さのデッキしか作れず、置きたいものが置けずにだんだんと使わなくなってしまった……という結果になりかねません。
計画段階で「これくらいの予算なら、どのくらいの広さになるのか」を確認しておくことが大切です。
タイルデッキのメリット5選
ここからは、タイルデッキの主なメリットを5つご紹介します。
①丈夫で劣化しにくい
タイルデッキの大きな魅力は「耐久性が非常に高いこと」です。
重いものを上から落とすなど、よほど強い衝撃が加わらない限り、タイルが割れる心配も少ないでしょう。
紫外線や雨・雪など天候による影響も受けにくく、色あせなどの変色も起こりにくいため、メンテナンスなしで長期間使用できます。
②掃除やメンテナンスがラク
メンテナンスの良さや清掃性に惹かれて、タイルデッキを選ばれる方も多くいらっしゃるようです。
タイルデッキは汚れが染み込みにくく、汚れても箒(ほうき)で掃いたり水で洗い流したりする程度でキレイになります。
天然木を使用したウッドデッキだと、塗装や防腐処理など定期的なメンテナンスを必要としますが、タイルデッキはお手入れしやすい素材です。
③高級感が出やすい
タイル自体にモダンな雰囲気があるため、重厚感や高級感を演出するアイテムとして重宝します。
ナチュラルで素朴なイメージにしたい場合はウッドデッキを、ワンランク上の洗練された雰囲気をつくりたい場合はタイルデッキがおすすめです。
④種類やデザインが豊富
タイルデッキに使われるタイルは、各メーカーからさまざまな種類やデザインが展開されています。
デザインにこだわりのある方にとっては、家の外装に合わせてタイルデッキをコーディネートできるのは嬉しいポイントですね。
「ウッドデッキの雰囲気が好きだけど、メンテナンスが負担に感じる」という方には、木目調のタイルデッキにする選択肢もあります。
汚れにくさや滑りにくさなど、色々な機能を持ったタイルもあるため、用途に合わせて選ぶとよいでしょう。
⑤バーベキューも安全に楽しめる
木材や樹脂を使っているウッドデッキに比べ、タイルデッキは熱や汚れに強い特性があります。
そのため、火を使うバーベキューなどのアウトドアレジャーも安心して楽しめるでしょう。
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タイルデッキのデメリット5選とその対策
「デメリットを把握し対策する」の項目でも解説した通り、タイルデッキの設置で後悔しないためにはデメリットをしっかりと把握することが大切です。
タイルデッキの主なデメリットを5つご紹介します。
①施工費用が高い
タイルデッキは、ウッドデッキよりも初期費用が高額になりがちです。
理由は、タイル自体の材料費が高額であることと、1枚ずつ職人の手によって貼り付けて施工するので手間がかかり、施工費がかさむためです。
【対策】 タイルデッキを検討する際は、 複数の会社から相見積もりを取って、金額や施工内容を比較する |
1社だけでなく複数の施工会社から見積もりを取って比較・検討し、より金額を抑えながら丁寧な施工をしてくれる会社を選びましょう。
②照り返しが強く夏はとても熱くなる
タイルは熱を吸収しやすい素材です。
真夏には、日光を吸収してタイルの表面温度が高くなり、特に黒などの暗い色味のタイルはやけどをしてしまうほど高温になることもあります。
タイルデッキでお子さんやペットを遊ばせようと考えている方は、注意が必要です。
【対策】 ● テラス屋根やシェード、オーニングを取り付けるなどして日除け対策をする ● 素足は避け、サンダルなどの履物を利用する |
暑さ対策のため、タイルデッキには屋根やシェードなどの日除けできるアイテムを組み合わせ、デッキに出る際には履物を履いてやけどを予防しましょう。
>> オーニングのメリット・デメリットやポイントを解説
>> ベランダ(バルコニー)の屋根は必要?後付け・修理する際の費用と注意点
③滑りやすい
タイルデッキで使用する屋外用のタイルは、滑りにくいように設計されています。
しかし、雨や雪などで濡れるとどうしても滑りやすくなってしまいます。
【対策】 深い模様のあるタイルや、 表面に凹凸にするなどの防滑処理を施した「ノンスリップタイル」を選ぶ |
タイルにはさまざまな機能を備えた商材があります。
雨や雪の日もデッキを使用する際は、滑りにくさに特化したノンスリップタイルを選ぶとよいでしょう。
④色味によって汚れが目立ちやすい
タイルは、色味によって汚れが目立ちやすくなります。
白系はわかりやすいかと思いますが、盲点なのが黒系です。
乾いた土の汚れや雨水の跡が目立ちやすく、メンテナンスが不要とはいえ、こまめな清掃が必要です。
【対策】 ● タイルの色はベージュやグレーなど、汚れが目立ちにくいものを選ぶ ● 目地部分を含め、定期的に拭き掃除やブラシなどでのこすり洗いを行う |
タイルデッキでは、タイルそのものだけでなく「目地」の汚れが目立ってしまうこともあります。
タイルデッキの清掃でよく使われるのが「高圧洗浄機」ですが、目地やタイルの表層を損傷するおそれがあるため避けたほうがよいでしょう。
⑤割れたり欠けたりすることがある
耐久性に優れたタイルでも、重たいものや硬いものを落とすなど、強い衝撃が加わると割れてしまうおそれがあります。
ウッドデッキであれば、木材の柔軟性により割れたり欠けたりするリスクは少ないです。
【対策】 タイルデッキでは、重たいものを運ぶ際は慎重に行う |
タイルは割れたり欠けたりしても、破損した箇所だけ補修や交換がしやすいため、見方によってはメリットともいえるでしょう。
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タイルデッキを設置するときの3つの注意点
タイルデッキを設置する際に、注意したい主なポイントを3つご紹介します。
①リビングとの段差解消
リビングとタイルデッキを一体化させ、つながりを重視したい場合には段差をなくしてフラットにすることが大切です。
リビングとの段差をなくすには、グレーチングを設けたりタイルデッキから庭に出るための階段を設けたりといった対策が必要になります。
最近では、グレーチングなしでも段差が解消できる商材も出ているため、用途に応じて選ぶとよいでしょう。
グレーチングについては「③グレーチングによる排水対策」で解説します。
②周囲からの視線対策
タイルデッキに限らず、庭で活動する際には近隣からの視線対策が必要です。
タイルデッキで快適に過ごすために、目隠しフェンスや植栽を設置してプライバシーを確保しましょう。
住み始めてから「外部からの視線が気になるので、目隠しフェンスを設置したい」という要望は意外と多くあります。
デッキの施工方法によっては、取り付けられるフェンスの種類が限定されてしまうこともあるため、設計段階からフェンスを含めて計画するのが理想です。
>> 目隠しフェンスの費用|10mでいくら?素材と選び方、施工事例もご紹介
>> 目隠しフェンスを後付け!DIYは簡単?既存フェンスの施工事例もご紹介
③グレーチングによる排水対策
タイルデッキでは、グレーチング(リビング窓とタイルデッキの間に設置する排水溝設備)を付けずに後悔するパターンが多いです。
グレーチングは、室内に雨水が侵入するのを防いでくれます。
一方、定期的に掃除をしないと、目地にゴミや枯れ葉などが詰まって排水の妨げになってしまうため要注意です。
リビングとタイルデッキに段差を設ける場合には付けなくても大丈夫ですが、フラットにしたいのであればグレーチングは必須でしょう。
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【ウッドデッキとの比較】タイルデッキが向いている方の特徴
タイルデッキとウッドデッキ、どちらを選ぶべきか悩んでいる方のために、それぞれの特徴を表にまとめました。
タイルデッキが向いている方 | ウッドデッキが向いている方 |
---|---|
● 予算に余裕がある ● できるだけメンテナンスに手間をかけたくない ● 高級感を出したい ● デッキでバーベキューを楽しみたい |
● 初期費用を抑えたい ● 木の風合いを楽しみたい ● メンテナンスが苦じゃない |
どちらがご自身に向いているかしっかり比較・検討し、後悔のないリフォームを実現しましょう。
タイルデッキの施工事例2選
当サービス『リショップナビ』の加盟店が実際に施工した、タイルデッキの設置事例を2つご紹介します。
事例1: ウッドデッキからタイルデッキにリフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | ‐ |
施工日数 | 14日間 |
リフォーム費用 | 約180万円 |
色があせ、コケが生えていたウッドデッキでしたが、タイルに変えたことで明るい空間に。
耐久性も抜群なので、キレイな状態を維持しやすくなりました。
>> この事例の詳細を見る
事例2: リゾートのようなプライベートガーデン
住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | ‐ |
施工日数 | 30日間 |
リフォーム費用 | 約225万円 |
隣地との間に目隠しフェンスを設置し、L字型の左官壁や造作ベンチでリゾート感を演出。
夜にはブラケット照明が灯り、雰囲気のよい空間に仕上がりました。
>> この事例の詳細を見る
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使用目的をよく考えて、タイルデッキを上手に活用しよう!
タイルデッキは耐久性に優れており、お手入れしやすく、高級感が出せるなど魅力的な素材です。
一方で、真夏には照り返しがひどく、お子さんを遊ばせるには難しいなどのデメリットもあります。
タイルデッキで後悔しないためには、使用する目的を明確にして、予算とのバランスを考えながら検討することが大切です。
タイルデッキを検討する際は、適切なアドバイスをしてくれる実績豊富なプロにぜひご相談ください。
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