オフィスリノベーションに必要な広さは?
原状回復の意味合いが強いリフォームに対して、部屋の機能やデザインを考え直して新しい価値を生み出すことを、リノベーションといいます。
その中でも、人の動きや使い勝手、会社のブランディングなどを考えて、 オフィス・事務所の間取りや内装などに手を加える、オフィスリノベーションが最近注目されています。
まずは、オフィスに必要な広さからみていきましょう。
オフィス環境は、労働安全衛生法に基づく事務所衛生基準規則によって次のように定められています。
第二条 事業者は、労働者を常時就業させる室(以下「室」という。)の気積を、設備の占める容積及び床面から四メートルをこえる高さにある空間を除き、労働者一人について、十立方メートル以上としなければならない。 出典:「昭和四十七年労働省令第四十三号 事務所衛生基準規則」(e-Govポータル) |
つまり、オフィスの天井が2.5mと仮定すると、最低でも1人あたり4㎡(1.2坪)程度の広さが必要ということになります。
快適な広さを求めるならば、オフィス家具メーカーや不動産会社などが推奨する1人あたり9.92㎡(3坪)ほどの広さにするのがよいでしょう。
適切なスペースを確保しないと、従業員がストレスを感じ業務に支障をきたす恐れがあります。
また、オフィスを必要以上に広くしてしまうと以下のような問題も発生しています。
● 従業員、来訪者の導線悪化
● 賃料や光熱費などのコスト増加
そのため、従業員数やワークスタイルに合った適切な広さを確保することが大切です。
オフィス・事務所のリノベーションにかかる費用は?
工事するオフィスがスケルトン物件か居抜き物件かによってリノベーション費用が異なります。
オフィスの状態 | 費用(坪単価) |
---|---|
スケルトン | 20~40万円 |
居抜き | 15~35万円 |
もちろん工事の規模や内装・建具の選定などによっても金額は異なります。
一般的な事務所の広さの平均は1人あたり4坪程度なので、10人規模のオフィスなら40坪前後。
したがって、リノベーション費用の相場は、600~1,400万円ということになります。
オフィスの部屋が複数あったり、間取り変更などの大規模な工事があったりすると、その分費用は高くなります。
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オフィスリノベーションの事例
次に、実際にオフィスを快適に工事した、リノベーションやリフォームの事例をご紹介します。
工事内容や費用、業者選びなど参考にしてみてください。
【事例①】
住居をオフィスへリノベーションした事例
築年数 | 41年 |
---|---|
リフォーム費用 | 230万円 |
施工日数 | 21日 |
2階建て事務所の間取りや内装を変更した事例です。
2階の更衣室を1階へ移し、2階のオフィスを広くしました。
1階には応接間もつくっています。2階オフィスはデスクの配置などを考えたレイアウトとし、内装も新しく。
床はOAフロアにという二重床にして、配線を隠して見た目をすっきりとさせました。
【事例②】
倉庫内に事務所を新設したリノベーション事例
築年数 | - |
---|---|
リフォーム費用 | 200万円 |
施工日数 | 30日 |
こちらは、車を置いている倉庫内の一角に、新たにオフィスをつくった事例です。
お客様をおもてなしするために、デザインを工夫しておしゃれな空間にしました。
室内の壁紙はストライプの柄を採用。オフィスの外観は車の外装を意識し、ビビッドな赤で仕上げています。
こちらのリノベーションにかかった費用は約200万円です。
【事例③】
オフィスの間取りや内装を変更した施工例
2階建て事務所の間取りや内装を変更した事例です。
2階の更衣室を1階へ移し、2階のオフィスを広くしました。1階には応接間もつくっています。
2階オフィスはデスクの配置などを考えたレイアウトとし、内装も新しく。
床はOAフロアにという二重床にして、配線を隠して見た目をすっきりとさせました。
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オフィスリノベーションの効果
オフィスのリノベーションには、まとまった費用がかかります。
しかし、さまざまな効果が期待できるため、うまくリノベーションすれば、工事のコストはすぐに回収することが可能です。
業務効率アップ
あなたの事務所では、動線や配置が悪いばかりに、従業員の無駄な作業を増やしていませんか?
オフィスリノベーションで間取りやレイアウトを変えることで、業務効率の向上が期待できます。
例えば、会議室や休憩室、一人ひとりのデスクの広さや配置はどうでしょうか?
動線を考えて配置を変えたり、1人あたりのデスクを広めにとったりすることで、作業が効率良く進むかもしれません。
業務内容に合わせた空間づくりも大切です。
個人で集中して作業する業務が多ければある程度クローズドな空間に......。
クリエイティブな業務が多ければ従業員同士がコミュニケーションを取りやすいオープンな空間に......。
レイアウトによっても、より働きやすい環境をつくることが可能です。
企業のイメージアップ
これまでのオフィスは従業員が作業するための単なる部屋でしたが、近年、オフィスは企業のイメージをアピールする役割も担っています。
多くの優良企業では、企業の風土やイメージを来訪者に伝えるためのオフィスデザインが考えられているのです。
リノベーションでは「来客をおもてなししたい」「ハイブランドなイメージをもたせたい」など、企業の想いをデザインに反映させましょう。
また、社外だけでなく、自社で働く従業員から見た会社のイメージも上がります。
例えば、社員のための休憩所、体を動かす場所など、業務には直接関係ない空間を設ける企業もあります。
きれいで快適なオフィスは、従業員のモチベーションがアップ。
仕事へ前向きに取り組み、離職率を下げる効果も期待できます。
経費削減
リノベーションでオフィスの断熱性・気密性を改善することで、冷暖房費削減の効果も期待できます。
古いオフィスでは、いくら冷房をフル稼働させても、冷気がどんどん逃げているといったケースも多いもの。
節電に気をつけていても、無駄に光熱費がかかってしまいます。
例えば、断熱性能の高い二重窓などを採用することで、窓から伝わる寒さや暑さを改善。
頻繁なドアの開閉で冷気が逃げていく場合、二重扉や自動ドアの採用で、冷房が効きやすくなることもあります。
また、掃除しやすくメンテナンスフリーの床材を取り入れるなど、掃除・メンテナンスに関わる経費を削減することも可能です。
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オフィスリノベーション工事の流れ・費用内訳
では、オフィスリノベーションでは、どのような工事が行われ、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?
10人程度のオフィス(40坪)では、約400万円〜が費用相場となっています。
その工事内容や費用内訳を具体的に見ていきましょう。
工事の流れ | 内容 | 費用 (約40坪) |
---|---|---|
1.仮設工事 | 養生・ハウスクリーニング | 6万円〜 |
2.軽天工事 | 天井・間仕切り壁の新設 | 65万円〜 |
3.内装工事 | 床へタイル貼りつけ、壁・天井にクロス貼りつけ | 75万円〜 |
4.建具工事 | 建具の取り付け | 10万円〜 |
5.電気設備工事 | 照明・コンセント・LAN配管・配線整理 | 20万円〜 |
6.空調設備工事 | 空調の室内機・室外機・冷媒管・ドレン管の工事 | 90万円〜 |
7.設備機器 | 簡易流し・トイレ | 18万円〜 |
8.消防設備工事 | 煙感知器・スプリンクラーなどの設置 | 20万円〜 |
9.サイン工事 | テナントで入口の看板など | 15万円〜 |
10.照明器具 | オフィス用Lベースライト×20台 | 30万円〜 |
11.外装工事 | 防水・塗装など | 30万円〜 |
12.廃材処分費用 | コンテナ1台分混載 | 12万円〜 |
13.建築確認用途変更申請 | 用途変更が生じる場合、建築確認申請が必要 | 5万円〜 |
合計:406万円 (約10万円/坪) |
工事の流れ | 内容 | 費用 (約40坪) |
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1.仮設工事 | 養生・ハウスクリーニング | 6万円〜 |
2.軽天工事 | 天井・間仕切り壁の新設 | 65万円〜 |
3.内装工事 | 床へタイル貼りつけ、壁・天井にクロス貼りつけ | 75万円〜 |
4.建具工事 | 建具の取り付け | 10万円〜 |
5.電気設備工事 | 照明・コンセント・LAN配管・配線整理 | 20万円〜 |
6.空調設備工事 | 空調の室内機・室外機・冷媒管・ドレン管の工事 | 90万円〜 |
7.設備機器 | 簡易流し・トイレ | 18万円〜 |
8.消防設備工事 | 煙感知器・スプリンクラーなどの設置 | 20万円〜 |
9.サイン工事 | テナントで入口の看板など | 15万円〜 |
10.照明器具 | オフィス用Lベースライト×20台 | 30万円〜 |
11.外装工事 | 防水・塗装など | 30万円〜 |
12.廃材処分費用 | コンテナ1台分混載 | 12万円〜 |
13.建築確認用途変更申請 | 用途変更が生じる場合、建築確認申請が必要 | 5万円〜 |
合計:406万円 (約10万円/坪) |
仮設工事や電気設備工事などの費用は金額の変動幅が小さく、オフィスの広さによって金額が変化していくイメージです。
内装・建具工事は、素材選びによって費用が変わってきます。
間取りを大きく変えない場合や、オープンなスペースとする場合は、軽天工事の費用が抑えられます。
また、賃貸物件の場合、退去するときには借りたときと同じ状態に戻さなければなりません。
原状回復費用のことも考えてリノベーションのプランを決めると良いでしょう。
例えば、間仕切りやパーティションを増やせば原状回復費用は高くなるので、それなりの予算を組んでおく必要があります。
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オフィスリノベーションで受けられる補助金
オフィス・事務所のリノベーションで利用できる可能性のある補助金制度をご紹介します。
こちらはリノベーションのための補助金ではありませんのでご注意ください。
リノベーション後に得られる効果(生産性向上や雇用拡大など)に対しての補助金ですので、事業計画書などの提出が求められます。
事業再構築補助金 |
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<概要・要件> ポストコロナ社会を見据え、事業・業種転換や事業再構築に取り組む中小企業を支援する制度。 成長分野への大胆な事業再構築に取り組む中小企業等を支援する「成長枠」のほか、「グリーン成長枠」「卒業促進枠」「大規模賃金引上促進枠」「産業構造転換枠」「サプライチェーン強靱化枠」「物価高騰対策・回復再生応援枠」があり、それぞれ申請要件が異なる。 |
<補助対象> 建物費、機械装置・システム構築費、専門家経費、クラウドサービス利用費など |
<補助金額> 成長枠の場合 中小企業者等:経費の1/2~2/3 中堅企業等:経費の1/3~1/2 上限:7,000万円(※) (※従業員数によって異なる) |
<申請期限> 2023年6月30日(18時まで) |
オフィスのリノベーションを依頼する業者の選び方
働きやすいオフィスをつくることは、従業員の士気向上や会社のイメージアップ、業務改善に繋がります。
オフィスの老朽化が気になるので工事を検討しているという方は、せっかくなら会社のイメージや業務の効率化などについても考えてみてください。
リノベーションにかかる費用は、工事を依頼する業者によっても異なります。
金額や工事内容が妥当なものか判断するためにも、複数社から見積もりをとって比較しましょう。
地域のリフォーム会社に一社ずつ見積もりをとるのは大変なので、一括見積もりでだいたいの金額の目安を把握しておくのもおすすめです。
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【この記事のまとめ&ポイント!】
オフィス・事務所のリノベーション費用は、いくらくらいですか? |
---|
居抜きの場合は約15~35万円/坪となることが多いですが、工事規模や内装・建具の選び方によっても金額は変わってきます。 間取り変更などの大規模な工事を行う場合などには、費用は高くなる傾向があります(詳細は、こちら)。 |
オフィスリノベーションの施工事例が見たいです。 |
当サービス『リショップナビ』の加盟業者が施工した例をこちらに掲載していますので、参考にしてください。 |
オフィスのリノベーションを依頼する業者は、どのようにして選ぶと良いですか? |
金額などが妥当かどうか判断するためにも、相見積もりをして複数の会社を比較しながら選ぶと良いでしょう(詳しくは、こちら)。 |
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