リノベーションの見積もりには2種類ある
リノベーションの見積もりには「概算見積もり」と「最終見積もり」の2種類があります。
概算見積もりとは、リノベーションの大まかな費用をイメージするために算出される見積もりのことです。
一般的なリノベーションの相場やお客様から要望をヒアリングして、工事費や材料費、設計費などの概算金額が提示されます。
概算見積もりは、 リノベーションを検討する初期の段階で予算を把握できるため、プランの方向性の確認に役立ちます。
一方、最終見積もりとは、具体的にリノベーションのプランを決めて、 施工業者へ支払う最終的な費用を算出した見積もりのことです。
施工業者との詳細な打ち合わせや図面の作成を通して、リノベーションに必要な材料や人件費、その他の諸経費を考慮して算出されます。
最終見積もりは、工事請負契約や具体的なスケジュールの決定に必要な見積もりになります。
リノベーションの見積もりの取り方5ステップ
リノベーションの見積もりの取り方は、次の5つのステップです。
2. リノベーションの予算を決める
3. 相見積もりを取る施工業者を決める
4. 複数の施工業者に見積もりを依頼する
5. 現地調査を依頼する
各ステップを把握しておくことで、リノベーションの計画をスムーズに進められ、予算や要望に合った見積もりが可能です。
一つずつ解説していきます。
1:理想のリノベーションをイメージして書き出す
リノベーションを検討する際には、まずご自身の理想とするリノベーションを 具体的にイメージして書き出すことが大切です。
● どのような間取りがライフスタイルに合っているか
● 将来的に必要な機能はなにか
● 素材やデザインのこだわりはなにか
将来的なライフスタイルの変化や子どもの成長を考慮して、部屋数や収納スペースを確保するなど、具体的なリノベーションのイメージを書き出してみましょう。
また、現在住んでいる環境で「この間取りに不満を感じている」といった、 改善点を洗い出して、それをプランに反映させることもおすすめです。
2:リノベーションの予算を決める
次に、リノベーションにかけられる予算を決めます。
リノベーションの予算を決める際には、 住宅ローンの返済額と家計状況のバランスを考慮して、無理のない資金計画を立てましょう。
予算を決める上で把握しておくべき費用は、次のような項目です。
- 物件の購入費用
- リノベーションの工事費用
- 手数料や税金、保険などの諸費用
また、リノベーションを進めるなかで、設備の劣化が判明することや予期せぬトラブルが発生することも考慮して、余裕のある予算にしておきましょう。
3:相見積もりを取る施工業者を決める
複数の業者に見積もりを取ることを「相見積もり」といいます。
リノベーションでは相見積もりを取って、 プランや費用の比較をしましょう。
施工業者をピックアップするときは、実績や評判、施工内容の得意分野などを考慮して、信頼できる会社を選ぶことがポイントです。
会社によってプランやコンセプトが異なるため、Webページで施工事例を確認することや、実際に店舗に足を運んで説明を受けてみましょう。
また、物件購入から資金計画、リノベーションまでを窓口一つで対応してくれる「ワンストップリノベーション」の会社を選ぶこともおすすめです。
4:複数の施工業者に見積もりを依頼する
次に、リストアップした施工業者をもとに、実際に見積もりを依頼しましょう。
施工業者によって提案の内容が異なるため、複数の会社に見積もりを依頼して比較検討するのがおすすめです。
見積もりを依頼する際は、具体的な要望やニーズを明確に伝えて「要望を汲み取ってくれそうか」「理想的なプランを提供してくれそうか」を確認することが大切です。
相見積もりは、 どの会社に対しても同じ条件・要望を伝えることが重要であり、違った条件を提示してしまうと、プランの比較が困難になってしまいます。
また、施工業者を比較する上では、価格面だけではなく、コミュニケーションの円滑さも考慮することが重要です。
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5:現地調査を依頼する
実際の物件の状態を見て、正確な見積もりを出してもらうために、施工業者に対して現地調査を依頼します。
調査する主な内容は、次のような点です。
● 物件の周辺環境
● 構造の制約
● 構造体や設備の劣化状況
● 間取りや部屋の広さ
物件の種類によって間取りが変更できない場合や、築年数により劣化している配管がある場合は、必要な工事や材料費を算出するために、詳細に調査をしてもらいましょう。
現地調査は、リノベーションのプランをより具体的にして、 正確な費用を出すための情報を得られる重要な工程の一つです。
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リノベーションの見積もりを取る際のポイント7つ
リノベーションの見積もりを取る際には、次の7つのポイントを把握しておきましょう。
● リノベーション会社の得意分野を把握しておく
● 見積もりにかかる期間を把握しておく
● 相見積もりは3〜5社に依頼する
● リノベーションの要望を明確に伝える
● 相見積もりの条件は統一しておく
● 施工実績のある業者に見積もりを取る
● 契約先を決めたら他社へ断りの連絡をする
見積もり取得時のポイントを把握することで、ご自身のリノベーション計画に合った施工業者を見つけられます。
一つずつ解説していきます。
リノベーション会社の得意分野を把握しておく
見積もりを取る際は、施工業者の得意分野を把握しておくことが大切です。
リノベーションが可能な業者は、主に次の5つです。
- 不動産会社
- リフォーム会社
- 設計事務所
- 工務店
- ワンストップリノベーション会社
水回りの設備や壁紙などの交換が得意な会社や、独自のコンセプトを持ったデザイン性の高い設計ができる会社など、会社によって得意分野が異なります。
リノベーションの目的に応じた会社を選びましょう。
希望するスタイルや工事内容に合った会社を選ぶことで、より専門的な知識や技術を持った施工業者へ依頼できます。
見積もりにかかる期間を把握しておく
リノベーションの見積もりを依頼する際は、算出までにかかる期間を事前に把握しておくことが大切です。
リノベーションの見積もりには現地調査やプランの作成、材料費や人件費の算出など、さまざまな工程があるため、見積もり期間が長くなる場合もあります。
見積もり期間は、物件の種類や広さ、希望するプランによって異なりますが、 見積もり依頼から最終見積もりが出るまでにかかる期間の目安は1〜3ヶ月です。
見積もり期間を考慮してリノベーションを進めないと、予定していた日までに入居ができない恐れもあるため注意しましょう。
相見積もりは3〜5社に依頼する
リノベーションで相見積もりする際は、3〜5社の施工業者に依頼することがおすすめです。
複数の会社といっても2社だけの相見積もりだと「どちらが正確な価格なのか」「過度な設計プランになっていないか」を判断することが困難な場合があります。
3〜5社に見積もりを依頼することで、リノベーション費用やプランの内容、担当者のコミュニケーション力などが比較できるので、 費用が妥当かの判断がつきます。
リノベーションの要望を明確に伝える
見積もりを依頼する施工業者へ「どのような空間・機能にしたいか」の要望を明確に伝えるようにしましょう。
● キッチンとリビングを一体化させて広い空間にしたい
● ウォークインクローゼットを設けて収納力を増やしたい
● 家族が増える予定があり部屋数を確保したい
このように、ライフスタイルや将来的なニーズを明確に伝えることで、施工業者はリノベーションできるかの判断ができ、 具体的なプランが作成できます。
ただし、施工業者からの提案を全て受け入れるのではなく、予算と費用のバランスも考慮して判断することが重要です。
相見積もりの条件は統一しておく
複数の施工業者に相見積もりを取る際には、対象物件や工事内容などの条件を統一しておくことが重要です。
施工業者によって見積もりの条件を変えてしまうと、提供されるプランや工事費用、保証内容などを、正確に比較することが困難になります。
見積もりの条件を統一することで、各社の設計プランの強みやコンセプトを把握でき、 公平性のある見積もりの比較ができます。
施工実績のある業者に見積もりを取る
施工実績のある業者は、過去の経験から豊富な知識と技術を持っているため、信頼してリノベーションの依頼ができます。
見積もりを取る際にも、施工した事例の資料や写真を確認できることから、リノベーションのコンセプトやイメージを把握しやすいでしょう。
過去の施工実績や評判は、 会社のホームページやSNS、口コミサイトなどを活用することで確認できます。
また、施工した実績以外にも、リノベーション後の保証やアフターサービスが充実しているかも確認して見積もりを取りましょう。
契約先を決めたら他社へ断りの連絡をする
相見積もりをして契約先を決めたら、他社へ断りの連絡をすることが大切です。
契約前に複数社から見積もりを取ることは一般的ですが、契約する業者を決めた段階で、ほかの会社へ速やかに断りの連絡をすることが必要です。
見積もりしたまま断りの連絡をしないと「まだ検討中なのか」と、ほかの会社は判断に迷ってしまいます。
断りの連絡は、 見積もりをしてくれたことに対して感謝の気持ちを伝え、電話やメールで丁寧に行いましょう。
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リノベーションの見積もりをもらった際に確認すること
リノベーションの見積もりをもらった際は、次の3点について確認しましょう。
● 工事費用と設計プランのトータルで確認する
● 工事の「一式」の内訳を確認する
● 見積書の有効期限を確認する
見積もり内容の詳細にチェックすることで、リノベーションのプランや費用に関する疑問を解消できます。
一つずつ解説していきます。
工事費用と設計プランのトータルで確認する
リノベーションの見積もりを受け取った際には、単に工事費用だけでなく、それに応じた設計プランも含めてチェックしましょう。
見積もり内容の確認では、工事費用に着目しがちですが「ヒアリングで伝えた要望が間取りに反映されているか」など、 理想の設計プランになっているかが重要です。
設計プランが希望通りになっていない場合、設備やデザインの変更が必要となり、工事費用も変わってしまうため注意が必要です。
工事の「一式」の内訳を確認する
施工業者によっては、見積書の工事が「一式」で記載されている場合があるため、その詳細な内訳を確認するようにしましょう。
まずは、設計プランが要望通りになっているかを確認し、 見積書に「工事の詳細な内容」と「使用される材料や設備」の内訳が記載されているかをチェックします。
内訳に「一式」と記載されていて明確な内容がわからない場合は、 担当者に質問して詳細な内訳を確認することが重要です。
高機能な設備や追加費用、オプションなどが含まれていることもあるため、内訳を細かくチェックするようにしましょう。
見積書の有効期限を確認する
見積書には、工事内容や費用のほかに「有効期限」が明記されています。
見積書を受け取った際に、有効期限がいつまでなのかを確認して、正式に工事を依頼する時期と照らし合わせて把握しておきましょう。
リノベーションの材料や設備の費用、人件費などは日々変動しています。
見積書の有効期限を過ぎて工事を依頼すると、 当初の見積もり費用から変わってしまう恐れがあるでしょう。
有効期限が近づいた場合は施工業者へ連絡をして、期限の延長や再見積もりの相談をしてください。
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リノベーションの見積もりに関するよくある質問
リノベーションの見積もりに関するよくある質問をまとめました。
● リノベーションにかかる費用はどのくらい?
● リノベーションの相見積もりは失礼?マナーはある?
● リノベーションの見積もりは有料?無料?
一つずつ解説していきます。
リノベーションにかかる費用はどのくらい?
リノベーションにかかる費用は、物件の種類や築年数、希望するプランによってさまざまです。
一般的なリノベーション費用の目安について、建物の種類別に次の表にまとめてみました。
建物種類 | リノベーション費用の目安 |
---|---|
一戸建て | 350〜2,000万円 |
中古マンション | 100〜700万円 |
団地 | 250〜800万円 |
予算を決める際にはリノベーション後の税金や保険の諸経費、維持管理費も考慮して検討しましょう。
リノベーションの相見積もりは失礼?マナーはある?
リノベーションでの相見積もりは、一般的に行われていることであり、相見積もりすることを事前に伝えておけば、失礼にはあたりません。
むしろ相見積もりを取ることで業者間で競争力が生まれて、より高品質なプランやサービスが提供されます。
ご自身の予算や要望に合った最適な業者を選ぶためにも、複数社から見積もりを取ることが重要です。
なお、 他社の見積書を見せながら「この見積もりより安くしてほしい」という交渉をすることは、マナー違反になるため注意しましょう。
リノベーションの見積もりは有料?無料?
リノベーション工事の契約前の見積もりに関しては、一般的に無料で提供されるケースが大半です。
しかし、下記のような内容を依頼する際は、料金が発生する場合もあります。
- 対応地域外の出張費
- 詳細な見積書を作成するプランニング料
- 雨漏り診断や耐震診断
見積もりが「有料」か「無料」かについては業者によって異なるため、 問い合わせの段階で「どの範囲まで無料か」を確認しておきましょう。
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リノベーションの見積もりの流れとポイントを把握しよう
今回の記事では、リノベーションの見積もりの取り方と注意すべきポイントについて解説しました。
リノベーションの見積もりの流れは、次の5つのステップです。
1. 理想のリノベーションをイメージして書き出す
2. ノベーションの予算を決める
3. 相見積もりを取る施工業者を決める
4. 複数の施工業者に見積もりを依頼する
5. 現地調査を依頼する
相見積もりをする際は3〜5社に依頼し、工事費用だけで判断するのではなく、設計プランを含めてトータルで比較することが重要です。
リノベーションは、快適な生活をするための大切なライフイベントなので、正確で納得のいく見積もりを得るために、本記事のポイントを参考にしてください。
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>> 中古マンションをリノベーションする際の注意点|施工事例も紹介
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