漆喰壁とは?

漆喰壁とは、消石灰と砂などの自然素材を使った壁材の一種です。
白を基調としながらも、顔料を加えることで様々な色調表現が可能で、塗り方や仕上げ方によって多様なテクスチャを演出できます。
石灰を主成分とした自然素材で、左官仕上げの壁
漆喰壁とは、消石灰と砂、麻スサなどを混ぜ合わせた伝統的な壁です。
日本建築で古くから愛用されてきたこの自然素材は、専門の左官職人によって壁面に塗り広げられ、独特の風合いを生み出します。
時間が経つにつれて、漆喰は空気中の二酸化炭素を吸収してゆっくり炭酸カルシウムへと成形されるため、硬化し安定性が増します。
また「呼吸する壁」として知られています。
和風建築から洋風モダンまで幅広く使われる
漆喰壁は、日本の伝統的な和風建築だけでなく、洋風建築やモダンなデザインにも調和する汎用性の高さが魅力です。
また、その落ち着いた風合いは、古民家や寺社仏閣といった伝統的な建築物に馴染むだけでなく、現代的な住宅にも自然に溶け込みます。
漆喰壁のメリット
調湿性がありカビが発生しにくい
漆喰壁は多孔質構造を持ち、湿気を吸収・放出し、室内の湿度を調整する機能に優れています。
梅雨時などには余分な湿気を吸い込み、乾燥時には蓄えた水分を放出することで、年間を通して湿度を40~70%程度の適正範囲に保ちます。
その結果として結露やカビの発生を抑え、ダニの繁殖も防ぐことができるのです。
脱臭・抗菌効果で空気をきれいに保てる
漆喰壁は、消石灰の高いアルカリ性により、脱臭・抗菌効果を発揮し、室内の空気をきれいに保ちます。
臭い分子を吸着・分解することで、生活臭やペット臭などを効果的に除去します。
また、このアルカリ性は細菌やウイルスの繁殖も抑制し、抗菌効果によって衛生的な環境を維持します。
化学物質を使用しない自然な浄化作用のため、小さなお子さまやペットがいるご家庭でも安心です。
これらの効果が相まって、健康的で快適な室内環境を実現しやすくなるでしょう。
(※ただしいずれの性能も、漆喰の厚みや施工技術、経年状況により効果の大小は異なります)
静電気が起きにくく、ホコリが付きにくい
漆喰壁は静電気が発生しにくいため、ホコリや花粉が付着しにくいというメリットがあります。
漆喰の微細な孔構造が静電気を抑制し、空気中の微粒子が壁に吸着されにくくなります。
一般的なビニールクロスに比べて静電気の発生率が低く、掃除の手間を軽減できます。
軽い汚れは消しゴムで落とせるので、メンテナンスも簡単です。
アレルギー対策に効果的
ホコリが溜まりにくい性質は、ハウスダスト対策にも効果的です。
アレルギー体質の方や小さなお子さまがいるご家庭にもおすすめです。
清潔な環境を保ちやすく、健康面でも安心です。
耐火性に優れている
漆喰壁は耐火性に優れており、火災時の安全性向上にも寄与します。
主成分である消石灰は、加熱されても燃えにくく、有害ガスをほとんど発生させないため、 万が一の場合にも避難時のリスクを軽減する素材といえるでしょう。
製品や施工条件によっては、建築基準法の「不燃材料」に該当し、燃え広がりにくい壁材として評価されています。
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漆喰壁のデメリットと注意点
衝撃に弱く、ひび割れやすい
漆喰壁は衝撃に弱く、ひび割れやすいというデメリットがあります。
乾燥が早すぎたり、建物の揺れ、経年劣化によって、ひび割れが生じる場合があるのです。
また、漆喰壁にものがぶつかると欠けやすく、家具の移動やお子様の遊びなどで損傷する可能性もあるでしょう。
角の部分は特に弱いため、保護材の取り付けなどの対策が有効です。
上記の理由から漆喰壁は、定期的な補修を前提とした維持管理計画を立てましょう。
施工に高度な技術が必要
漆喰壁の施工には、高度な左官技術が必要です。
例えば、下地処理や塗り厚の均一化など、正確な施工には熟練の技術が必要です。
また、漆喰の調合や乾燥速度の調整は繊細で、専門知識がほぼ不可欠です。
工程ごとに細かな配慮が必要で、わずかなミスがひび割れの原因になることもあります。
DIYの難易度は高いため、熟練の職人による施工をおすすめします。
塗り直し・補修に手間がかかることがある
漆喰壁は耐久性が高いですが、ひび割れなどが生じた場合は補修に手間がかかることがあります。
部分的な補修は可能ですが、色ムラが生じやすく、全面塗り直しが必要になるケースも多いです。
水性漆喰は水に弱いため、キッチンや浴室周りで水濡れによる変色や剥がれが発生すると、補修が難しくなります。
家具や衣類に粉が付着することがある
漆喰壁は乾燥過程で微細な粉が発生することがあります。
粉の発生は時間とともに落ち着きますが、次の対策が有効です。
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特に施工直後、クローゼット内部や壁際の家具に触れた衣類や家具に、白い粉が付着しやすいです。
衣類への付着が気になる場合は、壁に直接触れないように気を付けましょう。
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漆喰壁を採用する際のポイント
ほかの壁材との違いを理解して選ぶ
漆喰壁を選ぶ際は、他の壁材との違いを理解しておきましょう。
ここでは、ビニールクロス、珪藻土、塗り壁との比較した表を次にまとめましたので、ご確認ください。
壁材 | 調湿性 | 耐火性 | 施工コスト |
---|---|---|---|
ビニールクロス | 低い | 標準 | 安価 |
珪藻土 | 高い | 中程度 | 中程度 |
漆喰 | 高い | 優れる | やや高め |
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適した空間と避ける場所
漆喰壁は、寝室や子ども部屋で調湿効果を発揮し、水回りでは防カビ性能を生かせます。
汚れやすい廊下や玄関は、メンテナンスが大変になるためあまり適していません。
アクセントウォールや天井のみなど、部分的に採用することでコストを抑えることも可能です。
長期的なメンテナンスを前提にする
漆喰壁は経年劣化によりひび割れや剥がれが生じる可能性があります。
水濡れや衝撃による損傷は、早めに対応することが大切です。
また、小さなキズやひび割れは部分的に補修できますが、劣化がひどい場合は全面塗り直しが必要になります。
5~10年ごとの定期的な点検と補修が必要です。
費用計画のポイント
重ね塗りは比較的安価ですが、下地からやり直す全面塗り替えは高額になります。
長期的な美観維持のため、初期費用だけでなくメンテナンス費用も考慮した予算計画を立てましょう。
漆喰壁のリフォームは専門の業者にご相談を
漆喰壁は、カビの発生を抑制するほか、脱臭・抗菌効果など、さまざまなメリットがあります。
一方で、衝撃に弱く、ひび割れやすかったり、塗り直し・補修に手間がかかるも場合あります。
漆喰壁のリフォームは、高度な施工技術が必要となるため、専門の業者に施工を依頼するようにしましょう。
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