サイディングの外壁のリフォーム・塗装・補修にかかる費用と注意点

近年、モルタルに代わって住宅の外壁材の主流となっている「サイディング」。10年前後の周期で塗装などのリフォームを行うことで、より長持ちさせることができます。今回は、サイディングの外壁のリフォームやメンテナンスを行う際に、確認しておきたいメリットやデメリット、塗装・重ね張り・張り替え・目地のコーキング(シーリング)補修といった工事にかかる費用相場について、ご紹介します。

サイディングのメリット・デメリットとは

セメントや金属などを原料とした板状の外壁材である「サイディング」は、金具や釘などを用いて外壁に留め付けてあり、さらに板と板の継ぎ目はコーキング(シーリング)材でつないで、固定されています。

定期的に、コーキング材の打ち替えや、サイディング表面の塗装などが必要になりますが、適切なリフォームを行うために、まずはサイディングのメリット・デメリットについて簡単に確認しておきましょう。

サイディング材のメリット

サイディングは耐久性が高く、色やデザインのバリエーションが豊富なため、家の外観をイメージ通りに表現しやすいという良さがあります。
メンテナンス時には透明な塗料で塗装し直すことで、体裁をそのまま保つことも可能です。

また、あらかじめ工場で生産されているため、重ね張りや張り替えリフォームの際、施工に時間がかからず、職人によって仕上がりが左右されることもありません。
レンガ・タイル・天然石など、本物を使用すればお金も重量もかかってしまう素材でも、サイディングでその質感を表現することができます。

サイディング材のデメリット

サイディングは素材そのものに防水性がないため、経年劣化によって塗膜がはがれてくると水を吸収しやすくなることから、塗装リフォームが不可欠です。

さらに、窯業系や金属系のサイディングボードのつなぎ目(目地)を埋めている、コーキング材も劣化していきます。
コーキングが縮んでいたりひび割れていたりすると、そこから雨水が浸入してしまうため、早めにメンテナンスを行うことが大切です。

サイディングの耐用年数・メンテナンス周期

一般的に、サイディングの耐用年数は30~40年と言われていますが、定期的に塗り替えなどのメンテナンスを行わなくてはいけません。

例えば築10年程度で、手で触れると白い粉が付く「チョーキング」と呼ばれる現象が起きていたら、表面の塗膜が劣化しているため、塗り替えが必要というサインです。
ひび割れやコーキングなどの劣化が始まるのも、大体同じくらいのタイミングです。

サイディングのメンテナンス周期の目安は、7~10年とされています。
10年に1回くらいの頻度でコーキングの打ち替えと外壁塗装を行い、築30~40年経過したら、重ね張りか張り替えを検討すると良いでしょう。

>> チョーキング現象は、放置すると危険?補修費用と方法は?
>> 外壁を補修・修理したい!費用・方法・業者の探し方は?

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サイディングリフォームの方法と価格・費用

一般的な戸建て住宅(施工する外壁の面積:100~200㎡)でリフォームする場合の、主な4種類の工法の費用相場は、以下の通りです。

コーキング打ち替え 約15~20万円
(増し打ちの場合は約12~17万円)
塗装 約60~180万円
重ね張り(カバー工法) 約150~200万円
張り替え 約150~230万円

ちなみに窯業系や金属系サイディングの場合、塗装・重ね張り・張り替えの際に、一緒にコーキングを打ち替えるのが基本です。

またすべての工事で「諸経費」と呼ばれる費用もかかり、金額は業者によって、約1~5万円、あるいは工事金額の3~5%、などと異なります。
高所作業になる場合には、足場を組む料金も15~20万円ほど発生します。

>> 外壁塗装で必要な足場の費用・単価

さらに、養生費・資材運搬費・廃材処理費・サビ取り作業費などが別途かかる場合や、一緒に軒天井などの塗装をしたほうが効率的な場合もあります。

見積もりの際に、総額がいくらになるか、内訳に諸経費や足場代も含まれているか、リフォーム会社に必ず確認するようにしましょう。

以下で、各工法の特徴や単価について、もう少し具体的に解説しましょう。

目地(コーキング/シーリング)の補修費用

コーキング(シーリング)材は、窯業系や金属系などのほとんどのサイディングの、つなぎ目や窓周りに使用されています。

目地のコーキングの補修には、既存のコーキングをはがして新しいコーキングを施工する「打ち替え」という工法と、既存のコーキングの上からそのまま新たに充填する「増し打ち(打ち増し)」という2種類の工法があります。

「打ち替え」にかかる費用は、工事費が1mにつき900~1,200円かかる他、既存のコーキングの撤去代もかかります。

コーキング打ち替え費用 約900~1,200円/m
既存のコーキングの撤去費 約1~3万円

工事の際に必要となる費用の合計は約15~20万円(足場が必要な場合は、さらに+15~20万円)とやや高く、施工にも手間がかかりますが、その分しっかりとメンテナンスできるというメリットがあります。

一方、「増し打ち(打ち増し)」にかかる費用は、1mあたり500~900円と、打ち替えよりも低価格です。

コーキング増し打ち費用 約500~900円/m

総額で約12~17万円(足場代がかかる場合、+15~20万円)になることが多いです。
既存のコーキングがそのままになっているため、耐久性に劣るというデメリットがあり、2~5年くらいで再び劣化してしまいます。

打ち替えれば10年前後は持つので、コーキングの補修をしたい場合には、なるべく一緒に外壁塗装も行うことを推奨します。
外壁全体を維持しやすく、足場代の節約にもなります。

ただし「コーキングのみ劣化していて、外壁はきれい」という場合には、打ち替えと増し打ちのどちらが良いか、リフォーム業者と相談して決めると良いでしょう。

>> 外壁のコーキング(シーリング)を補修するタイミングの見極め方

塗装の費用

塗装は、塗料の品質によって値段が左右されるため、価格帯に幅があるのが特徴です。
塗装費用の他、高圧洗浄費も発生します。

外壁塗装費用 約1,700~5,500円/㎡
(使用する塗料の種類によって変動)
高圧洗浄代 約200~500円/㎡

最終的には足場代などもプラスされるため、合計で約60~180万円のコストがかかります。

塗料の金額が高いほど耐久力も向上するので、予算だけではなく、何年後にまた塗り替えたいかを考慮して、最適な塗料を選ぶと良いでしょう。

>> 外壁塗料9種類の特徴・価格の比較まとめ

重ね張り(カバー工法)の費用

既存のサイディングに重大な劣化がなければ、そのまま新しいサイディングを重ね張りすることができます。
この工法はサイディングの張り替えよりも費用が安く済み、塗装よりも耐久性を高められるというメリットがあります。

工事費の他に、新たに採用するサイディング材の料金もかかり、素材によって価格が異なります。

重ね張り施工費 約2,500~3,250円/㎡
材料費 窯業系サイディング = 約4,000~5,000円/㎡
金属系サイディング = 約4,000~5,000円/㎡
木質系サイディング = 約6,000円/㎡
樹脂系サイディング = 約8,000~10,000円/㎡

なお重ね張りに最も適しているのは、金属系または樹脂系の軽量なサイディングです。
施工にかかる金額の合計は、足場代などを含めると約150~200万円です。

>> 外壁重ね張り(カバー工法)リフォームの費用相場とメリット・デメリット

張り替えの費用

築30~40年で、サイディング材が反っているなど劣化がひどい場合には、既存のサイディングを撤去して、新たに張り替える工法を選ぶのが確実です。
張り替えの場合、新しいサイディング材と施工費の他、古いサイディングボードの撤去費もかかります。

張り替え施工費 約1,850~3,000円/㎡
既存の壁材撤去費 約800~1,000円/㎡
材料費 窯業系サイディング = 約4,000~5,000円/㎡
金属系サイディング = 約4,000~5,000円/㎡
木質系サイディング = 約6,000円/㎡
樹脂系サイディング = 約8,000~10,000円/㎡

足場代なども含めると、工事全体にかかる費用は約150~230万円と一番高くなりますが、その分見た目も耐久性も格段に良くなります。

>> 外壁の劣化が激しい場合におすすめ!張り替えにかかる費用とは?

サイディングのリフォームでは業者選びに注意

サイディングのリフォーム方法の判断基準は、実はとても複雑で、既存のサイディングの状態によって変わってきます。

新築時のサイディングの施工の仕方は、「直貼り工法」と「通気工法」の2パターンがありますが、それぞれに合うリフォーム方法は異なります。
また、特殊なコーティングがされていて塗装ができない、塗装はできるが弾性塗料は向かない、といった注意点もあります。

そしてさらに気をつけたいのが、工事内容によって最適な業者も異なるという点です。
例えば、塗装はできる業者であっても、コーキングの補修や、重ね張り・張り替えは請け負っていないという場合があります。

信頼できる業者を選ぶためには、サイディングのリフォームの実績が多いリフォーム会社を探すのが一番だと言えるでしょう。
できれば複数の業者に見積もり・現地調査を依頼し、提案される内容を比較してみることをおすすめします。

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サイディングの種類と特徴

サイディングは素材の違いによって主に4つの種類に分けられます。
重ね張りや張り替えのリフォームの際に、素材を変更したい方は参考にしてみてください。

質感はもちろん、性能・デザイン性・普及率などがそれぞれ異なるため、総合的に判断することが大切です。

窯業系

現在、サイディングの中で70%もの普及率を占めているのが、「窯業系(ようぎょうけい)」と呼ばれる材質です。
主な原料はセメントや繊維質で、素材を練って板状に固める方法で製造されています。

窯業系サイディングはデザイン性が高く、レンガ調・タイル調・石積調など、様々な質感を表現できるのが大きな魅力です。
熱を吸収しやすいというデメリットはあるものの、防火性には優れており、価格が安いことなどもメリットとして挙げられます。

金属系

窯業系に次いで普及率の高い金属系サイディングは、スチール・アルミニウム・ステンレス・ガルバリウムなどを原料としており、断熱材を用いた裏打ち材と組み合わせて加工されています。
そのため、断熱性や防音性に優れているのが特徴です。

価格はやや高めですが、耐水性が高く、施工後のメンテナンスに手間がかかりません。
また、他のサイディングに比べて軽量で、モルタル壁の上から施工することも可能です。

木質系

木質系サイディングは天然木に塗装が施されている物で、木の質感を活かした温もりのあるデザインが最大の魅力です。
ただ、天然木の特質上、防火性や防水性が低く、再塗装などの定期的なメンテナンスが欠かせません。

そのようなデメリットを考慮した上で、何よりもデザイン性を優先させたいという場合に適した素材だと言えるでしょう。
ただし、取り扱える業者が少なく、探すのが大変という欠点もあります。

樹脂系

樹脂系サイディングは、耐久性を重視する北米で考案された、樹脂製の外壁材です。塩害や冷害などに強く、他の素材に比べると非常に耐候性に優れています。

アメリカでは40%、カナダでは60%もの普及率を占めており、日本でも北海道や東北地方などの寒冷地域を中心に少しずつ取り入れられています。
樹脂系サイディングは施工の際にコーキング材を使用しないため、補修などのメンテナンスが不要なのも大きなメリットです。
また、軽量なので現在の壁の上に施工することも可能です。

サイディングを長持ちさせるためのお手入れ方法

サイディングは、定期的なメンテナンスによって耐久性を良くすることが可能です。
無事にリフォームが完了したら、なるべくご自身でもお手入れをしましょう。

おすすめは「水洗い」です。
サイディングに発生するシミや腐食は、表面に付着したホコリや油が原因となっています。
このような汚れを落とすために、ホースや雑巾などを使ってサイディング全体を優しく水洗いします。
水洗いで落ちない汚れは、中性洗剤を付けた布などを使ってきれいにしましょう。

一般的な住宅地にある建物でしたら、年に1、2回で十分です。
工業地帯や海浜地帯などにお住まいの場合は、排気ガスや潮風などの影響を受けてしまう可能性があるため、年に3、4回は水洗いを行いましょう。

サイディングの魅力を最大限に発揮させるためにも、定期的なメンテナンスを心掛け、大切な住まいを長持ちさせてくださいね。

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更新日:2018年7月24日
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