【外壁のチョーキング現象とは？】放置は危険！補修費用や原因を解説

外壁の「チョーキング(白亜化)現象」とは、塗料に含まれている顔料が、チョークの粉のようになって、外壁の表面に出てきてしまうことを指します。

外壁の塗装表面にある表層樹脂が、熱や紫外線、風雨など影響による劣化で、発生する現象であり、壁を触ると手に粉が付着します。

粉の色は白が多いですが、外壁の色と似たカラーの粉末が付着することもあるので、外壁を触ったときに粉が付着していたら、チョーキング現象が考えられます。

チョーキング現象は、「外壁の防水機能が低下してきている」という、外壁塗り替えのサインです。

発見したら放置せず、なるべく早い段階で、外壁塗装業者に相談しましょう。

チョーキングの原因のほとんどは、太陽からの熱や紫外線、風雨による劣化です。
理由について詳しく解説します。

外壁の塗料の中の成分は、太陽熱や雨、風を毎日受けることで徐々に分解され、劣化していきます。
この内、「白色顔料(酸化チタン)」が粉に戻って外壁の表面に現れてしまうので、チョーキング現象は、白や淡い色の外壁で起こりやすいのです。

また、濃い色の外壁であっても、白色顔料が含まれているため、「濃いカラーの外壁であればチョーキングが起きない」と断言できるわけではありません。

白よりは濃い色のほうが、劣化するスピードが遅い程度に認識しておくとよいでしょう。

チョーキング現象は、特に紫外線の影響を受けやすい場所で発生します。

日当たりがよい南側や、西日が当たる面にある外壁のほか、2階や3階、軒天井による日陰ができないバルコニーの壁などは、注意深く観察しておきましょう。

一度チョーキングが起こってしまったら、自然に直ることなく、どんどん悪化していきます。

塗料の寿命が近づいていると判断し、早めに補修しましょう。

また、今後たとえチョーキング現象が起きなくても、10年に1回程度は外壁の点検やメンテナンスを行うことをおすすめします。

専門知識がなくても、外壁にチョーキング現象が起きていると確認できる方法は、2通りあります。

外壁を手でなぞったとき、指先にチョークの粉のようなものが付いたら、チョーキングが起こっていると判断できます。

壁の色がうっすらと移る程度なら、外壁リフォームの検討し始める程度で問題ありません。

ただし、しっかりと手に色が付いてしまう場合は、かなり劣化している合図のため、早めに塗装し直しましょう。

雨が降っているときなど、外壁に水がかかった際に変色する場合も、チョーキング現象が起きている可能性が高いです。

外壁塗料の防水の効果が切れてきた証拠なので、放置し続けてしまうと雨水が家の中に侵入し、建物全体を傷めてしまうのですぐに対策をしてください。

チョーキング現象は、塗膜の表面の樹脂が劣化している状態です。
外壁を守るという塗装本来の役割を果たすことができなくなっており、特に防水機能が低下しています。

チョーキングを放置してしまうと、外壁は雨水を吸収していき、藻・コケやカビの原因に繋がってしまいます。

さらに時間が経って悪化すると、クラック(ひび割れ)が起きる危険性があるため、注意しましょう。

なお、目で見てわかりやすいチョーキング現象を利用して、急いで工事をさせようとする悪徳な業者も少なくないので注意が必要です。
特に、訪問販売で急かしてくる事業者には用心しましょう。

大切な家のことなので不安に思うかもしれませんが、チョーキングが起きたことによって、すぐに壁が倒壊するわけではありません。

絶対にその場で契約はせず、外壁塗装の正しい知識と技術を持った職人・会社を探すようにしてみてください。

チョーキングの補修はご自身で対処せず、必ずプロの業者に改修工事を依頼しましょう。

表面に付いた粉を、ご自身で高圧洗浄機で洗ったり、水を流して落としたりする方も多いですが、塗膜が劣化している以上、それだけでは問題は解決しません。
ブラシなどで研磨することにより、かえって家の下地を傷つけてしまうケースさえあります。

また、チョーキングを補修するためには、しっかり高圧洗浄をした後に養生作業をし、外壁を塗装し直す必要があります。
塗装作業も、下塗り・中塗り・上塗りと3回塗りをしなくてはならないため、時間がかかります。

しかも、ムラなく塗ることはDIYの素人には相当難しい上、脚立での作業も転落事故などの危険性があります。

サイディングやALCなどの場合、目地に施工されているコーキング材(シーリング材)も寿命を迎えている可能性が高いため、外壁塗装の際に一緒に打ち替えるのが基本です。

>> 外壁コーキング(シーリング)補修の費用相場
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チョーキング現象が起きてしまった際のリフォームの費用相場は、高圧洗浄費が200～500円／㎡、塗装代が1,700～5,000円／㎡です。

外壁塗装のリフォームで使われる、主な塗料の価格や耐久性の違いは、次の通りです。

フッ素樹脂はシリコン樹脂よりも紫外線に強く、チョーキングなどのトラブルが発生するまでの期間が長いです。

また、最も安価なウレタン塗料で塗り替えた場合、リフォーム費用は抑えられますが、耐用年数が短いので5～10年以内に再びチョーキング対策のため、塗装が必要になってしまいます。

同じ建物にあと何年住む予定かも考慮しながら、適した塗料を選びましょう。

>> 外壁リフォームの費用相場
>> 外壁・屋根用塗料9種類の特徴・価格の比較まとめ

また洗浄・塗装費とは別に、足場の設置費用もかかります。
工事全体に必要な総額については、必ずリフォーム会社に確認しておきましょう。

>> 外壁・屋根塗装で必要な足場の費用・単価はどれくらい？

ラジカル塗料は、2012年にチョーキング現象の発生を防ぐために開発された、比較的新しい塗料です。

性能が高く価格も安いため、コストパフォーマンス性が高く、注目を集めています。

どの塗料がよいか悩む場合は、ラジカル塗料も選択肢の一つに入れてみるとよいでしょう。

>> ラジカル塗料の価格・メリット・デメリット！シリコンとの違いは？

参考までに、当サービス『リショップナビ』に加盟しているリフォーム会社が、チョーキング現象が発生していた外壁を補修・塗装した実例をご紹介します。

本来ならばあってはならないことですが、塗装時に適切な作業を行わなかったことにより、外壁の劣化が通常より早く進み、チョーキング現象が起きてしまうことがあります。

塗装時の失敗・施工不良の例としては、次のものがあります。

こうした場合、本来は3～8年程度は持つ塗料でも、わずか1～2年も経たない内にチョーキング現象が起きてしまうこともあるのです。

残念ながら、万一塗料メーカーの保証期間よりも早くチョーキング現象が発生しても、それが「施工会社の責任である」と断定することは難しいところです。

理由としては、たまたま紫外線が強く当たるスポットであったり、海の近くで塩害が起こりやすい地域であったりすると、劣化するペースが早まってしまうこともあるからです。

また、仮に業者の施工ミスであると特定できたところで、悪質な業者である場合はすでに会社の所在がわからなくなっているケースも多いのが現状です。

外壁塗装の失敗を防ぎ、できるだけ長く効果を保つためには、地域や環境に合った塗料を扱うことができ、丁寧で最適な塗装作業を行ってくれるリフォーム会社に工事を依頼しましょう。

チョーキングの発生は、外壁リフォームタイミングの目安です。しかし、心配し過ぎることはありません。

「外壁を塗り替えるタイミングを見逃さずに済んだ」と前向きに考え、まずは慌てず、複数の会社に見積もりを依頼してみましょう。

打ち合わせをしながら、最もよい提案・対応をしてくれる業者を選ぶと安心です。

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