
【自然素材の家】リフォーム費用相場やメリット・デメリットを徹底解説!事例6選
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自然素材の家は、冬は暖かく夏は涼しい、日本の四季に合った室内環境を作りやすいという魅力があります。空気を循環させる力があり、環境にも優しく、アレルギーやシックハウスの対策になる可能性も高いことから、リフォームやリノベーションで検討される方も、実際多くいらっしゃいますよね。そこで今回は、自然素材で一戸建て・マンションをリフォームした施工例や、代表的な自然素材(珪藻土・漆喰・無垢・コルク・天然い草・和紙・布クロス)のメリットやデメリット、費用相場など、チェックしておきたいポイントをご紹介します。
目次
主な自然素材7種類の特徴・価格の比較

まずは、自然素材の中でも代表的な、珪藻土・漆喰・無垢・コルク・天然い草・和紙・布クロス、それぞれのメリット・デメリットや、リフォームする場合の価格帯についてチェックしていきましょう。
(※掲載している価格は、材料費+工事費込みの費用目安です。材質のグレードによっては、より高額になる場合もあります。)
素材の種類 | 主な特徴 | リフォーム費用 |
|---|---|---|
■調湿性に優れている | 3,000~6,000円/m² | |
■消臭性がある | 4,000~7,200円/㎡ | |
■調湿性がある | 10,000~35,000円/m² | |
■耐水性・遮音性がある | 9,000~20,000円/m² | |
■調湿・空気浄化効果がある | 6,800~30,000円/枚(1畳) | |
■調湿性・通気性が良い | 畳:6,800~12,200円/枚(1畳) | |
壁紙:1,580~15,000円/m² | ||
■調湿・吸音性がある | 1,200~10,000円/m² |
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以下より、素材の種類ごとの具体的な特徴や、どんな部屋のリフォームに適しているかなどについて、お話ししていきます。
①珪藻土のメリット・デメリット・価格

珪藻土は、「珪藻(ケイソウ)」という植物性プランクトン(藻類)が化石化したものです。
空気層となる無数の気孔が開いていることから、外気温に影響されにくく、冬は暖かく夏は涼しい室内環境が期待できます。
また湿気を吸ったり吐いたりする特性があるため、一年を通して快適な温湿度を保ちます。
生活臭を吸着・脱臭する効力もあるので、タバコを吸う方やペットが一緒に暮らすご家庭でも人気があります。
デメリットとしては、ひび割れする可能性がある、製品によっては強く擦ると土の粉が落ちてくることがある、という点が挙げられます。
不安な方は、珪藻土の施工経験豊富な業者に相談しておくと良いでしょう。
またザラザラとした質感のため、フラットな壁面にはならないので、人によっては落ち着かないかもしれません。
珪藻土のデザインがご家族の好みに合いそうか、チェックしておいたほうが無難でしょう。
壁を珪藻土で塗装する価格 | 3,000~6,000円/m² |
|---|
【珪藻土のリフォームはこんな部屋におすすめ!】

調湿・脱臭効果が高い珪藻土は、ご家族が集まって寛いだり食事をしたりするリビング・ダイニング、ペットが過ごす部屋に最適です。
また、安眠するために寝室や子供部屋などに施工するのも良いですね。
②漆喰のメリット・デメリット・価格

消石灰(=水酸化ナトリウム/石灰岩を加工した物)を主原料とした、塗り壁材です。
燃えにくい素材であるため、古くから防火性の高い壁材としても愛されてきた歴史があります。
強アルカリ性で抗菌機能があり、消臭性にも優れています。
シックハウスの原因とされるホルムアルデヒドを吸着・分解するので、安心感が高い壁材と言っても過言ではないでしょう。
珪藻土と混同されて、調湿性があると思われがちですが、実際には湿度を調節する効果はあまりないので、ご注意を。
なお、珪藻土と同様、ひび割れしてしまうリスクもありますが、補修することは可能です。
また壁材の中ではリフォーム費用が高額なので、予算組みの際には考慮したほうが良いでしょう。
壁を漆喰で塗装する価格 | 4,000~7,200円/m² |
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【漆喰のリフォームはこんな部屋におすすめ!】

漆喰の壁は、消臭機能があるので、リビングやトイレなど臭いがこもりやすい部屋の壁に向いています。
ツルッとした見た目なので、洋風のイメージにしたい部屋に使っても合いますよ。
また、アレルギーで悩んでいるご家族がいらっしゃる場合や、ホルムアルデヒドなどの有害物質が不安な場合にも、漆喰壁はおすすめです。
お子さんや高齢の方、ペットなど、身体がデリケートな方が生活する部屋に施工しておくと、より安心でしょう。
③無垢材(天然木)のメリット・デメリット・価格

無垢・天然木は、湿気を吸ったり吐いたりしながら湿度を調節する役割を果たします。
一般的な複合フローリングと比べると、冬場に底冷えしない、夏場にベタベタしない、という良さもあります。
裸足になるのが大好きな小さなお子さんがいれば、温もりのある無垢フローリングの上を歩くことで足の裏の触覚が発達し、感受性豊かに育つことでしょう。
なお品質によっては、乾燥による反りや、梅雨時に収縮による隙間ができるというデメリットがあります。
また水に弱い性質があるため、水まわりの床に施工したい場合や、いたずら好きなペットがいる場合などには、注意したほうが良いでしょう。
製品によっては、防水性を高めるなどの目的で、天然成分のオイルや蜜蝋ワックスで定期的にメンテナンスする必要もあります。
無垢材フローリングに張り替える価格 | 10,000~35,000円/m² |
|---|
【無垢材・天然木のリフォームはこんな部屋におすすめ!】

無垢材のフローリングは、子供部屋や、ご家族がリラックスできるリビングの床に採用するのがおすすめです。
ちなみに同じ木の質感で統一したい場合に、ドア・建具や、ダイニングテーブルなどの家具にも、無垢材を採用するご家庭が多く見られますよ。
④コルクのメリット・デメリット・価格

コルク材は、コルク樫から取れた樹皮を主原料としています。
コルク樫の樹皮は、剥いでもすぐに再生するため、木を伐採しなくても採取し続けることが可能で、環境保全に貢献できる優秀な資材と言えます。
ワインの栓としても多く使われているほど耐水性に優れており、耐火性も高いです。
滑りにくく、弾力性があり柔らかく、遮音性が高いのも特長です。
さらに保温性があり、夏場もサラッとしているので、さまざまな部屋の床に採用できます。
ただしコルクは独特の香りがあり、リフォーム後にも臭いがしばらく残ってしまうため、コルクの臭いが苦手なご家族がいないか、事前に確認しておくと良いでしょう。
また日焼けで退色しやすいので、日射しが強い部屋にはあまり向きません。
床をコルクタイルに張り替える価格 | 9,000~20,000円/m² |
|---|
【コルク材のリフォームはこんな部屋におすすめ!】

転んでも怪我をしにくい素材なので、高齢者の方や幼いお子さんが過ごす部屋の床に最適です。
防音性があり、足腰に負担がかかりにくいので、ペットが過ごす部屋に使用するのもおすすめです。
水に強く、燃えにくいため、キッチンに採用するのもOKですよ。
肌触りが柔らかく、冬は素足で歩いても冷たさを感じないので、脱衣室の床に取り入れるのも良いでしょう。
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⑤天然い草(畳)のメリット・デメリット・価格

国産の天然い草を使った畳は、空気を浄化する機能や、保温性、断熱性を持ち合わせています。
多湿の時期には湿気を吸収し、乾燥する冬には水分を放出して湿度を保つ性質があり、日本の気候にも非常によく合った素材です。
有害物質のホルムアルデヒドやアセトアルデヒドを、減少させる力もあります。
香りが良く、吸音性や適度な弾力があるのも、魅力の一つです。
一方で、日焼けしやすい、湿気がこもりやすい部屋などで手入れを怠るとカビが発生するリスクがある、品質によってはささくれが出る、といったデメリットがあります。
不安な方は、知識のある施工業者に、適したメンテナンス方法などについても確認してみると良いでしょ
天然い草で畳を表替えする価格 | 一般的なサイズの畳の場合=6,800~30,000円/枚(1畳) |
|---|---|
琉球畳の場合=5,000~18,000円/枚(半畳) |
【天然い草の畳はこんな部屋におすすめ!】

調湿性や防音性があることから、寝室にい草の畳を採用するケースがたくさん見られます。
なお、適度な弾力があり、いつでも寝転がって寛ぐことができるので、リビングと一続きのスペースに和室を設置すると、より快適性が増すでしょう。
⑥和紙(畳・壁紙)のメリット・デメリット・価格

日本で古来より活用され続けている和紙は、用途に応じて雁皮(がんぴ)や楮(こうぞ)、麻や竹などから作られます。
調湿性や通気性が良く、吸音効果も高いです。
ここでは「和紙畳」や「和紙壁紙」について、詳しく解説しましょう。

「和紙畳」は、日焼けによる変色が少なく、汚れに強いので手入れが簡単で、ダニ・カビが繁殖しにくいという利点があります。
い草と比べると、傷などにも強いですが、その分クッション性はやや劣り、家具を置いた時に凹みやすいという欠点はあります。
また、い草の畳の香りが好きな方には、物足りなく感じてしまうでしょう。
「和紙壁紙」には、照明の光を和らげ、空気清浄機能も高い「土佐和紙」や、耐水力を備えた「玉紙」などの種類があります。
普及品のビニールクロスと比べて表情が豊かな点も美点と言えますが、下地部分に凹凸がある時に影響を受けやすいため、フラットではない面に施工しないよう、業者に注意してもらう必要があるでしょう。
和紙畳で表替えする価格 | 一般的なサイズの畳の場合=6,800~12,200円/枚(1畳) |
|---|---|
琉球畳の場合=6,800〜10,500円/枚(半畳) | |
和紙クロスに張り替える価格 | 1,580~15,000円/m² |
【和紙の畳・壁紙はこんな部屋におすすめ!】

和紙畳は、飲み物をこぼしてしまっても掃除しやすいので、小さなお子さんが遊ぶ部屋でも、比較的安心です。
耐久力があるので、ペットがいる家で畳コーナーを作りたい時にも採用しやすいでしょう。
また「土佐壁紙」などは日や照明の光を和らげる作用があるため、寝室やリビング・客間など、休息するスペースに使用すると良いですね。
⑦布クロスのメリット・デメリット・価格

木綿・麻・絹などで作られた布クロス(織物クロス)は、高級感や重厚感があり、また室内の湿気を調節してくれる機能や、吸音性があります。
縦糸と横糸を織り込んで作られているので厚みがあるため、丈夫で破れにくく、保温効果も期待できます。
ただ、防火性は低く、汚れが付いた場合に落としにくい製品も多いため、キッチンなどへの施工は避けましょう。
なお、お手入れの仕方としては、はたきを使うのが有効です。基本的に、水拭きはしないほうが良いでしょう。
布クロスに張り替える価格 | 1,200~10,000円/m² |
|---|
【布クロスのリフォームはこんな部屋におすすめ!】

音を吸収する効果があるので、テレビがある寝室・リビングや、オーディオルームの壁・天井に使うと良いですね。
ゴージャスな雰囲気がありつつも、クセのないデザインに仕上げられるので、和室・洋室・客間など、様々な部屋に合わせやすいのも、布クロスの魅力です。
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自然素材の家にリフォームした施工事例・費用
最後に、当サービス『リショップナビ』の加盟業者が、実際に自然素材の家にリフォーム・リノベーションした実例をご紹介します。
珪藻土とパイン材で快適なリビングに

| リフォーム費用 | 150万円 |
|---|---|
| 施工日数 | 30日 |
| 住宅の種類 | 一戸建て |
| 築年数 | 18年 |
「我が家に居るのが一番と思えるような、寛げる空間を」というご要望にお応えし、明るく自然な雰囲気になる、珪藻土とパイン材を使用し、リビングを改装しました。
ダクト式のスポットライトの設置で、珪藻土の質感がより効果的に映え、奥行きや温かみが感じられる空間に。お客様からは「空気が澄んでいるようで、落ち着く」と喜んでいただけました。
ご主人こだわりの珪藻土を使った美しいリビング

| リフォーム費用 | 284万円 |
|---|---|
| 施工日数 | 30日 |
| 住宅の種類 | マンション |
| 築年数 | 16年 |
ホワイトウッドの木目が映えるシンプルかつスタイリッシュなデザインで、心地よいリビングですね。壁面には、ご主人こだわりの珪藻土を施工。職人が丁寧に仕上げています。
リビングの他に、キッチンや廊下もリフォームしています。
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漆喰・無垢材で、ペットの愛猫にも優しい家に

| リフォーム費用 | 600万円 |
|---|---|
| 施工日数 | 60日 |
| 住宅の種類 | 一戸建て |
| 築年数 | 12年 |
中古住宅でリノベーションを実施した例です。施主様が物件購入される前から、打ち合わせを重ねていきました。
「サラサラの壁、夏にベタベタしない床、ペットの愛猫に優しい住まい」というご希望に添って、漆喰・無垢材を採用。主にリビング・ダイニング・キッチンを改装しています。
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珪藻土やコルクタイルで、アジアンテイストのLDK

| リフォーム費用 | 1,180万円 |
|---|---|
| 施工日数 | 60日 |
| 住宅の種類 | マンション |
| 築年数 | 30年 |
壁式構造のマンションで、大幅な間取り変更はできませんでしたが、間仕切り壁の一部を撤去し、広いリビングダイニングを実現。アジアンリゾート風の、温かい空間に仕上がりました。
全面の壁を珪藻土でリフォームし、床には遮音性や緩衝性の高いコルクタイルを採用しています。
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無垢材・珪藻土を使って、子育てしやすい家にフルリノベーション

| リフォーム費用 | 1,300万円 |
|---|---|
| 施工日数 | 100日 |
| 住宅の種類 | 一戸建て |
| 築年数 | 27年 |
子育てがしやすい間取りに変更し、床はパイン材、壁には珪藻土を採用した、自然素材の家へとリノベーション。リビングと一続きの空間に、お子さんが遊べる小上がりの畳スペースや、パソコンで仕事ができるカウンターも新設しました。
階段や手すりにもパイン材を使用し、外壁・窓の断熱工事や、玄関・水まわりのリフォームも行いました。
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間取りを変更し、LDKや寝室に無垢材を採用

| リフォーム費用 | 1,400万円 |
|---|---|
| 施工日数 | 75日 |
| 住宅の種類 | マンション |
| 築年数 | 20年 |
元々は仕切り壁によって部屋が細かく分かれていた間取りを改善し、LDK・和室・寝室が一続きになるようリノベーション。
LDKと寝室の床にはナラの無垢材を敷き詰め、小上がりになった和室には美しい琉球畳を採用。格子や畳寄せなどの建具の造作材にも、北山杉の無垢材を使っています。施主様のご要望に合わせた、和風モダン・スタイリッシュな空間に変身しました。
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自然素材の家は、心身ともに豊かで健やかに生活しやすい環境を作り出してくれそうですね。
ここまで色々な素材のメリットやデメリット、価格帯などをご紹介しましたが、総合的な注意点として、塗り壁や布クロスなど、リフォーム内容によって得意な業者は異なります。
まずは、自然素材を使ったリフォーム・リノベーションの経験がある業者に会い、メンテナンス性や、予算・工事期間など、気になる点について相談してみることをおすすめします。
ご希望の内容に合わせて提案・アドバイスしてくれる業者に任せることも、理想的なリフォームを実現するためには大切です。
ご家族が快適に過ごせる住まいを、ぜひとも実現したいですね!
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【この記事のまとめ&ポイント!】
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