窓枠サッシの塗装・交換費用は?施工タイミングや注意点も解説

更新日:2024年12月25日

窓枠サッシの塗装・交換費用は?施工タイミングや注意点も解説

「サッシの傷みが気になるけれど新品交換は費用が心配……」そんな時、塗装で見た目を改善できれば助かりますよね。実際にサッシの塗装は可能なのでしょうか?
本記事では、アルミ・樹脂・木製サッシを例に、塗装によるメンテナンスのポイントをご紹介します。
塗装に適したタイミングや窓枠交換費用との比較、リフォーム時の注意点についても解説しますので、参考にしてみてください。

アルミなどのサッシに塗装はできる?

まず結論から言うと、サッシに塗装をすることは可能ですが、業者によっては塗装を推奨しない場合もあります。

日本の住宅で77.7%のシェアがあるとされる「アルミサッシ」や、人気が上がってきている「樹脂サッシ」には塗装を施すことが技術的に難しく、劣化した場合は交換する方法が一般的だったためです。

しかし塗料の開発により、サッシの塗り替えは十分可能となりました。
ただし施工には高い技術や知識が必要なため、業者選びには慎重になることが大切です。

メンテナンス方法は、「塗装」と「交換」の2通り

窓枠サッシのメンテナンスは塗装・交換費の2通り。塗装は費用は安いが耐久年数が5-15年と短いため、交換する方が結果的に安く抑えられることもある。

サッシのメンテナンス方法は、「塗装」か「交換」のどちらかです。
費用面では、「塗装」は「交換」よりも安い傾向がありますが、サッシ専用塗料でも耐用年数は5~10年と長くありません。
塗装をしても、短いサイクルで塗り直しが必要になることから、コストパフォーマンスに優れているとはいえないのが現状です。

塗装にかかるメンテナンスの手間や費用を考えると、「交換」を選ぶほうが結果的には安く済むケースがあるという点も、あらかじめ承知しておきましょう。

>> サッシ交換リフォームの費用相場はいくら?

劣化が激しい場合は、「塗装」ではなく「交換」を

なお、サッシ自体の劣化がかなり進んでいるのであれば、塗装するよりも交換する方法を選んだほうがよいでしょう。

アルミサッシのほとんどの商品は、電流を流して塗装する「電着塗装」という特殊な方法であらかじめ塗装されており、耐用年数は20~40年と非常に長いのが特徴です。

今後長く住み続ける家でメンテナンスとして検討するのであれば、サッシそのものを交換する方が目的にかなうといえるでしょう。

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窓枠・サッシの種類別の劣化の兆候

サッシに劣化の兆候が現れたら、塗装を検討するタイミングです。
どのような変化が起こるか、アルミ・樹脂・木製の3種類のサッシについて、それぞれご説明しましょう。

アルミサッシの劣化の兆候

「アルミサッシ」は耐久性が高いことが大きな特徴とされています。

劣化の兆候 原因
表面に白い斑点 酸素と結びつき酸化してサビとなる
腐食 劣化によってできた傷にホコリが溜まったり水分が染み込む
クラック(ひび) 直射日光などで熱を帯びると膨張してできる
気泡や塗膜の剥がれ 経年劣化

今後引っ越す予定があるなどの理由から、「アルミサッシを交換するほどではない」という場合には、
塗装で補修しておいてもよいでしょう。

樹脂サッシの劣化の兆候

塩化ビニール樹脂をベースに作られている「樹脂サッシ」は、アルミサッシと比較すると紫外線によるダメージを受けやすいデメリットがあります。

劣化の兆候 原因
チョーキング 風雨や紫外線、熱などで塗料が劣化する
樹脂の変色や色あせ 紫外線

劣化の一番の兆候は、白く粉を吹く「チョーキング」と呼ばれる現象です。
サッシの表面を指で触って、粉が付くかどうかをチェックすると分かりやすいでしょう。

また、紫外線は樹脂の変色や色あせなども引き起こします。
これらも目で見て分かる兆候ですから、チョーキングと共に確認してみましょう。

ちなみに樹脂サッシへの塗装は、剥がれや膨張などのトラブルが起こりやすく、これまでは非常に難しい作業とされてきました。
現在は高い技術を持つ業者であれば対応してもらえます。

木製サッシの劣化の兆候

「木製サッシ」はアルミや樹脂とは異なり、自然素材を用いた唯一のサッシです。

劣化の兆候 原因
割れ、縮み 湿度の変化によって絶えず伸縮するため
色あせ、黒ずみ 直射日光による影響

木製サッシへの塗装は、複数の塗料を使い分けて3回塗りをするのが基本です。
正しいメンテナンスを続ければ50年以上使用できるサッシ商品もあります。

なお塗装や防水の効果は3~5年で落ちてしまい、完全に防水性がなくなってしまうと内部まで水分が入り込み腐食してしまいます。
基本的に数年に一度の頻度で保護用の塗装を行うとよいでしょう。

アルミなどの窓枠サッシの塗装と交換の費用を比較!

ここでは、サッシを塗装する場合、窓枠を交換する場合、それぞれの費用をチェックしておきましょう。

サッシの塗装費用 1~6万円/箇所
サッシ枠のみの交換費用 3~5万円/箇所
(ガラスを含む)窓全体の交換費用 5~35万円/箇所

窓サッシを塗装する際の価格の相場は、600~1,000円/mです。

ただし、このほかにも補修費用や、人件費、諸経費がプラスされることも多く、最終的にかかる費用の相場は、1~6万円/箇所です。

一方、サッシ枠のみを交換する場合の料金は、3~5万円位です。

サッシだけではなく、ガラスを含む窓全体を取り替える場合には、5~35万円/箇所かかります。

窓のサイズや、サッシ・ガラスのグレードによって金額が異なりますが、ベランダと繋がっている掃き出し窓であれば、10~25万円位の予算を考えておくとよいでしょう。

窓・サッシリフォームの方法

窓全体のリフォーム方法としては、次の2種類があります。

「はつり工法」:今ある窓サッシ全てを撤去して交換
「カバー工法」:既存のサッシを残して上から新しい窓をかぶせる

後述しますが、マンションの窓の場合は、「カバー工法」を提案される可能性が高いです。

万一、サッシ周りの劣化が激しい場合は、壁の工事が伴うため、30~50万円のコストがかかることもあります。
また、窓のサイズによっても金額が変動するので、具体的な費用は現地調査の際に、リフォーム会社に確認しておきましょう。

>> 窓・サッシリフォームの費用とポイント

足場の設置費用が必要かどうかもチェック

一戸建ての2階以上にある窓など、高い位置にある場合には、別途、足場代がかかるかもしれません。
足場が必要な際には、600~1,500円/㎡の設置費用がかかります。

工事内容や窓の場所によっては、ベランダや室内側から施工できる可能性もあります。
念のため足場の設置の有無についても、リフォーム会社に確認しておくとよいでしょう。

>> 足場の設置にかかる費用はいくら位?

サッシのメンテナンスでは、コーキング(シーリング)のリフォーム費用も検討

サッシと外壁との境目には、雨水が入り込まないように「コーキング(シーリング)」が施されています。

コーキングは500〜1,200円/mの費用がかかります。
コーキングも、風雨や直射日光などの影響により、5~10年ほどで劣化するため、サッシをメンテナンスするタイミングで、業者に確認してもらうと安心です。

>>コーキング(シーリング)補修の価格・費用相場

サッシの塗装・交換費用を安くする方法

サッシの塗装や交換を自身で行えば、費用を半額程度にできるといわれています。
交換は難しいかもしれませんが、塗装であればDIYが不可能ではありません。

ただし、サッシの塗装には高度な技術が求められます。
十分な技術がない人が施工すれば1年で剥がれてしまうこともあるため、確実性を求める場合は業者に依頼しましょう。

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サッシの塗装で見栄えがよくなるのは何色?

窓サッシの人気色は、ライトグレー、ホワイト、ブラック。シルバー、ブラウンです。

サッシで安定した人気を誇るとされるのがライトグレーです。

一般社団法人 日本サッシ協会の『2020年3月版「住宅用建材使用状況調査」の概要』 によると、サッシを含めた窓枠全体で人気とされる主な色は次の5つです。

● ライトグレー
● ブラック
● ホワイト
● シルバー
● ブラウン

ライトグレーやシルバーはほとんどの住宅の外壁に合うため迷った場合に最適でしょう。

ブラックやホワイトは外壁が黒や白に近い場合にサッシに利用すると見栄えがよくなりやすいです。
ブラウンは茶色系の外壁のように落ち着いた住宅を演出したい場合に有効だと考えられます。

知らないと失敗しやすいサッシを塗装する際の注意点

サッシを塗装する際には注意点がいくつかあり、下地処理をしっかりと行うことや塗料選びを間違えるとすぐに剥がれてしまうことがある点などが挙げられる。

サッシを塗装する場合、以下の注意点があります。
1つでも省略すると短期間で塗装が剥がれるため必ず確認しておきましょう。

下地処理を丁寧に行う

塗装を長持ちさせるには、下地の手入れを丁寧に行う作業が欠かせません。
汚れや油分を洗浄する、塗膜の剥がれをサンドペーパーで落とすなど、サッシの素材や劣化状況に適した工程をしっかり行うことで、塗装の寿命にも大きな差が生まれます。

塗料選びを間違えるとすぐに剥がれてしまう

同様に、使用する塗料の見極めも大切です。
現状のサッシに見合った塗料を選択する際には、豊富な知識や経験を必要とします。

施工を依頼する際は必ず、塗料選びや下地処理からしっかり対応してくれる、実績の高い業者を選ぶようにしましょう。

マンションのサッシリフォームは管理規約で施工不可となる場合がある

マンションにお住まいの方の場合、窓サッシのリフォームの際にはさらに気を付けたいポイントがあります。
基本的に、マンションの窓は「共用部分」と見なされているため、個人で勝手にサッシを交換することができません。

ただし、室内側については「専有部分」とされていることが多く、室内側の塗装のみなら許可を得られることがあります。

経年劣化が激しく交換する場合

「カバー工法」で対処するケースが一般的です。
規約内容や劣化状態によっては、カバー工法ではなく、既存の窓の内側に「内窓」の設置を勧められることもあるでしょう。

いずれにしても、まずはマンションの管理規約を確認する必要がありますので、リフォーム会社に相談して、一緒に確認作業をしてもらい、適切な工法を提案してもらいましょう。

>> 内窓リフォームの価格・おすすめ品
>> 二重窓(内窓)リフォームでよくある後悔&よかったことは?失敗しないための対策もご紹介

サッシの色を変える際は、屋根や外壁とのバランスに注意

塗装を機に、サッシをこれまでと違う色にする場合は、外壁や屋根とのカラーバランスも考慮しなければなりません。
雨樋などの付帯設備との相性も重要です。

基本的には外壁に近い色や、黒・白といったカラーを選ぶと、大きく失敗する心配がないでしょう。
施工イメージをパソコンで製作したり、サッシと同じ素材に塗った見本を提示してくれする塗装業者もあるので、相談しながら決めるとよいでしょう。

アルミなどのサッシを塗装する際の業者選びのコツは相見積もり

サッシを塗装する場合の業者選びのコツは相見積もりをすることです。
相見積もりとは、複数の業者に同条件の工事内容で見積もりを出してもらう手法を指します。

相見積もりをすると、価格や工事に使う材料などを比較でき、ご自宅に適した業者を判断しやすくなるでしょう。

DIYでの塗装は安いが失敗するリスクが高い

アルミサッシはもともと塗料が付着しにくい性質があり、業者でも知識と経験がないと失敗する場合があるため、DIYで成功するのは非常に難しいでしょう。

DIYをして塗装が剥がれて再塗装すると、費用が高くなり、最終的には業者に依頼したほうが安く済むことも多いです。

おすすめはしませんが、サッシを自分で塗装したい方のために、DIYに必要な道具と手順を解説します。

サッシをDIYで塗装するために必要な道具

サッシをDIYで塗装するのに必要な道具は次の通りです。

● ハケ
● サッシ専用プライマー(下塗り塗料)
● サッシ専用仕上げ塗料
● サンドペーパー
● 軍手
● 汚れてもいい服
● マスキングテープ
● マスカー(粘着テープとビニルシートが繋がった養生道具)

重要なのは、塗料がサッシ専用であることです。
また、サッシの下地と塗料の性能によっては正しく塗装をしても短期間で剥がれる場合があるため、プロ仕様の塗料を使うことを強くおすすめします。

サッシをDIYで塗装する手順

サッシの塗装は以下のように行います。1. 養生 2. サンドペーパーで下地調整 3. プライマー塗装 4. 中塗り 5. 上塗り 6. 乾燥

サッシの塗装は次のように行います。

まずは塗料で周囲を汚さないために、塗らない場所をマスキングテープなどで養生したら、サンドペーパーを使ってサッシの表面を削り下地を整えます。

サッシ表面を軽く傷つけて塗装が付着しやすいようにします。
特にアルミサッシは、表面を削らなければ塗装がすぐに剥がれてしまうため、省略せずに行いましょう。

次にプライマーで下塗り後、仕上げ塗料で中塗り・上塗りを行い、養生を剥がして乾燥させたら完成です。

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窓サッシが美しくなると家全体の印象もアップ

窓サッシは、家の外観を印象付けるパーツです。
窓サッシの塗装が剥げていると、家全体が古びた印象に見えてしまうこともあります。

塗装だけで見違えるほどきれいになる場合もありますし、サッシごと交換した方が機能的にもよいケースも考えられます。

窓サッシの傷みが気になったら、経験豊富なリフォーム業者に点検を依頼してみましょう。

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【この記事のまとめ&ポイント!】

アルミなどのサッシに塗装することは可能?
塗装をすることは可能ですが、業者によって塗装を推奨するかどうかは分かれます。
サッシを塗装したい場合は、対応できる業者をきちんと探すことが大切です(詳しくは、こちら)。
窓枠・サッシを塗装でメンテナンスする場合、劣化の兆候はどのようなものがある?
「アルミ」「樹脂」「木製」など、サッシの素材の種類によって劣化の兆候が異なります(詳細は、こちら)。
窓枠・サッシを「塗装」する場合と「交換」する場合の料金の差は、いくら?
「サッシの塗装」「サッシ枠のみの交換」「(ガラスを含む)窓全体の交換」にかかる、それぞれの費用についてこちらで解説しています。
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