最新の手口とは?窓からの侵入パターンを解説
泥棒の手口は年々巧妙化しています。

警察庁の令和5年の調査によると、一戸建て住宅への最も多い侵入口は「窓からの侵入」で、総数13,490件のうち7,448件と全体の5割以上を占めているのです。
また、共同住宅(3階建て以下・4階建て以上)では「出入り口」からの侵入割合が多いという結果もでています。
出典:住まいる防犯110番「手口で見る侵入犯罪の脅威」(警察庁)

主な手口の例として挙げられるのは「錠のこじ開け」「ガラス破り」「戸締りし忘れの窓から入る」です。
こうした手口に対して、適切な対策を講じることで、大切な住まいを守ることができます。
泥棒が狙う窓の特徴3選
住宅の窓にも次のような種類があり、それぞれ弱点が異なります。
防犯対策の第一歩は、住宅の窓がどのような弱点を持ち、泥棒にどう狙われやすいのかを知ることです。
ここでは、泥棒が着目する窓の特徴とそれらの弱点を詳しく解説していきます。
【引き違い窓】クレセント錠が使用されている

クレセント錠は、構造が単純なため、工具を用いて外部からの解錠が容易になってしまう弱点があります。
【低階層の窓】地上からの侵入リスク大
低層住宅の窓は、空き巣や侵入のリスクが高いとされています。
次のような状況下で低階層の窓は、特に狙われやすいでしょう。
1. 人目につきにくい場所 ⇒植栽や塀などで外部からの視線が遮られる場所は、侵入者にとって好都合 2. 足場がある場所 ⇒物置や塀など、侵入者が登りやすい足場が近くにある |
また、床面から直接出入りできる大きな「掃き出し窓」や「施錠していない窓」は侵入者に簡単に侵入されてしまいます。
【ベランダ窓】屋根や配管を伝って侵入できる
ベランダ窓は、隣家のベランダや下階の屋根、配管などを伝うことで、侵入経路が確保しやすいとされています。
理由としては、次の2点が挙げられます。
1. 建物の死角に位置し、道路からの視界が遮られる ⇒侵入行為を行う時間的余裕が生まれる 2. 大きな開口部を持つ引き違い戸が一般的 ⇒クレセント錠を破壊されると容易に侵入できてしまう |
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【種類・予算別】窓の防犯対策リフォーム8選

窓の防犯対策には、予算と用途に応じてさまざまな選択肢があります。
ここでは、実践しやすい対策から本格的なリフォームまで、8つの防犯対策を解説します。
自分でできる対策
1. 防犯フィルムで窓の強度を高める
既存の窓ガラスに特殊な粘着剤でフィルムを貼り付けるだけで、ガラスが割られても破片が飛び散らず、貫通や侵入を防ぐ効果が期待できます。
防犯フィルムの費用は、A2で1枚あたり3,000~4,500円、A3で1枚あたり2,000~3,500円ほどです。
※A2サイズ=42cm×59.4cm、A3サイズ=29.7cm×42cm
しかし、侵入を完全に防ぐものではないため、防犯ガラスや面格子など、ほかの対策との併用が推奨されます。
2. 補助錠で手軽に防犯性を確保
窓の防犯性を高める手軽な方法として「補助錠の設置」が効果的です。
既存のクレセント錠に加えて、窓の上下2か所に補助錠を取り付けることで、こじ開けに対する抵抗力が向上します。
また、補助錠は1個あたり3,000円程度から購入可能です。
3. 窓用防犯センサーで24時間監視
インターネットとスマートフォンを活用した窓用防犯センサーが、防犯対策として注目を集めています。
例えば、外の不審者を感知する製品や、窓が開けられたタイミングで報知音が鳴り、インターネット経由で手持ちのスマートフォンに通知を届ける製品などがあります。
それにより、留守中や就寝中も24時間体制で異常を検知し、不審者の侵入を未然に防ぐ効果が期待できます。
どこにいてもスマートフォンでご自宅の状態を確認できるため、特に外出先での不安解消に役立つでしょう。
リフォームでできる対策
4. 防犯ガラスに交換し安全性を確保
防犯ガラスは、複数枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み込む構造で、通常のガラスと比べて格段に高い耐衝撃性能を持っています。
また、万が一ガラスが破損しても、破片が飛び散ることなくフィルムで保持される安全設計となっています。
防犯ガラスの構造・特徴・費用については次の表からご確認ください。
構造 | 複数枚のガラス+特殊中間膜 |
---|---|
主な特徴 | 破壊耐性が高く、割れても飛散しない |
施工費用 | 5~15万円 |
防犯性能の高さに直結するため、中間膜の厚みも防犯ガラスに交換する際に、重要視したいポイントです。
なお、防犯窓へ交換するリフォームの金額の詳細を知りたい場合は、リフォーム業者に見積もり依頼をすることをおすすめします。
5. 二重窓で防犯性と居住性を向上
二重窓は、侵入にかかる手間と時間が増し、防犯効果が高まります。
二重窓の設置にかかる費用は次の通りです。
施工方式 | 概算費用(1窓あたり) |
---|---|
既存窓交換 | 8〜30万円 |
内窓追加 | 4〜15万円 |
断熱性や防音性能に優れている窓なので、防犯以外にも役立つのが魅力です。
長期的な視点で費用対効果の高い防犯対策といえるでしょう。
>> 内窓リフォームの費用・事例をご紹介
>> 内窓リフォームでよくある後悔&よかったことは?
なお、内窓(二重窓・二重サッシ)リフォームには、補助金制度を活用できる場合があります。
詳しくは下記のページをご確認ください。
6. 面格子で物理的に侵入を防止
面格子は、窓の外側に取り付ける金属製の格子状フレームで、物理的な障壁として侵入を遅らせる効果が期待できるでしょう。
さらに、CPマーク認定製品を選ぶことで、防犯性能をさらに高めることができます。
面格子の種類 | 特徴 |
---|---|
固定式 | 工具で簡単に外せない構造で、最も高い防犯性能を発揮 |
可動式 | 火災時の避難経路として開閉可能だが、固定式より防犯性能は低下 |
装飾式 | デザイン性を重視しつつ、基本的な防犯機能を確保 |
面格子の取り付けには、建物の基礎部分までしっかりと固定する専門工事が必要です。
材質やデザインによって変動しますが、費用相場は工事費込みで3〜10万円/箇所とされています。
近年は装飾性の高い面格子も数多く登場しており、高い防犯性能を保ちつつ、家の雰囲気に合わせて、デザインを選べるのも魅力的なポイントです。
7. シャッターや雨戸で窓を物理的に遮断
シャッターや雨戸は窓を物理的に遮断することで、防犯性能を高める手段として信頼性が高いです。
雨戸・シャッターの設置リフォームの費用相場は2~40万円です。
補助錠の追加でさらに防犯性能を向上できます。
一方、 雨戸は後付けでも、2~15万円/箇所程度で設置できるため、比較的手頃な選択肢といえます。
また、一般住宅向けのシャッターは電動式と手動式から選択でき、手動の開閉が億劫な方は電動式がおすすめです。
共通の対策
8. センサーライトで不審者を感知
センサーライトは、不審者に「見られている」という意識を与え、侵入を未然に防ぐ効果が期待されます。
設置費用は本体価格1万円前後からと比較的リーズナブルですが、製品の機能や種類によって価格に幅があります。
センサーライトの主な種類と特徴を次にまとめました。
センサーライトの種類 | 特徴 |
---|---|
配線タイプ | 電源工事が必要だが長期運用に安定 |
電池式 | 工事不要で設置自由、電池交換が必要 |
ソーラー式 | メンテナンス少なく環境に優しい |
電池式とソーラー式は自分で設置することができ、配線タイプは電源工事などのリフォームを行う必要があります。
また、最新の機種では、照射範囲や点灯時間を細かく設定できる機能を搭載しています。
猫など動物による誤作動を防ぎながら、必要時に点灯させることで省エネにも貢献します。
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窓の防犯対策リフォーム事例5選
当サービス『リショップナビ』の加盟会社が、窓の防犯リフォームを行った事例をご紹介します。
家の裏側の窓を中心に縦面格子設置

リフォーム費用 | 10~20万円 |
---|
【リフォームのポイント】
① 空き巣被害の経験から縦面格子を設置
② YKK AP面格子を使用
③ 風災被害や飛来物の対策にも効果あり
>> この事例の詳細を見る
断熱&防犯を叶える二重窓の魅力

リフォーム費用 | 6万円 |
---|
【リフォームのポイント】
① 浴室リフォーム時に二重窓を設置
② 侵入対策など防犯面の強化が可能に
③ 断熱性の向上としても効果的
>> この事例の詳細を見る
遮音性と防犯性を兼ね備えたインナーサッシ

リフォーム費用 | 5万円 |
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【リフォームのポイント】
① ピアノを弾くご家庭にインナーサッシを施工
② 遮音性がありピアノの練習にうってつけ
③ 結露対策と防犯性能も向上 安全で快適な住環境が実現
>> この事例の詳細を見る
雨戸シャッター外側に面格子設置

リフォーム費用 | 10万円未満 |
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【リフォームのポイント】
① 防犯強化のために面格子(ヒシクロス)を設置
② 雨戸シャッターに干渉しないよう調整
③ 安全性と機能性を両立させた窓に
>> この事例の詳細を見る
面格子で防犯性アップ!安心の住まい

リフォーム費用 | 12万円 |
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【リフォームのポイント】
① 戸建て住宅の窓に面格子を取り付け
② 頑丈な構造が外部からの侵入を防止
③ 防犯性が大幅に向上し、安心して過ごせる住まいに
>> この事例の詳細を見る
窓の防犯をさらに強化!スマートセキュリティ3選

スマートフォンと連携する次世代補助錠による遠隔管理、高性能センサーによる不審者の早期検知、AIカメラでの24時間自動監視など、最新のテクノロジーを活用した防犯システムが、窓からの侵入リスクを効果的に低減します。
1. スマートフォンと連動した補助錠
防犯対策の新しいカギとなる、スマートフォンと連動した電子補助錠には、次のような機能や特徴があります。
主な機能 | 特徴 |
---|---|
遠隔操作 | スマホから施錠・解錠が可能 |
施錠確認 | 窓の施錠状態をリアルタイム確認 |
履歴管理 | 施解錠記録をアプリで確認可能 |
万が一の停電時でも手動操作が可能なバックアップ機能を備えており、セキュリティと利便性を両立しています。
価格は1台あたり2〜3万円からと、一般家庭でも導入しやすい水準です。
2. 高性能センサーで不審な動きを即座に検知
導入コストや設置場所に応じて、防犯性能を強化できる次のようなセンサーを選ぶことが重要です。
- 開閉センサー:窓の開閉状態を常時監視し、不正な開閉を即座に検知
- ガラス破壊センサー:衝撃や振動を感知し、ガラスの破壊行為を事前に察知
- モーションセンサー:窓周辺の不審な動きを検出し、接近者を自動で判別
- ネットワークセンサー:複数のセンサーを連携させ、死角のない監視を実現
警備会社と連携すれば、異常を検知した際の緊急対応も安心でしょう。
3. AIカメラで窓周りの監視を自動化
AIカメラによる窓周りの監視は、動きや行動パターンを学習することで、不審者をより正確に検知し、通知する防犯システムです。
AIカメラには次のような機能や特徴が備わっています。
主な機能 | 特徴 |
---|---|
AI検知 | 人物の動きを分析し不審者を自動判別 |
夜間撮影 | 赤外線センサーで暗闇でも鮮明に撮影 |
クラウド保存 | 検知時の映像を自動で保存し証拠として 活用可能(月額の利用料金がかかる場合あり) |
また、複数台のカメラを連携させれば、窓周りの死角をなくした監視網を構築できます。
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安全な暮らしの実現に向けて窓の防犯を強化しよう
窓からの侵入を防ぐ対策として、防犯フィルムや補助錠の設置、センサーライトの活用、防犯ガラスへのリフォームなど8つの方法をご紹介しました。
ご紹介した対策を上手に組み合わせれば、より効果的な防犯体制を築くことができるでしょう。
日々の確認や維持管理を心がけ、家族で防犯意識を共有することも大切です。
安全な暮らしのために、できるところから対策を始めてみましょう。
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