窓の防犯対策8選|狙われやすい弱点と今すぐできる侵入対策

更新日:2025年02月17日

窓の防犯対策8選|狙われやすい弱点と今すぐできる侵入対策

住宅侵入犯罪の約6割は窓から行われるといわれています。防犯対策が必要と感じながらも、どんな方法が効果的なのかお悩みの方も多いのではないでしょうか?
実は、窓の防犯対策は防犯フィルムから最新のスマートロックまで、予算や生活スタイルに合わせて選べます。本記事では、泥棒が狙う窓の弱点と、今すぐ始められる効果的な対策を8つご紹介。ご家族の安全を守るためのヒントにしてみてください。

最新の手口とは?窓からの侵入パターンを解説

窓・侵入手口

泥棒の手口は年々巧妙化しています。
警察庁の調査によると、最も多い侵入ルートは窓からの侵入で、全体の6割以上を占めています。

主な手口の例として挙げられるのは、「錠のこじ開け」「ガラス破り」「戸締りし忘れの窓から入る」です。

最新の手口を知り、適切な対策を講じることで、大切な住まいを守ることができます。

泥棒が狙う窓の弱点3選

泥棒は主に人目につきにくい窓を狙います。

防犯対策の第一歩は、住宅の窓がどのような弱点を持ち、泥棒にどう狙われやすいのかを知ることです。

ここでは、泥棒が着目する窓の弱点と特徴を詳しく解説していきます。

1. 泥棒が着目しやすい窓の構造と特徴

泥棒が住宅に侵入する際、最も注目するのが窓の構造的な弱点です。

窓の種類と弱点を次の表にまとめました。

窓の種類 主な弱点
引き違い窓 クレセント錠が外部からの操作に弱い
網戸付き窓 網戸が簡単に取り外せ、下見に悪用
低層階の窓 地上からアクセスしやすく侵入リスク大

一般家庭で最も普及している引き違い窓には、クレセント錠という施錠装置が標準的に採用されています。
クレセント錠の錠前は、外側から細い工具を差し込むまれると、こじ開けられやすい構造的な欠点があります。

網戸は、工具なしでも簡単に取り外せる構造になっているので、泥棒は侵入の下見をする際、悪用することがあります。

さらに、1階や低層階の窓は、地上から直接アクセスできるため、泥棒にとって最も狙いやすい侵入経路とされています。

また、ベランダや庭に面した窓は、人目につきにくいこともあり、より一層のリスクが考えられます。

2. クレセント錠の致命的な弱点

クレセント錠は引き違い窓の施錠に広く使用されていますが、構造上、いくつかの重大な欠点を抱えています。

クレセント錠が抱える主な弱点

●ツメ部分が経年劣化することで、施錠力が低下する
●構造が単純なため、工具を用いて解錠が容易になってしまうリスクがある
●外部から取り外しが容易な構造もあり、防犯性能が低下する

クレセント錠の防犯性能を高めるためには、補助錠の追加設置や防犯性能の高い錠前への交換を検討する必要があります。

3. ベランダ窓が狙われやすい3つの理由と対策法

ベランダ窓は、侵入窃盗の手口として最も狙われやすい経路の一つです。

特に夜間や人目の少ない時間帯には、簡単に侵入されることが多く、そのため防犯対策が欠かせません。

ベランダ窓が狙われやすい主な理由

●建物の死角に位置し、道路からの視界が遮られるため、侵入行為を行う時間的余裕が生まれる
●大きな開口部を持つ引き違い戸が一般的で、クレセント錠を破壊されると容易に侵入できてしまう
●隣家のベランダや下階の屋根、配管などを伝って侵入経路が確保しやすい

基本的な対策として、補助錠やサッシ用ロックの設置が効果的です。
また、ベランダに物を置かないことで足場を作らせない工夫も効果があるでしょう。

センサーライトや防犯カメラの設置も有効な対策となります。
特に最近は、スマートフォンと連動した監視システムも普及してきており、不審者の動きを24時間監視できる環境が整ってきています。

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【種類・予算別】窓の防犯対策リフォーム8選

窓の防犯対策リフォーム

窓の防犯対策には、予算と用途に応じてさまざまな選択肢があります。

防犯フィルムや補助錠による手軽な対策から、防犯ガラスや面格子による本格的な強化、さらにはセンサーを活用したスマートな監視システムまで。

ここでは、実践しやすい対策から本格的なリフォームまで、8つの防犯対策を解説します。

ご家庭の状況に合わせて、最適な防犯対策を見つけていきましょう。

1. 防犯フィルムで窓の強化をする

窓ガラスを割って侵入する手口は住宅侵入犯罪の主要な方法の一つとされていて、防犯フィルムは対策として効果的です。

既存の窓ガラスに特殊な粘着剤で貼り付けるだけで、ガラスが割られても破片が飛び散らず、貫通や侵入を防ぐ効果が期待できます。

施工も専門業者に依頼すれば半日程度で完了します。

費用は工事費込みで1~3万円/㎡ほどです。

メリット ・透明で外観を損なわない ・UVカット効果あり ・既存窓に後付け可能
デメリット ・経年劣化で張り替えが必要 ・完全な侵入防止は困難

防犯フィルムは、窓ガラスが割られても破片が飛び散らず、貫通を遅らせることが目的です。

侵入を完全に防ぐものではないため、防犯ガラスや面格子などほかの対策との併用が推奨されます。

2. 防犯ガラスに交換し安全性を確保する

防犯ガラスは、複数枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み込む構造で、通常のガラスと比べて格段に高い耐衝撃性能を持っています。

ただ、選択する際は厚みや中間膜の種類に注意が必要です。

万が一ガラスが破損しても、破片が飛び散ることなくフィルムで保持される安全設計となっています。

侵入者が開口部から室内に侵入することを防ぎ、ご家庭の安全を守ります。

構造 複数枚のガラス+特殊中間膜
主な特徴 破壊耐性が高く、割れても飛散しない
施工費用 5~15万円

防犯窓へ交換するリフォームの金額がいくらか詳しく知りたい場合は、リフォーム業者に見積もり依頼をすることをおすすめします。

>> ガラス交換にかかる費用・注意点を解説

3. 補助錠の追加で確実なロック体制にする

窓の防犯性を高める手軽な方法として、補助錠の追加設置が効果的です。

既存のクレセント錠に加えて、窓の上下2箇所に補助錠を取り付けることで、こじ開けに対する抵抗力が向上します。

補助錠の種類と特徴は次の通りです。

錠の種類 特徴と防犯性
サムターン錠 ツマミ式で使いやすく、ピッキングに強い
ディンプルキー式 鍵穴が特殊形状で解錠が困難
レバー式 操作が簡単で子供でも扱いやすい

補助錠は 1個3,000円程度から購入可能で、取付工事費込みでも1万円前後で導入できます。

また、取り付けに特別な技術は不要なため、DIYでの設置も可能です。

ただし、取り付け位置や向きを誤ると十分な効果が得られないため、説明書をよく確認するか、不安な場合は専門業者に依頼をしてください。

4. 面格子で物理的な侵入を防止する

面格子は窓の外側に取り付ける金属製の格子状フレームで、物理的な障壁として侵入を遅らせる効果が期待できるでしょう。

さらに、CPマーク認定製品を選ぶことで、防犯性能をさらに高めることができます。

面格子の種類 特徴
固定式 工具で簡単に外せない構造で、最も高い防犯性能を発揮
可動式 火災時の避難経路として開閉可能だが、固定式より防犯性能は低下
装飾式 デザイン性を重視しつつ、基本的な防犯機能を確保

面格子の取り付けには、建物の基礎部分までしっかりと固定する専門工事が必要です。

工事費込みで3〜10万円/箇所が費用相場とされていますが、材質やデザインによって変動します。

ただ、長期的な防犯対策として高い効果が期待できるでしょう。

近年は装飾性の高い面格子も数多く登場しており、高い防犯性能を保ちつつ、家の雰囲気に合わせて、デザインを選べるのも魅力的なポイントです。

5. シャッターと雨戸で防御体制を整える

シャッターや雨戸窓を物理的に遮断することで、防犯性能を高める手段として信頼性が高いです。

雨戸・シャッターの設置リフォームの費用相場は2~40万円です。補助錠の追加でさらに防犯性能を向上できます。

一般住宅向けのシャッターは電動式と手動式から選択でき、耐久性の高いアルミ製が主流とされています。
また、停電時でも手動で開閉できる設計があるのも特徴の一つです。

シャッターの種類 特徴
電動式 リモコン操作で開閉可能、停電時は手動切替
手動式 ベルトやハンドルで開閉、メンテナンス性が高い

一方、 雨戸は後付けでも、2~15万円/箇所程度で設置できるため、比較的手頃な選択肢といえます。

台風対策としても有効で、防犯と防災性能の向上にも実用的です。

近年は耐久性と操作性を向上させた新素材の製品も増えており、従来の木製に比べてメンテナンス性も格段に向上しています。

>> 雨戸・窓用シャッターの種類・取り付け費用をご紹介

6. 二重窓で防犯性と居住性の向上する

二重窓は、2枚のガラスを破壊するため、侵入にかかる手間と時間が増し、防犯効果が高まります。

断熱性防音性能に優れている窓なので、防犯以外にも役立つのが魅力です。
結露の防止や冷暖房効率の向上が期待できるほか、窓の設置場所や仕様によっては、外部の騒音を最大40デシベルまで軽減し、快適な居住空間を実現します。

施工方式 概算費用(1窓あたり)
既存窓交換 8〜30万円
内窓追加 4〜15万円

耐久性も高く、長期的な視点では費用対効果の高い防犯対策といえるでしょう。

>> 内窓リフォームの費用・事例をご紹介
>> 内窓リフォームでよくある後悔&よかったことは?

7. センサーライトで不審者を感知する

センサーライトは、不審者に『見られている』という意識を与えることで、侵入を未然に防ぐ効果が期待されます。

センサーライトの主な種類と特徴を、次にまとめました。

センサーライトの種類 特徴
配線タイプ 電源工事が必要だが長期運用に安定
電池式 工事不要で設置自由、電池交換が必要
ソーラー式 メンテナンス少なく環境に優しい

設置費用は本体価格1万円前後からと比較的リーズナブルですが、製品の機能や種類によって価格に幅があります。

電気工事が必要な配線タイプに加え、取り付け場所を自由に選べる電池式のワイヤレスタイプも選べます。

最新の機種では、照射範囲や点灯時間を細かく設定できる機能を搭載されており、猫など動物による誤作動を防ぎながら、必要時に点灯させることで省エネにも貢献します。

8. 窓用防犯センサーで24時間の監視をする

窓用防犯センサーは、IoT技術を活用した窓の防犯対策として注目を集めています。

特に、スマートフォン連動機能や複数センサーの連携が高い利便性を提供します。

電池式のワイヤレスセンサーは、専門的な工事が不要で、両面テープで簡単に取り付けられる手軽さが特徴です。

初期設定やアプリ連動の際には、製品マニュアルを確認する必要がありますが、特別な技術は必要ありません。

複数のセンサーを連動させることで、窓全体を隙なく監視できます。
留守中や就寝中も24時間体制で異常を検知し、不審者の侵入を未然に防ぐ効果が期待できます。

スマートフォンで窓の状態を確認できる安心感は、特に外出先での不安解消に役立つでしょう。

また、履歴機能で窓の開閉記録を確認できるため、家族の帰宅時間の把握にも活用できます。

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窓の防犯対策リフォーム事例5選

当サービス『リショップナビ』の加盟会社が、窓の防犯リフォームを行った事例をご紹介します。

家の裏側の窓を中心に縦面格子設置

リフォーム費用 10~20万円
施工日数 1日
使用商品 YKK AP面格子

空き巣被害の経験があるお客様のお宅でしたので、防犯面にとても悩まれていました。 窓の防犯対策として人目につきにくい家の裏側をはじめ、浴室やトイレ含む6窓に縦面格子を設置しています。

>> この事例の詳細を見る

断熱&防犯を叶える二重窓の魅力

リフォーム費用 約6万円
施工日数 1日
使用商品 _

浴室リフォームにあわせて防犯性能も強化できる、二重窓を設置しました。
断熱性の向上に加え、侵入対策としても効果的です。

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遮音性と防犯性を兼ね備えたインナーサッシ

リフォーム費用 約5万円
施工日数 1日
使用商品 _

ピアノをひくご家族のご要望で、遮音性の高いインナーサッシを施工。
遮音効果に加え、結露対策と防犯性能も強化し、安全で快適な住環境を実現しました。

>> この事例の詳細を見る

雨戸シャッター外側に面格子設置

リフォーム費用 10万円未満
施工日数 1日
使用商品 ヒシクロス

1階窓の防犯強化のため、雨戸シャッターの外側に面格子を設置。
干渉を避けるため、取付金具で50mmふかして施工し、安全性と機能性を両立させました

>> この事例の詳細を見る

面格子で防犯性アップ!安心の住まい

リフォーム費用 約12万円
施工日数 1日
使用商品 _

面格子を取り付けることで防犯性が大幅に向上し、安心して過ごせる住まいに。
頑丈な構造が外部からの侵入を防いでくれます。

>> この事例の詳細を見る

窓の防犯をさらに強化!スマートセキュリティ3選

スマートセキュリティ

スマートフォンと連携する次世代補助錠による遠隔管理、高性能センサーによる不審者の早期検知、AIカメラでの24時間自動監視など、最新のテクノロジーを活用した防犯システムが、窓からの侵入リスクを効果的に低減します。

1.スマートフォンとの連動で遠隔管理を実現

スマートフォンと連動する電子補助錠は、防犯対策に新しい利便性を提供しています。

遠隔操作や施解錠履歴管理などの機能が特徴です。

専用アプリを使えば、家族間での鍵の共有や施解錠履歴の確認が簡単に行えます。

さらに、不審者による不正なアクセスを検知した場合は、即座にスマートフォンへ通知が届く仕組みも搭載されています。

主な機能 特徴
遠隔操作 スマホから施錠・解錠が可能
施錠確認 窓の施錠状態をリアルタイム確認
履歴管理 施解錠記録をアプリで確認可能

万が一の停電時でも手動操作が可能なバックアップ機能を備えており、セキュリティと利便性を両立しています。
価格は1台2〜3万円からと、一般家庭でも導入しやすい水準です。

2. 高性能センサーで不審な動きを即座に検知

AIを搭載した高性能センサーは、不審者の動きをより正確に検知し、従来型センサーに比べて誤報を抑える効果が期待できます。
ただし、設置環境による影響を完全に排除することは難しいため、慎重な設定が推奨されます。

検知した情報はスマートフォンにリアルタイムで通知されるため、外出先からでも窓の状況を即座に確認可能です。

次のようなセンサーで防犯性能を強化し、死角のない監視体制を構築できます。
ただし、 導入コストや設置場所に応じて最適なセンサーを選ぶことが重要です。

  • 開閉センサー:窓の開閉状態を常時監視し、不正な開閉を即座に検知
  • ガラス破壊センサー:衝撃や振動を感知し、ガラスの破壊行為を事前に察知
  • モーションセンサー:窓周辺の不審な動きを検出し、接近者を自動で判別
  • ネットワークセンサー:複数のセンサーを連携させ、死角のない監視を実現

センサーは24時間稼働し続けるため、就寝中や留守中でも常に窓を見守ってくれます。

警備会社と連携すれば、異常を検知した際の緊急対応も安心でしょう。

3. AIカメラで窓周りの監視を自動化

AIカメラによる窓周りの監視は、動きや行動パターンを学習することで、不審者をより正確に検知する防犯システムです。

カメラが捉えた映像はスマートフォンでリアルタイムに確認でき、不審者を検知した際は即座に警告通知が届きます。夜間でも赤外線センサーにより鮮明な撮影が可能です。

主な機能 特徴
AI検知 人物の動きを分析し不審者を自動判別
夜間撮影 赤外線センサーで暗闇でも鮮明に撮影
クラウド保存 検知時の映像を自動で保存し証拠として活用可能(月額の利用料金がかかる場合あり)

複数台のカメラを連携させることで、窓周りの死角をなくした監視網を構築できます。

なお、取り付ける際は設置環境やカメラの性能による影響も考慮してください。

さらに、クラウドへの自動保存機能で、万が一の際の証拠映像としても活用できます。

クラウドサービスを利用する際は、月額費用がかかる場合もあるため、事前確認を忘れないようにしましょう。

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まとめ

窓からの侵入を防ぐ対策として、防犯フィルムや補助錠の設置、センサーライトの活用、防犯ガラスへのリフォームなど8つの方法をご紹介しました。

ご紹介した対策を上手に組み合わせれば、より効果的な防犯体制を築くことができるでしょう。

日々の確認や維持管理を心がけ、家族で防犯意識を共有することも大切です。

安全な暮らしのために、できるところから対策を始めてみましょう。

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