ガラスの種類
一般家庭で使われているガラスは、大きく分類すると「一般ガラス」と「機能ガラス」の2種類に分けられます。
それぞれの特性を知っておくと、交換したいガラスに必要な機能と予算に合ったガラス選びをすることができます。
一般ガラスの4つの種類
一般ガラスは一枚で作られており、透明度が高く、光を取り入れることに優れたガラスが多いので、明るい空間作りにぴったりです。
また、比較的安く購入できることもメリットです。
主な一般ガラスの種類4つと、それぞれの特徴をご紹介します。
①フロートガラス
一般的によく使われる透明なガラスで、透視性が高く、光を取り入れる機能に優れているガラスです。
また、加工しやすいという特徴もあるため、後にご紹介する強化ガラスや防音ガラスなども、フロートガラスを加工して作られています。
窓ガラス以外にも、ガラステーブルや棚の扉など家具の一部として使われることが多く、 たくさん流通されていることから安く購入することができます。
②網入ガラス
どの種類も見た目でワイヤーが入っていることがわかるので、防犯性が高く感じるかもしれませんが、 ガラス自体に強度はなく、割れるとワイヤーを簡単に引きちぎることができます。
しかし、網入ガラスは、割れても破片が飛び散りにくいため、飲食店やガソリンスタンドなどの一部の窓は、網入ガラスを使用しなければならないという、建築基準法の規定もあります。
③型板ガラス(かたいたがらす)
型板ガラスとは、ガラスの片面にデコボコした模様をつけることで、 ガラスの向こう側がモヤモヤとしてハッキリ見えなくなるガラスです。
光をしっかり通しながら視線を遮ってくれるので、 お風呂やトイレ、玄関のような、プライバシーを守りたいけれど暗くしたくないという場所にピッタリです。
しかし、表面を凸凹に加工しているため強度が低く、風の強い場所では割れてしまう恐れがあります。
④すり板ガラス
すり板ガラスは、すりガラスと呼ばれることが多く、 フロートガラスの片面が小さなキズで加工されていることで透明度が低くなっているガラスです。
型板ガラスと同じように、光を通しながら目線を遮る効果があり、 主に和室のガラス障子などに使われることが多いです。
しかし、汚れが付きやすく落ちにくかったり、 水に濡れると透明度が増してしまったりするので、お風呂には向いていません。
機能ガラスの6つの種類
機能ガラスとは、特殊な機能を持たせるために作られたガラスです。
省エネ効果や防犯、防音に優れたガラスもあり、機能ガラスを導入している一般家庭も増えてきているようです。
主な機能ガラスの種類6つと、それぞれの特徴をご紹介します。
①複層ガラス
複層ガラスは2枚のガラスで作られていて、 ガラスとガラスの間にスペーサーという金属部品を挟み、空間を作ることで断熱性を高めたガラスです。
ガラスとガラスの間の空間には、乾いた空気やガスが入れられています。
また、2枚のガラスのうち1枚を、ほかの効果を持つガラスと交換することで、防犯や防火の機能を持たせることもできます。
②Low-E複層ガラス
基本的な構造は複層ガラスと同じため、断熱効果があります。
さらに、内側のガラスを特殊な金属膜でコーティングすることで遮熱効果もプラスされているため、夏は涼しく冬は暖かく快適に過ごすことができるでしょう。
Low-E複層ガラスは省エネ効果が高く、多くの住宅メーカーでおすすめされているガラスです。
③強化ガラス
強化ガラスは、安全ガラスと呼ばれることもあり、 ガラスの表面を熱してから冷却することで、表面に薄い膜を作って強度を上げています。
普通のガラスよりも3.5~4倍ほど強く、熱や風圧への耐久性に優れているのが特徴ですが、 硬いものが当たるとガラスが欠けたり簡単に割れてしまうので、防犯効果はあまり期待できません。
④防犯ガラス
防犯ガラスは、ガラスを2枚合わせて、その間にポリカーボネートという衝撃に強いプラスチックの板を挟んで作られています。
ガラスを打ち破ることが難しいため防犯効果が高く、空き巣被害の多い住宅街などにはぴったりです。
⑤防音ガラス
防音ガラスも、防犯ガラスと同じく2枚ガラスを合わせて作られています。
外部からの音を遮断するだけではなく、 中から外への音漏れを防ぐ効果もあるので、 車が多く通る道路沿いや、楽器を使う家庭のガラスなどに向いています。
⑥防火ガラス
防火ガラスは、耐熱性と耐火性に優れています。
優れた強度を持ち、もしガラスが割れてしまっても破片が粒状になるため、割れた時の安全性も高く、 網入ガラスと違ってワイヤーが入っていないため、 見た目が透明で美しいことも大きな特徴です。
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ガラス交換にかかる費用
ガラスの交換には、どのくらいお金が掛かるのか気になりますよね。
一般的な窓に多い90cm×90cmサイズと、ベランダなどに使われる90cm×180cmサイズそれぞれの窓を交換する際の費用相場を、次の表にまとめました。
● 90cm×90cm
ガラスの種類 | 費用相場 |
---|---|
すり板ガラス(厚さ3㎜) | 10,000~15,000円 |
型板ガラス(厚さ4㎜) | 10,000~15,000円 |
フロートガラス(厚さ5㎜) | 13,000~18,000円 |
網入ガラス(厚さ6.8㎜) | 20,000~30,000円 |
● 90cm×180cm
ガラスの種類 | 費用相場 |
---|---|
すり板ガラス(厚さ3㎜) | 15,000~20,000円 |
型板ガラス(厚さ4㎜) | 18,000~23,000円 |
フロートガラス(厚さ5㎜) | 20,000~27,000円 |
網入ガラス(厚さ6.8㎜) | 40,000~50,000円 |
交換するガラスの種類や大きさ、厚さによって、費用に大きな差が出るため注意しましょう。
また、依頼する業者によって出張費が掛かったり、施工費用が異なったりするため、複数社に見積りを依頼し、サービス内容や料金を十分に比較・検討することがおすすめです。
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ガラス交換をする際の3つの注意点
自宅のガラスを交換したいと思って何も考えずに進めてしまうと、後悔してしまうかもしれません。
ガラスを交換してから取り返しがつかなくなる前に、注意すべきことをご紹介します。
①交換する場所に適したガラスを選ぶ
先ほどもお伝えした通り、ガラスにはたくさんの種類があり、特徴もバラバラです。
もしお風呂場のガラスにすりガラスを選んでしまうと、水で濡れたときにお風呂場が透けてしまうことがあります。
キッチンなどの汚れやすい場所には、汚れが落としやすいガラスを使わなければ、毎日のお掃除が大変なうえ、見栄えや雰囲気も悪くなるでしょう。
ガラスを交換する際は費用や見た目だけで選ばず、その場所に適したガラスを選びましょう。
ご自分で判断できない場合は、予算を含め、どのようなガラスが適しているか業者に相談することで、ぴったりなガラス選びをすることができます。
②ガラスを交換する目的を確認する
どんな目的でガラスを交換するのか、しっかりと家族と相談しておきましょう。
高機能のガラスは費用も高くなる可能性がありますが、その分暮らしを快適にすることもできます。
防犯対策をしっかりと行いたいのか、遮熱や断熱効果・省エネ性能を高めたいのか、目的によって選ぶガラスは変わってきます。
例えば、省エネを目的にLow-E複合ガラスを選択した場合、ガラスの交換費用は高くなりますが、長い目で見ると光熱費が安くなり、結果的に安くついたというケースも多くあります。
目的に合ったガラスを選び、安全で快適なご自宅にしましょう。
③複数の業者で相見積もりをする
ガラス交換をしてもらう業者を選ぶ際、1社だけで見積もりをして決めてしまうのは危険です。
業者により、取り扱うガラスの種類やガラス自体の価格、作業工賃も違うため、あとから相場より価格が大幅に高いことに気づいて、損をしたと後悔することも少なくありません。
日曜日や祝日は料金を上乗せする業者もあるので、まずはで相見積もりをして、わからない項目があれば確認しておくことが大切です。
また、相見積もりの際は地域密着型の業者を選ぶこともおすすめです。
地域密着型の業者は、地域の人々の信頼がなければ仕事を続けることができません。
あなたの住む地域で長く営業している業者は、優良業者である可能性が高いでしょう。
>> 見積もり時の重要ポイントを解説!相見積もりの注意点とは?
>>【リフォーム会社の選び方】比較のポイントやおすすめ業者の口コミも公開
保険を使ってガラス交換ができる場合がある?
ガラスが割れてしまい急に交換となると、お金の面でも困ってしまいますよね。
しかし、火災保険などを使ってガラス交換ができるケースがあるので、 まずは契約している火災保険のプランやサービス内容を確認してみましょう。
風災補償が付いている場合は、 台風の風でガラスが割れたり、強風の影響で飛んできたものが当たってガラスが割れたりした場合に、 適用されることがあります。
泥棒にガラスを割られた場合は盗難補償、 温度変化によって割れてしまう「熱割れ」や、子どもがおもちゃをぶつけてガラスを割ってしまったという場合も、 契約しているプランによっては保証で対応してもらえる場合があります。
原因がわからない場合は保険が適用されない可能性がありますが、 一度加入している保険会社に聞いてみましょう。
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目的に合ったガラスに交換して快適に生活しよう
ご紹介したように、ガラスの種類や値段には多くの幅があります。
また、割れてしまったガラスを早く直したいと、焦って業者を決めてしまうと後悔するかもしれません。
ガラス交換の際は、複数社に見積りを依頼し、サービス内容や価格に納得したうえで依頼することがおすすめです。
安易に値段が安いからという理由でガラスの種類や業者を選ばず、ご家族と相談したうえで、あなたの目的に合った、生活を快適にしてくれるガラスを選びましょう。
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