
窓ガラスには強い風雨が吹き付けるのはもちろん、強風によって大きな物が飛んでくる危険もあるため、雨戸やシャッターを閉めてガードすることで、被害を最小限に食い止めることができます。

特に金属製の製品は衝撃や熱に強く、万が一自宅周辺で火災が起こった場合には、窓ガラスを炎から守る役割も果たします。
さらに雨戸やシャッターは、外の騒音をシャットアウトする防音や、暑い日差しを遮る遮熱、室内の温度を保ってくれる断熱効果も発揮してくれます。
なお、雨戸とシャッターの違いは以下のようになります。
● 雨戸:強度が高くて価格が安いが、窓サイズの大きな板を動かすため収納が難しい
● シャッター:自動で開閉が可能かつ収納場所がコンパクトで済むが、強度は低い
ブラインドのように閉めた状態でも隙間が作れる「ルーバータイプ」の雨戸やシャッターなら、風通しや目隠し効果を維持しながら、日よけや防犯対策もできるため、リビングや寝室などの窓におすすめです。
一方で、ルーバータイプは羽板が動かなくなったりメンテナンスの手間がかかったりするデメリットがあります。
メリットだけではなくデメリットも考慮したうえで利用を検討しましょう。
雨戸の種類とそれぞれの特徴・選び方
雨戸には、作りやデザインなどによって様々な種類があります。
ここでは、主な3種類の雨戸についてご紹介しましょう。
1.単板引き戸(横引き戸・引き違い戸)

シンプルな板状の雨戸を2、3枚並べて使う物で、賃貸物件や昔ながらの日本家屋によく見られる、引き戸形式のタイプです。
戸袋の設置場所を取る/雨戸自体が重く開閉に手間がかかる/閉めた際に暗くなってしまう、といった理由から、最近の住宅では採用される機会が減っていますが、価格が安いというメリットがあるため、設置価格を抑えたい方には適しています。
アルミやスチールなどの金属製の他、古い日本家屋では木製の物も使用されています。
2.通風雨戸(ルーバー雨戸/エコ雨戸)
画像引用:YKK APホームページより
URL : https://www.ykkap.co.jp/products/reform/petitremo/xra/
「ルーバー」と呼ばれる細長い羽板の角度を調節することで、雨戸を閉めたままでも風を通すことができます。
また、夏場は冷房効率アップのため暑い日差しをカットしながらも、自然光を採り入れることが可能です。
和風建築・洋風建築ともに相性が良いという魅力があり、施錠できる製品が多く流通しています。
一枚のルーバー雨戸の上下を別々に動かせる物、角度があらかじめ固定されている物、羽板をぴったり閉めても通気口から通風・採光ができる物など、様々なタイプがあります。
ペットが過ごす部屋の窓やキッチンの小窓など、こまめに換気したい場所にも最適です。

画像引用:不二サッシホームページより
URL : http://www.fujisash.co.jp/hp/special/windowreform/ecoseries/gallery/index3.html
ちなみにルーバー式の雨戸には、不二サッシ社の人気商品『エコ引違い雨戸』のように戸袋の設置が不要のタイプもあります。
こちらの場合は、雨戸を開けた状態だと窓の半分がふさがっています。
設置後の使い勝手をイメージしながら商品を選ぶと良いでしょう。
3.折れ戸(アコーディオン)タイプ
画像引用:不二サッシホームページより
URL : http://www.fujisash.co.jp/hp/special/windowreform/ecoseries/gallery/index4.html
折れ戸タイプの雨戸は、両開きで外側に向かって半分に折れる作りになっています。
基本的に戸袋を設置する必要がなく、雨戸を開けた時にもコンパクトな形状になるので、広々とした空間を実現します。
デザイン性の高さも魅力で、洋風の住宅によく合います。
単板タイプとルーバータイプの両方がありますので、密閉性の高さを重視するか、風通しや採光を確保するかなどの条件に合わせて選択したい方にぴったりです。
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窓用シャッターの種類とそれぞれの特徴・選び方

窓用シャッター(雨戸シャッター)は、開ける際は窓の上部にあるコンパクトなシャッターケースに収納されるため、省スペースで見た目もすっきりしています。
引き戸・折れ戸タイプの雨戸と比較すると、より防犯性や防災性が高いという良さもあります。
「電動」か「手動」に分類でき、シャッターの作りによってもいくつかの種類に分かれます。
電動式か手動式か
「手動式」のシャッターは、開け閉めの際に手間がかかるデメリットがありますが、本体価格や設置費用が安く済むという魅力があります。

一方「電動式」のシャッターは、費用が高額になりますが、スイッチやリモコンで簡単に操作できるという大きな利点があります。
窓ガラスを閉めたままで開閉できるため、冬の時期でも寒い空気が室内に入り込むことがありません。
また、複数のシャッターを一度に開閉できる物や、タイマーを利用できるタイプもあります。
特にタイマー付きの製品は、旅行などで長期間留守にする場合も、人がいる時と同様にシャッターを開閉できます。
「シャッターを閉めっぱなしにしていると、不在がちと思われて空き巣に狙われやすくなるかも」という不安がある方からも人気があると言われています。
画像引用:LIXILホームページより
URL : https://www.lixil.co.jp/lineup/window/jshutter/variation/electric/
さらに、外からこじ開けられないよう工夫された構造の物、シャッターが閉まった際に自動でロックする機能付きの物、閉じている途中で物に当たったら停止/反転する商品など、セキュリティーや安全性に配慮した製品が多いのも、電動シャッターの大きな特徴です。
停電などによるトラブルが心配な場合は、非常時に手動で開閉できるタイプを選ぶと良いでしょう。
災害時にも速やかに対応できます。
1.ブラインドタイプ
画像引用:YKK APホームページより
URL : https://www.ykkap.co.jp/search/index.html?s=window_shutter
ブラインドのように羽根の角度を調節し、通風や採光に利用できる形状のシャッターです。
必要に応じてスキマを作ったり、ぴったり閉め切ったりできる良さがあります。
2.スリット(スラット)タイプ
画像引用:LIXILホームページより
URL : https://www.lixil.co.jp/lineup/window/jshutter/variation/smart//
小さな「スリット(スラット)」と呼ばれる通気孔がある形状のシャッターです。
夏に遮熱対策しつつ、ほど良い自然光や、風通しの良さをしっかり確保することが可能です。
電動式でスリット全体を上下に開閉するタイプのほか、部分的にスリットを動かせる商品もあります。
西日のまぶしさに悩んでいる方にも適していると言えるでしょう。
3.クローズ(スクリーン)タイプ

開閉可能な羽根や通風用のスリットがなく、シャッターを下ろすと窓がぴったりと覆われる形状の物です。
遮光や目隠しなどを完全に行いたい時に適しています。
雨戸に使う素材の種類と選び方

木製
金属製
雨戸・シャッターの設置リフォーム価格相場
雨戸やシャッターの種類によって、設置にかかる費用はそれぞれ異なります。
その具体的な相場を比較してみましょう。
雨戸の設置 | 2~15万円/箇所 |
---|---|
手動シャッターの設置 | 6~16万円/箇所 |
電動シャッターの設置 | 10~35万円/箇所 |
サッシ一体型雨戸への交換 | 8~40万円/箇所 |
【雨戸の設置費用】
雨戸は、窓用シャッターと比べると本体価格が低めですが、後付けする際にはレールや戸袋などを設置する工事が必要になり、合計費用は約2~15万円です。
シンプルな単板引き戸タイプよりも、ルーバータイプや折れ戸タイプのほうが高価な傾向があり、また雨戸のサイズが大きくなるほど費用がかかります。
【手動シャッターの設置費用】
手動シャッターは、一般的な雨戸より価格が高く、電動シャッターよりは安いという中間的な価格帯になります。
設置費用の相場は約6~16万円ですが、窓枠の状態によっては下地材を必要とする場合があり、その分だけ費用がプラスされます。
【電動シャッターの設置費用】
設置に必要な費用が約10~35万円とやや高額であるにもかかわらず、現在かなりの人気を集めていると言われているのが電動シャッターです。
毎日の開け閉めにかかる手間が減り、防犯性なども高まるのが人気の理由だと考えられるでしょう。
リフォームの際には電気工事が必要となるため、本体価格に加えて施工費用も高くなります。
【サッシ一体型雨戸への交換費用】
窓サッシが劣化しており、あわせてリフォームを検討したい場合は、サッシと一体型になった雨戸(雨戸付きサッシ/シャッター付きサッシ)に交換するという方法もおすすめです。
特に、木製の古いサッシを使用している住宅に多いリフォーム方法で、サッシと雨戸を同時に新品に取り替えられるという大きな利点があり、一箇所の工事にかかるトータル費用は8~40万円位です。
断熱性の高い窓ガラス・サッシを採用する場合や、グレードの高い電動シャッター付きの物を選択すると、高額になります。
2階以上の場合は、足場の費用も必要

一戸建てやアパートなどで、2階以上の窓に雨戸やシャッターを新設する場合は、足場の設置が必要となる可能性があります。
足場の設置費用は業者によって大きく異なることがありますので、なるべく複数の業者に見積もりを依頼し、トータル費用を比較してみると良いでしょう。
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雨戸・シャッターを長持ちさせるメンテナンス方法
「雨戸やシャッターを設置すると、メンテナンスが面倒なのでは?」という不安がある方もいらっしゃると思います。
そこで、簡単にできる雨戸・シャッターのメンテナンス方法についても解説しておきましょう。
スムーズに動くように普段からお手入れしておけば、急な風雨などの時にも素早く開け閉めできるだけでなく、雨戸やシャッターをより長持ちさせることができます。
掃除をして汚れを落とす
雨戸のレールや戸車にはホコリや砂が溜まるため、汚れをブラシで掃き出し、濡らして固く絞った雑巾で拭き取りましょう。
一方、シャッターの場合は、左右のガイドレール(溝の部分)に付いた汚れをブラシなどで掃き出します。
特にレールの一番下に溜まったホコリは、雨戸を締めたりロックしたりする際の不具合につながることがあるため、念入りに掃除しましょう。

雨戸やシャッター本体も、週に一度位のペースで乾拭き、 半年に一度は水拭きや水洗いをすると、きれいな状態をキープできます。
スチール製の雨戸であればサビ防止対策になるでしょう。
こびりついて落ちない汚れがある場合は、中性洗剤を使用してOKです。
なおシャッターを水洗いする際には、シャッターボックスに水が入らないように注意しましょう。
シリコン系の潤滑スプレーを吹きかける
汚れを落としたら、仕上げにシリコン系の潤滑スプレーを吹きかけます。
年一回位のペースで潤滑剤を使用するだけでも、使いやすさを維持できます。
雨戸の場合は、レール・戸車の心棒・ロック棒にかけると、全体の動きがスムーズになります。
シャッターの場合は、左右のガイドレールとロック部に潤滑スプレーを吹きかけます。
ガイドレールの上のほうに手が届かない時は、シャッターを何度か開閉して潤滑剤をまんべんなく行き渡らせましょう。
雨戸やシャッターの後付けが難しい窓もある
集合住宅か一戸建てかにかかわらず、窓に雨戸やシャッターの設置ができないことがあります。

マンションの窓の外側は、管理規約にもよりますが「専有部」ではなく「共用部」と定義されていることが多いです。
このため、管理組合に雨戸やシャッターの設置を許可してもらえない場合があります。

一方、一戸建ての場合でも、出窓やリビングの大きい掃き出し窓などは、シャッターの枠やシャッターボックスを設置するスペースを取れないことがあります。
仮にスペースがあったとしても、窓が外開きタイプの場合や、対応するサイズの雨戸やシャッター製品がない場合には、設置は不可能です。
このような時は、室内側に設置可能な製品を利用することで対応できます。
ここでは、おすすめの2つの製品をご紹介しましょう。
1.文化シヤッター『マドマスタールーマ』なら室内に設置可能

URL : http://bunka-s-pro.jp/product/mmrooma/
マンションの窓や、出窓、外開き窓などの内側に設置できる、室内用のシャッターです。
枠やシャッターケースはインテリアになじむ木目調です。
さらにハイグレードモデルなら、シャッター本体も木目調のデザインで作られています。
手動と電動の両方があり、電動ワイヤレスタイプなら、室内にスイッチの配線をする必要がありません。
オプションで、タイマー機能を付けることも可能です。
2.不二サッシの『セフティルーバーWINDOW』もおすすめ
画像引用:不二サッシホームページより
URL : http://www.fujisash.co.jp/hp/special/safty/hiki_mado.htm
『セフティルーバーWINDOW』は、室内側に取り付ける、ルーバータイプの雨戸に似た製品です。
一般的な窓から、テラス用、キッチン・浴室・トイレ用、玄関用など、幅広い窓に対応できるタイプがそろっています。
ルーバーの角度調節が上下で分かれている物もあり、上部を開けて下部を閉めれば、通風と目隠しを同時に行うことも可能です。
また、二重ロック機能も装備されているため、防犯性の向上にも役立ちます。
雨戸やシャッターを実際に取り付けた施工事例
施工事例1
【施工前】

施工事例2
【施工前】

施工事例3

雨戸の取り付けや修繕を任せる業者の選び方
雨戸やシャッターの設置・施工はDIYでも可能だが……

DIYで雨戸を設置する方法

DIYで雨戸を補修・塗装する方法

目的に合わせて他のリフォームも検討を
雨戸やシャッターを取り付けるリフォームについてご紹介してきましたが、イメージと合わないようであれば、目的に応じて他のリフォームを検討してみることもおすすめします。

例えば、空き巣は窓ガラスを破って侵入するケースが多いため、「防犯対策」を強化するためのリフォームであれば、窓ガラスを防犯ガラスに取り替える、二重鍵・内窓・面格子を取り付けるといったリフォームも、十分有効と言えます。
このような方法なら、ちょっとした外出の度に雨戸やシャッターを閉める手間もかかりません。
>> 窓サッシリフォームの費用とポイント
>> 窓の防犯対策ポイント
>> 内窓リフォームのおすすめ品は?価格・効果・施工例
防犯・遮熱・目隠し・防音・防災など、雨戸やシャッターを設置したい理由は、ご家庭によってそれぞれ異なるはずです。
まずはどのような目的でリフォームしたいのかを明確にし、複数のリフォーム会社に見積もり依頼をしてみると良いでしょう。
提案される工法や費用を比較し、最適なプランを提供してくれるリフォーム会社に任せると、失敗する心配がなくなるでしょう。
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【この記事のまとめ&ポイント!】
雨戸の主な種類は? |
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主に「単板引き戸(横引き戸・引き違い戸)」「通風雨戸(ルーバー雨戸/エコ雨戸)」「折れ戸(アコーディオン)タイプ」の3種類があります。 詳しくは、こちら。 |
窓用シャッターの主な種類は? |
操作方法は「電動」「手動」の2種類があり、さらに「ブラインドタイプ」「スリット(スラット)タイプ」「クローズ(スクリーン)タイプ」といった形状があります。 詳細は、こちら。 |
雨戸や窓用シャッターを設置する際の、価格相場は? |
「雨戸の設置」「手動シャッター」「電動シャッターの設置」「サッシ一体型雨戸への交換」にかかるリフォーム価格について、こちらで解説しています。 |
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