モルタルとコンクリートの主な違い

モルタルとコンクリートは、どちらも建築材料として広く使われていますが、構成要素や特性には明確な違いがあります。
原材料と配合比率の違い
モルタルとコンクリートの原材料で最も大きな違いは、砂利(粗骨材)の有無です。
モルタルは、セメントと水、砂だけで作られますが、コンクリートには、これらの材料に加えて直径5mm以上の砂利が配合されます。
配合比率にも違いがあります。
モルタルは、セメント1に対して砂2~3の割合で混ぜるのが一般的で、なめらかな質感を生み出します。
一方、コンクリートでは、セメント:砂:砂利=1:2:4程度の比率が用いられ、砂利が入ることで材料のバランスが複雑になります。
材料構成の比較
材料 | モルタル | コンクリート |
---|---|---|
セメント | 〇 | 〇 |
砂 | 〇 | 〇 |
砂利 | × | 〇 |
この配合の違いが、それぞれの材料の特性に大きく影響します。
モルタルは粒子が均一で、主に仕上げ材として使われます。
一方、コンクリートは砂利が骨組みのような役割を果たすため、圧縮強度が向上するという特徴があります。
見た目・表面の質感の違い
モルタルとコンクリートでは、材料の違いから表面の質感に明確な差が現れます。
モルタルは、砂利を含まずセメント・砂・水だけで作られているため、表面がツルツルとなめらかに仕上がります。
一方、コンクリートは砂利(粗骨材)が加わるため、表面に粒状の凹凸が見られ、ザラザラとした質感になるのが特徴です。
表面の均一性
モルタルは材料が均一に混ざり合うため、色ムラが少なく、繊細なテクスチャーを表現できます。
一方、コンクリートは骨材の大きさや配置によって自然な模様が生まれやすく、無骨な風合いを出したいときに適しています。
特徴 | モルタル | コンクリート |
---|---|---|
触感 | なめらか | ざらつきがある |
視覚的印象 | 均一で装飾向き | 重厚で力強い |
表面の質感の違いは、用途を選ぶ上で重要なポイントです。
モルタルは、塗装の下地やタイル貼りによく使われます。
一方、コンクリートは、駐車場などの土間のように、耐久性が求められる場所でその強さを発揮します。
強度・耐久性の違い
モルタルとコンクリートの強度と耐久性は、材料の組成によって大きく異なります。
コンクリートは砂利(粗骨材)を含むため、圧縮に強く、建物の基礎などの構造部分に適しています。
一方、モルタルは砂のみを使用しているため、緻密な構造で表面の接着力に優れていますが、ひび割れが発生しやすい傾向があります。
圧縮強度と引張強度の特性
コンクリートは、圧縮方向の力に強く、鉄筋と組み合わせることで引張強度を高められるのが特徴です。
モルタルは、引張強度がコンクリートより弱いですが、薄く塗り広げる用途では表面の硬さがあり、仕上げ材としての役割を果たせます。
特性 | モルタル | コンクリート |
---|---|---|
強度 | 表面接着力・緻密性 | 圧縮強度・耐久性 |
適した用途 | 外壁仕上げ・タイル下地 | 基礎・構造体 |
耐久性に関しては、コンクリートは経年変化に強い性質を持っていますが、モルタルは凍結融解や塩分の影響を受けやすいという側面があります。
ただし、適切な養生とメンテナンスを行うことで、どちらの材料も長期間使用できます。
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モルタルの特徴・用途
モルタルは、細かい粒子の構成により、複雑な形状にも対応できる加工性の高さと、なめらかな表面仕上げが特徴です。
加工しやすく、仕上げに向いている
モルタルが加工しやすく、仕上げに適しているのは、その材料の組成と粒子の細かさが理由です。
セメントと砂、水だけで作られるモルタルは、コンクリートと比べて砂利(粗骨材)を含まないため、粒子が均一でなめらかな質感を持っています。
細部まで自在に成形できる理由
モルタルは砂の粒子が細かいため、複雑な形状や微妙な曲線にも対応できます。
左官職人がコテを使って自由に形作れるのは、この材料特性によるものです。
3cm程度の薄い施工でもひび割れしにくく、デザイン性の高い仕上がりを実現できます。
施工例 | 特徴 |
---|---|
外壁仕上げ | 防水性と装飾性を両立 |
タイル下地 | 平坦性が接着強度を向上 |
外壁仕上げ、タイル下地、補修などに使われる
モルタルは、外壁の仕上げ、タイルを貼る際の下地、建物の補修など、幅広い用途で活用される建築材料です。
外壁の仕上げ材として、なめらかな質感を活かして、コテで模様をつけたり、着色したりすることで、デザイン性の高い外観を作り出すことができます。
タイル施工の下地材としても、モルタルは重要な役割を果たします。
モルタルを下地に塗ることで、壁面の凹凸をなくし、平らにできます。
また、モルタルは適度な吸水性も持っているため、タイルの接着強度を高め、施工後の剥がれのリスクを軽減できます。
補修作業における使い勝手
モルタルは、既存の建物の補修材としてもよく使われます。
柔軟性があるため、小規模であれば補修したい箇所の形状になじむ利点があります。
ただし施工後の乾燥収縮が大きいため、ひび割れ対策として使用する際には工夫や技術が求められるでしょう。
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コンクリートの特徴・用途
コンクリートは、建築や土木の分野で広く利用されている、非常に丈夫な建築材料です。
その耐震性、耐火性、耐久性から、長期間にわたって使用される公共インフラや重要な建築物の構造材として、広く採用されています。
強度が高く、構造材に適している
コンクリートが構造材として優れている理由は、何といってもその高い強度と耐久性です。
粗骨材(砂利)を混ぜ合わせることで圧縮に強く、建物の基礎や柱など、主要な構造部分に広く使われています。
さらに、鉄筋と組み合わせることで、引張力に対する弱点を補い、高層ビルやダム、橋梁などの大規模な構造物の建設に欠かせない材料となっています。
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基礎、床、土間などに使われる
コンクリートは、建物の基礎、床、土間など、建物を支える重要な部分に広く使われています。
砂利(粗骨材)を含んでいるため圧縮強度が高く、耐久性に優れているからです。
基礎工事での活用
建物の基礎には、コンクリートが不可欠です。
鉄筋と組み合わせることで引張強度が高まり、地震や風圧に強い構造を作り上げます。
床面と土間の施工
駐車場の土間コンクリートは、車両の重さに耐えるために、15cm以上の厚さが推奨されます。
床面では、下地コンクリートで強度を確保した後、仕上げとしてモルタルを使うことで、平滑性とデザイン性を両立させることができます。
モルタルとコンクリートの違いを知り、適材適所に使用しましょう
モルタルとコンクリートは、よく似ていますが、実は異なる建築材料です。
モルタルは、セメント、砂、水から作られ、主にレンガや石材の接着、壁の仕上げに使われます。
一方、コンクリートは、セメント、砂、砂利、水を混ぜ合わせた、より強度の高い材料で、基礎工事や構造物の建設に適しています。
建築材料を選ぶ際は、用途や必要な強度を考慮して、適切な材料を選ぶことが大切です。
モルタルとコンクリートは、どちらも建築に欠かせない重要な材料であり、それぞれの特性を活かした使い方が求められます。
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