ベランダリフォームの中心となる価格帯
こちらでは、リショップナビのリフォーム事例をもとに、ベランダ・バルコニーリフォームにかかる費用相場を確認できます。
(※2021年7月時点集計データ)
ベランダリフォームの中心になる価格帯は、50万円以下で、全体のほぼ半数以上を占めています。
その中でも、床の防水工事やサビ防止の塗装など、メンテナンスの工事は10〜20万円ほどで実施が可能です。
もともと屋根のないバルコニーに屋根を設置する工事は10万円前後、ウッドデッキを敷き詰めるような工事であれば、30万円以内で工事ができるでしょう。
手すりの設置やフェンス交換のみの場合には、5〜20万円くらいでリフォーム可能です。
掃き出し窓部分に新たにベランダやバルコニーを設置したり、既存のベランダを拡張したり新しいものに交換したりする場合は50万円前後、面積が広いものになれば100万円を超えることもあります。
また、使用していないベランダをサンルームへリフォームする際の費用も同様の価格帯です。
工事内容別にかかる費用と工期の目安は、次の通りです。
工事内容 | 費用相場 | 工期 |
---|---|---|
サビ止め | 400〜900円/㎡ | 2日〜 |
防水工事 | 2,500〜8,000円/㎡ | 1〜4日 ※ウレタン防水は10日ほどかかることもある |
屋根設置 | 10〜15万円(総額) ※グレード次第で80万円くらいにもなる |
1〜2日 |
ウッドデッキ設置 | 2.5〜4万円/㎡ | 1日 |
後付けベランダ設置 | 30〜50万円/0.5坪 | 3日 |
サンルームへのリフォーム | 40〜70万円(総額) ※既存のベランダ利用時 ※グレード次第で変動 |
3日 ※補強の有無やグレード次第で変動 |
ベランダリフォームのポイント・注意点
ベランダ・バルコニーとは、どちらも住宅の外に張り出した屋外のスペースですが、屋根のあるものを「ベランダ」、屋根のないものを「バルコニー」といいます。
いずれもリフォームする際の注意点はほぼ同じですので、確認しておきましょう。
防水・耐久性が重要
ベランダ・バルコニーは雨風にさらされるので、防水・耐久性に優れていることが重要です。
防水ができていないと、雨漏りが発生する原因にもなるので、まずは防水工事は万全に施しましょう。
増築時は「建築確認申請」が必要
後付けでベランダを設置したり、サンルームへ施工したりする場合、「建築確認申請」が必要になります。
このようなリフォームは増築扱いになり、建物の評価額が変わってきます。
それによって支払う固定資産税が増えることもありますので、ご注意ください。
また、増築を行う際、確認申請が必要な条件は次のようになります。
● 準防火・防火地域内(※面積に関わらず) ● 準防火・防火地域外の住宅(※10㎡を超える場合のみ) |
お住まいの地域が準防火・防火地域かどうかは、各自治体のHPなどで確認できます。
ここからは、価格帯別に一般的なベランダリフォームにかかるおおよその金額を見ていきましょう。
この金額には、塗料や防水シートなどの材料費、工事費用(既存ベランダの撤去含む)、諸経費を含みます。
50万円未満でできるベランダ・バルコニーリフォーム
ベランダ・バルコニーのリフォームのほとんどは、50万円以内で実施できます。
具体的には防水工事やサビ止め塗装、屋根やウッドデッキの設置などが一般的です。
事例1
サビ止め塗装リフォーム
材料費 | サビ止め塗料 | 工事費用に含む |
---|---|---|
工事費用 | サビ止め塗装 | 8万円 |
総額 | 8万円 |
スチール製のベランダは、5年おきを目安とした塗装のメンテナンスが必要です。
ベランダリフォーム用塗料の種類は、鉛系・エポキシ系・サビ固め塗料などがあります。
「鉛系塗料」は昔から使用されているもので、価格が安いですが、サビ落としのケレン作業が欠かせません。
「エポキシ系塗料」は、鉛系塗料よりもサビ止め効果はかなり高いですが、ケレン作業は別途必要です。
「サビ固め塗料」は、サビを除去するのではなくサビを固めることによって新たなサビの発生を防ぐタイプです。
鉛系やエポキシ系よりも価格が高いですが、ケレン作業も不要で、強力なサビ止め効果が期待できます。
事例2
ベランダの防水リフォーム
材料費 | 防水材 | 工事費用に含む |
---|---|---|
工事費用 | 防水工事 | 10万円 |
総額 | 10万円 |
防水塗装の主な種類は、ウレタン防水・FRP防水・シート防水です。
それぞれかかる費用はそこまで変わりませんが、適しているベランダや耐久性の違いがあるので、確認しておきましょう。
ウレタン防水・FRP防水・シート防水の違い
「ウレタン防水」はウレタン塗料を塗っていく工法です。
どのようなベランダ・バルコニーにも対応できるのが特徴で、平米単価は3,000〜7,500円ほどです。
耐久年数は10〜14年ほどですが、メンテナンスとして5年毎を目安にトップコートの再塗装を行います。
「FRP防水」は、ガラス繊維にポリエステル樹脂を含ませたマットを張り付ける工法で、平米単価は4,000〜8,000円です。
軽くて丈夫で、耐熱性・耐久性が高く、施工も簡単なので防水リフォームによく使用されます。
ウレタン防水と同様、5年おきにトップコートを塗り替える必要があります。
「シート防水」は、ゴムや塩ビなどの素材で作られたシートを上から張り付ける工法なので、複雑な形のベランダには向いていません。
平米単価が2,500〜7,000円ほどと低価格で施工できる傾向がありますが、既存の防水シートが劣化している場合は撤去費用がかかり、高額になるケースが多いです。
ゴムシートは5年毎にトップコートの再塗装が必須ですが、塩ビシートの場合は必要に応じてトップコートを塗布します。
>> ベランダ防水が必要な症状は?
事例3
バルコニーへの屋根設置
材料費 | 屋根材 | 工事費用に含む |
---|---|---|
工事費用 | 屋根取付工事 | 13万円 |
総額 | 13万円 |
バルコニーへの屋根設置では、ポリカーボネート材が使用されることが多いです。
取り付ける面積によって費用が変動します。
>> バルコニーに屋根は必要?取り付けるときの注意点
事例4
ウッドデッキ設置リフォーム
材料費 | ウッドデッキ材 | 工事費用に含む |
---|---|---|
工事費用 | ウッドデッキ設置工事 | 25万円 |
総額 | 25万円 |
リビングなどの室内から一続きの空間になるので、第二のリビングとして活用できます。
ベランダの床に適したウッドタイル・ウッドデッキの素材
ウッドタイルやウッドデッキの素材には、天然木と人工木(樹脂製)のものがあります。
天然木は自然な風合いが魅力的ですが、定期的なメンテナンスを行わないと劣化しやすくなってしまいます。
しかし、腐りにくく耐久性に優れたウェスタンレッドシダーやイペという天然木などもあります。
人工木は、木粉と樹脂によって作られているため、耐久力がありメンテナンスが簡単です。
しかし、天然木と比べて価格が高めです。
>> オシャレなベランダを目指すには?人気床材とお手入れ方法
小規模なベランダ・ミニガーデンを増設する場合
0.5坪程度のコンパクトなベランダを後付けしたい場合には、30〜50万円くらいの費用でもリフォーム可能です。
プランターや鉢植えを置いてガーデニングスペースを作っても、最低限の作業をできる空間は確保できるので、物干し竿を一緒に設置しておけば機能的に活用できます。
50万円未満のベランダ・バルコニーリフォームの事例
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50〜100万円でできるベランダ・バルコニーリフォーム
面積や使用する素材などにもよりますが、ベランダの新たな取り付けや、既存のものを撤去して交換する場合は、おおよそ50〜100万円はかかります。
また、既存のベランダの構造を活用し、窓などをつけてサンルームにリフォームする場合には、広さによっては100万円以下で施工できます。
事例5
窓部分に後付けでベランダ設置
機器代金 | ベランダ | 工事費用に含む |
---|---|---|
工事費用 | ベランダ設置工事 | 50万円 |
総額 | 50万円 |
住居の形や土地の面積によっては、後付けでベランダを設置できます。
ベランダの柵の高さ
ベランダ・バルコニーは2階以上に設置されることが一般的なので、安全対策を万全にしておきましょう。
注意すべきは手すりの高さや柵の幅です。
間隔が広すぎないデザインの柵を選んでください。
なお、大人も子供も安全な高さは、床から110cm以上とされています。
子供の場合は、よじ登って身を乗り出すことがあるので、足がかりを置かないようにしましょう。
空き箱・エアコンの室外機なども注意が必要です。
構造上、足がかりがある場合は、そこから85cm分は手すりの高さを確保しましょう。
子供が外を見られるように見通しの良いデザインにするのも、落下防止策の一つです。
素材によっては、老朽化によるサビで崩落の危険もあるので、定期的なメンテナンスも怠らないようにしましょう。
事例6
アルミ製のベランダに交換リフォーム
機器代金 | ベランダ | 工事費用に含む |
---|---|---|
工事費用 | ベランダ撤去・設置工事 | 60万円 |
総額 | 60万円 |
アルミ製のベランダに交換することで、将来のメンテナンスコストを削減しやすくなります。
ベランダの交換・増築時はアルミがおすすめ
ベランダを交換・増築する場合は、使用する素材によって耐久性が変わるので、長期的なメンテナンスコストも考慮して選びましょう。
スチール製の場合はサビが発生してしまうため、約5年おきに塗り替えが必要ですが、アルミ製であれば軽くて丈夫な上サビ止め塗装も不要です。
事例7
二世帯住宅用にバルコニー拡張リフォーム
材料費 | デッキバルコニー | 工事費用に含む |
---|---|---|
工事費用 | デッキバルコニー設置・既存バルコニーとの接続 | 60万円 |
総額 | 60万円 |
デッキの下部は屋根の役割を果たせるので、子世帯が洗濯物を干すスペースとして活用できます。
50〜100万円までのベランダ・バルコニーリフォームの事例
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100〜150万円でできるベランダ・バルコニーリフォーム
防水工事と一緒に屋根の取り付けを行うときや、既存のベランダをインナーバルコニーやサンルームにリフォームする場合は100万円を超えることがあります。
事例8
ベランダの一部にサンルームを設置
機器代金 | サンルーム、ウッドデッキ | 45万円 |
---|---|---|
工事費用 | ベランダ一部解体、サンルーム設置工事 | 65万円 |
総額 | 110万円 |
室内干しができる空間として利用するほかにも、子供やペットの遊び場、ガーデニングスペースとして楽しむことも可能です。
事例9
猫が遊べるベランダに
材料費 | 窓・猫用階段・コンセント・その他部材 | 工事費用に含む |
---|---|---|
工事費用 | 窓・階段・コンセントの設置、壁・床材交換 | 148万円 |
総額 | 148万円 |
壁の一部はつめとぎをできるよう木製にし、落下事故を防ぐために窓も増設。
手作りの階段や、扇風機用コンセントも設置して、ペットが伸び伸びと過ごせる空間になりました。
>> 猫への思いやりが詰まったキャットウォーク実例まとめ
150〜200万円でできるベランダ・バルコニーリフォーム
必要になる工事内容や資材が多いときには、150万円以上の費用がかかる場合があります。
例えば、ひどく劣化したベランダの補修・防水工事や、ウッドデッキとともに目隠しタイプのウッドフェンスを増設するリフォームなどです。
事例10
ウッドバルコニー設置
機器代金 | 木材、設置金具等 | 45万円 |
---|---|---|
工事費用 | ウッドバルコニー設置工事 | 130万円 |
総額 | 175万円 |
ウッドデッキというと1階部分に作るイメージがありますが、ヨーロッパなどの住宅に多い2階のウッドバルコニーも素敵です。
100万円以上のベランダ・バルコニーリフォームの事例
リショップナビには、以上でご紹介したベランダ・バルコニーのリフォームが得意なリフォーム業者がたくさん加盟しています。
できれば複数の施工会社に見積もりを作成してもらい、最も理想に近い提案をしてくれる業者に依頼しましょう。
【この記事のまとめ&ポイント!】
ベランダリフォームには、費用はどのくらいかかりますか? |
---|
ベランダリフォームの中心になる価格帯は、50万円以下で、全体のほぼ半数を占めています。 面積が広いものになれば100万円を超えることもあります。 (※当サイト『リショップナビ』のリフォーム事例/2021年7月時点集計データによる) |
50万円未満でできるベランダ・バルコニーリフォームの例を見たいです。 |
約10万円でサビ止め塗装リフォームを行った例などこちらに掲載していますので、ご覧ください。 |
50〜100万円でできるベランダ・バルコニーリフォームの例を見たいです。 |
約50万円で窓部分に後付けでベランダを設置した例など、こちらに掲載しているので、ご覧ください。 |
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