樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリット・リフォーム価格・おすすめ品を解説!

更新日:2024年03月26日

樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリット・リフォーム価格・おすすめ品を解説!

日本の住宅の窓にも少しずつ普及し始めている「樹脂サッシ」。
断熱性の高さで注目されているサッシですが、現在の主流であるアルミサッシと比較すると、具体的にどのような特徴があるのでしょうか?

樹脂サッシの優れた点や、注意すべきデメリット、リフォームする場合の価格・おすすめメーカー品について、ご紹介します。

(※記事内情報引用元:YKK APLIXIL三協アルミ各ホームページより)

樹脂サッシ(樹脂窓)とは?

樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリット・リフォーム価格・おすすめ品を解説!

「樹脂」は別名・塩化ビニール樹脂とも呼ばれており、私たちが日常的に使う物(フライパンの取っ手など)にもよく使用されている素材です。
「樹脂サッシ」とは、その樹脂をフレームとして利用している窓のこと。
ドイツの化学会社が、寒さに強く省エネにつながることを目的として製造したのが始まりです。

樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリット・リフォーム価格・おすすめ品を解説!

樹脂サッシは断熱・気密性が高いため、北欧や北米などの寒冷地を中心に普及しています。
現在、国内の新築戸建て住宅でも、北海道で90%、北東北3県で約50%が、樹脂サッシを採用しているほどです。
しかし、本州にはあまり行き渡っていないのが現状で、日本全体の樹脂サッシ普及率を見てみると7%程度です。

一方、韓国の樹脂サッシ普及率は80%、アメリカやイギリス、フランス、ドイツでは60~69%と、半分以上の世帯に広まっています。
全国的に導入が進んでいる諸外国と比べると、日本はまだ樹脂サッシ後進国だということが分かります。

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樹脂サッシのメリット

樹脂サッシには素材の性質や構造の特徴などから、以下のようなメリットがあります。

樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリット・リフォーム価格・おすすめ品を解説!

断熱性が高い

樹脂サッシの一番の特徴と言えるのが、断熱性の高さ。
これは、樹脂そのものが熱を伝えにくい材質であることが理由となっています。
アルミに比べると熱伝導率が約1000分の1と非常に低く、この点では樹脂サッシの方が遥かに優れていると言えるでしょう。

実際、樹脂製サッシの家は、アルミ製のサッシを使用している家に比べて、室内温度が夏場は2℃低く、冬場は4℃高くなるという実験結果が出ています。

また、最近ではペアガラス(複層ガラス)やトリプルガラス(三層複層)のサッシも多く、ガラスとガラスの間に生まれる中空層が、さらに熱の出入りを防ぐ仕組みになっています。

【監修コメント】
窓の断熱性を高めるためにはガラスの選択が非常に重要になります。
複層ガラス、Low-E複層ガラス、3層複層ガラスといった高い断熱性能を持ったガラスと組み合わせることで、樹脂サッシの性能を最大限に引き出すことができるようになります。

>> 窓の断熱リフォームの種類・費用・おすすめ品
>> ガラス交換にかかる費用は?ガラスの種類や交換する際の注意点も解説

結露が生じにくい

断熱性が高いということは、冬場の冷気が室内に伝わりにくいということ。
そのため樹脂サッシは、外気との温度差によって生じる結露にもあまり悩まされずに済みます。
なお結露を防止することは、カビ・ダニの発生を防ぐことにも繋がります。

>> "結露の原因・対策とは?窓サッシ・壁紙の結露を防止する方法

開閉タイプやデザインが豊富

樹脂は加工や着色がしやすいため、幅広いデザインに柔軟に対応できる良さを持っています。
引き違い窓のような一般的な窓はもちろん、すべり出し窓、上げ下げ窓、外開き窓など、和洋どちらの住宅にも合うデザインが可能です。

防音効果がある

樹脂サッシは気密性に優れており、外部の音が室内に侵入したり、家の中の音が外に漏れ出たりすることを防ぐため、断熱だけでなく遮音にも効果を発揮します。

また、樹脂サッシには前述の通りペアガラス(複層ガラス)やトリプルガラス(三層複層)を採用している物が多いので、このガラスの構造がさらに遮音性を高めます。

>> "窓の防音リフォーム" で静かで快適な家づくり!

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樹脂サッシのデメリット

優れている点の多い樹脂サッシですが、やはりある程度のデメリットはあります。
ご自身でカバーできる部分は柔軟に対応して、後悔のないように選びましょう。

樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリット・リフォーム価格・おすすめ品を解説!

強度がないため重くなりがち

樹脂サッシにはアルミサッシほどの強度がないため、厚みを出すことで強度を上げています。
そのため、必然的に重量が増えて、窓の開閉時にも重みを感じるようになります。

ただし、最近はフレームを薄くしたサッシも製造されており、このデメリットは少しずつ解消されつつあると言えます。
開閉しやすい樹脂サッシ商品については後述するので、ぜひ参考にしてみてください。

アルミサッシに比べて紫外線に弱い?

また、樹脂サッシは紫外線に弱いという話を聞いたことがある方は多いと思います。
正確に言うと、これは非常に頑丈なアルミサッシに比べると、紫外線に弱いという意味です。

環境やメンテナンスの状態によっては30年位は品質を維持できますので、そこまで重要なデメリットと考えなくても良いでしょう。

ただし、日の光が強い場所にはあまり向きませんので、設置場所は一応考慮しておくと安心です。
紫外線による劣化は、外壁塗装の際に専用の塗料で上塗りしてもらうことで対処できます。

【監修コメント】
樹脂サッシの弱点である家の南面や西面などの紫外線対策が必要になる場所では、アルミ樹脂複合サッシを採用して樹脂サッシと使い分けることもおすすめです。
アルミ樹脂複合サッシとは、屋外側にアルミ、屋内側に樹脂を使って製造されたサッシのことを言います。

価格が高い

樹脂サッシの本体価格は「オール樹脂サッシ」ならアルミサッシの2倍、樹脂とアルミの「複合サッシ」でも、通常のアルミサッシの1.5倍程度と高額になる傾向があります。
これは、樹脂サッシの取り扱いに慣れていないリフォーム会社では、仕入れ作業自体に負担がかかってしまうことが多いためです。

樹脂サッシの本体価格は、窓ガラスとの組み合わせ方やサイズによっても金額が変動するため一概には言えませんが、数万~15万円程度と考えておくと良いでしょう。
なお、樹脂サッシを多く扱っている業者なら安く購入できる場合もあります。

言い換えると、樹脂サッシの施工経験が少ない会社もありますから、まずはリフォームしたい内容や予算に合わせて複数社に見積もりを依頼し、比較してみることをおすすめします。

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樹脂サッシで断熱するなら内窓(二重窓)が効果◎

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断熱性を高めるためのリフォームなら、樹脂サッシを内窓(二重窓)として設置する方法が最も効果を発揮します。
これは、窓を二重にすることで空気層ができ、熱の出入りを防ぐ働きをするからです。

また、この仕組みは防音対策にも役立ちます。
周囲の騒音が気になるという場合も、樹脂サッシの内窓を設置することでかなり改善できるでしょう。

>> 内窓リフォームの価格・効果・施工例・おすすめ品

樹脂サッシの設置・交換リフォーム価格相場

樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリット・リフォーム価格・おすすめ品を解説!

樹脂サッシのリフォームを行う際にかかる費用は、内窓を追加する場合には8~15万円、窓自体を丸ごと樹脂サッシへ交換する場合は25~60万円程度です。

>> サッシ交換リフォームの費用相場はいくら?

なお、ベランダに出入りできる掃き出し窓のように、サイズが大きい窓の場合は、予算は30万円以上と考えておきましょう。

また、サッシ・窓ガラス自体の性能が良い場合も高額になりやすいため、リフォーム会社と相談しながらご自宅に適した物を選択しましょう。

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人気の樹脂サッシメーカー商品5選

それでは最後に、人気が高い樹脂サッシのメーカー商品をご紹介します。
樹脂サッシを選ぶとき、エクセルシャノン・YKK AP・LIXIL(リクシル)・三協アルミの商品の中で悩む方が多いです。
4メーカーの樹脂サッシの特長について比較してみましょう。

1.エクセルシャノン「シャノンウインドシリーズ」

樹脂サッシの代表のメーカーと言えるのが、エクセルシャノン社です。
同社の「シャノンウインド」シリーズは、確かな気密性能の高さが自慢。
メンテナンス面にも充分に配慮し、ガラスや気密材などの部品は単体で交換可能。長く使い続けることができます。

オプションでロールタイプの網戸をつけることもできます。
なお、既存の窓枠の上からカバー工法で施工できる「シャノンDEリフォーム」というリフォーム用の商品もあるので、施工も簡単です。

2.YKK AP「APW 330」

画像引用:YKK APホームページより
URL : http://www.ykkap.co.jp/apw/apw330/example/index.html

YKK AP社は、数多くの窓・ドアなどの建材を手掛けてきた大手メーカーです。
同社の「APW」シリーズは、2011年度にグッドデザイン賞を受賞するほど、スタイリッシュなデザインに定評があります。

「APW 330」の戸先錠やオペレーターハンドルなどの取っ手は、キッズデザイン賞(子ども達も安心・安全に使える形状・デザインを顕彰する制度)を受賞しています。
夏の冷房効果を高める「遮熱タイプ」と、冬の暖房効果を高める「断熱タイプ」の2種から選べます。

3.LIXIL(リクシル)「エルスターX」

画像引用:LIXILホームページより
URL : http://www.lixil.co.jp/lineup/window/erster_x/case/kitchen/

キッチンやユニットバスのメーカーとしても知られ、女性からの支持率が高いLIXIL(リクシル)社。
同社の樹脂窓も、デザイン・機能が充実しています。

「エルスターX」は、特殊薄板ガラスを採用し、開閉時に重いとされてきたトリプルガラスを軽量化。
3層の窓ガラスによる断熱と、スムーズな動きを実現しました。

4.LIXIL(リクシル)「サーモスX」

画像引用:LIXILホームページより
URL : http://www.lixil.co.jp/lineup/window/samos_x/case/living/

同じくLIXIL(リクシル)社の「サーモスX」も、樹脂窓の話をする上では欠かせない商品です。

「サーモスX」は、樹脂窓同等の断熱性能を発揮するハイブリッド窓。
アルミの耐久性・採光性と、樹脂の断熱性・防露性を取り入れた構造をベースに、最先端の高断熱技術を結集。
アルミサッシと樹脂サッシ、それぞれのデメリットを解決した、先駆的な製品として注目を集めています。

5.三協アルミ「ハイスペックサッシ ALGEO(アルジオ)」

画像引用:三協アルミホームページより
URL : http://alumi.st-grp.co.jp/products/window/algeo/lineup_sash04.html

三協アルミ社の「ALGEO(アルジオ)」も、アルミ樹脂複合サッシを検討されている方に好評です。

日本の風土・気候に配慮して設計された同商品は、暴風雨などの自然災害にも強く、子どもでも安全に開閉しやすいよう工夫されています。
お掃除の簡単さにも配慮して作られており、2015年度にグッドデザイン賞、2016年度にキッズデザイン賞を受賞。

多くの窓製品を開発し、アルミサッシの良さ・樹脂サッシの良さ、どちらも知り尽くしている同社ならではの自信作です。

樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリット・リフォーム価格・おすすめ品を解説!

【この記事のまとめ&ポイント!】

樹脂サッシ(樹脂窓)のメリット・デメリットは?
「断熱性が高い」「結露が生じにくい」「防音効果がある」といったメリットがあります。
一方で「アルミサッシと比べると、価格が高い」などの点はデメリットと言えるでしょう。
樹脂サッシを設置・交換する際のリフォーム価格相場は?
内窓を追加する場合には8~15万円、窓自体を丸ごと樹脂サッシへ交換する場合は25~60万円位になるケースが多いです(詳しくは、こちら)。
人気のある、樹脂サッシのメーカーや商品は?
エクセルシャノン・YKK AP・LIXILなどの大手メーカーのおすすめ品について、こちらでご紹介しています。参考にしてください。

寒冷地に適した窓というイメージの強い樹脂サッシですが、その特性はどのような住宅にも活かすことができます。
日本でも今後ますます普及が進むと考えられますので、いち早くご自宅の窓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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