アスファルトシングル屋根の費用・メンテナンス方法と施工例!実際どうなの?

アスファルトシングル葺きの屋根は、防水性が高く、洋風のデザインにしやすいのが魅力ですが、実際の耐久性や施工価格、補修・塗装の必要性などメンテナンス面が気になりますよね。そこで、アスファルトシングル屋根の特徴や施工方法、人気メーカー品の『オークリッジ』『リッジウェイ』で葺き替え・カバー工法リフォームを行った例をご紹介します。

アスファルトシングルの屋根とは

「アスファルトシングル」は、今から100年以上前に北米で開発され、カナダや米国では一般的に普及している屋根材です。

アスファルトを、ガラス繊維(グラスファイバー)の基材に含浸・コーティングし、砂粒で表面を着色して作るのが主流で、「シングル」とも呼ばれています。

名前が似ていることから「アスファルトルーフィング」と混同されることがありますが、「ルーフィング」は下葺き材に使われる防水シートのことなので、アスファルトシングルとは別物です。

アスファルトシングルには、洗練された意匠性と優れた機能性があり、軽量で加工しやすい、という魅力もあります。
また元が防水紙なのでとても柔らかく、他の屋根材で見られるようなサビやひび割れ(クラック)といったトラブルがありません。

開発された当初は「火に弱い」という欠点があり、日本の防火地域や準防火地域では使用ができませんでした。
しかし現在では、アスファルトシングルの一種「グラスファイバーシングル」など、日本でも防火材認定を受けた商品が流通しています。

アスファルトシングル屋根のメリット

1.防水性に優れている

アスファルトシングルは、仕上げ材に防水シートが使われている屋根材であるため、防水保証が10~30年の商品が多数販売されています。

また、トタン・スレート・ガルバリウム鋼板といった屋根材では、ルーフィング(下葺きする防水シート)を固定する際に、釘・ビス・タッカー(大きいホチキスのような物)を多く使います。
工事後にしっかり試験は行いますが、ルーフィングに無数の穴を開けて施工するため、雨漏りの危険性がやや高くなります。

一方、アスファルトシングルの屋根は、専用のセメント(専用接着剤)を使用することにより、極力ルーフィングに穴を開けずに施工することが可能です。

なお屋根の形状によっては釘を多めに打たなくてはいけないことがあり、またビスやタッカーをなるべく使わずに施工できる業者は限られます。
そのため、アスファルトシングルの経験豊富なベテランスタッフを探すことが重要です。

2.防音性が高く雨音が気にならない

アスファルトシングルのほとんどの商品で、表面に天然石が施されています。
この天然石が緩衝材となり防音性が高まるので、トタン屋根や金属屋根のように「雨音が気になってしまう」といった不安が少ないです。

3.加工・施工しやすい

柔らかいシートであるため、カッターやハサミでも切れるほど加工が容易なのもアスファルトシングルの特長です。
曲面にも貼れるほど施工しやすいので、複雑な形状の屋根でもリフォームしやすいです。

ご自宅の物置小屋の屋根のDIYで、アスファルトシングルを使う方も多いほどですから、使いやすさ抜群の屋根材と言えるでしょう。

4.軽量のため耐震性がある

一般的な屋根瓦は45~60kg/㎡、スレート屋根は18~21kg/㎡であることに対し、シングル材は9~12kg/㎡と軽量です。

屋根に重さがあると、建物全体に負荷がかかることから耐震性に不安が残りますが、アスファルトシングルにリフォームすることで、耐震性を高めることができます。

5.リフォーム価格が安い

「アスファルトシングル」の材工費・価格は、1㎡あたり5,000~6,500円、高くても8,000円位です。

「日本瓦(和瓦)」「洋瓦」は8,000〜15,000円/㎡、「スレート屋根」なら5,000〜7,000円/㎡、「ガルバリウム鋼板屋根」は6,500〜8,000円/㎡が相場であるため、他の屋根材よりも本体価格・施工費が安いことが分かります。

なお、この他に足場代や諸経費、葺き替えの場合には古い屋根材の撤去費などもかかるので、総額費用は必ずリフォーム会社に確認しましょう。

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アスファルトシングル屋根のデメリット

1.勾配が緩い屋根には向かない

アスファルトシングルは、勾配がない屋根への施工は不向きです。
アスファルトシングルを貼れる屋根は、原則3.5寸以上です。
勾配が緩い屋根を軽量な素材に葺き替えたい場合は、ガルバリウム鋼板のほうがおすすめです。

ただし下地の工事の仕方によっては、3.5寸未満の緩勾配でも対応できる製品もあるので、まずはリフォーム会社に確認してみると良いでしょう。

2.表面の石の剥がれが気になる場合がある

天然石付きの製品が多いことから、劣化すると表面の石が剥がれて落ちてくるのが、シングル材の欠点です。
屋根のすぐ下に、おしゃれに見せたい庭やバルコニーがある場合、アスファルトシングルでは日々の手入れが大変かもしれません。

樋に石粒が詰まることもあるので、こまめな樋の掃除も大切になります。

3.カビやコケが発生しやすい

また屋根が北側にある場合や、湿気がこもりやすい地域にお住まいの場合には、カビやコケが発生しやすいため、シングル材の使用は避けたほうが良いかもしれません。

カビ・コケは高圧洗浄で解決できますが、洗浄後に、塗装もしくはカバー工法(重ね葺き)のリフォームも必要になる可能性があるので、メンテナンス費用がかかります。

4.強風に注意

アスファルトシングルの屋根材は、施工する際に専用のセメント系接着剤、および釘やタッカーを使用するのが主流です。

さらに屋根材自体が薄いため、このセメントの塗布や圧着作業が不十分であると、風が吹くたびにパタパタとあおられたり、最悪の場合は屋根材が破損したりしてしまうことがあります。
また柔らかいため、反り・破れが起きるケースも考えられます。

なるべく台風や強風の後は、剥がれやめくれがないか、プロの業者に点検してもらうと安心です。

5.施工できる業者を探しにくい

以上のようなトラブルは、定期的なメンテナンスを実施することで、万が一異常があった場合でも簡単な補修や修理で直すことができます。

ただし、国内でアスファルトシングルがあまり普及していないことから、取り扱いに慣れているリフォーム会社が少ないのが現実です。
葺き替え・張り替えをしたい場合や、メンテナンスを依頼したい際に、業者探しが大変になるかもしれません。

新しい屋根材にアスファルトシングルを採用する際には、今後のアフターメンテナンスも対応してくれる業者かどうか確認しておくと良いでしょう。

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アスファルトシングル屋根の耐用年数は10~30年

アスファルトシングル屋根の耐用年数は、一時期までは10~20年と言われており、耐久性がない素材と考えられていました。

しかし新製品の開発が進み、現在では20~30年位ほどの耐久力と言われるようになり、実際、アスファルトシングルの屋根で30年近く持っている建物も多く見られます。
ただし、立地・気候によっては、10~20年後に張り替え、もしくはカバー工法(重ね葺き)のリフォームが必要になるかもしれません。

なお、どの屋根材を採用しても、ルーフィング(防水シート)の耐用年数は20年程度です。
このためアスファルトシングルか否かにかかわらず、20年後には葺き替えや葺き直しが必要になる可能性があります。
メンテナンスの頻度は、どの屋根材でも同じ位と考えて良いでしょう。

アスファルトシングルの屋根は10年に一度、点検を

アスファルトシングルの屋根は、天然石粒付きの商品であれば、石の色がそのまま屋根のカラーとなるため、塗装メンテナンスは当分不要です。

ただ10年に一度位を目安に、屋根業者に清掃・点検してもらうことをおすすめします。
この際に、張り替えや補修が必要かどうか、劣化具合をチェックしてもらうと安心です。

アスファルトシングルのメンテナンス・施工方法

アスファルトシングルの主なメンテナンス方法としては、「葺き替え(張り替え)」「カバー工法」「塗装」「補修」の4種類があります。

葺き替え・張り替え

アスファルトシングル材、および屋根の下地まで劣化している場合には、「葺き替え(張り替え)」が必要です。
下地から剥がす作業や、既存の屋根材・下地材の撤去費用もかかるため、コストや工期がかかりやすいです。

>> 屋根の葺き替え費用相場と施工例

カバー工法(重ね葺き)

表面の屋根材が傷んでいても、屋根の下地に問題がない場合には、上からそのまま新しい屋根材を重ねる「カバー工法(重ね葺き)」が可能です。
古い屋根材や下地材を撤去する必要がないため、工期や費用を抑えやすいというメリットがありますが、屋根全体の重量が増えるデメリットがあります。

>> 屋根のカバー工法(重ね葺き)の費用相場・メリットとデメリット

なおアスファルトシングルは元々軽量であるため、既存のアスファルトシングルの上から、新たにアスファルトシングル材をかぶせることができます。

塗装

カビ・コケが発生した際の高圧洗浄後や、アスファルトシングルの色褪せが著しい場合には、塗装が必要なパターンがあります。

【アスファルトシングルの塗装には「水性塗料」を】

アスファルトシングルに塗装する場合、塗料は基本、水性の物を使用します。
油性(溶剤系)塗料を塗ってしまうと、アスファルトの成分が溶けて染み出る危険性があるため、塗料選びの際にはご注意ください。

>> 水性塗料と油性塗料の違い・メリット・デメリット
>> 外壁・屋根用塗料9種類の特徴・価格の比較まとめ

【アスファルトシングルの塗装では「縁切り」も大切】

アスファルトシングルを塗装した際には、「縁切り」という作業が必要です。 縁切りとは、屋根材が重なっている部分のスキマに入り込んだ塗料を、乾燥後に剥がすことです。

この縁切り作業を怠ってしまうと、屋根材の重ね部分のスキマに雨水が溜まってしまい、雨漏りの原因になってしまいます。

アスファルトシングルを塗装リフォームする場合には、縁切り作業もきちんと行ってくれるか、業者に聞いておくと良いでしょう。

めくれ・剥がれの補修

アスファルトシングルの一部がめくれたり剥がれたりしている場合には、接着剤やタッカーを使って、簡単に補修できます。
放置すると雨漏りしやすくなってしまうため、めくれ・剥がれ・破れなどに気づいたら早めに業者に直してもらいましょう。

なお雨漏りしている場合は、下地まで傷んでいる可能性が高いですが、現地調査しないと原因や適切な工法がわからないため、注意が必要です。
解決方法の判断が難しいため、雨漏り修理が得意なリフォーム会社に相談しましょう。

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アスファルトシングル屋根の葺き替え・カバー工法の事例・費用

最後に、リショップナビに加盟している施工会社が、アスファルトシングルの人気メーカー商品を使って、葺き替え・カバー工法(重ね葺き)のリフォームを行った事例をご紹介するので、参考にしてみてください。

事例1
オークリッジに葺き替え

築年数 50年
施工費用 42万円
工事期間 3日
重量があり劣化していたセメント瓦の屋根を、旭ファイバーグラス社の『オークリッジプロ』へ葺き替えました。約30年メンテナンス不要とされる魅力的な商品で、42万円とお手頃な価格でリフォームできました。

事例2
築25年の屋根をリッジウェイで重ね葺き

築年数 25年
施工費用 100万円
工事期間 10日
劣化していた屋根の上に、旭ファイバーグラス社の『リッジウェイ』を重ね葺きしました。爽やかなブルーの外壁とのカラーバランスが見事ですね。施工面積は90㎡でしたが、足場の設置範囲など必要な作業の規模によっては100万円程度でリフォーム可能です。

事例3
傷んだ屋根をカバー工法で再生

築年数 30年
施工費用 110万円
工事期間 13日
こちらの施工面積は65㎡です。築30年のお住まいで屋根材が傷んでいたため、既存の屋根の上から、『リッジウェイ』を施工しました。グラデーションが美しい屋根の完成です。

悩んだら、屋根のリフォームが得意な業者と相談を

アスファルトシングル材のメリット・デメリットを踏まえた上で、他の屋根材も比較・検討してみたい場合には、屋根に詳しい複数の業者と相談してみることをおすすめします。

例えば、施工費を抑えたいなら、シングル材とほぼ同じ耐久力のあるスレート屋根でも良いでしょう。

>> スレート屋根の特徴・リフォーム費用

屋根の軽量化や、カバー工法(重ね葺き)をお考えなら、ガルバリウム鋼板の屋根も適しています。

>> ガルバリウム鋼板屋根の特徴・リフォーム費用

また、洋風のデザインの屋根をお求めなら、洋瓦も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

>> 洋瓦の特徴・リフォーム費用

できれば相見積もりで屋根業者を比較し、ご予算や今後の点検・メンテナンスの悩みに合わせて、最適な提案をしてくれるところに頼むと確実です。
さまざまな屋根材がありますから、ぜひご自宅に最も合った物を選んでみてくださいね。

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>> 屋根塗装・屋根リフォームの費用相場

更新日:2018年5月1日
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