屋根のカバー工法(重ね葺き)の価格相場・平米単価

屋根のカバー工法リフォームの際にかかる費用は、作業時に必要になる足場代を含めて、1㎡あたり8千~1万円位が相場です。
屋根の大きさや形状・状態によって変動しますが、最終的には合計で60~250万円になると考えておくと良いでしょう。
なお、工事内容のおおよその内訳は、以下の通りです。
新しい屋根材の施工 (スレート・ガルバリウムなど) | 5,000〜11,000円/㎡ (※安い屋根材であれば、1㎡あたり7,000円以内) |
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ケラバ・軒・雪止め金具取り付け・棟板金など | 3,000~11,000円/㎡ |
コンパネ・野地板など (※下地が劣化している場合は必要) | 1,500~2,500円/㎡ |
防水シート (下葺き・ルーフィング) | 500~1,500円/㎡ | 足場費用 | 600~1,500円/㎡ |
工事管理費・諸経費 | 業者により「15,000円/日」「工事費の5~10%」など、計算方法が異なる |
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屋根のカバー工法のリフォーム実例
当サイト・リショップナビでご紹介しているリフォーム会社が、実際に屋根をカバー工法で施工した事例も見てみましょう。
総額費用や工事期間も掲載しているので、ぜひチェックしてみてください。
【事例1】
ルーフィング+重ね葺きの施工

住宅の種類 | 一戸建て |
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リフォーム費用 | 89万円 |
築年数 | 26年 |
施工日数 | 7日 |
>> このリフォーム事例を詳しく見る
【事例2】
ガルバリウム鋼板に重ね葺き

住宅の種類 | 一戸建て |
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リフォーム費用 | 92万円 |
築年数 | - |
施工日数 | 4日 |
>> このリフォーム事例を詳しく見る
【事例3】
リッジウェイを使ってのリフォーム

住宅の種類 | 一戸建て |
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リフォーム費用 | 110万円 |
築年数 | 30年 |
施工日数 | 13日 |
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屋根のカバー工法(重ね葺き)とは?

カバー工法(重ね葺き)は、既存の屋根の上に、防水シート(ルーフィング)と新しい屋根材をかぶせる工法のことです。
スレート、軽量金属屋根などのような平板の屋根材の上からなら施工することができます。
屋根を一度剥がして張り替える工事の場合、剥がす時の手間がかかります。
また、既存の屋根が2004年以前に製造された「スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)」の場合、人体に悪影響を及ぼす「アスベスト(石綿)」を含有している可能性があり、屋根材の処分費が高額になってしまうこともあります。
>> コロニアル/カラーベストのメンテナンス方法・費用・注意点!
解体作業を必要としないカバー工法は、短期間に低コストでリフォームできることから人気を集めています。
屋根のカバー工法のメリット/デメリット
カバー工法のメリット

【メリット①】リフォーム費用が安い |
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カバー工法は、元々あった屋根の上に新しい屋根材を重ねるだけの工事のため、古い屋根材を撤去するための人件費・廃材処分費が発生しません。 そのため、リフォーム全体にかかる費用が安価です。 |
【メリット②】工期が短い |
葺き替え工事の場合は、古い屋根を取り外す際に養生をする必要がありますが、カバー工法では省略することができます。 通常、葺き替えリフォームの場合は工事期間が7~30日程度かかりますが、カバー工法であれば約5~14日でリフォームが完了します。 |
【メリット③】騒音やホコリのトラブルが少ない |
屋根を交換する際には、騒音やホコリに悩まされることが多く、近所とトラブルになってしまうケースがあります。 カバー工法であれば、工事中に騒々しい音やチリが発生するリスクが少ない上、工期が短いので、周囲の方に迷惑をあまりかけずに済むでしょう。 |
【メリット④】アスベストにも対応できる |
2004年以前、屋根のスレート材料には、がんの原因になりやすいアスベスト(石綿)が使用されていました。 現在では製造・販売・使用共に中止になっていますが、まだ屋根にアスベスト材が含まれている建物も残っています。 しかし、アスベストの処分費用は高額で、また解体時にアスベストが近所に飛散しないよう対策しなくてはなりません。 カバー工法なら、屋根を壊すことなくリフォームできるため、このようなリスクがありません。 |
【メリット⑤】断熱性・遮音性・防水性が向上する |
既存の屋根と新しい屋根の二重構造になるので、断熱性や遮音性、防水性がアップします。 特にガルバリウム屋根で雨音が気になっているという方にはおすすめです。 |
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カバー工法のデメリット

【デメリット①】耐震性に影響する可能性がある |
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カバー工法は屋根全体の重量が増えてしまうため、耐震性能が少々低下します。とは言え、戸建て住宅に多いスレート屋根に、軽量な金属屋根材でカバー工法を行った時の総重量は、約23~26kg/㎡程度です。 昔ながらの住宅で見られる瓦屋根は60kg/㎡位ですから、カバー工法でリフォームした屋根の方が軽いと言えます。 基本的に大多数の住宅は問題ありませんが、不安な方はリフォーム会社とよく相談してみると良いでしょう。 |
【デメリット②】瓦屋根には、ほぼ対応できない |
元々ある屋根の上に、フラットな金属屋根材を固定するのがカバー工法の方式です。 つまり、波型の形状の屋根、厚みがある屋根材の上には、固定することが難しいため、陶器やセメントで作られた日本瓦の屋根は、カバー工法には不向きです。 瓦棒屋根は、カバー工法を施工することは不可能ではありませんが、思い切って葺き替え工事を行うのが効率的と判断されることがほとんどです。 >> 瓦屋根の種類・価格・特徴・葺き替えリフォーム費用相場 |
【デメリット③】内部の補修が必要な屋根には施工できない |
屋根の下地や内部が劣化している時は、その上から新しい屋根をかぶせるだけでは危険です。 下地から劣化している屋根の場合、まずは補修しなければいけません。 また、下地材が古くなっている場合も、雨水などを吸収して腐食していく可能性があるため、新しい屋根材を固定する際に釘が打つことができず、葺き替え工事を行うことになるパターンがあります。 |
【デメリット④】修繕費に火災保険を活用したい場合は不向き |
強風や雪の影響で破損してしまったり、雨漏りしていたりする場合に、火災保険を利用して屋根を修繕したい方もいらっしゃるでしょう。 この場合、カバー工法では申請できない可能性が高いでしょう。 火災保険の対象になるのは、原則として「雷や強風の被害に遭わなかった場合の状態へ戻す」ための工事です。 基本的に、良い屋根材を使用して見映えもきれいにするカバー工法では、保険が適用されないケースが多いです。 特に雨漏りしている場合は、下地が劣化している可能性が高いため、カバー工法ではなく葺き替えを検討するべきでしょう。 >> 火災保険でリフォームの修理対象・注意点・トラブル対策 >> 雨漏りの修理費用はどの位?台風後に多いリフォームとその原因・対策! |
以上の通り、カバー工法にはメリットもあれば、デメリットもあります。
カバー工法が適さないケースもあるので、まずは屋根の施工に精通したリフォーム会社に相談してみることをおすすめします。
>> 屋根の重ね葺き(カバー工法)はどんな場合に最適なのか?
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カバー工法の耐用年数

カバー工法でリフォームした屋根の耐用年数は、だいたい20~25年です。
メンテナンスは葺き替えをした屋根とほぼ同じで、10年に1回程度で充分でしょう。
ただ、一度カバー工法を行った屋根を、3重以上にする例はあまりないため、今後も長く住み続ける建物の場合、20~25年後には屋根を撤去するかもしれないという点についても考慮しておくことも重要です。
カバー工法より「葺き替え」が向くケースとは?

これまでご説明したことを踏まえて、屋根のカバー工法が向かないのは具体的にどのようなことか、確認しておきましょう。
以下のような場合には、葺き替えてしまった方が良いケースが多いです。
日本瓦(陶器やセメント)など重さや波がある屋根で、新しい屋根材を固定するのが難しい場合 |
腐食などで下地が劣化している場合や、雨漏りが発生している場合 |
リフォームにかけられる予算と時間に余裕がある場合 |
修繕費用に火災保険を活用したい場合 |
長期間にわたる耐久性を求める場合 |
なお、下地がまだ丈夫かどうか、火災保険を申請しやすい工事ができるかどうかなどは、プロの業者に実際に見てもらわないと判断しづらいものです。
まずは屋根リフォームが得意な業者に現地調査をしてもらい、屋根の状態と予算に合った工事プランを提案してもらうことが大切です。
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屋根のカバー工法でおすすめのメーカー商品5選
最後に、屋根のカバー工法の際におすすめのメーカー商品をご紹介します。
もちろん以下の他にも、様々なメーカーが優良な屋根材を開発しているので、リフォーム会社と打ち合わせしながら最良の物を選びましょう。
ケイミュー『ROOGA(ルーガ)』(セメント瓦) |
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ケイミュー社の『ROOGA(ルーガ)』は、軽さ・耐久性・そして美しさを兼備した、カバー工法におすすめセメント瓦です。 瓦が持つ重厚感は維持しつつ、重さを従来の瓦の1/2以下に軽量!強い衝撃があっても割れにくいため、軽くてもしっかり住まいを守ります。 |
旭ファイバーグラス『リッジウェイ』(アスファルトシングル材) |
『リッジウェイ』は、独特の2層構造、そして粒状彩色石のグラデーションにより、立体感のあるデザイン性の高さを実現した、アスファルトシングル屋根材です。 瓦の約1/4、化粧スレートの約1/2の重量だから、耐震性が不安な建物にもおすすめです。 柔らかく割れにくい素材を採用しており、積雪地帯や強い風が当たりやすい地域でも安心して施工できます。 |
アイジー工業『アイジールーフ・スーパーガルテクト フッ素』(ガルバリウム鋼板) |
金属板と断熱材が一体になった「アイジールーフ」シリーズは、屋根のリフォームで断熱性を高めたい方にピッタリです。 サビにも強い超高耐久ガルバを採用しており、金属だからヒビ割れの危険性もありません。 同シリーズの『スーパーガルテクト フッ素』は、アイジー工業社が、穴あきがないことを25年間保証、さらに色褪せや赤サビがほとんど発生しないことを20年間保証するほどの、同社の自信作です。 |
ニチハ『横暖ルーフS』(ガルバリウム鋼板) |
『横暖ルーフS』は、ニチハ社が展開する「超高耐久 横暖ルーフ」シリーズの中でも手頃なスタンダードタイプの商品です。 遮熱鋼板および断熱材の一体成型により、高い遮熱性・耐久性を持っています。 ポリエステル塗装の塗膜15年保証の他、穴あき25年間保証、赤サビ20年間保証も付いているので、施工後も安心です。 |
ケイミュー『スマートメタル』(ガルバリウム鋼板) |
カラーベストを多数販売してきた実績を持つケイミューが、カラーベストのカバー工法用に開発したのが、こちらの金属屋根材『スマートメタル』です。 優れた遮熱性を発揮するため、屋根裏の暑さ対策をしたい方にも最適と言えるでしょう。 7mm厚以下のアスファルトシングルおよびスレート屋根(カラーベスト・コロニアル)の重ね葺きに対応しています。 |
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【この記事のまとめ&ポイント!】
屋根のカバー工法(重ね葺き)の際、リフォーム費用はいくら? |
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1㎡あたり8千~1万円位が相場です。 屋根のサイズや形状などによって変動しますが、総額60~250万円かかることが多いです。 |
屋根のカバー工法(重ね葺き)のメリット・デメリットは? |
メリットは「リフォーム費用や工期を抑えやすい事」や「アスベスト含有屋根にも対応できること」などです。 デメリットとしては「耐震性が少し低下する可能性があること」や「日本瓦の屋根には不向きであること」などが挙げられます。 |
屋根のリフォームにおいて「カバー工法(重ね葺き)」よりも「葺き替え」が向くケースとは? |
「屋根の下地が劣化している場合」や「リフォームにかけられるコストや時間に余裕ある場合」などは葺き替えをする方が良いでしょう(詳しくは、こちら)。 |
家全体を守ってくれる屋根のリフォームは、確実に計画的に行わなくてはなりません。
ご家庭の屋根をリフォームする際には、この先も長期にわたって住み続ける建物か、予算はどの位まで用意できるかを決めておき、最適な工法や商品で施工してもらうよう、リフォーム会社にぜひ相談してみてくださいね。
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