耐震リフォームの費用相場・事例をご紹介!耐震診断は必要?業者はどこが良い?

どの地域に住んでいても、いつ起こるか分からない大きな地震。一戸建てかマンションかにかかわらず、ご自宅の耐震補強を検討されている方は多くいらっしゃるでしょう。けれども「耐震工事にはどのような方法があって、費用はどの程度かかるの?」「我が家の耐震性は大丈夫?」「耐震診断は必要?」など、気になることもたくさんありますよね。そこで今回は、主な耐震リフォーム方法と価格、施工事例、補助金や減税制度、耐震性の簡単なチェック方法や、耐震診断する場合の費用、良い業者の選び方まで、わかりやすく解説します。

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【耐震対策の種類】耐震・制震・免震の違いって?

耐震リフォームの具体的な工法や費用についてお話しする前に、まずは耐震対策の種類について解説しておきましょう。

建物の地震対策には、大きく分けると、

「耐震」「制震」「免震」

と、3つの方法があります。

「耐震」は、柱・梁・壁などを補強して、揺れに備える対策のことを指します。
大地震が来た時に建物が倒壊することを防ぐ方法ですが、建物が地面と強固に密着しているため、揺れがそのまま建物に伝わってしまうというデメリットを持っています。

「制震」は、ダンパーという部材を設置して揺れを吸収する対策法のことを言います。
建物の揺れ方は「耐震」とそれほど変わりませんが、振動を抑え、建物にかかる負荷が低減するというメリットがあります。

そして「免震」は、建物と地面の間に免震装置を設置する対策法です。
建物と地盤を離すことにより、建物に揺れを伝えにくくする方法として注目されています。

建物の状況に合わせて、プロの業者から最適な工法を提案してもらいましょう。

なお本記事では、耐震・制震・免震をまとめて「耐震リフォーム」として扱い、ご紹介していきます。

耐震補強リフォームの主な方法・費用相場

耐震リフォームの際にかかる費用は、工事内容によって25~200万円程度と金額にかなりの差があるため一概には言えませんが、平均で120~150万円で実施できた例が多く見られます。
工事内容の組み合わせによっては、200~300万円以上になることもあります。

金額別の工事内容としては、おおむね以下の通りです。

耐震リフォーム費用 20~25万円
ブレース(筋交い)や接続用金具を壁1間(182cm)に取り付けるような工事は、20~25万円程度の工事費で可能です。

柱と柱の間にブレースをつけることで、床面を補強できます。
耐震リフォーム費用 30~40万円
耐震金具を、土台や柱・筋交いに取り付ける補強工事は、設置場所や役割によって値段が異なるため、相場が変動しやすいです。
そのため、100万円以上の金額提示をする悪徳業者もいるので用心してください。

目安として、1回のリフォームにおいて10個の金具を使用するとき、30~40万円位の費用と考えておきましょう。
耐震リフォーム費用 50万円
外壁に補強材(鉄筋ブレースやフレーム)をかけて壁の耐震力を高める工事なら、50万円程度の施工費で行えます。
築年数が経った木造住宅で実施されるケースが多いです。

容易な方法で、住居に住みながらでも施工できます。
内装材を取り除く必要がないため、あまり費用も工期もかかりませんが、住居の内部に関しては補強できないというデメリットがあります。

なお金属ブレースが丸見えになってしまうので、心配な方は外から見えにくい場所に設置できるかどうか、業者に確認しておくと良いでしょう。
耐震リフォーム費用 65万円
家の外壁材をはがして、柱や土台に耐震パネルを設置し、さらに新しい外壁材を被せるリフォームなら、65万円前後です。

工事期間も長くはかからず、また柱と土台の結合が強化されるため、揺れに強い家になります。
耐震リフォーム費用 80~120万円
屋根材を瓦から金属ルーフなどに葺き替えて軽量化することで、住宅にかかる負担を軽減し、地震の時の揺れを小さくする方法もあります。

施工の際に足場を組む手間があるため、施工範囲が広いと、100万円以上のコストがかかる場合があります。

なお築年数が経っている物件では、コンクリートの増し打ちによる基礎の補強の他、湿気やシロアリが原因で劣化・腐食した部材の補修が必要なこともあり、この場合は費用が高額になりやすいです。

建物の劣化具合によっても変動するため、総額がどのくらいになるかは、見積もりの際にリフォーム会社に確認しておきましょう。

【予算内で耐震リフォームしたい時は優先順位を】

建物を全体的に補強しようとすると、その分だけ費用がかかってしまいます。
予算を重視して耐震リフォームをしたい場合の優先順位は、以下を参考にしてください。

①土台や柱の劣化・腐食箇所の修復・交換
②筋交いや面材による壁の補強
③耐震金具による土台、柱などの補強
④外壁や基礎部分のひび割れの補修
⑤瓦屋根を葺き替えて軽量化

特に「木造軸組工法」の住宅の場合には、梁や柱の接合部分の補強が肝心です。
ただし建物の状態によっては前後するため、最終的には耐震リフォーム経験豊富な業者と相談しながら、実施する工事を決めていくと確実です。

なお「地盤」が軟弱な場合には、その分強固な建物にする必要があるため、心配な方は、地盤の調査から対応できる施工業者を選ぶと良いでしょう。

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耐震リフォームの施工事例・価格・工事期間

それではここで、当サイト・リショップナビに加盟しているリフォーム会社が、実際に耐震改修を行った例をご紹介します。
費用や工事日数も、ぜひ参考にしてみてください。

事例1
耐震補強ボードを設置

住宅の種類 一戸建て
リフォーム費用 22万円
工事期間 7日
耐震診断により、2階部分に倒壊の恐れがあることが判明した二世帯住宅において、耐震補強を実施。補強ボードの設置で、親世帯・子世帯ともに安心して生活できる住まいにリフォームしました。

事例2
耐震性をしっかり見直して工事

住宅の種類 一戸建て
リフォーム費用 81万円
工事期間 50日
築43年で、現在とは異なる耐震基準で設計・建築されていた建物を、耐震診断した上で、内側からも外側からも補強しました。思い出が詰まった住まいだからこそ、長く安全に暮らせるようリフォームしたいですよね。

事例3
軽量な屋根にリフォーム

住宅の種類 一戸建て
リフォーム費用 85万円
工事期間 3日
雨漏りの補修をするタイミングで、洋瓦から軽量なガルバリウム鋼板屋根へ葺き替えリフォーム。アイジー工業の人気製品『スーパーガルテクト』を採用し、地震にも強い屋根になりました。

事例4
補助金を活用して耐震補強

住宅の種類 一戸建て
リフォーム費用 150万円
工事期間 60日
築30年の建物を、計18ヶ所、バランス良く補強しました。施工範囲が広いと、その分どうしてもコストがかかってしまいますが、市役所の補助金を利用することで、施主様のご負担を減らすことができます。

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耐震リフォームの補助金制度の例

上述したリフォーム費用や事例をご覧になり、予算面が不安になった方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし2018年現在、多くの地域で、耐震改修を対象とした補助金制度が用意されています。
例えば東京都千代田区では、以下のような耐震化促進助成を実施しています。

対象となる建物
・1981年5月31日以前に建築確認を得た建築物
・国や地方公共団体以外が所有する建築物
助成金の内容
【木造住宅(戸建て)】

・高齢者等が居住する場合が対象、ただし2020年度までについては、高齢者等が居住しない場合も申請可

・耐震改修に要した費用相当(上限額120万円) ・耐震シェルター・ベッド設置の場合は上限額40万円
【非木造住宅(戸建て)】

<一般道路沿道の建物の場合>
・耐震診断の結果、必要と判断された耐震補強設計費用の3分の1(上限250万円)

<緊急輸送道路沿いの建物の場合>
・耐震診断の結果、必要と判断された耐震補強設計費用の3分の2(上限500万円)

※補強設計に要した費用は、2,000円/㎡を限度とする
【マンション】

<一般道路沿道の建物の場合>
・耐震診断の結果、必要と判断された耐震補強設計費用の3分の2(上限500万円)

<緊急輸送道路沿いの建物の場合>
・耐震診断の結果、必要と判断された耐震補強設計費用の全額(上限750万)

※補強設計に要した費用は、2,000円/㎡を限度とする
※この他、マンションの大規模な耐震改修などを対象とした助成もあり

どのような工事に、どの程度の補助金が支給されるかは、自治体によって様々です。
できれば地元の補助金制度にも詳しいリフォーム会社と相談すると、申請の仕方などもサポートしてくれるでしょう。

>> リフォーム補助金の金額・申請時期・注意点

耐震改修で活用できる減税制度

また、木造住宅やマンションの耐震リフォームを行った際、一定の条件を満たせば以下のような減税制度が適用される場合があります。

減税の種類 控除額/条件など
住宅ローン減税 ・上限400万円(10年)

・10年以上の住宅ローンがある場合、ローンの年末残高の1%を所得税から控除
所得税の減税(投資型) ・上限25万円(1年)

・住宅ローンの有無にかかわらず、申請可能。標準的な工事費用相当額の10%を所得税から控除
固定資産税 ・住宅の固定資産税の1/2を軽減(1年度分、家屋面積120㎡まで)

>> どんなリフォームが減税対象?業者はどこに頼む?

なお上記のような減税制度を利用する場合、建築士に「増改築等工事証明書」を発行してもらう必要があるため、建築士在籍のリフォーム会社に施工してもらうと、効率的でしょう。

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耐震リフォームが必要な家とは?地震に弱い家の例

「補助金や減税制度を利用しても、出費が多そう……そもそも自宅で耐震リフォームは必要なのか」と、悩む方もいらっしゃるでしょう。

そこでここからは、ご自身の家が地震に弱いのかどうか、チェックしてみましょう。
以下のような建物は、耐震リフォームを検討したほうが良いかもしれません。

【1階の壁面積が少ない家】

最も危険なのは、1階の壁の面積が少ない建物です。
大きな窓が付いていたり、1階部分が店舗になっていたり、車庫や倉庫などに利用していたりする建物は、地震に弱い家だと言えます。
壁がないと耐震性が非常に低くなってしまうため、1階部分だけ倒壊することが多いのです。

【1階と2階の外壁線が違う家】

1階と2階の外壁がそろっているほうが構造上、安定します。
「下屋が大きく、2階の壁の下に壁がないような家」や「2階が飛び出しており、その重みを1階部分で支え切れない家」は耐震性能が低いと言えます。

一見すると、1階が大きい建物は安定するように思うかもしれませんが、2階の外壁の下に壁がない場合には、家全体に負担がかかってしまうのです。

【軟弱な地盤に建っている建物】

また残念ながら、日本中に軟弱な地盤があります。
中でも都市部に多いので、都市開発が進んでいる地域でも油断してはいけません。
建築基準法では、地盤が軟弱だと地震のときの揺れが大きくなるため、壁の量を通常の5割増しにするように決められています。

【吹き抜けの家】

なお、大きな吹き抜けがある家も、念のため注意が必要です。
万一、床面積が不足していると、水平方向の揺れに弱い場合があるためです。

【1981年以前に建てられた家】

1981年の建築基準法改正前に建てられた家は特に、耐震性能が低い可能性があります。
ただこのため、ほとんどの自治体で、1981年以前に建築された住宅に対し、耐震診断・改修の補助金制度を設置しています。

最新の耐震基準

「耐震基準」は、これまでに何度も改正を重ねていますが、2000年に改正されてからは、一戸建ての基礎は地盤の強弱に合わせて作るというルールが決められています。

また、柱や梁などに補強金物を使用すること、建物を強化するために必要な壁量を計算することも、最新の耐震基準に含まれています。

つまり2000年以降に建てられた家であれば、耐震性や断熱性が確保されている可能性が高いと言えます。

>> 耐震基準・耐震等級とは?

なお、1981~2000年に建築された建物の場合、補助金の対象とならないパターンが多いですが、不安な方は耐震診断を検討してみても良いでしょう。

耐震診断の費用と補助金制度

耐震診断は、まずは、その建物の元設計、元施工会社に相談・依頼するのが基本とされていますが、それが難しい場合もあります。
その際は、専門の機関やリフォーム会社を利用しましょう。

耐震診断では、専門家による詳しい現地調査や、図面を基にした耐震性の計算などが行われ、耐震基準を満たすために必要なリフォーム内容などを教えてもらうことができます。

耐震診断にかかる費用

耐震診断の費用は、規模にもよりますが木造住宅の場合、だいたい20~40万円です。
鉄筋コンクリート造で延床面積が1,000~3,000㎡の建物なら、約1,000~約2,500円/㎡です。
図面や検済証の有無によって変動する他、地域によっても相場は異なります。

ただし、旧・耐震基準の頃に建設された木造住宅などの場合には、耐震診断の費用を無料化している自治体も増えてきたので、居住地の自治体に一度聞いてみることをおすすめします。

耐震診断の補助金制度の例

なお耐震診断費用がかかってしまう建物であっても、自治体の補助金を活用できる場合がほとんどです。

参考までに、東京都千代田区で実施している補助金制度を見てみましょう。

対象となる建物
・1981年5月31日以前に建築確認を得た建築物
・国や地方公共団体以外が所有する建築物
助成金の内容
【木造住宅(戸建て)】

・耐震診断に要した費用相当(上限15万円)
【非木造住宅(戸建て)】

<一般道路沿道の建物の場合>
・耐震診断費用の3分の2(上限265万円)

<緊急輸送道路沿いの建物の場合>
・耐震診断費用の5分の4(上限400万円)
【分譲マンション】

<一般道路沿道の建物の場合>
・耐震診断費用を全額(上限600万円)

<緊急輸送道路沿いの建物の場合>
・耐震診断費用を全額(上限700万円)

具体的な金額や助成対象は、自治体によって異なります。

なお助成を受けるためには事前申請が必須です。
申請前に業者と契約をした場合には、補助対象とならないので注意しましょう。

耐震リフォームの業者の選び方

耐震リフォームの業者を選ぶときには「耐震診断士」などの資格を持ったスタッフが在籍しているリフォーム会社に依頼することをおすすめします。

また木造住宅の耐震化なら、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)に登録している会社でも良いですね。
古民家再生リフォームの施工に慣れている業者であれば、同時に断熱対策などもアドバイスしてくれるでしょう。

耐震診断の上、最適な耐震補強をプランニングしてくれるリフォーム会社は多数あり、補助金申請を代行してくれる業者も多いです。

できれば耐震リフォームが得意な複数の会社に相談し、最も適切な提案をしてくれる所に施工を任せることも、ご自宅を守る上で大切です。

納得できるリフォームで、より安心して暮らせる住まいを実現できると良いですね。

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更新日:2018年12月10日
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