屋根塗装の一般的な耐用年数の目安
屋根塗装の一般的な耐用年数の目安は、新築時から10〜15年程度とされています。
ただし、これはあくまでも一般的な目安であり、実際の耐用年数は塗料の種類や塗装の状態、環境などによって異なります。
耐用年数は目安として捉え、定期的に塗装状態を確認することが大切です。
屋根塗装は外壁塗装よりも劣化しやすい
屋根塗装は、外壁塗装よりも劣化しやすいといわれています。
屋根は外壁よりも、紫外線や雨風の影響を受けやすいためです。
外壁に使用した場合は10年程度持つ塗料であっても、屋根に使用すると6〜8年程度で塗り直しを行うこともあります。
このような背景を考慮し、塗料の耐用年数を過信しすぎずに、屋根塗装の劣化具合をこまめに点検しなければなりません。
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【塗料5種を比較】耐用年数と費用相場の目安
こちらは屋根塗装で使用される、主な塗料の耐用年数と費用相場です。
高性能で耐用年数の長い塗料ほど高額になる傾向があります。
塗料 | 耐用年数 | 費用(1㎡あたり) |
---|---|---|
アクリル塗料 | 3〜8年 | 1,000〜1,800円 |
ウレタン系塗料 | 5〜10年 | 1,700〜2,500円 |
シリコン塗料 | 7〜15年 | 2,300〜3,500円 |
フッ素塗料 | 12〜20年 | 3,500〜4,800円 |
無機塗料 | 10〜25年 | 3,500〜5,500円 |
>> 屋根塗装の塗料の種類は?特徴や耐用年数、業者選びのポイントも解説
耐用年数が短い塗料を選択してしまうと、すぐに塗り替えの時期になってしまうでしょう。
これより各塗料の特徴について、解説します。
アクリル塗料
アクリル塗料とは、主成分がアクリル樹脂の塗料を指します。
重ね塗りしやすく、光沢があり発色しやすいことが特徴です。
自動車や調理家電の上塗りで使用される傾向にあります。
ほかの塗料と比較して耐久性が低いため、屋根・外壁塗装ではあまり使用されなくなりました。
1㎡あたり1,000〜1,800円程度と安価ですが、耐用年数が3〜8年と短めです。
そのため、こまめな塗り直しが求められます。
ウレタン塗料
ウレタン塗料は、主成分をウレタン樹脂とする、密着性に優れた塗料です。
ゴルフボールのような細かい箇所の塗装にも適しており、光沢があり高級感のある仕上がりになります。
しかし、艶消しを希望する場合には不向きといえます。
ウレタン塗料の耐用年数は、5〜10年程度とやや短めです。
費用は1㎡あたり1,700〜2,500円と低価格のため、建て替えや引っ越しの予定があったり、頻繁に屋根塗装を行ったりする場合はおすすめです。
シリコン塗料
主成分にシリコン樹脂を使用しているシリコン塗料は、コストパフォーマンスに優れた塗料といえるでしょう。
1㎡あたり2,300〜3,500円と比較的安価で、耐用年数は7〜15年あります。
また、紫外線に強いため、屋根や外壁など紫外線の影響が大きい場所への使用に適しています。
透湿性が高いため、結露が発生しにくい点も支持されています。
フッ素塗料
フッ素樹脂が主成分であるフッ素塗料は、耐用年数が12〜20年と長いことが特徴です。
耐熱性や耐寒性が高く、気候の厳しい地域にも対応できます。
ただし、1㎡あたり3,500〜4,800円とやや高額のため、一般の住宅では施工面積が限られる屋根塗装のみに使用されることが主流です。
1回あたりの塗装費用はかかるものの、今後も長く住む予定の家で、塗り替え頻度を少しでも減らしたい場合に適しています。
無機塗料
無機塗料とはセラミックやケイ素などの、炭素を含まない無機物を配合して作られた塗料です。
無機物は紫外線で劣化しませんが、無機物と混ぜなければ塗料としては使用できません。
耐用年数は非常に長く、10〜25年程度です。
費用相場は1㎡あたり3,500〜5,500円と高めですが、長期的な費用対効果を考慮すると妥当な金額と考えられます。
塗料選びは長期的なコストも考慮する
塗料を選ぶ際は、1回あたりの屋根塗装にかかる費用のみに注目するのではなく、長期的なコストを考慮することをおすすめします。
同じ家に住み続ける年数によっては、高額な塗料のほうがトータルコストを抑えられる可能性があるためです。
例えば、次の2種類の塗料の比較をします。
A: 耐用年数15年 塗装費用120万円 |
B: 耐用年数10年 塗装費用100万円 |
同じ家に30年間住み続けるケースでは、Aの耐用年数15年の塗料の場合は2回の塗装工事で済み、屋根塗装にかかる費用総額は240万円です。
一方、Bの耐用年数10年の塗料の場合は塗装工事を3回行うことになり、費用総額は300万円です。
長期的な視点においては、1回あたりの塗装費用が高くても耐用年数が長い塗料を選択したほうが、トータルコストを抑えられることがわかります。
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屋根塗装が必要かどうかを判断するサイン
耐用年数にかかわらず、塗装の仕上がりや環境次第でメンテナンスが必要になる場合があります。
本章では、塗装工事が必要かどうか判断するサインである劣化症状を解説します。
塗膜の剥がれ
屋根に塗膜の剥がれが確認できた場合、塗装の塗り替え時期を迎えていると考えられるでしょう。
塗膜とは外壁や屋根に塗料を塗布した後、乾燥によって形成される膜状のものです。
紫外線や風雨などによって塗膜の耐久性が低下してしまい剥がれることがあります。
また、施工不良によって塗膜が剝がれやすくなる場合もあります。
剥がれを放置すると、雨水や湿気が入りやすくなり、建物内部の劣化が進行してしまうため注意が必要です。
藻やコケの発生
屋根の一部が緑色に変色している場合、藻やコケが発生している場合があります。
藻やコケが発生するのは、塗膜の経年劣化による防水機能の低下が原因であることが多いです。
屋根に藻やコケが発生しているときは、塗り替えの時期がきていると考えられるでしょう。
そのまま放置すると屋根の劣化が進む場合があることに注意しましょう。
ひび割れ
屋根のひび割れも、塗装が必要なサインに該当します。
塗膜の劣化が進行すると屋根材が水分を吸収しやすくなり、水を含んで膨張、乾燥して縮小を繰り返すことで歪み、生じるのがひび割れです。
屋根塗装の耐用年数が過ぎると、ひびが増えてきます。
発見したら適切な補修を行ったうえで塗装し、屋根材を保護する必要があります。
反り
屋根に塗った塗料の劣化により水分を吸いやすくなり、吸水と乾燥を繰り返すことで、屋根材が徐々に反り返ってしまうケースがみられます。
このように、屋根材の反りが生じている場合も、屋根塗装を検討したほうがよいでしょう。
劣化が進行し広範囲に反りが見られる場合は、塗装ではなく葺き替えやカバー工法が必要になってきます。
>> 屋根の葺き替え工事の費用相場と施工例!リフォーム時期の目安は何年?
>> 屋根のカバー工法(重ね葺き)の費用相場と葺き替えが良いケース
金属部分のサビ
金属屋根が赤や茶色に変色している場合は、サビが発生していると考えられるため、塗装を検討したほうがよいでしょう。
サビが進行すると、屋根に穴を開けてしまうことがあります。
軽度であればケレン作業によって補修し、塗装をすることでサビの発生を抑制できます。
屋根がサビ始めてきたら、早急な塗り直しをおすすめします。
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屋根塗装を長持ちさせるコツ
屋根塗装を長持ちさせるためには、適切な塗装時期を選んだり、優良な業者に依頼したりすることが求められます。
本章では、屋根塗装を長持ちさせるコツを解説します。
屋根材に応じた適切な塗装時期に塗る
新築で住み始めた家の1回目の塗装時期は、屋根材の種類によって異なります。
例えば、トタンであれば5〜10年、ガルバリウム鋼板であれば10〜15年などです。
屋根材に応じた適切な時期に塗装を行うことが、屋根塗装を長持ちさせるコツの1つです。
ただし、2回目以降の屋根塗装の時期については、塗料の耐用年数で決まることを押さえておきましょう。
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定期的に塗り替える
屋根塗装を長持ちさせるためには、定期的な塗り替えが欠かせません。
わずかな劣化や破損を発見した際は、専門の業者に相談することをおすすめします。
軽微なものだからと放置すると、劣化や破損が進んでしまうでしょう。
屋根塗装の耐用年数を迎える前に塗り直しを行うことで、屋根が適切な状態に保たれ、建物全体の耐久性も向上します。
優良業者に依頼する
優良業者に塗装を依頼することも、屋根塗装を長持ちさせるためには重要です。
塗装工事では面積に対する塗料の量や乾燥時間、希釈などの仕様基準が決められています。
仕様基準を守らなければ、塗料の耐用年数がもともと定められている年数よりも短くなる場合があります。
優良業者であれば、仕様基準を踏まえた塗装を行ってくれると考えられるため、本来の耐用年数が維持できるでしょう。
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耐用年数を踏まえて屋根塗装の時期を検討しよう
塗料の耐用年数を踏まえて、屋根塗装の適切な時期を検討しましょう。
また、新築時から10〜15年に経過していなくても、劣化している箇所があれば一度業者に点検してもらうことをおすすめします。
当サービス『リショップナビ』には、屋根塗装が得意な業者が多数在籍しています。
一括見積もりをすることで、より希望に沿ったリフォーム会社が見つかるでしょう。
適切なタイミングで塗装を行い、屋根をきれいに保つことで住宅の劣化を防ぎましょう。
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