お風呂をバリアフリーにするポイントを解説!費用や補助金、事例も合わせてご紹介

更新日:2025年11月17日

お風呂をバリアフリーにして快適・安心に暮らそう

高齢の家族がいると、お風呂での転倒やヒートショックが心配ですよね。安全のためにも、手すりの設置や段差の解消、断熱などのバリアフリー対策が欠かせません。
本記事では、安心して入浴できるお風呂のバリアフリーリフォームのポイントや費用、補助金、実例をわかりやすくご紹介します。

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お風呂のバリアフリーが重要な2つの理由

安全に入浴できるようにするため

家の中でもお風呂場は、高齢者の不慮の事故が最も発生しやすい場所です。
洗い場の濡れた床での転倒は骨折や頭部外傷につながりやすく、厚生労働省「人口動態調査」によると溺死・溺水の約8割が浴槽で発生しています。

こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、お風呂のバリアフリー化は、家族全員の安心を守る上で最も大切な工事と言えるでしょう。

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介護側の負担を軽減するため

お風呂をバリアフリー化すれば、介護する側の身体的負担が軽減されます。

浴槽につかる際や立ち上がる際に介助を行うとき、中腰になったり、不安定な体勢で身体を支えたりと、介護者には肉体的に大きな負荷がかかります。
長期的な負担は、介護する側が腰や膝を痛めてしまうことにもつながりかねません。

しかし、滑りにくい床、またぎやすい浴槽、適切な手すりを設置することで、介護する側の無理な姿勢や動作を減らし、介助が楽になります。

介護される側、する側両方の安全のためにも、浴室のバリアフリー化を実施しましょう。

お風呂のバリアフリー化に必要なリフォーム

お風呂バリアフリー化リフォーム

ここでは、お風呂のバリアフリー化に必要工事の内容をご紹介します。
リフォーム内容を決める際の参考にしてみてください。

浴室暖房機導入でヒートショックを予防

ヒートショック対策として、浴室暖房機の導入は欠かせません。
ヒートショックとは、暖かい場所から寒い場所へ移動するなど、急激な温度変化により血圧が大きく上下し、心臓や脳に脳梗塞、心筋梗塞などの疾患が生じる現象です。

浴室暖房機を設置することで、入浴前に浴室全体を暖め、家の中での急激な温度変化を防ぎます。
特に寒い時期は、脱衣所でもストーブや小型暖房機を併用し、温度差をなくしましょう。

乾燥機能付きタイプなら、カビ予防や悪天候時の洗濯にも役立ちます。

>> 浴室乾燥機(浴室暖房機)の後付け設置にかかる費用は?

手すりを設置する

手すりは、立ったり座ったり、移動したりするときに身体を支えてくれる最も基本的な安全対策です。

役立つタイミング
● 浴室への出入り
●洗い場での移動
●浴槽への出入り
●浴槽/洗い場(イス)での立ち座り

設置する高さは、利用者の身長や動作に合わせて最適な位置が異なります。
必ず業者やケアマネージャーと相談し、利用者が最も力を入れやすい位置に設置しましょう。

滑りにくい床材に変える

濡れた床でも、転倒によるケガのリスクを抑えられるよう、水はけが良く滑りにくい床材に変更しましょう。

システムバスメーカーによっては、TOTOの「ほっカラリ床」やクリナップの「足ピタフロア」など、シ独自の技術による滑りにくい床を提供しています。

万が一転倒した際に衝撃をやわらげてくれる、クッション性のある床材もおすすめです。

出入口や扉の段差を調整する

浴室への出入口の段差はつまずきや転倒の最大の原因です。
できるだけ低い段差にすることが求められます。

脱衣所と浴室の理想的な段差は2cm以下と言われています。
0cmにできればさらに安全ですが、段差がまったくない脱衣所だと、水が侵入しやすいです。
水漏れを防ぐには排水の工夫が必要になります。

>> 浴室ドア・ドアノブ交換の費用相場とポイント

出入りのしやすい浴槽に変える

負担なく浴槽にまたいで入れるよう、浴槽の高さや深さを変更しましょう。

一般的に浴槽の高さは30〜40cmだと負担が少なく、またぎやすくなります。
なるべく入りやすい高さにしたい場合は、浴槽の3分の1ほどが床に埋め込まれた「半埋め込み式」にするとよいでしょう。

また、浴槽が深いと溺れてしまうリスクがあるので、膝上よりも深い場合はより浅いタイプの浴槽への変更をおすすめします。

>> ライフスタイルに合わせて選ぶ!浴槽の形・素材の種類

非常用の浴室発信機を設置する

万が一のことがあったときにすぐ気づけるよう、浴室発信機の設置もおすすめです。

紐を引くタイプやボタンを押すタイプなどがあり、浴室内で困ったことがあった際に家族に知らせることができます。
使用者が操作しやすいタイプを選びましょう。

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介護を想定したお風呂のバリアフリー化で必要なこと2つ

ここでは、お風呂での介護をより楽にするためにおすすめの対策を2つご紹介します。

  • シャワーキャリーを設置する
  • バスリフトを設置する

シャワーキャリーを設置する

シャワーキャリーとは、浴室内や脱衣所専用の車イスのことです。

シャワーキャリーに座ったまま移動したり体を洗ったりできるので、転倒のリスクを軽減できます。

足腰が不自由なご家族がいらっしゃる場合はぜひ使ってみてください。

バスリフトを設置する

バスリフトとは、浴槽に設置できる電動で上下するシートのことです。

足腰が不自由な人や浴槽内での立ち座りに不安がある人でも安心して湯船舟につかれます。

バスリフトの設置はDIYでもできますが、手間や時間がかかるため、業者への依頼がおすすめです。

リショップナビでは近隣の業者に一括で見積もりを依頼でき、金額や工事内容を比較してあなたにぴったりの業者を選べます。
見積もり依頼は1分ほどで入力できるので、スキマ時間に依頼してみてくださいね。

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お風呂をバリアフリー化する費用の相場

お風呂をバリアフリー化する際の費用相場をリフォーム内容別にご紹介します。

リフォーム内容 費用相場
浴室暖房機の設置 9〜25万円
手すりの設置 0.5〜5万円
床材の交換 4~20万円
段差の解消 5〜28万円
浴槽の交換 10~55万円
浴室発信機の設置 0.2~5万円
※本体価格とは別に設置費用がかかることもあります。

在来工法のお風呂ではなくユニットバスをリフォームする場合は、浴室を丸ごと交換するケースがほとんどです。

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お風呂のバリアフリーの事例3選

ここで、当サイト『リショップナビ』でご紹介している施工業者が手掛けた、お風呂のバリアフリーの施工事例をご紹介します。
工事内容とあわせて費用や工事日数も掲載していますので、参考にしてみてください。

事例1:手すりを設置!浴室断熱でヒートショックも対策

工事費用 約139万円
工事日数 7日

【リフォームのポイント】
①介護リフォームとして、ケアマネージャーと綿密に相談の上、利用者に合わせた手すりの設置位置を決定するなど、安心できるバリアフリー設計を実現しました。
②窓を断熱化することで、冬場寒かった浴室を暖かく過ごせるようにし、ヒートショックの予防に配慮しました。

>> この事例の詳細を見る

事例2:お湯が冷めにくい浴室にリフォーム

工事費用 約136万円
工事日数 7日

【リフォームのポイント】
①「寒い」「お湯がすぐに冷める」というお客様の悩みを解消するため、断熱効果の高いTOTOスプリノシステムバスルームを設置。
②手すりを設置することで、高齢の方でも安心して安全に入浴できる環境を実現しました。

>> この事例の詳細を見る

事例3:安全・安心で暖かいユニットバスにリフォーム

工事費用 約99万円
工事日数 10日

【リフォームのポイント】
①「お客様の「足が伸ばせて、安全で安心な浴室」という要望を実現するため、 フルリフォームの機会を利用して浴室の場所を移動し、希望のユニットバスを設置できるスペースを確保しました。
②「暖かいユニットバス」にしたいという要望に応え、施工会社おすすめのフル断熱プレミアムユニットバス(アクリアバス)を設置しました。

>> この事例の詳細を見る

お風呂のバリアフリーリフォームには補助金が使える

お風呂のバリアフリーリフォームは、自治体の補助金や介護保険の制度が適用される可能性が高いです。

ここでは、バリアフリーリフォームで使える補助金についてご紹介しています。
利用条件・補助金額などを知り、お得にリフォームを行いましょう。

介護保険・長期優良化リフォーム推進事業の利用条件・補助金額

補助金の種類 対象となる工事内容 補助金額 申請条件・詳細
介護保険(※1) 手すりの設置、段差解消、滑り防止の床材交換 最大18万円 要支援または要介護認定者が対象。
申請はケアマネージャーを通じて行う。
長期優良住宅化リフォーム推進事業(国の施策)(※2) バリアフリー工事、耐震改修、断熱化など住宅性能向上工事を併せて実施 最大100万円(工事費用の1/3) 一戸建ての場合は55㎡以上、共同住宅は40㎡以上が対象
バリアフリー工事に加えて耐震改修や断熱化工事を行う必要がある。

※1出典:「介護保険における住宅改修」(国土交通省)を加工して作成。
※2出典:「長期優良住宅化リフォーム推進事業公式ウェブサイト」(国土交通省)を加工して作成。

自治体独自の補助金を利用できる場合もあります。
補助金の有無や内容は市町村によって異なるので、お住まいの地域の役所に問い合わせてみてください。

>>どんなリフォーム・リノベーションが補助金対象?
>>お風呂・浴室のリフォームの補助金制度と申請方法を解説!

お風呂をリフォームするときに注意するポイント3つ

バリアフリーのためにお風呂をリフォームする際は、工事を円滑に進め、後悔しないための注意点についても知っておきましょう。

自由に設計できない場合がある

ユニットバスはあらかじめ部品を工場で製造し、現場では組み立てるだけのため、穴開けの位置や寸法などの細かい調整は基本的にできません。

浴室発信機やバスリフトの設置などのために柔軟に設計してほしい場合は、見積もりの時点で相談しておきましょう。

>> ユニットバスのおすすめは?リフォームする際のポイント

施工期間はお風呂が使えない

工事の内容にもよりますが、お風呂のリフォーム期間中は2〜3日程度自宅の浴室を使用できません。

近所の銭湯の場所や知り合いのお風呂を借りられるかどうかなど、代わりの入浴手段を事前に確認しておきましょう。

>> 水回りリフォームの費用/時期の目安・施工例

リフォームするタイミングを把握しておく

一般的にお風呂のリフォームは新築から15〜20年が目安のタイミングです。

20年以上使っていると汚れや傷が目立ち、排水機能にも異常が出てくるでしょう。

新築から15年ほど経っているなら、リフォームのタイミングに合わせてバリアフリー化を検討してみてください。

お風呂のバリアフリーが得意な業者はリショップナビへ

お風呂のバリアフリーリフォームを行えば、高齢者でも安心して入浴できる環境に整えられます。
安全性の高いお風呂を実現するためには、技術力のある業者の施工が確実です。

『リショップナビ』なら複数の優良業者に見積もりを依頼できます。
まずは、信頼できる業者に相談して、バリアフリー化に必要なリフォームを行いましょう。

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