マンションの床張り替え費用を種類別に解説!補助金や事例も紹介

更新日:2024年10月21日

マンションの床の張替えの情報を網羅した当記事のサムネイル画像

マンションにお住まいで、床の劣化状態が気になり張り替えを検討している方もいらっしゃると思います。
マンションの床張り替えリフォームは、予算やライフスタイルにあっているだけでなく、規約にそった床材を選ぶことが大切です。
今回は、床材別の張り替え費用と選び方、安く抑えるコツや施工事例についてご紹介します。
活用できる補助金についても解説しますので、参考にしてみてくださいね。

マンションの床を変更する「張り替え」と「重ね張り」の違い

床の張り替えと重ね張りのメリットを比較した画像

マンションの床を変更する方法は、大きく分けて「張り替え」と「重ね張り」の2種類です。
それぞれの特徴や違いをご紹介します。

張り替え

「張り替え」は、元の床を撤去して新しい床材に変える工法です。

下地ごと床材を張り替えるので、もし下地が劣化や傷んでいる場合、リフォーム時に解消することができます。

張り替えのメリット・デメリットを、次の表にまとめました。

メリット デメリット
● 床の高さを調整できるので、お子さんや高齢の方がいるご家庭も安心できる
● 和室から洋室などお部屋合わせて床材自体を変更できる
● 防音や抗菌など性能の高い床材に変更できる
● 元の床材を撤去するのでその分費用がかかる
● 重ね張りと比べて、工法に手間がかかる

重ね張り

「重ね張り」は、元の床材の上から新しい床材を重ねて施工する方法です。

劣化していなければ、元の床材の撤去が必要ないのでその分の費用がかかりません。

重ね張りのメリット・デメリットについて、次の表にまとめました。

メリット デメリット
● 床材の撤去・廃棄費用が発生しないので、コストを抑えやすい
● 張り替えと比べて手間がかからないので、工期が短い
● 重ねて貼るので、床材が二重になり強度・防音性が上がる
● 重ねることにより、厚みが生まれ段差ができやすい
● DIYできるが仕上がりに差が出やすい
● 直床工法の建物では対応できない

>> DIYでのフローリング張替えについて詳しく解説!(外部サイトに遷移します。)

歩く度に音がなったり沈んだりする場合は、下地の状態が悪くなっているサインなので早めの補修が必要です。

上記以外の症状でも、床の劣化が気になりリフォームした方が良いか判断に迷ったら、床の張り替えリフォームが得意な業者に現状調査で確認してもらうのがおすすめです。

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【パターン別】マンションの床張り替えの費用相場

マンションの床を張り替える際は、利用する床材によって費用相場が変わります。
ここでは6パターンの費用相場について解説します。

フローリングに張り替える

張り替え 重ね張り
複合フローリング(6畳) 12~16万円 6~14万円
無垢フローリング(6畳) 15~20万円 9~18万円

フローリングは床材の中でも、人気のある素材です。
種類は「複合フローリング」「無垢フローリング」の2つがあります。

一般的に複合フローリングの方が、無垢フローリングよりも安価です。

>> フローリングの種類と特長・費用の違いについて解説

床暖房対応の床材に張り替える

張り替え 重ね張り
電気式(6畳) 30~55万円 37万円前後
温水式(6畳) 33~65万円 44万円前後

床暖房対応の床材に張り替えをする際は、「電気式」または「温水式」と、床暖房の種類によって費用に差があります。

電気式は、床暖房を設置したい部分だけでも施工できるため、範囲によっては費用を抑えられます。

温水式の初期費用は高いものの、光熱費などランニングコストは電気式よりも低い傾向です。

>> 床暖房のリフォーム費用や注意点・おすすめメーカーもご紹介

クッションフロアに張り替える

工法 費用
張り替え 4万5千~10万円
重ね張り 4~5万5千円

クッションフロアは、ビニール素材を使用した床材で、防水性やクッション性に優れています。

防水性の高さから、トイレや洗面所など水回りでも採用しやすい床材です。

>> クッションフロアの特徴と張り替え費用相場について解説

フロアタイルに張り替える

工法 費用
張り替え(6畳) 5万5千~10万円
重ね張り(6畳) 5~6万3千円

フロアタイルは、塩ビ素材の床材で、木目や石目などデザインのバリエーションが多く、高級感のある空間を演出できます。

フロアタイルの場合は、つなぎ目のお手入れが必要です。

また、フロアタイルの種類に1つに、腐食にも強く木の柔らかさを活かした、コルクタイルもあります。

カーペットに張り替える

工法 費用
張り替え(6畳) 5万3千~12万円
重ね張り(6畳) 4万5千~6万5千円

カーペットは来客用の部屋などに使われることが多く、高級感を出しやすい床材です。

耐久性には劣りますが、雰囲気を重視したい方に向いています。

>> カーペットの張り替え費用とメリット・デメリットを解説

畳に張り替える

工法 費用
新調(6畳) 7~20万円
表替え(6畳) 3~12万円

マンションの床を畳に張り替える場合、古い畳を丸ごと新しい畳に入れ替える「新調」、または表面のい草部分を交換する「表替え」の施工を行います。

畳の場合は、イグサの種類だけでなく一戸建て用・マンション用とお住まいに適したタイプによっても費用が異なります。

>> 畳の張り替えを徹底解説|費用・工期・交換の目安の時期

床材は種類や施工面積によっても費用が変動します。

張り替えを検討している箇所が、実際にいくらで施工できるのか具体的に知りたい方は、まずは施工会社へ見積もり依頼をしてみましょう。

見積もり費用をもとに、床の張り替えの資金計画を立てるのがおすすめです。

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マンションの床張り替え費用を安く抑えるポイント

マンションの床張り替えを安く抑えるポイントをまとめた画像

ここでは、マンションの床張り替え費用を安く抑えるために、次のポイントを解説します。

施工方法や業者などを正しく選び、張り替え費用の節約を実現しましょう。

重ね張りで対応する

マンションの床を張り替える工法で、コストを抑えやすいのは重ね張りです。

既存の床材を撤去・廃棄するコストがかからないため、張り替えよりも安価な傾向です。

ただし、重ね張りは段差ができやすい、下地を確認できないといったデメリットがあります。

床の状態やご家族の構成を考慮した上で、重ね張りで改善できるのか、施工業者へ確認するのがおすすめです。

コストの低い床材を選ぶ

床は、種類やグレードによって金額が異なるため、費用を抑えたい場合はコストの低い床材を選びましょう。

例えば、フローリングの場合は、複合フローリングの方が無垢フローリングよりも金額が低い傾向があります。

畳の場合はグレードが細かく設定されているため、質にこだわらないならグレードを下げて選ぶと費用が割安です。

ただ、コストだけで選ぶと、見た目や機能性に不満を感じる場合があります。

希望するデザインや機能を備えつつ、予算内で収められるバランスの取れた床材を選んでください。

>> フローリングの種類について詳しくはこちら!

複数の業者で相見積もりを取る

マンションの床張り替え費用は、依頼する業者によって異なります。

初めから1社に決めてしまうと、費用の比較ができず、同じ工事内容でもほかの業者よりも費用が高い場合もあるかもしれません。

業者選びで後悔しないためには、複数の業者での相見積もりが重要です。

複数社からの見積もりを比較し、相場を把握したうえで、予算に合った業者を選ぶと良いでしょう。

補助金を活用する

マンションの床を張り替える目的や内容によっては、補助金を受け取れる場合があります。

条件が合えば数万円から数十万円の補助を受けられることもあるので、積極的に活用しましょう。

マンションの床張り替えに対応した主な補助金制度の例を次にまとめました。

【介護保険】

「介護保険」は、要介護・要支援の認定を受けた方が、ご自宅を介護を目的とした改修を行う際に、活用できる制度です。

対象の床リフォーム ● 段差の解消
● 滑りにくいまたは、移動しやすい床材への変更
支給限度額 20万円
(※年齢、所得に応じて1~3割の自己負担金額あり)
補助率 住宅改修費の9割相当

※出典:「介護保険における住宅改修」(厚生労働省)を加工して作成。

介護保険を利用する場合、事前に改修する場所をケアマネジャーに相談して決めていきます。

また、ケアマネジャーなど有資格者が作成する「理由書」が必要になります。

事前に申請する際、提出する必要書類は自治体によって異なるので、窓口で確認をしてください。

>> バリアフリーリフォームにかかる費用と工事内容、注意点も解説
>> 介護保険の住宅改修の申請方法と施工事例をご紹介

【子育てエコホーム支援事業】

「子育てエコホーム支援事業」は、「子育て」とありますがリフォームでは、どの世帯でも対象のリフォームを行った場合に利用できる補助金制度です。

対象の床リフォーム

● 断熱性能のある床へ改修
(外壁、屋根・天井または床の断熱改修:必須)

● 床の段差解消、衝撃を和らげる畳の導入
(バリアフリー改修:任意)

(※必須・任意工事をあわせて、補助金額の合計が5万円以上で申請可能)

補助金額の上限 原則20万円/戸を上限とする
(※世帯によって上限金額変動あり)
対象の工事ごとの補助金額

● 床の断熱
省エネ:3万6千~7万2千円/戸
ZEH:4万8千~9万6千円/戸

● 床の段差解消:7千円/戸
● 衝撃緩和の畳を設置:2万円/戸

※出典:「子育てエコホーム支援事業公式ウェブサイト」(国土交通省)を加工して作成。

>> 子育てエコホーム支援事業の申請方法・補助金額・条件を解説

補助金制度は、要件だけでなく申請期間もあります。

申請期間内であっても、予算上限に達し次第終了となることもあるので、利用する際はもう込み受付が終了していないか確認をしましょう。

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マンションの床を張り替える際のチェックポイント

マンションの床張り替え時にチェックしたいポイントをまとめた画像

マンションの床の張り替えは、事前の確認や近所への説明を欠かさず行いながら施工を進めましょう。

マンションの床を張り替える際の、次のポイントを解説します。

管理規約に記載された遮音等級を確認する

マンションでは1階を除いて階下に部屋があるため、管理規約には床材の遮音等級が記載されていることがほとんどです。

遮音等級とは階下に伝わる音の程度を示すもので、マンションでは基準を満たした防音性のある床材を選ぶ必要があります。

管理規約を確認した上で、使用しても問題がない床材を選んでください。

>> マンションリフォームでできること・できないことは?

近隣の方への挨拶で理解を得る

床の張り替えリフォームをする際、施工業者の出入りで騒がしくなったり、作業音が周囲に響く場合があります。

近隣へ説明がないとトラブルが起こりやすいため、事前の挨拶によって理解を得ましょう。

工事する日時を伝え、人の出入りが多くなることや騒音が出るかもしれないことを話しておくことで、トラブルが起きにくくなります。

マンションの構造をチェックする

マンションの床の張り替えは、構造によっては選択できない工事方法があるため、事前に構造をチェックします。

マンションの床構造には、主に次の構造が採用されています。

  • コンクリートの床の上に、床材を直接貼り付ける方法「直床工法」
  • コンクリートの床に支えとなる脚を立て、その上に床材を敷く「二重床工法」

直床工法は、床スラブに直接床材が張られているので、重ね張りは選択できません。

一方、二重床工法の場合は、床スラブに直接手を加えないため、張り替えと重ね張り両方に対応しています。

管理人への確認や、建築図面で構造がわかる場合もありますが、専門家の判断が必要なケースもあるので施工業者に相談するのが安心です。

【動画解説】おすすめの床材と選び方

ここまで、床材の種類や費用について解説しました。

どんなデザインがあるかは把握できたけど、どうやって選んだらよいかわからないという方もいらっしゃるでしょう。

場所別に適した床材について、次にまとめました。

リビング カーペットやフローリング
キッチン 耐水性や清掃性の高いフローリング、クッションフロア、タイル
玄関 フローリング
トイレ フローリング、クッションフロア
書斎 フローリング
寝室 フローリングやカーペット
お子さんのお部屋 クッションフロア

各床材の色味や、選び方についてより詳しく次の動画で解説していますので、参考にしてみてくださいね。

ペットがいるご家庭は柔らかい床材がおすすめ

ペットを飼っているご家庭で床材を張り替える場合は、クッションフロアなど柔らかい素材のものがおすすめです。

さらに、防音性のあるものだとより安心です。

フローリングなど比較的硬い素材の場合、転倒による怪我のリスクや歩く時の爪などで傷がつきやすいことがあります。

ただ、フローリングでも「ペット対応用マンション床材」と、ペットのいるご家庭に対応した商品もあります。

施工業者へ相談する際に、ペット対応用の床材でリフォームしてほしい旨を伝えましょう。

希望と予算にあわせて、適した施工プランを提案してくれます。

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マンションの床張り替えリフォーム事例

当サービス『リショップナビ』の加盟会社が施工した、マンションの床張り替えリフォームの事例を3つご紹介します。

張り替えの目的や床材などに注目し、自宅の床の張り替えリフォームの参考にしてください。

事例①:遮音性能に優れたフロア材に張り替え

住宅の種類 マンション・アパート
築年数 30年
施工日数 2日間
リフォーム費用概算 約30万円

マンションで敷いていたカーペットの汚れが目立ってきたタイミングで、フローリングに張り替えた事例です。

階下に音が響きにくい遮音等級の床材を使用し、騒音に配慮しています。

フローリングはカーペットに比べて掃除がしやすく、部屋をきれいに保ちやすいのもメリットです。

>> この事例の詳細を見る

事例②:カーペットからフローリングに張り替え

住宅の種類 マンション・アパート
築年数 19年
施工日数 27日間

※他のリフォーム箇所含む。

リフォーム費用概算 約290万円

※他のリフォーム箇所の費用含む。

廊下の床もフローリングに張り替え、明るく開放感のある廊下に仕上げた事例です。

カーペットだった床をフローリングに変更し、空間に高級感を演出しました。

床の張り替えに加えて、和室を洋室に変更し、アクリルを使用した間仕切りでシーンに合わせて空間を分けたことで、明るさを保っています。

>> この事例の詳細を見る

事例③:ほこりがたまりにくいフローリングに張り替え

住宅の種類 マンション・アパート
築年数 18年
施工日数 21日間
リフォーム費用概算 -

ほこりがたまりやすいカーペットからフローリングに張り替えた事例です。

フローリングはほこりがたまりにくいため、お子さんのアレルギー軽減を目指して張り替えを実施しました。

また、フローリングの張り替えに合わせて床暖房を設置したのも特徴です。

冬場の寒さ対策を実施したい場合には、床暖房設置も検討してみましょう。

>> この事例の詳細を見る

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マンションの床張り替えを検討してみよう

無垢材でマンションリノベーションした際の写真

マンションの床を張り替える方法は、張り替えと重ね張りの2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

また、新しく張る床材によって費用が変わりますので、コストはもちろん、見た目や機能もチェックし、予算や要望に合った床材を選ぶことが大切です。

マンションで床を張り替える際には、管理規約を遵守することや近隣住民の理解を得ることも欠かせません。

床材別の張り替え費用相場や事例なども参考にして、マンションの床張り替えを検討してみてくださいね。

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