
襖(ふすま)の張り替えにかかる費用|襖選びのポイントやDIYのコツも解説
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襖紙にはさまざまなタイプがあります。どの襖紙を選ぶかによって、襖の張り替えの際にかかる値段にも違いが生じます。 業者に襖の張り替えを依頼するのであれば、張り替え作業にかかる費用をあらかじめ把握しておくことが大切です。 本記事では、襖の張り替えにかかる費用などおさえておきたいポイントをご紹介します。
目次
この記事のポイント
- 一般的な襖の張り替え費用
一般的な襖(本ふすまや発泡スチロールふすま)の張り替え費用は、片面で約3,000~4,000円、両面で約5,000~10,000円が相場です。
- 高級な襖紙への張り替え費用
片面で約18,000~25,000円、両面で約40,000~50,000円程度となります。
- DIYでの張り替えも可能
襖の種類に応じた適切な方法を選ぶことが重要です。
特に高級な襖紙を使用する場合は、仕上がりの美しさを考慮して、専門業者に依頼することが推奨されます。
襖の張り替えにかかる費用の相場とは?
日本の四季に適した機能を備えている襖は、種類やサイズがさまざまです。
襖の種類別に、張り替えをする際のおおよその費用相場を押さえておきましょう。
襖の種類と特徴
まず、襖の種類とそれぞれの特徴をご紹介していきます。
本ふすま
「本ふすま」は伝統的なタイプの襖であり、組子のうえに紙を何重にも貼って仕上げていく点が特徴です。
襖紙が古くなったり、デザインに飽きても、簡単に張り替えができるメリットがあります。
戸ふすま(板ふすま)
組子のうえにベニヤ板が貼ってある襖は「戸ふすま(板ふすま)」と呼ばれます。
戸ふすまは丈夫であることが特徴で、和室と洋室の仕切りに使われるケースが多く見られます。
ただし、構造上本体が重く、枠を外すことはができません。
発泡スチロールふすま
発泡スチロールふすまは、発泡スチロールを芯として使っています。
そのため、他の種類と比較して軽量であることや、量産が可能で低価格であることが特徴です。
段ボールふすま
段ボールふすまは、段ボールを芯材としている襖です。
前述した発泡スチロールふすまと同様に、低価格で量産することができるというメリットがあります。
しかし、量産できるタイプのなかには強度が弱いものも見られます。
目立った傷みがあるときには、襖紙の張り替えだけでなく、襖ごと交換も検討しましょう。
襖の張り替えにかかる費用相場

一般的な襖の張り替えにかかる費用相場
本ふすまや発泡スチロールふすまなどは、一般的な住宅にも広く使われています。
これらの襖の張り替えをする場合の、一般的な費用相場は次のとおりです。
片面の張り替え | およそ3,000円~4,000円 |
---|---|
両面の張り替え | およそ5,000円~1万円 |
本体の色が茶色っぽく変色しているようなら、襖紙の交換を検討してみましょう。
その他の和室リフォームの費用相場を知りたい方は、次の記事も併せてご覧ください。
高級な襖紙の張り替えにかかる費用相場
「本鳥の子」や「上級織物」と呼ばれる襖紙は高級品に分類され、職人の手作業によって作られています。
そのため、これらの襖紙はホームセンターなどでは販売されていません。
高級な襖紙を張り替える場合の、一般的な費用相場は次のとおりです。
片面の張り替え | およそ1万8,000円~2万5,000円 |
---|---|
両面の張り替え | およそ4万円~5万円 |
高級な襖紙を用いる場合は、張り替えをするだけでもコストがかかります。
さらに、高級な襖紙は万が一張り替えを失敗してしまうと、余計なコストがかかってしまいます。
また、高級な襖紙を用いる場合には、仕上がりの美しさも重視されます。
高級な襖紙は模様などもきめ細かいことから、高い技術を持った専門業者に依頼したほうがよりきれいな仕上がりとなるでしょう。
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DIYで襖を張り替える前に確認しておくポイント

DIYによる張り替えを考える場合に、あらかじめ確認しておきたいポイントがあります。
自宅の襖のタイプをしっかりとチェックして、スムーズに張り替え作業を行いましょう。
襖の種類によって張り替え方法は異なる
襖は一見するとどれも同じものに見えますが、前述のとおり、種類によって材質や特性が異なります。
張り替えが可能な種類と、重ね張りのみの種類との2つに分けられるため注意しましょう。
まず、本ふすまの場合は表面を手で触ってみると、組子があることがわかります。
そのため、アイロンタイプの襖紙を使用すると接着不良が起こり、表面に目立った浮きが発生するおそれがあります。
本ふすまの場合は、枠を外すことで何度でもきれいに張り替えができます。
次に、戸ふすま(板ふすま)の場合は、表面を軽くたたいたときに木の音がします。
戸ふすま(板ふすま)は、枠を外すことができないため襖紙を重ね張りをすることになり、シールタイプやアイロンタイプの襖紙が適しています。
本体にビニール襖紙や、「新紗織ふすま紙」や「麻織ふすま紙」などの糸入りタイプの襖紙などが貼られている場合、新しい襖紙を貼る前にきちんと剥がしておきましょう。
さらに、表面を軽く叩いてみて鈍い音がするようなら発泡スチロール襖か段ボール襖の可能性が高いです。
引手を外してみると、芯材を確認することができます。
発泡スチロールふすまや段ボールふすまの場合も、シールタイプの襖紙が適しておりDIY初心者でも簡単に張り替えができる点が特徴です。
襖の張り替え手順
襖は種類によって張り替え手順が異なります。
ぞれぞれの張り替え手順を解説します。
本ふすまの張り替え手順
引き手と枠をはずして準備をしておきましょう。
次に、本体のサイズよりもおよそ1cm大きくカットした襖紙を2枚用意しておきます。
本ふすまの張り替え手順は次のとおりです。
本ふすまの張り替え手順
刷毛に水をつけ、襖紙を全体的に濡らす
本体のふちにのりをつけ、両端を引っ張るようにしながら襖紙を貼る
はみ出た襖紙はハサミで切り取る
襖を裏返し、もう片面も張替えを行う
襖紙が乾いたら、枠と引き手をつけて完成
戸ふすまや発泡スチロールふすまなどの張り替え手順
引き手を外して準備しておきます。
戸ふすまや発泡スチロールふすまなどの張り替え手順は次のとおりです。
戸ふすまや発泡スチロールふすまなどの張り替え手順
襖紙を水で濡らし、薄くのりをつける※本体にものりをつける
襖の内側から外側に向かって襖紙を貼っていく
余った襖紙は切り取る
襖紙が乾いたら、引き手をつけて完成
襖紙の施工方法
襖紙には、いくつかのタイプがあります。
まず、「のりタイプ」は襖紙に刷毛でのりをつけて貼っていきます。
DIYでプロ並みの仕上がりを目指すなら、のりタイプを使用してみましょう。
次に、片面にアイロンをあてて熱で接着させる襖紙は「アイロンタイプ」と呼ばれています。
アイロンタイプの襖紙には、熱で溶ける接着剤が使われている点が特徴です。
アイロンタイプを使用する場合は枠を外さなくても貼ることができるため、初心者でも比較的簡単にDIYができるというメリットがあります。
さらに、「シールタイプ」の襖紙は、裏についているシールをはがすだけで簡単に張り替えができます。
シールタイプの襖紙の表面はフィルム加工がされているため、汚れてしまったときでも拭き取ってきれいにすることが可能です。
これらの襖紙は、種類によってそれぞれ貼り付け方法が異なります。
加えて、作業の難易度や仕上がりも変わってくるため自宅の襖にはどのタイプの襖紙が適しているのかをしっかりと見極めるようにしましょう。
張り替えのタイミング
長期にわたって襖を使用していると、次第に傷みが生じてきます。
たとえば、襖が湿気や日光にあたると襖縁が変形してきます。
他にも、襖の上部(鴨井)や下部(敷居)などの部分も変形してくると開閉がしにくくなります。
このような状態になると自分で修理することも難しくなるため、早めに張り替えを検討しましょう。
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事前に情報収集を!襖の張り替え業者を賢く選ぼう
家庭に普及している襖紙の張り替えには、一般的に片面でおよそ3,000~4,000円がかかります。
両面の張り替えでは、一般的におよそ5,000円~1万円の料金がかかることを念頭におきましょう。
値段の基準を把握し、業者に依頼する際の参考にしてみてください。
また、襖紙の張り替え業者のなかには電話での相談や、WEB上で無料見積りを行っているところもあります。
見積り価格や業者からの回答を比較して、自分に合った業者を見つけてから、自宅の襖の張り替えを依頼することが大切です。
事前にしっかりと情報を集めて、自宅の襖をきれいに張り替えましょう。
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