トイレの床から水漏れしたら?応急処置の3つの手順
トイレの床から水漏れした場合は、修理するよりも先に被害を悪化させないことを優先しましょう。
そのまま放置しておくと、床が水浸しになって壁紙や階下にまで被害が拡大するかもしれません。
床が濡れた状態が続くとカビが発生する原因にもなります。
次の手順で水漏れの悪化を食い止めましょう。
①止水栓(止水バルブ)を閉める
まずは止水栓を閉めます。
止水栓を閉めれば、トイレタンクに水が流れなくなるので、水漏れの悪化を防ぐことが可能です。
一般的な洋式トイレの場合、止水栓はトイレタンクの脇か便器の裏に設置されています。
ハンドルを閉めるか、ハンドルがない場合はドライバーを使って止水栓を閉めましょう。
万が一、止水栓の位置がわからない場合は、家の水道の元栓を閉めましょう。
元に戻す際に、栓を開けすぎたり開きが不十分になったりすることを防ぐために、どれくらい回したのか記録しておくことがおすすめです。
②濡れている箇所をぞうきんで拭く
止水栓を閉めたら、濡れている床をぞうきんで拭き取りましょう。
ぞうきんで拭き取ることで、どこから水漏れしているのか特定できるケースがあります。
汚水による水漏れの場合は、水分を拭き取るだけでなく、アルコールなどを使用して除菌を行いましょう。
完全に拭き取っても、床材によっては水分を含んでいたり、膨張したりすることがあります。
トイレに窓や換気扇がある場合は、十分に換気することでカビの発生や床材・壁紙の劣化を防ぐことができるでしょう。
③水漏れが広がらないように、ぞうきんを敷き詰める
ぞうきんで床を拭き取り、除菌やドライヤーなどによる乾燥まで行った後は、乾いたぞうきんを敷き詰めておきましょう。
拭き取ったばかりのぞうきんは水分を含んでいるので、再利用しないようにしてください。
止水栓を閉めて、床を拭き取っておけば基本的に水漏れすることは少ないですが、万が一の場合に備えて、ぞうきんを敷き詰めることで対策しておくと安心です。
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トイレの床から水漏れする原因と対処法
トイレの床から水漏れしている場合は、原因の究明と対処が必要です。
止水栓を止めて応急処置を済ませてから、適切な対処を行いましょう。
場合によっては、自分で修理できることもあります。
自分で対処しきれなかった場合は、業者に修理の依頼をしましょう。
便器と床の間
便器と床の間から水漏れする主な原因は4つあります。
- 便器がひび割れしている
- 便器の設置に不具合が生じていた
- 床下の排水管が劣化もしくは破損している
- フランジパテ(便器と床下の排水管の間にある水漏れを防ぐ部品 )が劣化している
便器のひび割れの場合、目視で確認できます。
便器にひび割れが生じていた場合は、交換が必要です。
設置して間もないトイレから水漏れしている場合は、施工業者の設置に問題がある可能性があります。
施工業者に依頼して不具合を解消してもらいましょう。
業者の責任による不具合や保証期間中の故障は、無償で修理してもらえることがあります。
ひと目で水漏れの原因がわからない場合は、水性絵の具などで色のついた液体を作り、便器の中に垂らしてみましょう。
便器と床の間から色のついた液体が流れなければ、床下の排水管に原因があると考えられます。
床下の調査や修理は、初心者には困難です。
本サービス『リショップナビ』の一括見積もり依頼サービスを利用して、条件のよい業者に修理の依頼をしましょう。
フランジパテの劣化が原因の場合は、新品に交換することで修理が可能です。
フランジパテはホームセンターやネットショップなどで購入できます。
200〜300円程度で販売しているので、自分で交換できれば経済的な負担を抑えられます。
フランジパテの交換手順は次の通りです。
1. 止水栓を閉める
2. レバーを回して排水し、タンク内の水を空にする
3. 便器内の水をバケツや灯油ポンプなどを使ってくみ出す
4. トイレと給水管の接続部のナットをゆるめ、トイレタンクを取り外す
5. フランジ(丸い金属の部品)が床から取れないように、ゆっくり便器を外す
6. フランジと便器を接着しているフランジパテをマイナスドライバーで剥がす
7. 新しいフランジパテと交換する
8. 元の状態に戻す
フランジパテの交換は難易度が高いため、修理に慣れていない方は業者に依頼することをおすすめします。
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床以外の水漏れの原因と対処法
トイレの床が濡れていても、他の箇所に水漏れの原因があることもあります。
トイレの水漏れの原因になりやすい箇所とその対処法について解説します。
給水管・洗浄管・止水栓
給水管・洗浄管・止水栓から水漏れする主な原因はパッキンの劣化またはナットのゆるみです。
各部品の主な特徴は次の表の通りです。
部品 | 特徴・役割 |
---|---|
給水管 | 止水栓とトイレタンクをつないでいるパイプ |
洗浄管 | トイレタンクと便器をつないでいる太いパイプ |
止水栓 | 水道管とトイレタンクの間に 取り付けられている栓 |
給水管・洗浄管・止水栓からの水漏れは、新しいパッキンに交換するか、ゆるんだナットを締めることで対処できます。
新品のパッキンはホームセンターやネット通販などで入手可能です。
パッキンの交換は、次の手順で行います。
1. 止水栓を閉める
2. 接続部分のナットをモンキーレンチなどでゆるめる
3. 新しいパッキンに交換する
4. 元の状態に戻す
パッキンの交換は比較的簡単なので、修理費を抑えたい場合は、自分で修理することをおすすめします。
トイレタンクの中
トイレタンクの中から「ポタポタ」や「チョロチョロ」水が流れる音がしていたら、水漏れしている恐れがあります。
タンク内で水漏れしやすい部品と主な原因は次の表の通りです。
部品 | 主な水漏れの原因 |
---|---|
ボールタップ | 劣化や不具合が生じると 止水弁が完全に閉じずに水が流れ続ける |
オーバーフロー管 | ゴミが詰まると正常に機能しなくなり、 水浸しになることがある |
フロートバルブ | 鎖が絡まると排水口が開いたままになり、 給水が止まらなくなる |
ボールタップが劣化している場合の交換手順
1. 止水栓を閉めて、タンク内の水を空にする
2. 給水管を外す
3. ボールタップを交換する
4. 給水管を取り付けて、作動の確認をする
ボールタップとつながっている浮き玉が劣化している場合の交換手順
1. 止水栓を閉めて、タンク内の水を空にする
2. 浮き玉を外す
3. 浮き玉を交換する
4. 元の位置に戻して、浮き玉が正常に動くか確認する
5. 止水栓を開けて給水する
6. 正常に動くか確認する
オーバーフロー管が劣化している場合の交換手順
1. 止水栓を閉めて、タンク内の水を空にする
2. 給水管を外す
3. トイレタンクと便器の接続部のナットを外す
4. トイレタンクを取り外し、底のナットを外す
5. オーバーフロー管を交換する
6. 元に戻し、止水栓を開ける
フロートバルブが劣化している場合の交換手順
1. 止水栓を閉めて、タンク内の水を空にする
2. フロートバルブを取り出す
3. 新しいフロートバルブに取り替える
4. 鎖の長さを調整する
5. タンクを元通りに戻して、止水栓を開ける
トイレタンクの部品交換は正しい手順で行えば、自分で行えます。
ただし、難易度が高いため、慣れていない人にはおすすめしません。
自分で修理するのが不安な場合は、業者に修理の依頼をしましょう。
温水洗浄便座
温水洗浄便座から水漏れしている場合は、次のような原因が考えられます。
- ノズルの劣化
- 接続部のナットのゆるみやパッキンの劣化
- 給水フィルターの劣化、ゴミの詰まり
- 本体内部の故障
接続部のナットのゆるみであれば、締めることで解決します。
パッキンの劣化による水漏れは、新しいパッキンに交換すれば修理完了です。
お尻を洗浄するためのノズルが劣化している場合は、次の手順で自分で直せます。
1. 止水栓を閉めて、タンク内の水を空にする
2. 温水洗浄便座の電源を抜く
3. 劣化したノズルを左に回して引き抜く
4. 新しいノズルを差し込み右に回す
5. 電源を入れて、水漏れすることなく作動することを確認する
※製品によって手順が異なる場合があるため、詳細は取扱説明書をご覧ください。
その他、本体内部の故障などが原因の場合は、自分で修理するのは困難なため、業者に依頼しましょう。
その他の原因(結露や尿)
水漏れ以外の理由でトイレの床が濡れていることがあります。
梅雨や冬の寒い時期など、特定の期間だけトイレの床が濡れる日が続くのであれば、結露が原因かもしれません。
結露は室内と室外の寒暖差により生じます。
トイレの床だけでなく、便器やトイレタンクも濡れていたら結露の可能性が高いです。
こまめに水分を拭き取る、換気をよくするなどの対策を行いましょう。
その他に、尿漏れが原因でトイレの床が濡れているケースもあります。
濡れた床を拭き取った際、黄色くなっていたり、アンモニア臭がしたりした場合は、尿が床にこぼれていた可能性が高いです。
便器からこぼれた場合はすぐに拭き取って対処しましょう。
原因が特定できない場合
水漏れの原因が特定できない場合は、自分で解決できないので、速やかに業者へ修理の依頼をしましょう。
できるだけ早めに対処することで被害を悪化させず、修理費を抑えられます。
トイレの水漏れ修理の費用相場
トイレの水漏れによる修理費の相場は一般的に0.6~1.6万円です。
修理の内容によって費用に幅があります。
また、修理ではなく便器の交換が必要な場合は3〜21万円の費用が発生するのが一般的です。
修理内容ごとの費用相場を、次の表にまとめました。
修理内容 | 費用相場 |
---|---|
パッキンの交換や調整作業 | 0.6~1.5万円 |
温水洗浄便座の水漏れ | 0.7~1.6万円 |
タンク内の修理 | 0.8~1.5万円 |
トイレ便器の交換のみ (洋式から洋式) |
3〜21万円 |
※表の料金に加えて出張料金や深夜料金、基本料金が加算される場合もあります。
修理するパーツや作業の複雑さによって費用が大きく変わる点が特徴です。
業者に見積もり依頼する前に、どのような修理が必要か把握しておくことで良心的なサービスを提供する業者を見分けられます。
ある程度、費用を理解した上で業者に見積もり依頼しましょう。
リショップナビの無料一括見積もりサービスを利用すれば、簡単に好条件を提示する業者が見つかります。
>> トイレ修理・交換の費用相場は?修理する際のポイントや交換事例をご紹介
>> トイレリフォーム|費用相場・製品比較・事例
トイレの水漏れ修理・リフォーム事例2選
トイレを自分で修理するのが不安な場合は、業者に依頼することをおすすめします。
10年以上使用している場合は、寿命が近づいているため、修理よりも交換が良いでしょう。
実際のリフォーム事例を2つご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
事例1:水漏れが発生していたトイレを交換
住宅の種類 | マンション・アパート |
---|---|
築年数 | 14年 |
施工日数 | - |
リフォーム費用 | 12万円 |
INAXのトイレからTOTO「ピュアレストEX」に交換を行い、温水洗浄便座はパナソニック「ビューティトワレ」をご採用いただきました。
節水タイプに交換したことで、水道代が節約できました。
>> この事例の詳細を見る
事例2:水漏れによりトイレの床・壁に被害
住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 22年 |
施工日数 | 1日間 |
リフォーム費用 | 30万円 |
リフォーム費用は30万円かかっていますが、ご依頼主様は保険に入られていたため、自己負担を抑えることができました。
>> この事例の詳細を見る
自分で修理できない場合は業者に一括見積もりしよう
トイレの床の水漏れは、故障した箇所によっては自分で修理できます。
ただし、自力で直すのが困難な場合や不安な場合は業者に依頼しましょう。
トイレを10年以上使用している場合は、今後も別の箇所が故障するリスクが高いので、修理よりもリフォームの方がおすすめです。
リショップナビの無料一括見積もり依頼を利用すれば、複数の中から最も条件のよい業者を見つけられます。
業者によって提示する条件に差があるので、十分に比較・検討しましょう。
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