この記事の監修:
ホームインスペクター 亀田 融
東証一部上場企業の会社にて住宅リフォーム事業の取締役事業部長を務め、マンション/戸建て住宅のリノベーションを中心に事業部全体で年間1,000件以上の工事を手掛ける。
現在はホームインスペクションの専門会社を運営。
トイレリフォームの費用相場や内訳は?
トイレのリフォームにかかる費用は、20~50万円程度です。
目安として、TOTOなどの大手のトイレメーカーのカタログや公式サイトに掲載されている「メーカー希望小売価格」が、結果的には本体と工事費を含めたリフォーム費用の合計額になると考えて良いでしょう。
実は、リフォーム会社から最終的に請求される金額は、
便器本体 | 希望小売価格の30~50%引き (温水洗浄便座の場合は20~40%引き) |
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取り替え工事費 | 4~10万円 (旧便器処分費込み) |
という内容であることが一般的です。
気になる機器がある場合には、以上の価格を参考にしてください。
なお、和式トイレから洋式トイレへの交換の場合には、解体・処分費などで+10万円以上かかります。
10〜20万円以下でもトイレの全体交換は可能
トイレ交換はどこが安い?リフォームの依頼先
トイレの交換は、主に次の業者に依頼します。
● 工務店・リフォーム会社
● 家電量販店
● 水道修理業者
それぞれの特徴や、安く工事したい場合の依頼先について解説します。
工務店・リフォーム会社
工務店・リフォーム会社にトイレの交換を依頼する場合、トイレ本体の交換工事だけでなく、間取りを広げる、床材を変更するなどの工事も一緒にできます。
キッチンやお風呂など、ほかの水まわりの工事の依頼も可能です。
工務店・リフォーム会社はリフォームの専門家なので、家の状態に合わせて最適な工事を提案してくれます。
過去の実績を公開している会社が多いので、トイレの交換の実績があれば、金額やメーカーなどを確認してみましょう。
家電量販店
ヤマダ電機やエディオンのように、家電量販店の中にはリフォームに対応しているところがあります。
店舗のスタッフが実際に工事を行うのではなく、会社のリフォーム部門のスタッフや、提携している施工業者が対応することがほとんどです。
家電量販店で依頼する場合、さまざまなメーカーのトイレを実際に見ながら選べるメリットがあります。
金額や質感、機能をじっくり比べられるので、特にメーカーにこだわらず多様な選択肢の中から選びたい場合は、家電量販店に足を運んでみると良いでしょう。
ただし家電量販店で扱う設備はリテール向けモデルと言い、メーカーカタログとはラインナップが異なる場合があります。リテール向けモデルはメーカーカタログ掲載品から一部機能を省いた廉価版であることが多いです。
他にも機能のいいとこ取りをした限定モデルがあるなど一見の価値ありです。
気に入った商品が見つかれば、その場ですぐ工事の打ち合わせを開始できます。
家電量販店は独自のポイント制度を導入していることが多く、リフォームもポイントの対象である場合はポイントも貯められます。
水道修理業者
水道修理業者への依頼は、トイレが故障してしまいなるべく急いで対応してほしい時におすすめです。
水道修理業者は水まわりの修理をメインに施工していますが、トイレの交換のように簡単なリフォームにも対応しています。
ただし、壁材や床材の交換などのリフォームは一般的に内装業者や大工さんの工事領域のため対応できないことがあります。中にはいわゆる多能工という複数の工事資格を持った職人がいる業者もあり、まとめて対応してくれることもあります。
緊急のトラブルに対応できるフットワークを強みにしている業者が多く、施工費は高い傾向にあるので、契約前に必ず見積書をもらいましょう。
以下より、施工事例や、安く抑えるためのポイントをご紹介していきますので、参考にしてください。
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トイレを格安・激安でリフォームした事例
当サービス『リショップナビ』の加盟店が、実際にトイレを格安でリフォームした例を見てみましょう。
事例1:タカラ『ティモニ』を採用し、全面改装
リフォーム費用 | 8万円 |
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住宅の種類 | 一戸建て |
築年数 | 30年 |
淡いピンクのカラーのトイレで、落ち着きのある空間になりました。
事例2:便器をLIXIL『アメージュZ』に交換
リフォーム費用 | 10万円 |
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住宅の種類 | 一戸建て |
築年数 | 25年 |
採用したLIXILの『アメージュZ』は、本来汚れが溜まりやすいトイレのフチがない形状のため、日々のお掃除が楽になります。
事例3:トイレと一緒に、壁・天井・床材も一新
リフォーム費用 | 10万円 |
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住宅の種類 | マンション |
築年数 | 30年 |
事例4:LIXIL『アメージュZA』で可愛いトイレ室に
リフォーム費用 | 14万円 |
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住宅の種類 | マンション |
築年数 | 30年 |
壁紙や床のクッションフロアもリフォームし、収納キャビネットも設置しました。
>> 一体型トイレはおすすめ?分離型やタンクレスとの違いを徹底比較
事例5:2階のトイレをTOTO『ピュアレストQR』へ
リフォーム費用 | 17万円 |
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住宅の種類 | 一戸建て |
築年数 | 30年 |
内装材も新しくなり、クリーンな空間に生まれ変わりました。
事例6:LIXILのタンクレス風トイレ『リフォレ』でおしゃれに
リフォーム費用 | 19万円 |
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住宅の種類 | マンション |
築年数 | 30年 |
こちらのリフォームでは、コンパクトな手洗い器も追加しました。
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安くトイレ交換ができる業者を選ぶポイント
安くトイレを交換してくれる業者を選ぶには、次のポイントがあります。
● 見積もりを依頼して相場を把握する
● 費用の内訳を確認する
● 工事に関係する許認可を取得しているか確認する
● 実績や口コミを調べる
● 保証内容が充実しているか確認する
● 自社施工している業者に依頼する
● トイレリフォームに強い会社を選ぶ
見積もりを依頼して相場を把握する
業者を決定する前に複数社に見積もりを依頼し、相場を確認して極端に高額な業者を避けましょう。
1社だけの見積書を見ても、余計な作業やオプションは含まれていないか、金額は妥当なのかを判断するのは困難です。
3社程度を目安に見積もりを依頼し、高すぎる業者は避けるようにしましょう。
なお、安すぎる場合も手抜き工事の恐れがあるので、他社と金額が大きく異なる見積もりがあれば業者に直接詳細をご質問ください。
費用の内訳を確認する
見積書を受け取ったら、総額だけではなく内訳もよく確認しましょう。
どのような作業が含まれているのか、何にいくらかかるのか具体的にチェックすることで、本当に適正価格かどうかを判断できます。
たとえば、「トイレ交換セット」としか見積書に記載されていない場合、見積もり金額は安くても、施工後に出張費や諸経費などが上乗せされて追加請求されるかもしれません。
「一式」「セット価格」など、内訳があいまいに記載されている場合は注意しましょう。
実績や口コミを調べる
いくらでどのような工事ができるかを調べるため、実績や口コミも確かめましょう。
多くの業者がホームページやSNSで実績を公開しています。
写真のみで金額が記載されていなければ、詳細を問い合わせても良いでしょう。
また、SNSで「〇〇会社 リフォーム」「〇〇会社 トイレ」などと検索してみると、過去に工事を依頼した人の口コミが見つかることもあります。
詳しい評判が見つからない場合でも、最低限「悪質だった」「後悔した」などの口コミがないかどうか確認してください。
自社施工している業者に依頼する
また、見積もりを依頼する際には、自社施工している会社に任せることも大切です。
他の下請け会社に外注することがない会社であれば、仲介料などの無駄なコストが発生しません。
特に、トイレは故障などのトラブルが多いので、アフターサービスの充実度も一緒にチェックしておくと良いでしょう。
トイレリフォームに強い会社を選ぶ
本体価格をさらに抑えるためには、トイレのリフォームに特化した会社に依頼することも良い方法の一つです。
トイレの本体機器の大量仕入れや、水栓器具などの細かい部品の調達にかかる費用が安い可能性が高いため、同じ製品に交換する場合であっても、リフォーム会社によって値段が異なるパターンは多いです。
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安くても依頼しないほうが良いトイレ交換業者の特徴
見積書やホームページに記載されている金額が安くても、次の特徴に当てはまる場合は依頼するかどうか慎重に検討しましょう。
● 他社より極端に安い
● 会社の住所が確認できない
● 飛び込みで営業された
● 見積書を作成してくれない
● 何かと不安をあおる
● 説明がわかりにくい
● 正式な法人名がわからない
● サイトで見たサービス名とは異なる会社のスタッフが来た
他社より極端に安い
他社より極端に工事費用が安い場合は、手抜き工事の恐れがあります。
十分に下見をしてくれなかったり、トイレの運搬のための養生をしてくれなかったりするかもしれません。
または、施工後に追加で請求される恐れもあります。
あまりにも安く工事ができる場合は警戒しましょう。
会社の住所が確認できない
会社の住所が記載されていない場合は、支払い後に連絡が取れなくなってしまうリスクがあります。
工事直後に不具合が発生して再施工を依頼したくても、電話もメールも通じないかもしれません。
住所が記載されている場合でも、架空の住所である恐れがあります。
名刺や業者のホームページで住所を確認したら、地図アプリを使って本当に会社が存在するかチェックしてみましょう。
飛び込みで営業された
飛び込み営業は悪質な業者に多い傾向があるので、基本的に警戒しましょう。
とくに、「今ならこの地域限定で安い」「この地域だけのキャンペーンがある」など、契約を急かすような売り込みをされた場合は要注意です。
手抜き工事や違法な金額での工事を避けるには、飛び込みで営業されてもその場では決して契約しないようにしましょう。
見積書を作成してくれない
見積もりを依頼する場合は、必ず見積書を作成してもらいましょう。
書面で受け取らないと、言った・言わないのトラブルにつながる恐れがあります。
簡単な見積書も用意してくれない場合は悪徳業者の恐れがあるので、注意しましょう。
何かと不安をあおる
不安をあおって契約を急かす業者にも注意してください。
「今すぐ直さないと大変なことになる」「今日契約しないと工事の予約がしばらく取れない」など、何かと不安をあおるような言動が多い場合は悪徳業者の恐れがあります。
優良な業者であれば契約を考える時間をきちんとくれるので、焦らされてもその場で契約しないよう気をつけましょう。
説明がわかりにくい
見積もり時の説明がわかりにくい場合は、契約を慎重に進めましょう。
専門用語を多く使用したり、質問をしても丁寧に回答してくれなかったりする場合、作業内容をごまかして不要な工事を見積もりに含んでいるかもしれません。
わざと複雑な説明をしているような印象を受けた場合は、契約しないほうが良いでしょう。
正式な法人名がわからない
サイト名やサービス名は載っていても正式な法人名がわからない場合、隠したいことがある可能性があります。
リフォーム会社としての実績がまったくない会社であったり、過去に警察沙汰になったりなど、知られたくない情報があるのかもしれません。
名刺にも正式な法人名が記載されていなければ、どのような会社なのか業者によく尋ねてみてください。
サイトで見たサービス名とは異なる会社のスタッフが来た
サイトで見たサービス名とは異なる会社のスタッフが来た場合も警戒しましょう。
悪徳業者は複数の架空サービス名で営業していることがあります。
サイトでの情報と異なる会社のスタッフが来た場合、閲覧したサイトは架空サービスのものかもしれません。
すぐに契約はせず、あらためてサイトや会社名をよく調べてみましょう。
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トイレのリフォームを格安・激安で行うコツ
ここからは、具体的にトイレのリフォーム費用を安くするための方法をご説明します。
次のポイントをぜひ実行してください。
製品のグレードは落とす
まずトイレ本体の選び方で、リフォームに必要な費用は相当変わります。
オプションなどにこだわるほど高額になっていくので、必要最低限の機能を備えた製品を選択しましょう。
ただ、トイレ商品は進化しているので、安い機種であっても機能・デザインともに良質な物が購入できるので心配はいりません。
タンクレストイレでも、20万円位で入手可能です。
床材にクッションフロアを採用する
トイレの床材も交換したい時には、クッションフロアを取り入れるのが最適です。
材料費も施工費も安いため、リーズナブル。
耐水性が高く、汚れにも強いため、トイレの床材にピッタリです。
ウォシュレットの設置だけ行う
リフォームの目的がウォシュレットをつけたいだけなら、まるごと交換するよりもウォシュレットを取り付けるだけの部分的なリフォームでコストを抑えることができます。
本体価格は安ければ1万円ほどで、高ければ15万円くらいするのもあります。
相場は3~5万円ほどです。
本体価格と設置費用がかかりますが、設置費用は1~2万円が相場です。
ただし、ウォシュレットを取り付けるには、対応しているトイレが限られるため、予め確認しておきましょう。
節水・バリアフリー工事は助成金を利用する
節水工事では「節水型トイレ設置費補助金」を利用できる場合があります。
例えば愛媛県松山市の「節水型トイレ改修助成制度」の場合、改修後の洗浄水量や改修する台数に応じて、1〜3万円の助成金を受け取れます。
ただし、「2023年4月1日(土)から2024年3月29日(金)の間に改修工事が完了していること」のような条件が複数あり、それらを全て満たしている方が対象です。
バリアフリー工事の場合、「介護保険」を利用することができます。
要支援・要介護と自治体から認定された方が居住する住宅で、バリアフリー工事(手すりを取り付ける、和式トイレから洋式トイレへ変更など)を行う際に、上限を20万円とし、工事費用の7~9割の金額が補助されます。
いずれも事前申請が必要のため、リフォーム前に各自治体の補助金・助成金制度を確認しておくと良いでしょう。
>> トイレのリフォームで活用しやすい助成金制度
>> バリアフリーリフォームの費用と事例!介護保険についても解説
>>トイレを節水型に交換するメリット・デメリットと費用相場を紹介
施主支給やDIYなら、より節約しやすい?
ところで、すべての工程を業者に依頼するのではなく、施主支給やDIYでさらにコストを節約したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、注意点について簡単にお話ししておきましょう。
施主支給やアウトレット品の活用は難しい場合が多い
適切なサイズや品番などがわかるなら、施主支給やアウトレット品を活用して、トイレ本体のみ自分で発注するという方法は、実際あります。
ただし、商品本体の仕入れから交換作業まで一貫して行う工事しか受け付けていない業者も多いため、対応してもらえない可能性が高いでしょう。
特に漏水などのトラブルが発生した際に、原因が商品なのか施工なのか責任の所在が不明瞭になるため揉める原因になりがちです。
また、サイズが合わなかったり納品時期が間に合わなかったりすると、工事自体が遅延するなどのトラブルに繋がります。
知識や経験がない方が、ご自身で発注・仕入れを行うことは避けましょう。
トイレの壁や床なら、DIYでもOK?
手先が器用な方なら、壁紙やクッションフロア位は、ご自身でDIYしても良いかもしれません。
ただ、トイレ室内の内装もオプション工事で格安にしている会社も多くあります。
特に床材は、万一水漏れなどがあった時に心配ですから、失敗した時のリスクが不安な場合は、無理せず業者に任せることをおすすめします。
予算が不安な場合は、リフォーム業者と相談を
ここまで解説した内容を踏まえ、予算など少しでも気がかりな点があれば、まずは気軽にトイレのリフォームに詳しい業者に質問してみましょう。
親切なスタッフであれば、なるべく出費を抑えるための相談にも快く対応してくれます。
掃除のしやすさや、節水、消臭対策などを重視したい場合でも、リーズナブルなおすすめ品をプロの視点で提案してくれるでしょう。
相性の良い施工会社に出会えれば、コストパフォーマンス性の高いプランを実現できるはず。
リフォームを機に、ぜひ納得のいくトイレ空間にしてくださいね!
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【この記事のまとめ&ポイント!】
トイレのリフォームにかかる費用は、いくら位? |
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20〜50万円が一般的ですが、場合によっては10〜20万円で施工できることもあります(詳しくは、こちら)。 |
トイレリフォームを格安・激安で行った事例を見たい! |
リフォームの事例をこちらに掲載していますので、参考にしてください。 |
トイレのリフォームを格安・激安で行うためのコツは? |
「製品のグレードを落とす」「床材にクッションフロアを採用する」「自社施工している業者に依頼する」「トイレのリフォームに強い会社を選ぶ」「複数の業者の見積もり内容を比較する」ことです(詳細は、こちら)。 |
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ご希望にあった会社をご紹介!
お住まいの地域に近く・ご希望のリフォーム箇所に対応が可能という基準を元に、厳選した会社をご紹介。可能な限り、ご要望にお応えできるように対応致します。
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しつこい営業電話はありません!
紹介する会社は、最大で5社まで。また、連絡を希望する時間帯をお伝え頂ければ、しつこい営業電話をすることはありません。
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見積もり後のフォローも致します
ご紹介後にご不明点や依頼を断りたい会社がある場合も、お気軽にご連絡ください。弊社から各会社へのご連絡も可能となっております。