カビが生えた壁紙を張り替えるリフォームの費用相場
カビが発生した壁紙の張り替えには、適切な施工方法と費用の把握が重要です。
一般的な壁紙の張り替えは1㎡あたり700〜1,600円が相場です。
カビの状態によっては下地となる石膏ボードの交換も必要になります。
カビの侵食度合いや施工範囲、工事の難易度によって費用は大きく変動するため、事前に専門家による現地調査と見積もりを取ることをおすすめします。
壁の下地にまでカビが及んでいる場合などには、下地処理や防カビ処理などの追加工事が必要です。
壁紙にカビが発生する原因とは
壁紙のカビ発生は、主に室内の湿度管理の不備や換気不足が原因となります。
エアコンや除湿機による適切な湿度管理、効果的な換気方法に加え、建物の構造や断熱性も大きく影響します。
特に築年数が古い住宅では、外壁と室内の温度差による結露や、雨漏りなどで壁の内部に湿気が溜まりやすく、カビの温床となることがあります。
壁紙のカビ対策には、これらの要因を総合的に理解し、適切な対処法を選ぶことが重要です。
室内の湿度管理
カビの発生を防ぐには、室内の適切な湿度管理が不可欠です。
一般的に、カビが発生しやすい湿度は70%以上とされており、理想的な室内湿度は40〜60%の範囲を維持することが推奨されています。
エアコンや除湿機を効果的に活用し、季節や天候に応じた湿度管理を心がけましょう。
特に梅雨時期や夏場は湿度が上がりやすいため、除湿機能を積極的に使用することが大切です。
効果的な換気も重要なポイントです。
1日2〜3回、5〜10分程度の換気を行うことで、室内の湿気を効率よく排出できます。
特に朝一番や入浴後は、換気を行うようにしましょう。
日常生活での湿度管理のポイントは次の通りです。
● 洗濯物は室内干しを避け、できるだけ外干しや浴室乾燥機を利用
● 観葉植物は水やりを適量にし、受け皿の水は放置しない
● 加湿器の使用時は湿度計で確認しながら調整
● 結露が発生したら、すぐに拭き取る習慣をつける
これらの対策を日々実践することで、壁紙へのカビの発生リスクを大幅に低減できます。
換気性・通気性の問題
壁や天井の構造によって空気の流れが滞りやすい場所では、湿気が溜まりやすくカビの温床となります。
特に、押入れや家具の裏側、外壁に面した壁の角部分は要注意です。
24時間換気システムが設置されている場合、不具合があると深刻な問題を引き起こします。
フィルターの目詰まりや設定風量の不足により換気効率が低下すると、室内の湿度が上昇してカビが発生しやすい環境となってしまいます。
カビ対策として、次のポイントに注意を払う必要があります。
● 家具は壁から少し距離を空けて配置
● クローゼットや押入れは扉を開放して定期的に換気
● 換気扇やレンジフードの定期的な清掃と点検
● 24時間換気システムの適切な風量設定の確認
家具の配置を工夫し、壁との間に適度な空間を確保することで、空気の流れを改善できます。
また、換気扇の使用と窓開けを組み合わせた効果的な換気を心がけましょう。
建物の構造や断熱性がカビの原因となる場合も
建物自体の構造や断熱性能の問題も、壁紙のカビ発生に大きく影響します。
特に築年数が古い建物や断熱性能が低い住宅では、外壁と室内の温度差により結露が発生しやすい傾向があります。
壁の内部に湿気が溜まる原因として、次のような建物の構造的な問題が挙げられます。
● 外壁や屋根の劣化による雨漏り
● 基礎部分の防水不備
● 窓枠や壁の接合部などの熱橋(ヒートブリッジ)による結露
● その他の箇所の不適切な防湿・防水処理
これらの問題は、壁紙表面だけでなく、壁材の内部にまでカビを発生させる可能性があります。
そのため、壁紙の張り替えだけでは根本的な解決にならないケースも少なくありません。
>> 断熱リフォームの種類と費用
>> 窓の断熱リフォームの費用相場は?
>> 寒い家には断熱リフォームが効果的!
建物の構造に起因するカビの発生を防ぐには、断熱改修や防水工事など、建物自体の性能を向上させる対策が必要となる場合もあります。
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壁紙張り替え以外の、カビ予防リフォームの方法4選
壁紙の張り替えだけでは解決できない場合におすすめの、カビ予防のリフォームをご紹介します。
内窓(二重窓)を設置する
内窓の設置は、結露とカビの発生を効果的に抑制する対策として注目されています。
既存の窓枠に内側から新しい窓を取り付けることで、二重窓構造を実現できます。
窓と室内の間に空気層が生まれることで断熱性能が向上し、窓付近の温度差が緩和されます。
これにより結露の発生が抑えられ、壁紙へのカビの付着リスクも減少します。
内窓設置の費用は、窓のサイズや素材によって変動します。
窓サイズ | 費用目安 |
---|---|
小(腰高窓・キッチンの小窓) | 4〜6万円/箇所 |
大 | 8〜15万円/箇所 |
既存の窓を活かしたリフォームのため、窓枠の取り替えなど大掛かりな工事は不要です。
比較的手軽な工事で高い防カビ効果が期待できる点が、内窓設置の大きな魅力といえます。
エコカラットなどの調湿建材を採用する
室内の湿度管理に効果的な調湿建材は、カビ予防の切り札として注目を集めています。
代表的な調湿建材のエコカラットは、多孔質構造により余分な湿気を吸収・放出し、室内を快適な湿度に保つ効果があります。
エコカラットの施工費用 | 10,500~30,000円/㎡ |
---|
設置場所は結露やカビが発生しやすい北側の壁面や、湿気がこもりやすい収納内がおすすめです。
既存の壁紙の上から貼り付けることも可能です。
>> 「エコカラット(プラス)」の価格や効果とは
>> エコカラットに多い後悔は?
>> エコクロスのメリット・デメリットと主な種類
漆喰や珪藻土で塗り壁にする
自然素材である漆喰と珪藻土は、優れた調湿性能によってカビの発生を抑制する効果があります。
施工費用や特徴について、次の表をご覧ください。
素材 | 費用(1㎡) | 主な特徴 |
---|---|---|
漆喰 | 4,000~9,600円 | 高い調湿性能と自然な抗菌作用 |
珪藻土 | 6,000~10,000円 | 微細な孔による優れた吸放湿性 |
近年ではDIY用の材料も市販されていますが、防カビ効果を最大限に引き出すには適切な下地処理と塗布技術が必要です。
長期的な効果を期待する場合は、専門の職人による施工をおすすめします。
また、塗り壁は見た目の美しさだけでなく、シックハウス症候群の原因となる化学物質を含まないことも特徴です。
健康面での配慮が必要な方にも適した選択肢といえます。
室内(壁・床・天井)に断熱材を施工する
室内の壁・床・天井に断熱材を施工することは、カビ発生の主要因となる結露を防ぐ効果的な対策です。
断熱材は壁体内の温度差を緩和し、室内の快適性も向上させます。
断熱材の選択肢は複数あり、性能と価格帯に応じて最適な材料を選べます。
主な断熱材の特徴と費用を次の表でご紹介します。
断熱材の種類 | 特徴 | 施工費用(1㎡) |
---|---|---|
グラスウール | 施工性が良く経済的 | 700~1,800円 |
ウレタンフォーム | 高い断熱性と気密性 | 3,000~8,000円 |
セルロースファイバー | 調湿性に優れ環境負荷が低い | 6,000~9,000円 |
適切な対策で、カビの発生を防ぎましょう
カビは人体に悪影響を及ぼすだけでなく、建材の劣化も引き起こす厄介な問題です。
適切な予防対策を講じることで、カビの発生を未然に防ぎやすくなります。
湿度管理や換気を徹底し、カビが生えやすい環境をつくらないことが重要です。
万が一カビが発生した場合は、早期発見と迅速な対応で被害を最小限に抑えましょう。
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