床暖房のデメリット5つ!つけるか迷う場合の判断の仕方は?

更新日:2025年02月04日

床暖房 デメリット サムネイル

寒い季節、床暖房の導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。快適な暖房設備として人気の床暖房ですが、意外と知られていないデメリットもあります。
初期費用の高さや光熱費、床材の制限など、導入前に知っておくべきポイントを解説します。床暖房が本当にご自宅に必要かどうか判断するための参考にしてください。

床暖房のデメリット5選

床暖房のデメリット5選

床暖房の導入を検討する際には、初期費用の高さや光熱費の負担に加え、暖まるまでの時間や低温やけどのリスク、床材の制限など、実用面での課題も存在します。

1. 初期費用が高い

床暖房システムの導入には、一般的な暖房器具と比べて高額な初期投資が必要です。

次の表のように、新築時の導入では6畳間1室あたり30〜60万円程度の費用がかかります。

>> 床暖房リフォームの費用!後付けの注意点やおすすめメーカー

システムの種類 リフォーム費用の目安(6畳) 工事の特徴
電気ヒーター式 30~55万円 配線工事のみで比較的シンプル
温水式 33~65万円 熱源機や配管工事が必要
(設置費用も別途発生)

電気ヒーター式は工事が比較的簡単で初期費用を抑えられますが、ランニングコストは温水式より高くなります。

一方、温水式は初期費用が高めですが、長期的な光熱費は電気ヒーター式より抑えられる特徴があります。

>> ガス温水式床暖房のメリットや注意点、設置費用

また、既存の住宅にこれらを後付けで設置する場合は、床材の解体や張り替えなどの追加工事が必要となり、さらに費用が膨らむ場合もあるでしょう。

導入を検討する際は、これらの初期費用に加え、部屋の広さや使用頻度、既存の給湯設備との相性なども考慮して、最適なシステムを選択することが大切です。

2. ほかの暖房設備と比べると光熱費がかかる場合も

床暖房の光熱費は、一般的な暖房設備と比較すると、負担となる可能性があります。

温水式の床暖房の場合は光熱費が安い傾向がありますが、電気式を設置する場合にはエアコンと比べて電気代が高額になってしまう傾向があるでしょう。

暖房設備 1時間あたりの光熱費
電気式床暖房 23〜35円
温水式床暖房 12〜19円
エアコン 15〜40円

3. 部屋全体が暖かくなるまでに時間がかかる

床暖房は床下から床材を通して部屋全体を暖める仕組みのため、暖房効果を実感するまでに一定の時間を要します。

エアコンやファンヒーターと異なり、スイッチを入れてから室内が快適な温度になるまで、30分〜2時間程度かかるのが一般的です。

この特性を理解しておかないと、帰宅後すぐに暖かさを感じたい場合や、急な来客時の対応に支障をきたす場合があります。

特に冬場の朝など、急いで部屋を暖めたい場合は、床暖房単独での使用では対応が難しいケースもあるため、補助的な暖房器具との併用を検討するのも一つの対策といえます。

4. 低温やけどの心配がある

床暖房の表面温度は一般的に40度前後に設定されていますが、こうした温度でも長時間接触すると、低温やけどを起こすリスクがあるとされています。

中でも特に注意が必要なのは、乳幼児や高齢者、体が不自由な方です。
次のような状況で低温やけどのリスクが高まります。

  • 床で長時間遊ぶ乳幼児
  • 体調不良で床に長時間横たわる高齢者
  • 自力で体勢を変えにくい体の不自由な方
  • 厚手の布団での就寝時
  • これらのリスクを軽減するためには、温度調節機能付きの製品を選び、適切な温度管理を行うことが重要です。

    また、就寝時や不在時は温度を下げる、長時間の床面接触を避けるなど、使用方法にも気を配る必要があります。

    5. 床材が限られる

    熱に対する耐久性や熱伝導性の観点から、床暖房で使用できる床材が限定されます。

    主な床材 特徴
    床暖房対応フローリング 一般的なフローリングと比べて熱や乾燥に強く、
    最も主流な床材
    タイル 熱伝導性に優れ、安定した温度分布

    上記に加えて、カーペットやラグマットについても注意が必要です。

    これらを敷くと断熱効果により熱効率が低下するため、インテリアコーディネートの自由度が制限されます。

    どうしても敷きたい場合は、厚手のマットは避け、薄手のものを選ぶことをおすすめします。

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    床暖房はいらない?導入するか迷った場合の判断基準

    床暖房をつけるかどうか迷う場合は、次のことを基準に考えてみるとよいでしょう。

  • 断熱性能の高さ
  • 家にいる時間の長さ
  • アレルギー対策の必要性
  • 例えば、断熱性能が高い家にお住まいの場合は、床暖房をつける必要がないケースが多いです。
    一方、断熱性が低い住宅で、家の中にいる時間が長い場合には、床暖房が活躍するでしょう。

    また、床暖房の導入に向く・向かないケースを次にまとめました。

    床暖房が向かないケース 床暖房が向くケース
  • 高気密・高断熱住宅に住んでいる
  • 全館空調システムがある住宅
  • 家に居る時間が少ない
  • 古民家や築年数がかなり経過した
    住宅に住んでいる
  • 家に居る時間が長く
    足元からしっかり温まりたい
  • ホコリが舞わない暖房が欲しい
  • 「床暖房をつけてみたいけど、設置費用が実際どのくらいかかるか気になる」という方は、まずは気軽に施工会社に見積もりを依頼するのもよいでしょう。

    見積もりは基本的に無料としている業者が多いので、予算内で設置できるかどうか聞いてから判断してみてはいかがでしょうか。

    まとめ

    本記事では、床暖房の導入に関するデメリットと、それらを導入すべきかどうかの判断基準について、ご紹介しました。

    床暖房の導入は初期費用が高額で、ほかの暖房設備と比べて光熱費がかかる傾向にあります。

    また、室温が快適になるまで時間を要するほか、低温やけどのリスク、使用できる床材の制限など、導入に関していくつかのデメリットがあります。

    今回ご紹介した基準をもとに、ご自宅に床暖房を導入すべきかどうか、賢く検討できるとよいですね。

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