中古住宅購入と同時にリフォームをする場合のローンの組み方
中古住宅購入と同時にリフォームをする場合、次の3つのローンの組み方があります。
● 住宅ローンとリフォームローンを別々に借りる
● リフォーム一体型住宅ローンを借りる
● 物件購入費用は住宅ローンを借りて、リフォームは自己資金で実施する
それぞれ、詳しく解説します。
住宅ローンとリフォームローンを別々に借りる
物件の購入費用は住宅ローン、リフォーム費用は別途リフォームローンを借りる方法です。
それぞれ別々の窓口での借入のため、ダブルローンとなります。
ダブルローンの場合、返済額が二重になってしまうことと、各ローンの金利と返済期間に注意しましょう。
リフォームローンは住宅ローンと比べて金利が高く、返済期間が短い傾向があります。
住宅ローンとリフォームローンの2つを借りる場合は、月々の返済額を計算し、ローンの完済を考慮した無理のない資金計画を立てることが大切です。
リフォーム一体型住宅ローンを借りる
リフォーム一体型住宅ローンは、物件の購入費用とリフォーム費用をまとめて一括で借入できるローンです。
一般的なリフォームローンよりも金利が低くて返済期間が長めです。
1つの窓口で対応できるので、管理も比較的しやすいのが特徴として挙げられます。
ただし、申し込みには工事の見積もり書などが必要なため、物件の決定と同時に工事の内容も決める必要があります。
また、物件探しからローンの申請までの時間が限られているため、スケジュール管理が重要です。
物件購入費用は住宅ローンを借りて、リフォームは自己資金で実施する
住宅ローンのみを借入し、リフォーム費用は自己資金を利用する方法もあります。
大規模なリフォームが不要な場合や、ある程度の資金なら自分で用意できる場合におすすめです。
住宅ローンのみの手続きなら上記2つよりも比較的シンプルです。
資金に余裕がある、またはリフォーム費用が少ない場合などに、検討するのもよいでしょう。
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中古住宅購入と同時にリフォームをするメリット
中古住宅の購入と同時にリフォームする場合、次のメリットがあります。
● 低金利でリフォーム費用を借りられる
● 住宅ローン減税を適用できる
● 物件選びの失敗を避けやすい
● ワンストップで購入から工事までできる
低金利でリフォーム費用を借りられる
中古住宅購入と同時にリフォームする場合、住宅ローンにリフォーム費用を組み込むことができます。
リフォームローンと比べて住宅ローンは金利が低いので、低金利でリフォーム費用を借りることができる 点がメリットとして挙げられます。
また、リフォーム一体型住宅ローンを利用する場合、ローン一本化することでリフォームローンよりも低金利で借入できます。
リフォームローンの金利は一般的に2〜5%ですが、リフォーム一体型住宅ローンの金利は1%前後です。
金利が低いと月々の支払い額も抑えられるので、総支払い額が安くなります。
《関連記事》>> 金利0のリフォームローンとおすすめの無金利キャンペーンを解説!
住宅ローン減税を適用できる
住宅ローンにリフォーム費用を組み込んだ場合、リフォーム費用も住宅ローン減税の対象になります。
住宅ローン減税とは、10年以上の住宅ローン・リフォームローンがある場合、住宅ローンの残高を所得税から10年間控除できる制度です。
年末のローン残高×0.7%が所得税から控除され、引ききれなかった場合は住民税からも控除されます。
なお、住宅ローン減税の適用には対象の工事や、合計所得金額が2,000万円以下などの条件があります。
物件選びの失敗を避けやすい
中古住宅の購入と同時にリフォームする場合、購入後にリフォームを考える場合よりも物件選びの失敗を避けやすくなります。
物件の購入後にリフォームを計画し始めると、構造上対応できない工事が判明し、理想通りの工事ができないことがあります。
一方、購入とリフォームを同時に行う場合は、工事の内容を詳しく検討しながら物件を選ぶため、購入してからリフォームの内容を検討する場合に比べ、思い通りの工事ができないなどの失敗が少ないでしょう。
《関連記事》>> 中古戸建てリノベーションで後悔しやすいポイントと対策!
ワンストップで購入から工事までできる
中古住宅の購入と同時にリフォームをする場合、物件探しやリフォームの計画、ローンの申請手続きまでを1つの窓口でできるため、時間やコストの節約ができます。
購入とリフォームを別々で進める場合、不動産業者と施工業者それぞれに手数料を支払う必要があり、打ち合わせもそれぞれの業者と何度もしなければなりません。
しかし、購入とリフォームを同時に行う場合は購入から工事までワンストップで対応している業者に依頼できるため、打ち合わせにかかる時間や手数料の節約が可能です。
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中古住宅購入と同時にリフォームをするデメリット・注意点
中古住宅購入と同時にリフォームをする際は、次のデメリットに注意が必要です。
● スケジュールがタイトになりやすい
● 住宅ローン減税を利用する場合確定申告が必要
● 住宅ローン減税の対象外の物件もある
● 希望通りの融資を受けられないことがある
スケジュールがタイトになりやすい
中古住宅の購入と同時にリフォームを行う際、ローンを申請する金融機関の検討と物件探し、施工会社探しや工事内容の決定を同時に進める必要があるため、スケジュールがタイトになりやすいです。
限られた時間の中で新居の検討や書類の準備をしなければいけないので、 余裕をもってスケジュールを立てることが大切です。
また、できるだけ負担を軽くしたい場合は、業者を選ぶ際はリフォーム一体型住宅ローンの申請に詳しく、物件の購入から工事までワンストップでできるリフォーム会社を選びましょう。
住宅ローン減税を利用する場合確定申告が必要
住宅ローン減税を利用する場合は確定申告が必須 です。
個人事業主だけでなく、会社員であっても初年度は確定申告をしなければいけません。
ただし、会社員の方は2年目以降は年末調整で住宅ローン控除の適用を受けられます。
確定申告書は提出できる期間が定められており、2月中旬から3月中旬までの間に済ませる必要があります。
提出期限ギリギリに準備をすると間に合わないケースがあるため、早めに準備しましょう。
住宅ローン減税の対象外の物件もある
住宅ローン減税は対象外の物件もあるため、中古住宅の購入時や工事内容を決定する際は減税の適用条件に注意しましょう。
住宅ローン減税の適用には、床面積が50㎡以上であること、1982年以降に建築または新耐震基準を満たしていることなどの条件があります。
1982年よりも前に建築された物件は旧耐震基準のままの場合があるため、耐震リフォームが必要か業者に確認してみましょう。
希望通りの融資を受けられないことがある
中古住宅の場合、希望した金額や返済期間の条件で融資を受けられない場合があります。
一般的に、住宅は築年数がたつにつれて資産価値が下がっていきます。
新築と違い、中古住宅に対して借り入れ金額や機関に制限を設けている金融機関もあるので、注意が必要です。
希望の融資内容で資金計画を作成できるよう、ローンの申請前に不動産や金融機関の担当者などに申請内容をよく相談しておきましょう。
審査内容は金融機関により異なるため、複数の金融機関に相談するのがおすすめです。
中古住宅購入と同時にリフォームをする場合に利用できる補助金
中古住宅購入と同時にリフォームをする場合に、利用できる次の補助金をご紹介します。
● 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
● 長期優良住宅化リフォーム事業
● 次世代省エネ建材の実証支援事業
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
※2023年9月公募の受付は終了しました。詳しくは公式ホームページをご確認ください。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業は、エネルギー消費効率の改善や低炭素化を促進しており、高性能建材を用いた断熱改修を対象に補助金を支給しています。
主な内容は次の通りです。
対象者 | ● 一戸建て、集合住宅の所有者 (個人の所有者、所有予定者も含む) ● 集合住宅の場合は、管理組合の代表者なども含む |
---|---|
対象の工事 | ● トータル断熱:断熱材、窓、ガラスを用い、住まい全体での断熱改修 ● 居間だけ断熱:窓を用い、居間をメインに断熱改修(※必須工事) |
補助上限額 | ● 一戸建て住宅:上限120万円/戸 ● 集合住宅:上限15万円/戸 (玄関ドアも含む場合は上限20万円/戸) |
※出典:「既存住宅における断熱リフォーム支援事業公式サイト」
長期優良住宅化リフォーム事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業とは、住宅の長寿命化や省エネ化、子育てしやすい生活環境など、住宅の性能向上のために行うリフォームを支援する事業です。
補助金対象の主な内容は次の通りです。
対象者 | 既存の戸建て住宅、または集合住宅のリフォームを行う方 |
---|---|
対象の工事 | ● 柱や床などの腐朽、蟻害の抑制などの劣化対策 ● 耐力壁の増加など耐震性リフォーム ● 窓や壁、床、天井などの断熱化など省エネ対策 |
補助上限額 | 上限100~250万円/戸 (工事内容やリフォームによる性能向上具合によって変動) |
※出典:「長期優良住宅化リフォーム推進事業公式サイト」
次世代省エネ建材の実証支援事業
次世代省エネ建材の実証支援事業は、高性能な断熱材や蓄熱・調湿建材など次世代省エネ建材の導入を支援している事業です。
指定された建材で断熱工事を実施した場合に補助金を受け取れます。
対象者 | 既存住宅の断熱工事を実施する方 |
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対象の工事 | ● 外張り断熱(外断) ● 内張り断熱(内断) ● 外窓断熱(窓断) |
補助上限額 | ● 外断 上限300または400万円/戸 ● 内断 一戸建て住宅:上限200万円/戸 集合住宅:上限125万円/戸 (下限額は戸建て・集合住宅共に20万円/戸) ● 窓断:150万円/戸 |
※出典:「SIIウェブサイト」
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中古住宅購入と同時にリフォームをする場合ローンの組み方を考慮して選ぶ
中古住宅購入と同時にリフォームをする場合は、資金計画にあったローンの組み方を選んで借りるのがおすすめです。
ローンだけでなく、住宅ローン減税や補助金など利用できる制度の確認も大切です。
管理がしやすいリフォーム一体型住宅ローンは、申請までのスケジュールがタイトなため、よりスムーズに物件の購入から工事完了まで行いたい場合は、ワンストップで依頼できる業者へ依頼するとよいでしょう。
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