システムキッチンの寸法【間口幅(長さ)と奥行き】

まずは、標準的なシステムキッチンの間口幅について、簡単に確認してみましょう。
レイアウトが、壁付けか対面式か、I型かL型かなどによって違いがありますが、165〜300cm幅のものが主流で、主に15cm刻みでサイズ展開されています。
「1650」「2250」「2700」などと、mm単位で表記されることも多いです。
メーカー品によっては、もっと広いサイズのキッチンを選ぶこともできますが、幅の広いキッチンはそれだけ横の移動距離が長くなります。
必要以上の幅があると、かえってムダな動きが増えてしまうため、注意しましょう。

キッチンの奥行きは、最も主流な壁付けI型のレイアウトであれば、60cmや65cmが標準的です。
台所が狭い場合には、奥行き55cmタイプのキッチンを選ぶこともできます。
一方、アイランド型など対面式の場合は、奥行きが約75〜80cm以上あるほうが、反対側からも使いやすくなります。

人気キッチンの標準的な寸法・サイズ(I型/L型/ペニンシュラ/アイランド)
参考例として、当サービス『リショップナビ』のお客様から人気の高い5つのメーカー商品の、サイズのバリエーションを確認してみましょう。
各製品のレイアウト(「壁付けI型」「L型」「ペニンシュラ型」「アイランド型」)ごとに選べる、幅・奥行きサイズは下記の通りです。
(※こちらに掲載しているのは標準仕様の寸法です。製品によっては、下記以外の特注サイズで施工できる場合もあります。)
【壁付けI型】
商品(メーカー) | 間口/幅/長さ(cm) | 奥行き(cm) |
---|---|---|
シエラ (LIXIL) |
165・180・195・210・225・ 240・255・260・270・285・ 300cm |
60・65cm |
ラクエラ (クリナップ) |
165・180・195・210・225・ 240・255・260・270・285・ 300cm |
60・65cm (幅285cm以上の場合=65cmのみ) |
ラクシーナ (パナソニック) |
150・165・180・195・210・ 225・240・255・260・270・ 285・300cm |
65cm |
Bb (トクラス) |
120・135・150・165・180・ 195・210・225・240・255・ 260・270cm |
60cm(=幅120〜225cmに対応) 65cm(=幅180cm以上に対応) |
ミッテ (TOTO) |
165・180・195・210・225・ 240・255・270・285・ 300cm |
60cm(=幅165〜270cmに対応) 65cm(=幅180cm以上に対応) |
※メーカーが設定する「壁付けI型の標準プラン」は、幅255cm・奥行き65cmであることが一般的。
【L型(L字型)】
商品(メーカー) | 間口/幅/長さ(cm) | 奥行き(cm) |
---|---|---|
シエラ (LIXIL) |
[辺①] 180・195・210・225・ 240・255・260・270cm [辺②] 165・180cm |
65cm |
ラクエラ (クリナップ) |
[辺①] 180・195・210・225・ 240・255・260・270cm [辺②] 165・180cm |
65cm |
ラクシーナ (パナソニック) |
[辺①] 180・195・210・225・240・ 255・270・285・300cm [辺②] 165・180cm |
65cm |
Bb (トクラス) |
[辺①] 180・195・210・225・ 240・255・270cm [辺②] 165・180cm |
65cm |
ミッテ (TOTO) |
[辺①] 180・195・210・225・ 240・255・270cm [辺②] 165・180cm |
65cm |
【ペニンシュラ型(フラット対面)】
商品(メーカー) | 間口/幅/長さ(cm) | 奥行き(cm) |
---|---|---|
シエラ (LIXIL) |
198.5・213.5・228.5・ 243.5・258.5・273.5cm |
75・97cm |
ラクエラ (クリナップ) |
229・244・259・274cm | 80・98cm |
ラクシーナ (パナソニック) |
183.5・198.5・213.5・ 228.5・243.5・258.5・ 273.5cm 他 |
93.3cm 他 |
Bb (トクラス) |
212.4・227.4・242.4・ 257.4・272.4cm 他 |
74.4cm |
ミッテ (TOTO) |
242.3・257.3・272.3cm | 75・97cm |
【アイランド型】
商品(メーカー) | 間口/幅/長さ(cm) | 奥行き(cm) |
---|---|---|
ラクエラ (クリナップ) |
233・248・263・278cm | 80・98cm |
ラクシーナ (パナソニック) |
232・247・262・277cm 他 | 93.3cm 他 |
ミッテ (TOTO) |
244.6・259.6・274.6cm | 75・97cm |
対面キッチンの背面収納の奥行きについて

キッチン背面収納の奥行きは、平均45cm程度ですが、60cmや65cmタイプのものも選べます。
キープすべき通路幅を配慮しつつ、適したサイズの収納を設けましょう。
このようにキッチン全体の配置・レイアウトによって、最適な奥行きサイズも変わってくるので、完成後の家事動線をしっかりイメージしておくことが肝心です。
特に、台所の位置やレイアウト変更などをする際には、キッチンリフォームの経験豊富な業者からアドバイスしてもらうと安心でしょう。
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システムキッチンの高さ

システムキッチンのカウンターの標準的な高さは、JIS規格で定められている、80cm・85cm・90cm・95cmです。
メーカーによっては上記の他のサイズを選べる場合もあり、リクシルの『リシェルSI』などは、82.5cmや87.5cmを選択することも可能です。
身長に合うキッチンの高さとは?
キッチンの高さは、キッチンの使い勝手を左右する最も重要なポイントです。
低すぎると前かがみで作業をすることになり、腰痛などの原因になってしまいます。
逆に身長に比べて高すぎると、肩がこる・収納が使いにくいなどの問題が出てきます。
一般的なキッチンの適性高さは「身長÷2+5」と言われています。
目安としては、次の通りです。
身長 | 適したキッチンの高さ |
---|---|
155cm | 80cm |
160cm位 | 85cm |
160cm以上 | 90cm |
ただ、ご高齢で体が前かがみになっている方などは、上記よりも低いキッチンのほうが適している場合もあるでしょう。
できればリフォーム前に、ショールームで実物を確認すると良いですね。
なお後々物件売却などを考えている場合には、平均的な85cmにしておくのも一つの方法です。
コンロのみの高さを選ぶことも可能

最近では、コンロの上に置いた鍋やフライパンの中を楽な姿勢で見られるよう、加熱調理機器の部分のみを5~10cm程度下げられるシステムキッチンもあります。
ご家族の身長差がある場合などは、あえてコンロを低めに設定してみるのも良いですね。

なおガスコンロには五徳がある分、IHクッキングヒーターとは高さがやや異なるため、ガスからIHに変更する際などには一応考慮しておきましょう。
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作業スペース・シンク・コンロの幅の理想は?

キッチンの間口を決める時には、家事をしやすいスペースを作れるかどうかも基準にすると良いですよ。
まな板などを置く作業スペースや、シンク(流し台)、コンロなどの各箇所の幅を以下のようにできると、動きやすいキッチンになるでしょう。
真ん中の作業スペースの幅 | 60〜90cm |
---|---|
シンクの幅 | 60〜120cm |
コンロの幅 | 60cm |
準備スペースの幅 (シンクやコンロの脇の端のスペース) |
30~70cm |
ちなみに、ビルトインコンロの一般的な幅は60cmか75cmなので、使い勝手が良いと思うほうを設置しましょう。
また、シンクは狭く浅いものだと水が跳ねやすくなるため、大きな鍋なども余裕で置けるサイズを選ぶと楽ですよ。

なお、人によっては「両端のスペースを減らして、真ん中の作業スペースを増やすほうが使いやすい」ということもあるでしょう。
調味料の置き場なども事前にイメージしておき、より使いやすいレイアウトを実現できるキッチンを選択すると良いですね。
リクシル社などは、中央スペースと両脇の幅を調整できるキッチン商品も用意しているので、興味のある方はぜひリフォーム業者に確認してみましょう。
作業動線は"ワークトライアングル"を参考に

キッチンの最適な作業動線を確保するためには、理想的な「ワークトライアングル」を実現できるように、シンクやコンロの位置を決めると効果的です。
ワークトライアングルとは、シンク・コンロ・冷蔵庫のそれぞれの距離を結ぶとできる三角形のことです。
この3点の距離が以下のようになるよう配置し、かつ3辺の合計が3.6~6.0mになるように設計すると、ムダな動きがない、調理しやすい動線を確保できると言われています。
「シンク・コンロ」間の距離 | 120〜180cm |
---|---|
「シンク・冷蔵庫」間の距離 | 120〜210cm |
「コンロ・冷蔵庫」間の距離 | 120〜270cm |
とりわけ冷蔵庫の置き場所は、キッチンリフォームの際に盲点になりがちで、通路幅にも影響が出ます。
ご家族が使いやすい配置を決めておき、忙しい朝なども冷蔵庫の周りが渋滞しないよう、きちんとプランニングしておきましょう。
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吊り戸棚(ウォールキャビネット)の高さ・奥行き

設置位置によっては非常に使いづらくなってしまうのが、吊り戸棚のデメリット。
実は、キャビネットの収容量が豊富なキッチンへの交換や、背面収納の追加により、リフォーム時に吊り戸棚を撤去してしまうご家庭も多く見られます。
施工前に、吊り戸棚を付けるかどうかをまず検討し、設置する予定であれば、ちょうど良い高さ・奥行きについて把握しておきましょう。
吊り戸棚の高さ

吊り戸棚の設置場所としては、「棚の下端」が、使う人の目線の高さより10~15cmほど下の位置に来るようにすると使いやすくなりますよ。
身長が165cmの方なら、吊り戸棚の下端が床から145cm位の高さにあるのが理想です。
ただシンクの上に戸棚を設置する場合は、かえって邪魔になる可能性が高いので、天井の高さとのバランスや収容量を考えながら位置を決めましょう。
また窓があるキッチンでは、窓のサイズとのバランスも考慮しなければいけませんよね。
窓が大きい場合、吊り戸棚もおのずと高い位置になり、かつ本体の高さも限られてしまいます。

ちなみに、リクシルのキッチンは、55cm・75cm・85cm・95cmの窓があるキッチンに対応できるように設計されています。
窓の高さが55cmなら戸棚本体の高さは90cmまで、窓の高さが95cmであれば戸棚本体の高さは50cmを推奨しています。

「吊り戸棚は欲しいけど、使わない時に邪魔かも」と不安な方は、昇降式タイプを設置してみてはいかがでしょうか。
電動タイプと手動タイプ、いずれかを選べますよ。
最終的な高さや位置などは、施工業者の助言も参考にしながら決めると良いでしょう。
吊り戸棚の奥行き

吊り戸棚の奥行きサイズは、すぐ下にあるカウンターより30~35cmほど奥になるよう設置できると望ましいです。
例えばキッチンの奥行きが60cmなら、その上に付ける吊り戸棚は、扉の前面までの奥行きが30cm以下になるようにしましょう。
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キッチンメーカーによっては、mm単位やcm単位でオーダー可能
どうにも規格サイズが合わない時や、今のキッチンの脇にデッドスペースがある場合などには、間口などを細かく調整できるメーカー品を利用するのも得策です。
TOTO・パナソニック・タカラスタンダードなどには、キッチンの間口を1cm刻みで調整可能な商品があります。

中でもTOTOのキッチンは、カウンターやキャビネットの高さ・幅を1mm単位で調整できるので「台所に無駄な隙間を作りたくない」という方にもピッタリです。
狭小住宅などでのリフォームにも、おすすめですよ。
オーダーメイド・造作という方法も

ここまでご覧になって「システムキッチンではイマイチかも」「引き出しの段ごとの高さとかも、こだわりたい」といった悩みが出てくる方もいらっしゃるかもしれませんね。
このような場合は、オリジナルデザインのキッチンを製作してもらうことも視野に入れてみると良いでしょう。
施工業者やメーカーにもよりますが、システムキッチンとほぼ変わらない値段でできることもありますよ。
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キッチンのサイズ選びでは、人数や通路幅も考慮する

キッチン本体のサイズだけではなく、通路幅や、普段キッチンを何人で使うかを考えることも重要です。
特に対面型のキッチンは、通路幅で失敗しやすいので注意しましょう。
通路の幅が広すぎたり狭すぎたりすると、使い勝手が悪くなってしまいます。

歩くための通路だけではなく、冷蔵庫や、引き出し・吊り戸棚を開ける時のスペースも、きちんと考慮しておく必要があります。
背面収納も新しくするなら、扉は開き戸ではなく引き戸にしておくと良いですよ。

ちなみに、キッチンに立つ人が1人だけの場合は、最低でも75~80cmは通路幅をキープしておくことが望ましいです。
一方、複数人でキッチンを使う場合、通路幅は少なくとも100cm前後はあると良いでしょう。
作業している人の後ろを通ることができ、また調理中の人が振り向いた時に、背面カウンターへ自然に手が届きます。
なお火の使用時に人がぶつかってしまうと危険なので、コンロ周辺の通路には余裕を持たせておきましょう。
キッチンのリフォームでサイズ選びを失敗しないために

人によって体のサイズが違うからこそ、使いやすいキッチンのサイズ・寸法も、利用する方によって変わってきます。
実際「キッチンを普段使わないプランナーが担当したために、通路幅などを使いづらいサイズで設計してしまった」という例が多いのも事実です。
キッチンのサイズやレイアウトに迷ったら、台所のリフォームに詳しい業者や、普段から家事もしている女性プランナーなどに相談してみることをおすすめします。
プロとして、あるいは主婦の経験も交えて、わかりやすく提案してくれるはずですよ。
現地調査や打ち合わせをしていく中で、相性が良いと思える業者に施工を任せると良いでしょう。
ぜひ「このプランにして良かった!」と思えるような、理想的なキッチンを完成させてくださいね。
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【この記事のまとめ&ポイント!】
システムキッチンの標準的な「間口(幅/長さ)」や「奥行き」は? |
---|
間口幅は、壁付け/対面式、I型/L型などのレイアウトによって違いがありますが、165〜300cm幅が主流で、一般的には15cm刻みでサイズ展開されています。 「1650」「2250」などと、mm単位で表記されることあります。 奥行きは、壁付けI型のレイアウトであれば60cm・65cmが標準的です。 対面式(アイランド型など)の場合は約75〜80cm以上あると、反対側からも使用しやすくなります。 詳細はこちら。 |
「作業スペース」「シンク」「コンロ」の理想的な幅は? |
(まな板などを置く)作業スペースは60〜90cm、シンクの幅は60〜120cm、コンロの幅は60cm程度を確保できると、家事がしやすいキッチンになるでしょう。 詳しくはこちらで解説しています。 |
規格サイズのキッチンが合わない場合の対策はある? |
TOTO・パナソニック・タカラスタンダードなど、システムキッチンのメーカーによっては、mm単位やcm単位でサイズオーダー可能です。 またリフォーム業者によっては、オーダーメイドのキッチンを製作してくれることもあります。 一般的なシステムキッチンとほぼ近い値段で施工できるパターンもあるため、まずはリフォーム会社に相談してみると良いでしょう。 |
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