鉄筋コンクリート(RC)造住宅の2つの構造
鉄筋コンクリート(RC)住宅とは、柱・梁に鉄筋を使用し、コンクリートの中に鉄筋で作った骨組み固めて建物を建てた構造の住宅を指します。
鉄筋コンクリート(RC)住宅の構造には2種類あり、構造の種類によってはリフォームが難しい場合もあるため、リフォーム前に構造上問題なくできるか確認することが大切です。
次の2つの構造について、それぞれ解説していきます。
- ラーメン構造
- 壁式構造
ラーメン構造
ラーメン構造の「ラーメン」はドイツ語で「枠」「額縁」といった意味があり、柱と梁が枠のように組まれている構造 です。
柱の位置や柱と柱の間隔などを変更でき、壁の制約は受けないため、比較的自由度の高いリフォームを実現できます。
2つの部屋と柱を取り払い、ひとつの大きな空間につくり替えることも可能です。
ただし、ラーメン構造の住宅でも、建物それぞれの構造とリフォームの種類によっては工事が難しい場合あるので注意が必要です。
壁式構造
壁式構造とは、構造壁または耐力壁が建物を支える構造です。
柱や梁がない分、でっぱりなどに影響を受けず、すっきりとした室内にできるのが特徴の1つになります。
ただし、壁そのものが骨格になっているため、壁の撤去や窓の追加、玄関の移動などはできない場合がほとんどです。
基本的には、壁の位置を変えずに既存の構造を生かしたリフォームになります。
壁によっては、撤去や移動できる場合もあるため、まずはリフォーム会社に相談してみましょう。
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鉄筋コンクリート(RC)造住宅のリフォーム費用相場
鉄筋コンクリート(RC造)造住宅の費用相場は、築40年以上の場合一般的には1,000~1,500万円と言われています。
戸建て住宅の場合や、リフォーム箇所の広さ・施工内容によっては2,000万円以上かかる場合もあります。
上記の金額は、フルリフォームやスケルトンリフォームを実施した場合の相場であり、部分的なリフォームであれば数百万円に収めることも可能です。
主な費用の内訳としては、解体工事費用や耐震補強・断熱補強費用などがあり、他にも内装や外観、設備機器のリフォームの費用が挙げられます。
鉄筋コンクリート(RC)造住宅をリフォームする4つのメリット
鉄筋コンクリート造住宅は頑丈なイメージがあり、リフォームの優先度が下がりがちですが、リフォームによるメリットが多い構造です。
鉄筋コンクリート造住宅をリフォームするメリットである次の4つを解説します。
- 建て替えよりも費用を節約できる
- 内装・外装や設備を一新できる
- 住宅がより長持ちする
- 不動産価値を維持しやすくなる
建て替えよりも費用を節約できる
鉄筋コンクリート造住宅はもちろん、住宅の費用は新築よりもリフォームの方が費用を抑えやすいです。
建て替えの場合、建設費用に解体や撤去といった工事費や建材・設備費などもかかり、建設中の仮住まいのコストもかかります。
そのため、既存の鉄筋コンクリート造住宅を新しく建て替えるよりも、メンテナンスが必要な箇所やこだわりたい箇所をリフォームした方が費用を節約できます。
内装・外装や設備を一新できる
鉄筋コンクリート(RC)造住宅リフォームとあわせて、内装・外装や設備なども一新できます。
クロスや床の張り替えで雰囲気を変えたり、外壁や屋根の傷みをメンテナンスしたりするなど、こだわりたい部分や気になる部分をリフォームできるのがメリットです。
また、設備を入れ替えられるのもメリットでしょう。
特に水回りの設備は暮らしに影響するため、より機能的な設備の導入を検討するのがおすすめです。
住宅がより長持ちする
鉄筋コンクリート(RC)造住宅は、木造住宅よりも丈夫につくられていますが、長く住んでいると老朽化していきます。
リフォームにはメンテナンスの役割もあるため、劣化に対してリフォームを実施すれば、堅牢な鉄筋コンクリート(RC)造住宅がより長持ちするのがメリットです。
将来にわたって居住できる住宅になるため、今住んでいる世代はもちろん、お子さんやお孫さんの世代へと引き継いでいけるでしょう。
不動産価値を維持しやすくなる
鉄筋コンクリート(RC)造住宅は丈夫なつくりであるため、建物の状態を維持しやすく、長期的に有効活用しやすいとされていますが、徐々に価値は下降していきます。
リフォームによってメンテナンスをしたり、今に合った機能性を加えたりすると、資産評価を高めやすく、不動産価値を維持しやすいです。
居住している鉄筋コンクリート(RC)造住宅の売却を将来的に考えている方は、リフォームを検討するのも良いでしょう。
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鉄筋コンクリート(RC)造住宅をリフォームする際の4つの注意点
鉄筋コンクリート(RC)造住宅をリフォームする際は、次のポイントに注意が必要です。
特に築年数や耐震性などに気をつけて、リフォームを計画しましょう。
- 築年数によっては建て替えが適している場合がある
- 最新の耐震基準を満たしていない場合は補強工事が必要になる
- 断熱・気密性を高める工事が必要な場合がある
- 設備の交換に追加費用がかかるケースがある
築年数によっては建て替えが適している場合がある
鉄筋コンクリート(RC)造住宅は耐用年数が木造住宅よりも長いですが、築年数がかなり古くなっている場合は建て替えが適しているケースがあります。
コンクリートは劣化が目立ちにくい素材ですが、内側の鉄筋が錆びていることもあるため、素材の丈夫さを過信するのは危険です。
築50年以上といった古い鉄筋コンクリート(RC)造住宅の場合は、劣化や住宅性能を確認した上で、建て替えとリフォームを比較・検討しましょう。
最新の耐震基準を満たしていない場合は補強工事が必要になる
旧耐震基準で建てられた1981年以前の鉄筋コンクリート(RC)造住宅は、現在の耐震基準に適合していないケースがあるため、耐震補強工事が必要になる場合があります。
耐震補強のリフォームを行うことで住宅の性能が向上するので、より安全に暮らせます。
耐震補強を検討する際は、まずリフォーム会社で専門家による耐震診断を受け、必要な耐震補強工事を検討しましょう。
断熱・気密性を高める工事が必要な場合がある
鉄筋コンクリート(RC)造住宅は、熱伝導率が高いので屋外の気温に影響を受けやすいとされています。
築年数が古い場合、断熱性や気密性が現代の住宅と違い、夏場の暑さや冬場の寒さが気になることもあるでしょう。
リフォーム時に、断熱材の追加や窓の断熱補強など断熱リフォームも行うことで、年中室温が快適な温度に保てます。
設備の交換に追加費用がかかるケースがある
鉄筋コンクリート(RC)造住宅は見た目では劣化が目立ちにくいですが、目視が難しい設備の劣化も進んでいる場合があります。
例えば、配線や配管は経年劣化するため、築年数が長い住宅では劣化に要注意です。
配線・配管の交換が必要になれば、その分追加費用が発生します。
設備の追加や変更などオプションが増えるほど費用は高くなるため、予算に合った計画を立てましょう。
鉄筋コンクリート(RC)造住宅のリフォームを成功させるポイント
鉄筋コンクリート(RC)造住宅のリフォームを成功させるためには、次のポイントを大切にしましょう。
- 構造に合ったリフォームを計画する
- 鉄筋コンクリート(RC)を住宅のリフォームを得意とする施工会社を選ぶ
構造の違いを理解し、信頼できるリフォーム会社に依頼することが重要です。
構造に合ったリフォームを計画する
鉄筋(RC)コンクリート造住宅のリフォームは構造に影響されやすいため、構造の特性に合ったリフォームを計画しましょう。
ラーメン構造の住宅であれば、壁式構造よりも自由度が高いため、思い切った間取り変更を検討できます。
壁式構造の場合は大幅な間取り変更は難しいため、既存の間取りを生かしたリフォームを計画すると理想の住まいを実現できるでしょう。
特に、中古の鉄筋コンクリート造住宅を購入してからリフォームしたい方は、構造の確認が非常に重要です。
リフォーム内容を整理した上で、実現できる構造の鉄筋コンクリート造住宅を購入しましょう。
鉄筋コンクリート(RC)を住宅のリフォームを得意とする施工会社を選ぶ
鉄筋コンクリート(RC)造住宅は木造住宅と構造が異なるため、鉄筋コンクリートを得意とするリフォーム会社に依頼するのがおすすめです。
鉄筋コンクリート(RC)造住宅のリフォーム事例が多かったり、施工事例がイメージとマッチしていたりすると、理想のリフォームをかなえやすくなります。
また、リフォーム内容とあわせて保証やアフターサービスも確認しましょう。
どのような保証があるか、サポート期間はどれくらいかを把握し、万全の対応を受けられるリフォーム会社を選ぶのがポイントです。
鉄筋コンクリート(RC)造住宅のリフォーム事例5選
最後に、鉄筋コンクリート(RC)造住宅のリフォーム事例を5つご紹介します。
事例を参考にして理想のリフォームを計画しましょう。
事例1:あえて部屋を仕切らない、ストレスフリーな空間を実現したリフォーム
鉄筋コンクリート(RC)造住宅のマンションの部屋をストレスフリーな空間に生まれ変わったリフォーム事例です。
部屋ごとの仕切りをあえてつくらず、ひとつの大きな部屋として空間を演出しています。
ワークスペースや玄関などは一部区切っているものの、壁を天井までつなげなかったり、小窓を設けたりすることで閉塞感が出ないのがこだわりのポイントです。
事例2:動線の見直しや収納の確保を実現したリフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 26年 |
施工日数 | 60日間 |
リフォーム費用 | 約840万円 |
鉄筋コンクリート造住宅の耐久性を生かしながら、より利便性の高い住まいを目指したリフォーム事例です。
躯体に加工を施しながら頑丈な造りを生かしつつ、設備・機器を変更したり、キッチンの壁撤去によってリビングを広く見せたりするなど、快適性を高めています。
動線の見直しや収納スペースの確保も行い、利便性も高い住宅に変身しました。
事例3:メンテナンスを兼ねた設備・内装リフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 30年 |
施工日数 | 90日間 |
リフォーム費用概算 | 約1,000万円 |
築30年を経過した住宅をメンテナンスするとともに、リフォームも実施した事例です。
老朽化した設備や内装を取り替え、家の傷みをメンテナンスしました。
>> この事例の詳細を見る事例4:エコな住宅に変身した大胆リフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 40年 |
施工日数 | 90日間 |
リフォーム費用概算 | 約1,000万円 |
老朽化が気になっている鉄筋コンクリート造住宅のリフォーム事例です。
劣化が進んでいた浴室やトイレ、キッチンなどの水回りを中心に入れ替えを行い、快適に過ごせる住まいに生まれ変わっています。
>> この事例の詳細を見る事例5:リゾートテイストな雰囲気を演出したリフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
---|---|
築年数 | 30年 |
施工日数 | 45日間 |
リフォーム費用概算 | 約750万円 |
築30年以上の鉄筋コンクリート(RC)造の家のキッチン側と和室側のリフォームを実施し、リゾートテイストな空間に仕上げた事例です。
暗い印象があったキッチンを和室と合わせて1部屋にまとめ、広々とした明るい空間に変更しています。
素焼きのタイルや薪ストーブなども採用し、リゾートホテルのような贅沢な空間になっています。
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鉄筋コンクリート(RC)造住宅のリフォームを成功させよう
鉄筋コンクリート(RC)造住宅の構造には、ラーメン構造と壁式構造があり、リフォームの自由度が異なります。
ただし、築年数や設備の劣化などによっては建て替えが望ましい場合もあります。
丈夫な鉄筋コンクリート造住宅は築年数が経過している場合が多いため、劣化や住宅性能などの調査を事前に実施することが大切です。
それぞれの構造の特性を踏まえた上で、適切なリフォームを検討しましょう。
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