スケルトンリフォームとは?費用相場・事例(マンション/戸建て)を公開!デメリットや注意点も解説

更新日:2025年02月27日

スケルトンリフォームとは?費用相場・事例(マンション/戸建て)を公開!デメリットや注意点も解説

「スケルトンリフォーム」は、現在のライフスタイルに合わせて間取りを変更できる・新築同様の内装に仕上げられるなどの魅力がありますが、最も気になることの一つが、リフォーム費用や工期がどの程度かかるか、といった点ですよね。
そこで今回は、スケルトンリフォームの価格帯・坪単価の目安や、費用・工事期間もわかる施工事例(マンション/一戸建て)をご紹介します。
また、スケルトンリフォームとリノベーションの違いや、スケルトンリフォームのメリット・デメリット・注意点も、あわせてチェックしておきましょう。

スケルトンリフォームでは、壁や床の撤去・廃棄などの費用がかかるため、一般的なリフォーム工事と比べると費用が高くなります。
最初に、マンション一戸建てでスケルトンリフォームを実施する際の、おおよその費用相場について確認していきましょう。

マンションのスケルトンリフォーム費用相場・施工事例

スケルトンリフォームの費用相場・施工事例(マンション/戸建て)を公開!デメリットや注意点も解説

マンションのスケルトンリフォーム費用・坪単価

スケルトンリフォーム費用(総額) スケルトンリフォーム坪単価
300〜1,200万円 10〜50万円

マンションの場合は、総額300〜1,200万円くらいになる例が多く見られます。
施工範囲にもよりますが、なるべく500〜800万円程度の予算を見込んでおくとよいでしょう。
ただし、グレードやデザイン性にこだわる際などには、1,500万円近くなることもあります。

坪単価の目安としては、10〜50万円ほどです。

>> 1,500万円でできるリフォームの種類と事例を解説!

【マンションでは定額制プランも比較的多い】

ちなみにマンションの場合は、1㎡につき6〜15万円程度で「定額制プラン」を提供している業者もたくさんあります。

会社によって内容はさまざまですが「10万円/㎡」前後の価格を設定している所が比較的多いです。
例としては「標準仕様75㎡の場合=89,800円/㎡(税込)」「基準面積65㎡以内の場合=95,000円/㎡(税別・別途、諸経費)」といったプランが見られます。

>> マンションリフォームの費用・注意点
>> 300万円でマンションのフルリフォームはできる?
>> 400万円でマンションフルリフォームはできる?

マンションのスケルトンリフォームの実例

ここで、当サービス『リショップナビ』の加盟業者が、実際にマンションでスケルトンリフォームを行った例も、見てみましょう。

事例1
間取り変更で、おしゃれな図書館のような住まい

リフォーム費用 710万円
【金額内訳】
リビング:142万円/キッチン:62万円/トイレ:48万円/浴室:80万円/洗面:37万円、ほか
【リフォームのポイント】

① おうち図書館×大人の秘密基地がテーマ
② 家全体の老朽化→間取り変更+自分好みの住まいへ
③ こだわり抜いた素材

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事例2
費用を抑えて中古マンションをスケルトンリフォーム

リフォーム費用 800万円
【金額内訳】
リビング:100万円/ダイニング:50万円/キッチン:100万円/トイレ:50万円/浴室:120万円/洗面:30万円/廊下:50万円、ほか
【リフォームのポイント】

① 築40年の中古マンションをリフォーム
② 費用を抑えるため個室を大きく設計
③ 内観は、今風の新築同様のデザインに

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事例3
スケルトンリフォームで実現できた理想の家

リフォーム費用 1,030万円
【金額内訳】
リビング:120万円/キッチン:195万円/トイレ:50万円/浴室:128万円/洗面:50万円/玄関:87万円、ほか
【リフォームのポイント】

① デザイン性・機能面に着目した水回り設備
② シンプルモダンな空間
③ 趣味の道具をすぐに収納できる玄関収納

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事例4
100㎡のマンションをこだわりの空間に

リフォーム費用 1,476万円
【金額内訳】
費用内訳=リビング:254万円/キッチン:249万円/トイレ:41万円/浴室:141万円/洗面:62万円/洋室:73万円/玄関:39万円、ほか
【リフォームのポイント】

① 掃除しやすく機能的な水回り設備で統一
② 部屋数を減らした広いLDK
③ 趣味の部屋を作り、ゆとりの空間へ

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一戸建てのスケルトンリフォーム費用相場・施工事例

一戸建てのスケルトンリフォーム費用相場・施工事例

一戸建てのスケルトンリフォーム費用・坪単価

スケルトンリフォーム費用(総額) スケルトンリフォーム坪単価
450~2,500万円 10〜50万円

施工面積が大きくなりやすい一戸建てでは、総額450~2,500万円となるケースが多いです。
もちろん工事範囲によっても変動しますが、600〜1,100万円ほどの予算を想定しておくことをおすすめします。

>> 予算500万円で、どこまでリフォームできる?
>> 予算1000万円で、どこまでリフォームできる?
>> 予算2000万円で、どこまでリフォームできる?

なお、外壁・屋根など外装も施工する時や、建物の劣化が激しい場合、意匠性などにもこだわる際などには、より高額になる可能性があり、後述する施工事例のように3,000万円近くなるパターンも見られます。

坪単価の目安は10〜50万円程度ですが、施工規模やグレードによっては1坪あたり80万円近くなることもあります。

>> 一戸建てリフォーム/リノベーションの費用相場
>> 中古の一戸建てのリフォーム/リノベーション費用相場

一戸建てのスケルトンリフォームの実例

事例1
鉄筋コンクリート造の一戸建てで、間取りを変更

リフォーム費用 840万円
【金額内訳】
リビング:200万円/キッチン:140万円/トイレ:30万円/浴室:140万円、ほか
【リフォームのポイント】

① 生活空間の動線を改善
② キッチンの壁をなくした広いリビング
③ 設備機器類を一新

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事例2
木造住宅を、自然素材を使ってログハウス風に

リフォーム費用 1,400万円
【金額内訳】
リビング:132万円/キッチン:74万円/トイレ:58万円/浴室:75万円/洋室:52万円/玄関:60万円、ほか
【リフォームのポイント】

① 杉板を使ったログハウス風の内装
② 間取り変更でLDKを広く
③ 2階にお風呂と洗面所を配置

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事例3
住み継ぐため、外壁・屋根も含めて全体をリフォーム

リフォーム費用 2,237万円
【金額内訳】
リビング:214万円/キッチン:95万円/トイレ:43万円/洋室:226万円(4部屋)/玄関:170万円/外壁:120万円/屋根:67万円、ほか
【リフォームのポイント】

① 間取り変更で対面キッチンを実現
② 家族が集まってもゆったり過ごせるLDK
③ クローゼット新設で収納スペース拡大

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事例4
サンルームなども増築して新築同様の家に

リフォーム費用 3,000万円
【金額内訳】
リビング:200万円/キッチン:350万円/トイレ:45万円/浴室:120万円/洗面:120万円/洋室:150万円/和室:180万円/玄関:100万円、ほか
【リフォームのポイント】

① 新築よりも安く理想の住まいへ
② スタイリッシュに統一された内装
③ 愛犬用のトリミングルームやサンルームも増築

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スケルトンリフォームとは?リノベーションとの違いって?

スケルトンリフォームとは?リノベーションとの違いって?

スケルトンリフォームとは

「スケルトン」とは、英語で「骨格」や「骨組み」などを意味する言葉です。
つまり「スケルトンリフォーム」は、建物の構造躯体(骨組み)だけを残してまっさらな状態にした後に、大幅なリフォーム・改修工事を行うことを指します。

従来の間取りにとらわれず自由に設計しやすく、新築に近い仕上がりも実現可能な点が「スケルトンリフォーム」の最大の特徴と言えるでしょう。

リノベーションとの違い

まず「リフォーム」と「リノベーション」は、ほぼ同一の意味として扱われることが多いですが、以下のような違いがあります。

<リフォーム>

「建物を、新築当時と同様の状態に戻す改修工事」を指す場合に用いられるのが一般的です。
<リノベーション>

「大規模な改修工事を行った上で、性能を向上させたり用途を変更したりと、建物の価値を高める」際に使用されることが多い言葉です。
内装全体を全面的にリフォームしたい場合などには、結果的に「リノベーション」になることもあり得ます。

スケルトンリフォーム」は、施工後に建物全体の価値が上がることも多いため、実質リノベーションの一種と考えてもよいと言えるでしょう。

スケルトン状態にはせずに大規模な改修工事を行う場合は「リノベーション」、一度骨組みの状態にしてから大胆に改装する場合は「スケルトンリフォーム」という言葉で区別されます。

>> リフォームとリノベーションの違いとは?施工例や費用・メリット&デメリットをご紹介
>> 60平米マンションのリノベーション費用と施工事例!

【監修コメント】
一般的には上記のように使い分けられていますが、リノベーション、リフォーム共に明確な定義があるわけではなく、メディアやリフォーム会社それぞれが勝手に使い分けているのが現状です。
したがってリノベーションが得意といっている業者でも、「実際の施工実績のほとんどがリフォーム」というケースも決して珍しくありません。

フルリノベーションとの違い

ちなみに「フルリノベーション」という言葉もありますが、こちらは一般的に「建物を一度スケルトン状態にした上で、大規模に全体をリノベーションする」際に使われています。

つまり「スケルトンリフォーム(スケルトンリノベーション)」と、ほぼ同義語と考えてよいでしょう。

フルリノベーションとの違い

ただ施工会社を探す際には、細かい用語の違いはあまり気にしなくても大丈夫です。
「スケルトン状態にするかどうか、まだ具体的には決めていない」という場合でも、その旨を業者に伝えるとよいですよ。

「今の間取りのままでは使いにくいので、見直したい」「もっとおしゃれにしたい」「耐震補強もしてほしい」などの要望を伝え、柔軟にプランニングしてもらいましょう。

>> 間取り変更リフォームの費用相場・注意点
>> 内装リフォームの費用や施工事例
>> 耐震リフォームの費用相場!耐震診断は必要?

提案される内容を比較することで、ご自身がどんなお住まいにしたいのか、より明確になってくるはずです。

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ここからは、スケルトンリフォームのメリットやデメリット・注意点について、チェックしていきましょう。

スケルトンリフォームのメリット

スケルトンリフォームのメリット

間取りを全体的に変えやすい

一度骨組みの状態に戻すスケルトンリフォームでは、既存の形状にとらわれず、全体的に間取りを見直しやすくなります。

「子供が自立したから、子供部屋が不要になった」「台所・リビング・ダイニングが狭いから、間取りを変えて一続きのLDKにしたい」などという時にも適していると言えるでしょう。

水回り・配管・配線も見直しやすい

水回りの設備を最新にできるのはもちろんのこと、配管の交換や移動・新設などもしやすいため、使い勝手のよいレイアウトに変更できる可能性があります。
築年数が経って配管の更新をしたい時期が来た時などには、スケルトンリフォームでまとめて工事すると効率的です。

また、配線を見直したい場合も、あわせて実施するとよいでしょう。
ただし費用は高くなりやすいので、注意してくださいね。

家全体に統一感を出しやすい

部分的にリフォームした場合にありがちなのが「リフォームした場所と、工事しなかった箇所との違いが気になってしまう」という失敗例です。

スケルトンリフォームなら全体を一新できるため、家の中全体に統一感を出しやすく、また新築同様に仕上げることも可能です。
スケルトンリフォームを機に「和モダン」「北欧風」などのテーマでまとめるのもよいですね。

断熱・防音などの対策がしやすい

間仕切り壁を設置し直したり、床も下地材から交換できたりするため、同時に「断熱材」や「防音性の高い壁・窓」なども導入しやすくなると言えます。

>> 防音工事の種類・費用
>> 断熱リフォームの種類・費用・工期
>> 窓の防音リフォーム方法

また、結露・カビ・ダニなどの対策や床暖房の設置などもしやすく、暮らしを快適にするための様々なアイデアを取り込むことが可能です。

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スケルトンリフォームのデメリット・注意点

スケルトンリフォームのデメリット・注意点

構造によっては希望の間取りにできない場合がある

建物の工法・構造によって、好みの間取りにしやすいかどうかが変わってきます。

例えば「RC造」「SRC造」のマンションなどには、建物を柱や梁で支えている「ラーメン構造」と、建物を壁で支えている「壁式構造」の2タイプがあります。

この内「ラーメン構造」の場合は比較的間取りの自由度が高いです。
一方「壁式構造」は、部屋の壁が建物全体の耐震性をキープしている場合があるため、取り外せない間仕切り壁もあります。

大まかな間取りの自由度の違いは下記の表の通りですが、ご自宅でどの程度のスケルトンリフォームが可能か、施工業者にあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

【マンション】

工法・構造 間取りの自由度
RC造(鉄筋コンクリート造)
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)
ラーメン構造 = ●
壁式構造 = ▲
S造(重量鉄骨造)

【一戸建て】

工法・構造 間取りの自由度
木造軸組(在来)工法
2×4(ツーバイフォー/木造枠組壁)
S造(重量鉄骨造)
LGS造(軽量鉄骨造/プレハブ工法) 鉄骨系 = ●
木質系orコンクリート系 = ▲

住みながらの工事は難しい場合が多い

骨組みだけの状態にする必要があるため、住みながら施工してもらうことは基本的には難しいと考えておきましょう。
仮住まいへ引っ越しをする場合、荷物の運搬にかかる費用や、引っ越し日のスケジュール管理も必要になるのでご注意ください。

ちなみに業者によっては、仮住まいの手配もサポートしてくれる場合もありますよ。

騒音が発生しやすいため近隣の方にも配慮する

大掛かりな工事を要するスケルトンリフォームは、騒音などのトラブルが起きやすいものです。
事前に近隣へ挨拶をしておき、また工事を行う時間帯も配慮することが大切です。

なお、ご近所への挨拶に施工業者が同行してくれることも多いので、心配な場合などには聞いておくとよいですね。

工事や打ち合わせの期間が長くなりやすい

先ほどご紹介した事例の通り、スケルトンリフォームの工期は最低1ヶ月半〜2ヶ月程度を要します。

さらに「部品・資材を取り寄せる日数がかかった」「工事が始まってから、予想外の劣化箇所を発見した」などという場合には、工事期間が延長してしまうこともあります。

また着工前の打ち合わせ期間も、2〜3ヶ月ほどはかかると見込んでおきましょう。

業者との打ち合わせは、だいたい2週間に1度くらいのペースで行うケースも多く、お互いのタイミングが合わなかったり、工事のプランがなかなか決まらなかったりした場合には、工事を始めるまでにより時間がかかってしまう可能性も出てきます。

できれば、工事を開始したい日の半年くらい前には、リフォーム会社に見積もりを依頼することが望ましいでしょう。

一戸建ての場合は建築確認が必要なことも

一戸建ての「木造3階建て」や「鉄骨2階建て」などでスケルトンリフォームを行う場合、施工範囲によっては「建築確認(確認申請)」が必要となることがあります。

また増築したい場合にも、地域や施工面積によっては確認申請が必要です。
不安な場合は、建築確認にも詳しい業者に質問してみるとよいでしょう。

希望に合わせて提案してくれる業者を選ぼう

リフォームやリノベーションで失敗しないためには、信頼できる業者を選ぶことが何よりも重要です。

まずはご希望に近い工事実績がある複数の業者に、見積もりを依頼・比較することから始めましょう。
今回解説したようなデメリットや費用などが気になる場合も、遠慮なくプロに相談してみることをおすすめします。

ご家族が快適に暮らせる新たな住空間を、実現できるとよいですね!

【監修コメント】
一戸建て住宅のスケルトンリフォームでは、既存の建物の劣化具合によっては建て替えと同程度の費用がかかってしまうことがあります。
したがって現在の建物の劣化状況などを詳しく調査した上で、ベストな提案をしてくれる業者に依頼することが大切です。
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【この記事のまとめ&ポイント!】

マンションのスケルトンリフォームの、費用の目安は?参考になる事例もあれば見たい!
施工範囲によりますが、総額300〜1,200万円程度で施工できた例が多いです。
デザイン性などにこだわると、1,500万円近くかかることもあります。

マンションのスケルトンリフォームの施工事例については、こちらに掲載しています。
総額費用や内訳金額なども記載しているので、参考にしてください。
一戸建てのスケルトンリフォームの、費用の目安は?参考になる事例もあれば見たい!
施工面積が大きくなりやすいため価格帯が幅広く、総額450~2,500万円かかるパターンが多いです。
外壁・屋根なども施工する際や、建物の劣化が激しい場合などには、より高額になる可能性があります。

総額費用や内訳金額なども分かる、一戸建てのスケルトンリフォームの施工事例はこちらでご紹介しています。
「スケルトンリフォーム」の定義とは?メリット・デメリット・注意点は?
建物の構造躯体(骨組み)だけを残し、まっさらな状態にした後、大幅なリフォーム・改修工事を行うことを「スケルトンリフォーム」と呼びます。

「間取りや配管位置などを全体的に変えやすい」「断熱・防音対策などもしやすい」といったメリットがあります。

一方で「構造によっては希望通りの間取りにできない」などのデメリットや注意点もあるため、スケルトンリフォームの知識や経験が豊富な業者と相談されることをおすすめします。
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